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INFORMATION 年に一度の神戸大会は、梅雨空のフルターマックレースに!

2026全日本スーパーモト選手権第5戦レポート
2026年7月5日(日)
神戸スポーツサーキット(兵庫県)

年に一度の神戸大会は、梅雨空のフルターマックレースに!
2026年シーズンは全8戦で競われる全日本スーパーモト選手権。その第5戦神戸大会が、7月5日(日)に兵庫県神戸市西区の神戸スポーツサーキットで実施された。今大会終了後、同シリーズは約2ヶ月半に及ぶ長いインターバルを迎える。
2024年に全日本スーパーモト選手権を初開催し、今大会が3年連続での誘致となる神戸スポーツサーキットは、大阪湾から山を駆け上がった標高約200mの林間にあるカートコース。2013年に開業し、2023年春に延長や拡張などの大規模改修を受け、よりハイスピードなレイアウトに生まれ変わった。
今大会では、全長1045mで幅員8~10mとなるこのコースをベースに、2コーナーの手前から3コーナーにかけての区間にダートセクションを追加した、特設コースを用意。しかしエントラント向けのスポーツ走行が実施された土曜日の午後に強めの雨が降ったためコンディションが悪化し、フルターマックでのレースとなった。
日曜日は朝から曇天で、路面はハーフウェット。公式予選の開始前から断続的に雨が降り、予選はハーフウェット、決勝はウェットコンディションとなった。

 

沖勇也が最高峰クラスで自身初の予選&決勝完全制覇!
全日本最高峰となるS1プロクラスは、予選が10分間のタイムアタック方式、決勝は12周の2レース制で競われた。12台が出走したハーフウェット路面の予選では、最初のアタックラップでシリーズランキング2番手の沖勇也(#3)がいきなり49秒台に。翌周には49秒581までラップタイムを縮め、予選序盤からライバルたちを大きく突き放した。同じ周、沖に次ぐタイムをマークしたのは五十住洋佑(#06)。しかしラップタイムは50秒902で、沖とは1.5秒近いギャップがあった。
沖は、アタック4周目に49秒541をマーク。五十住もじわじわとタイムを削り、予選時間中盤に49秒942をマークした。結局、49秒台に入れたのはこの2名のみとなり、沖が予選トップ、五十住が同2番手となった。予選3番手は50秒795の新沼伸介(#5)、同4番手は50秒973をマークしたこのクラスで唯一の2ストライダーとなる藤田友貴(#21)で、ここまでが50秒台。ポイントリーダーとして今大会に臨んだディフェンディングチャンピオンの小原堅斗(#1)は51秒137で予選5番手となった。

決勝レース1は、まだ雨が小降りの中でスタート。ホールショットは沖が獲得し、これに五十住が続いた。2列目からジャンプアップした小原が3番手、予選は7番手で同じく2列目スタートとなった開幕戦以来のスポット参戦となるオーストラリア出身のジョシュア・マクリーン(#20)が4番手で1周目をクリア。2周目には五十住が沖を抜いて先頭に立ち、この2台を小原、マクリーン、新沼までが僅差で追い、さらに1秒ほどの間隔を開けて藤田と呉本朝也(#7)と金子和之(#4)が続き、田淵智之(#19)も約1秒差で続く、9台のトップグループが形成された。

4周目、沖が五十住を抜いてトップ再浮上。これに小原も続き、このバトルの間に8番手の金子までがかなり近づいた。しかし5周目にはペースを上げ、これで先頭集団がばらけ始めた。6周目、マクリーンが転倒し、背後にいた新沼も巻き込まれて転倒。これで藤田が4番手に順位を上げたが、沖と小原と五十住のトップ3からは3秒ほど遅れた。レース後半、トップ争いでは五十住が微妙に遅れはじめ、これで沖と小原のマッチレースに。雨が強くなりはじめた11周目、小原が沖を抜いたが、最終ラップの12周目に沖が抜き返した。そして沖が今季2勝目をマーク。小原が2位、五十住が3位となった。レース後半、呉本をやや離しつつ、藤田と金子が4番手争い。最終ラップに逆転した金子が4位、藤田が5位、転倒直後の8番手から追い上げて最終ラップに呉本を抜いた新沼が6位でゴールした。

決勝レース1の順位でグリッドに並んでスタートするレース2は、ちょうど一時的に雨脚が弱まったときに進行。ポールポジションの沖がホールショットを奪い、これに小原、五十住が順当に続いた。1周目は、このトップ3に藤田、金子、新沼、マクリーン、呉本、田淵らが続いてクリア。レース序盤、沖と小原と五十住は、藤田を先頭としたセカンドグループを少しずつ離しながら、若干縦長の先頭集団を形成した。セカンドグループも少しばらけはじめ、この中で3周目には新沼が金子をパス。藤田と新沼、金子とマクリーン、呉本と田淵がそれぞれ接近戦となった。

4周目、新沼が藤田の攻略に成功。この間に金子とマクリーンが2台に迫った。同じ周、トップグループでは小原が沖から微妙に遅れはじめ、背後に五十住が接近。6周目には五十住が小原を抜き、この間にトップの沖は約3秒のリードを確保した。レース後半、沖は2番手に浮上した五十住を徐々に引き離し、最後は独走状態。そのままトップチェッカーを受けてダブルウィンを飾った。レース終盤、一時は2秒ほど遅れた小原が五十住の背後に迫ったが、最後まで順位を守った五十住が2位、小原が3位。後続を数秒引き離すことに成功した新沼が4位となった。5番手争いでは7周目にマクリーンが転倒して脱落し、藤田と金子の接戦に。0.054秒差で藤田が5位、金子が6位となった。

●沖勇也(レース1・優勝/レース2・優勝)
「総合優勝はありますが、S1プロクラスでダブルウィンはなかったので、とてもうれしいです。前日のスポーツ走行では、雨のほうが自分には有利な感じだったのですが、予選は前日と比べて路面がスリッピーで、思っていたほどのタイム差になりませんでした。レース1の前には、ロードレースで活躍してきた國川浩道さんからアドバイスをいただき、落ち着いて臨むことができたのですが、終盤に自分がサインボードを見誤り、終盤に小原堅斗選手の先行を許しました。いるとは思っていなかったのでビックリしましたが、自分がやや得意とする場所で抜き返すことができました。レース2は、再び國川さんから助言をもらって、それを自分なりに実行。レース1と比べて路面の水量は多めでしたが、むしろグリップ感は上がっていて、自分らしいオンロードのライディングで独走できました」

●五十住洋佑(レース1・3位/レース2・2位)
「ロードレース出身ですが、この10年くらいはモトクロスしかしておらず、今年から本格的にターマックの練習に取り組んでいる状態。昔と比べてかなり遅くなっているので、フルターマックのレースに自信はありませんでした。それでも、フロントを使う走りには以前から自信があり、今大会ではそれをうまく発揮できたと感じています。天気予報を見ながら戦略を練り、レース1は中古、レース2は新品のレインタイヤで挑むことに。レース1は、前のライダーたちが新品を使っていることを知っていたので無理せず、レース2で勝つことに賭けました。ところがレース2も、ランキング上位勢はみんな新品を導入。これは計算外で、優勝には届きませんでした。とはいえ、自信がなかったフルターマックで沖勇也選手とこのタイム差。ダートセクションがあれば、優勝も狙えると思いました」

↑ フルターマックで短めのコースとあってラップタイム差が少なく、レース1の序盤は沖勇也(#3)あるいは五十住洋佑(#06)が先導する、先頭争いの大集団が形成された

↑ レース1の終盤には、沖勇也(#3)の隙をついて小原堅斗(#1)がトップに。しかし最終ラップに入った1~2コーナーのつなぎ部分で、沖が再逆転に成功

↑ レース2の終盤は、沖勇也(#3)から離されつつ五十住洋佑(#06)と小原堅斗(#1)が2番手争い。これを制した五十住が、小原と同点ながら総合成績2位を獲得

↑ レース1では他車に巻き込まれての転倒に泣き6位に終わったが、レース2では後続を最終的に4秒ほど離して4位となり、総合成績でも4位を獲得した新沼伸介(#5)

 

ランキングトップの真木來人が、2戦連続2レース制覇!
S1オープンクラスは、10分間のタイムアタック予選と、10周の決勝2レースを実施した。前戦よりも増えてエントリー台数は15台。前戦では、このクラスで唯一2ストロークマシンを駆るポイントリーダーの真木來人(#36)が2レース優勝を達成し、開幕戦からS2クラスとのダブルエントリーを続けているランキング2番手の森田直樹(#37)に対するリードを37点に拡大した。今大会の予選でも、転倒などの波乱がありながらもランキング上位勢が速さをみせた。
その中で、予選での主導権を握ったのは真木。予選時間中盤に50秒805までラップタイムを縮めた。この段階では51秒台さえいない状況だったが、予選時間が後半に入ったところで、ランキング3番手の唐澤哲也(#54)が51秒644をマーク。これで予選2番手かと思われた。しかし最終ラップで森田が51秒277に自己ベスト更新。これにより予選トップは真木、2番手は森田、3番手は唐澤と、ランキングどおりの予選結果となった。予選4~8番手はいずれも52秒台で、河野頌二郎(#14)、大坪正之(#22)、廣井雄一(#43)、松本幸平(#35)、川崎雄大(#8)が入った。

決勝レース1は、雨が本降りになった状態でスタート。真木がホールショットを奪い、森田が2番手、河野が唐澤を先行して3番手で続いた。ここからレースは荒れた展開となり、まずコース中盤で廣井と川崎が絡んで転倒。最終コーナーでは河野と唐澤もクラッシュし、唐澤はそのままリタイアとなった。混乱する後続を尻目に、真木がトップ、森田は2番手で1周目をクリア。ライバルたちの転倒による影響もあり、トップ2と約3秒差の3番手には、予選で9番手に沈んでいた福地康祐(#5)が浮上した。

さらに、予選11番手だった勝谷仁(#4)、同10番手だった竹内裕弥(#21)、同13番手の福井章司(#24)が、福地に続いて1周目をクリアした。レース前半、トップの真木はじわじわとリードを拡大。5周目には森田を約6秒離した。一方の森田も、3番手の福地に対しては約4秒のリード。福地は4番手以下を6秒ほど離しており、トップ3はこの段階でほぼ単独走行となった。一方、大接戦になったのは4番手争い。順位を死守する勝谷を、竹内と福井が攻め立てた。しかしここも、最後まで順位は変わらなかった。そしてレースは、真木が今季4度目の優勝。森田が2位、福地が3位、勝谷が4位、竹内が5位、福井が6位となった。

決勝レース1のゴール順でグリッドについたレース2は、真木を抜いて森田がホールショット。しかし4コーナーで真木がインを突いて抜き返し、1周目は真木、森田、福地、河野のトップ4、ここから3秒ほど遅れて勝谷、薄井保彦(#16)、竹内、福井、唐澤らが数珠つなぎとなった。2周目、先頭グループは真木と森田、福地と河野に分裂。依然として勝谷を先頭とした5番手争いは大集団だった。3周目、3番手争いでは河野が先行。しかし直後にクラッシュし、福地は順位を守った。

一方、後続の大集団では勝谷が転倒したことをきっかけとして先に混乱が生じており、これで唐澤が先頭に立つと、河野とのバトルでややタイムロスした福地に、2秒弱のところまで迫った。さらに2秒ほど間隔を開け、福井と薄井と松本が5番手争い。4周目以降、福地と唐澤は接近戦を続け、レースが後半に入ると、ここから4~5秒遅れた5番手争いは福地と松本に絞られた。トップの真木は、レース中盤からリードを拡大。再び独走状態を築き、真木が優勝、森田が2位となった。3番手争いは、福地を僅差で追い続けた唐澤が最終ラップに転倒。福地が3位となった。福井は8周目に松本の先行を許したが、松本が最終ラップに転倒し、4位に福井、5位に唐澤、6位に薄井、7位に松本となった。

↑ レース1、レース2ともに最後は独走状態を築いて勝利を収め、予選を含めて大会完全制覇を達成した真木來人(#36)。このクラスで唯一、2ストマシンを駆る

↑ S2クラスとダブルエントリーを続けている森田直樹(#37)。レース1、レース2ともにトップの真木來人(#36)は逃がしたが、ハードスケジュールの中で堅実に2位獲得

↑ 予選こそ9番手タイムと苦しんだが、決勝レース1では後続を引き離して3位を獲得し、レース2では追いすがる唐澤哲也(#54)に競り勝って再び3位となった福地康祐(#5)

↑ 表彰式は総合成績で実施されたが、レース1とレース2ともに優勝したのは写真中央の真木來人(#36)、2位が同左の森田直樹(#37)、3位が同右の福地康祐(#5)だった

 

2レース制覇をやり返した寺平悠成がランク首位再浮上!
S2クラスもS1オープンクラスと同じく、予選は10分間のタイムアタック形式、決勝は10周の2レースで競われた。エントリー台数は9台。前戦では、S1オープンクラスとのダブルエントリーを続ける森田直樹(#23)が2レース制覇を達成し、寺平悠成(#4)を逆転して7点リードのランキング首位に浮上した。予選は、直前に一度降った雨が小康状態となり、どちらかといえば徐々に乾いていく状況。このため多くのライダーが、予選時間の後半にタイムアップを果たした。
その中で、最終的には52秒483までラップタイムを縮めて、決勝レース1のポールポジションを獲得したのは寺平。対して森田も、最終ラップには53秒056の自己ベストラップタイムを記録し、これで予選2番手となった。予選3番手は53秒429の宮田輝(#35)、同4番手には53秒606の那須南斗(#21)、同5番手には53秒610の崎山涼也(#22)が入り、ここまでが53秒台。予選6番手は納冨桂(#12)で、ベストラップタイムは唯一の54秒台となる54秒257だった。

まだ雨が弱い中でスタートした決勝レース1は、寺平がホールショット。森田と宮田と那須、さらに崎山と納冨が予選順位どおりに続いて、1周目をクリアした。レース序盤、先頭を走る寺平は、1周につき1秒前後のペースでリードを拡大。一方で2番手の森田は、2周目に3番手の宮田を2秒近く離したが、その後は両者がほぼ互角のラップタイムを刻んだ。宮田の2秒ほど後方では、那須と崎山と納冨が4番手争い。しかし、崎山は4周目に転倒して最後尾となった。

レースが中盤に入っても、トップを走る寺平のペースはほぼ変わらず、4周目に約3.5秒だった寺平と森田のギャップは、7周目には7秒近くまで拡大。そのまま最後まで独走した寺平が、今季3勝目をマークした。森田は、後続に対して2秒前後のリードを守り続けて2位。レース終盤、崎山の転倒で5番手に浮上した納冨を振り切った那須が、3番手の宮田に迫ったが、宮田が抑えてゴールした。しかし宮田は、車両規定違反により失格に。これで那須が3位、那須から約15秒遅れた納冨が4位、レース終盤にこの納冨に肉迫した大林裕一(#20)が5位となった。

決勝レース1の順位でグリッドについて臨んだレース2は、スタート前から再び雨が小降りに。ただし路面は完全にウェットのままだった。このレースでも、ホールショットを奪ったのは寺平。これに森田が続いた。1周目は、寺平と森田と那須がトップグループ、2秒近く離れて納冨と藤原臣之助(#27)と宮田がセカンドグループを形成してクリア。レース序盤、セカンドグループは先頭集団から徐々に遅れはじめ、この中で3周目に藤原、翌周に納冨をパスした宮田が4番手に順位を上げた。

この段階で、3番手の那須はトップ2から3秒ほど遅れており、宮田はこれを約3.5秒差で追うことに。一方、寺平と森田のトップ争いは、それまで約1秒あったギャップが5周目から縮まりはじめた。そしてレース終盤は寺平と森田、大きく離されて那須と宮田が、それぞれ接近戦を展開。しかしどちらも最後まで順位は変わらず、寺平が優勝、森田が2位、那須が3位、宮田が4位となった。レース中盤、5番手の納冨には藤原が僅差で迫るも、7周目に転倒。これで順位を守った納冨が5位となった。今大会の結果、寺平が再び3点リードのランキングトップに浮上している。

↑ 寺平悠成(#4)は、前戦でランキングトップの座を森田直樹(#23)に明け渡したが、今大会では予選と決勝2レースを完全制覇し、再びポイントリーダーに!

↑ レース1では寺平悠成(#4)の独走を許した森田直樹(#23)は、レース2では最後まで寺平に僅差で迫ったが、逆転は果たせず再び2位。3点差で寺平を追う立場に戻った

↑ レース1は宮田輝(#25)の失格による繰り上がりでの3位だったが、レース2ではその宮田との接近戦に競り勝って3位を獲得した那須南斗(#21)

↑ レース1、レース2ともにトップ3は同じメンバーに。写真中央が優勝した寺平悠成(#4)、同左が2位の森田直樹(#23)、同右が3位で全日本初表彰台登壇の那須南斗(#21)

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