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INFORMATION オフ系スポット参戦ライダーたちに沸いた開幕戦に!


2026全日本スーパーモト選手権第1戦レポート
2026年3月22日(日)
美浜サーキット(愛知県)

オフ系スポット参戦ライダーたちに沸いた開幕戦に!
今季の全日本スーパーモト選手権シリーズは、昨年より1戦増えて全8戦のスケジュール。その開幕戦は、3月22日(日)に愛知県・美浜サーキットで実施された。昨年より2ヵ月近くも早いシーズンインとなる。

昨年の最終戦でも使用され、年をまたいで2戦連続の全日本開催となる美浜サーキットは、知多半島の南部に位置する全長約1200mのオンロードサーキット。スーパーモト開催時の特設コースは、最終セクションにダートセクションをプラスするのが慣例となってきた。天候は曇りで、路面はドライコンディションとなったことから、複数のジャンプとターンで構成されたかなり長めの第1ダートと、タイトターンおよびリズムセクションがレイアウトされた短い第2ダートが、キャンセルすることなく使用された。なお今大会には、モトクロスやエンデューロで活躍してきたトップ選手がスポット参戦。併催されたエリア選手権となるS1チャレンジシリーズ第1戦には、2022年の全日本モトクロス選手権レディースクラスチャンピオンに輝いた久保まな選手が参戦。S2クラスでポール・トゥ・ウィンを決めた。

 

オーストラリアからの刺客が、圧倒的な速さを披露
全日本最高峰となるS1プロクラスは、全員が4スト450ccマシンを駆り、予選が10分間のタイムアタック方式、決勝は10周の2レース制で競われた。14台が出走した予選では、昨年の開幕戦にもスポット参戦した、母国オーストラリアのスーパーモトでトップクラスの速さを誇るジョシュア・マクリーン(#20)が、序盤にいきなり1分18秒739のトップタイムをマーク。これがライバルたちのターゲットタイムとなった。
予選時間が後半に入ると、各選手ともタイムアップを果たし、ラスト2周程度のところで昨年度S2クラスランキング2位の新井誠(#05)が1分18秒622でトップに。同じようなタイミングで、昨年度S1プロクラスランキング3位の沖勇也(#3)が1分18秒914をマークしたが、これはトップ2に届かず3番手となった。そして最後に、2年連続チャンピオンの小原堅斗(#1)が1分18秒773にベストタイムを更新。これにより新井が予選トップ、マクリーンが2番手、小原が3番手、沖が4番手で、決勝レース1のフロントロースタートとなった。予選5番手は五十住洋佑(#06)、6番手は鈴木優那(#01)、7番手は金子和之(#4)だった。

決勝レース1では、マクリーンがホールショット。これに新井と小原と五十住が続くも、新井がダートで転倒し、五十住も遅れた。これにより2番手には小原が浮上したが、トップのマクリーンはオープニングラップだけで早くも約5秒のリードを奪った。3番手以下は金子、鈴木、沖、大金歩夢(#6)、新沼伸介(#5)の順で1周目をクリア。8番手以下も、早くも5秒ほど遅れた。2周目、日本のチャンピオンとしての意地をみせた小原が、マクリーンとほぼ同じタイムで周回。ところが3周目、小原は単独転倒を喫し、エンジンが再始動せずリタイアに終わった。これにより、マクリーンはさらにリードを拡大。翌周にはダートで転倒もあったが、それでも単独走行を続け、後続を約12秒離してトップチェッカーを受けた。

一方、小原がリタイアした後の2番手争いは、3台による僅差の争い。先頭を走る金子を、2周目に鈴木をパスした沖と、抜かれてからも遅れることなく追従した鈴木が攻め立てた。5周目、鈴木は前の2台からわずかに遅れたが、翌周に沖がついに金子の攻略に成功すると、これに続いて鈴木も金子をパス。今度は、沖と鈴木の接近戦となった。しかし7周目以降、3台の間隔は少しずつ拡大。最後は3秒前後のギャップとなり、沖が2位、鈴木が3位、金子が4位でゴールした。1周目に転倒を喫した新井は、10番手から着実に追い上げて5周目に5番手。しかしこの段階で4番手とは完全に離れており、5位でフィニッシュした。6位には、同じく追い上げを続けた五十住が入った。

決勝レース2は、レース1のゴール順位でスターティンググリッドへ。スタート直後、マクリーンと沖が激しく先頭を争い、マクリーンが転倒し、混乱の影響もあって後方の新沼と梅田祥太朗(#03)もクラッシュし、梅田が起き上がれず赤旗が提示された。仕切り直しとなったレースでも、再びマクリーンと沖が先頭争いを繰り広げたが、ここはマクリーンが先行。僅差でマクリーンを追った沖が転倒し、完全な最後尾でレースに復帰した。ダートセクションでは、鈴木と新井も転倒して大きく出遅れ。波乱続きのレースが進行していく中、トップのマクリーンだけは悠々とトップを快走していった。

そして2周目には約4秒、3周目には約7秒と、マクリーンは着実にリードを積み上げて独走態勢を築くと、そのまま再び優勝を飾った。大きく遅れた2番手争いは、序盤は金子と五十住による接近戦。これに、最後尾スタートから1周目に4番手まで順位を上げた小原が迫った。3周目、五十住と小原が次々に金子をパス。ここから、金子を離して五十住と小原の接近戦が開始された。五十住は必死にポジションをキープ。しかし7周目に小原が先行し、その後は少し離した。そして小原が2位、五十住が3位でゴール。最後は単独走行となった金子が4位となった。終盤には、それまで単独走行に近かった大金に、転倒から復帰した沖が接近。しかし順位は変わらず大金が5位、沖が6位となった。

●ジョシュア・マクリーン(レース1・優勝/レース2・優勝)
「昨年の開幕戦にもスポット参戦しましたが、そのときはあまりいい成績ではなかったので(※3位/4位)、もう一度全日本を走って今度こそ優勝し、自分の実力を証明したいと思っていました。現在のところ、第3戦まで参戦することを考えていて、スポンサーなどの条件が揃うなら、シーズン全戦に出場できることを願っています。土曜日の練習走行は、もっと暖かくてダートセクションのコンディションも良好でしたが、今日はとても寒く、ダートの路面はかなりハードで、トリッキーなコースなので難しい部分もありました。レース1は、優勝争いに絡んでくると思った昨年のチャンピオンが早々に転倒し、ラッキーでもありましたが、2レースとも勝てたのでとてもうれしく思っています」

●沖勇也(レース1・2位/レース2・6位)
「今年はフル参戦して、チームやスポンサーの力を借りてチャンピオンを目指します。一昨年そして昨年と、シーズンを通して安定した走りができていなかったので、レース1は優勝できなかったとはいえ思っていた走りができたので満足しています。レース2は、スタート直後の1コーナーからジョシュア・マクリーン選手と自分のバイクがずっと当たりっぱなしのような状態で、ハンドル同士が絡んでいるためお互いにコントロールが効かず、自分はなんとか耐えたものの、マクリーン選手が転んでしまいました。赤旗再スタートとなり、今度は彼が先行。これまでの失敗を繰り返さないようにということを頭に入れて臨みましたが、結局はミスで転倒してしまい、成長が足りていないと反省しています」

↑ 昨年開幕戦以来の全日本参戦となった、オーストラリアのジョシュア・マクリーン(#20)が、決勝では圧倒的な速さで日本人勢を寄せつけずに勝利を収めた

↑ レース1では、トップに大きく離されながらも確実に2位をゲットした沖勇也(#3)。レース2は1周目の転倒が響いて6位に終わったが、総合成績では2位を獲得

↑ レース1では、1周目に大きく出遅れながらも6位を獲得。レース2では昨年のチャンピオンを苦しめる走りで3位を獲得し、総合成績でも3位となった五十住洋佑(#06)

↑ 総合成績による表彰式。写真中央が2レース制覇のジョシュア・マクリーン(#20)、同左がレース1では2位獲得の沖勇也(#3)、同右が3位の五十住洋佑(#06)

 

モトクロスとエンデューロの猛者たちが席巻!
21台が予選に出走したS1オープンクラスは、10分間のタイムアタック予選と、8周の決勝2レースを実施した。昨年度のランキング1~3位はS1プロクラスに自動昇格となるため、全員が挑戦者の立場となる。今大会には、かつて全日本モトクロス選手権のファクトリーライダーとしても活躍し、その後はエンデューロに転身した釘村忠(#38)と、同じく全日本モトクロスを経てエンデューロで活躍中の馬場亮太(#39)がスポット参戦。オフロードのスペシャリストたちが、不慣れなターマック区間もあるコースをどのように攻略するかにも注目が集まった。
予選では、その馬場がいきなり存在感を発揮。2周目に1分21秒124をマークしてトップに立つと、最後までこのタイムを更新するライダーは現れず、馬場が決勝レース1のポールポジションを獲得した。予選2番手は長年にわたりスーパーモトで活躍する高山直人。そして予選3番手には、こちらも2周目にベストタイムをマークした釘村がつけた。この3名が1分21秒台で、1分22秒台はおらず、予選4~6番手は1分23秒台。予選4番手が森田直樹(#37)で、ここまでが決勝レース1のフロントロースタートに。予選5番手が真木來人(#36)、6番手が砂田彰(#13)、7番手が勝谷仁(#4)で、決勝レース1のセカンドロースタートとなった。

迎えた決勝レース1は、4番グリッドから森田が好スタート。2番手で1コーナーに進入した馬場は、その立ち上がりでハイサイドにより激しくクラッシュし、最後尾からのレースとなった。また、予選上位の砂田や勝谷も転倒で遅れた。レース序盤、先頭の森田に高山と釘村が続き、トップグループを形成。この集団から3秒ほど遅れた4番手には真木、さらに2~3秒離れて予選は9番手だった唐澤哲也(#54)が続いた。3周目、トップグループでは釘村が高山をパス。勢いに乗る釘村は、翌周に森田をパスしてトップに立った。

これで視界が開けた釘村は、5周目には依然として接近戦を続ける森田と高山を離して、約3秒のリードを確保。翌周には後続とのギャップを約5秒に拡大した。7周目、2番手争いでは高山が森田をパス。この段階で釘村はほぼ独走状態で、8周のレースを初参戦の釘村が制した。高山は2位、森田は3位でゴール。3番手を4~5秒差で追い続けた真木が4位となった。1周目に転倒して最後尾の21番手からレースをスタートした馬場は、驚異的な追い上げで3周目には早くも6番手。この段階で前とはかなり大きな差がついていたが、7周目に追いついて最終ラップに逆転し、馬場が5位、唐澤が6位となった。

決勝レース1のゴール順でスターティンググリッドに並ぶレース2は、セカンドグリッドの高山がリタイア、サードグリッドの森田が集合時間に間に合わずピットスタートとなり、フロントローには釘村と真木だけとなった。レースは、釘村が順当にホールショット。そのほぼ真後ろのグリッドから、馬場が真木をパスして2番手に浮上した。1周目、釘村と馬場は接近戦を展開。2秒ほど離れて真木が2台を追い、4秒ほど遅れて唐澤や勝谷、福地康祐(#5)、砂田らが続いた。2周目、トップ2はさらに真木を引き離し、砂田は福地をパスして6番手。3周目には、ターマックで馬場が釘村のインを刺してトップに立ち、3番手以下は集団がばらけた。

4周目、トップの馬場から1~2秒離されながらも懸命に追っていた釘村が、ダートセクションで転倒。これにより馬場のリードは約10秒に拡大し、2番手に真木、5秒ほど遅れて釘村と唐澤、さらに約5秒間隔を開けて勝谷と砂田というオーダーとなった。レース後半、釘村は唐澤を振り切って真木を猛追。しかしラップタイムはそれほど変わらず、真木が3秒以内に近づけずに順位を守った。そしてレースは馬場が勝利。真木が2位、釘村が3位となった。6周目に勝谷をパスした砂田が5位、勝谷が6位に入賞している。

↑ 全日本モトクロス選手権のファクトリーライダーとしても活躍した釘村 忠(#38)が、全日本スーパーモト選手権に初挑戦。レース1で優勝、レース2では3位を獲得

↑ 全日本エンデューロ選手権の最高峰クラスで、昨年まで4年連続王者に輝く馬場亮太(#39)も、全日本スーパーモトに初参戦。レース1は転倒に泣くも、レース2で優勝

↑ 昨年のS2クラスから、今季はS1オープンクラスに挑戦する真木來人(#36)。2ストマシンを駆り、レース1では4位、レース2で2位、総合成績3位を獲得

↑ 2レース総合成績による表彰式。写真中央が総合優勝の釘村 忠(#38)、同左が総合2位の馬場亮太(#39)、同右が総合3位の真木來人(#36)

 

寺平悠成と森田直樹が勝利を分け合う
S1オープンクラスと同様にS2クラスも、昨年度のランキング1~3位はS1プロクラスに自動するため王者不在。今大会は予選が10分間のタイムアタック形式、決勝は8周の2レースで競われた。予選では、今季もS2クラスに参戦するライダーの中では昨年度のランキング最上位となる寺平悠成(#4)がトップタイムをマーク。以前からナロータイヤにこだわって参戦を続けてきた佐藤省吾(#24)が予選2番手、S1オープンクラスとダブルエントリーする森田直樹(#23)が3番手となった。トップ3までが1分25秒台のベストラップタイムで、予選4番手の石田貴大(#29)が1分26秒台。ここまでが決勝レース1のフロントロースタートとなった。予選5番手は深見浩資(#17)、同6番手は藤原臣之助(#27)、同7番手は宮田輝(#25)で、いずれも1分29秒台となった。なお、野田浩平(#28)はタイム未計測でリタイアすることになり、決勝レース1は10台で競われることになった。

そのレース1では、ポールポジションの寺平が順当にホールショットを奪い、佐藤と森田がこれに続いた。しかし予選4番手の石田は1コーナーで転倒。最後尾からのレースとなった。オープニングラップから、寺平と佐藤と森田は後続を引き離してトップグループを形成。2周目の段階で、先頭集団が後続を約7秒となり、セカンドグループは予選8番手の那須南斗(#21)を先頭に藤原と深見の3台による、こちらも接戦となった。

トップグループでは、2~3周目にかけて寺平がややリードを奪い、一時は2秒ほど先行したが、4周目からは逆に距離が縮まりはじめ、5周目には再び完全な接近戦となった。そしてこの中で、6周目に森田が佐藤をパス。抜かれた佐藤は、7周目に入るとペースが落ちて3秒ほど遅れた。一方、こちらも3台による接戦となった4番手争いでは、7周目に藤原が転倒して後退。迎えた最終ラップは、寺平と森田の優勝争い、那須と深見の4番手争いが接戦となった。そして最後に寺平と森田がほぼ並んだが、僅差で抑えた寺平が勝利。森田が2位、佐藤が3位、那須が4位、深見が5位、藤原が6位となった。

決勝レース2は、レース1のゴール順でスターティンググリッドへ。ただし4番グリッドの那須、8番グリッドの宮田は、ゲート締め切り時刻に間に合わずピットスタートとなった。好スタートを決めたのは、レース1で3位となった佐藤。1コーナーでは、ポールポジションの寺平にアウト側から並んだが、ここは寺平が抑えた。そして寺平、森田、佐藤、深見、藤原、大林裕一(#20)の順で1周目をクリア。2周目、寺平と森田と佐藤がレース1に続いて後続を引き離し、トップグループを形成した。4番手争いは、深見と藤原の接戦。2周目の段階で、先頭集団とセカンドグループは早くも7~8秒差となった。

3周目、トップグループから佐藤が数秒遅れはじめ、これでトップ争いは寺平と森田のマッチレースに。プレッシャーをかけ続ける森田を、寺平が必死に抑えていたが、5周目に入ったところで逆転して、森田がトップに立った。寺平はすぐに再逆転を狙ったが、ここは森田がポジションキープ。6周目も僅差で順位を守った。すると7周目、寺平が転倒。これで追う者がいなくなった森田が逃げ切り勝利を挙げた。寺平は、佐藤の前でレースに復帰して2位。佐藤が3位となった。レース終盤、それまで接戦を続けていた深見と藤原に、追い上げてきた石田が接近。逃げ切った深見が4位、ラスト2周となった7周目に藤原を抜いた石田が5位、藤原が6位となった。

↑ レース1、2ともに後半は森田直樹(#23)と寺平悠成(#4)による優勝争いとなり、レース1では僅かに届かなかった森田がレース2で雪辱を果たし、総合優勝を獲得

↑ レース1では、三つ巴の戦いを最後は僅差で制して、シーズン初戦を制した寺平悠成(#4)。レース2は、トップに迫るも転倒で遅れて2位となった

↑ レース1、2ともに序盤から中盤にかけてトップ2と激戦を繰り広げた佐藤省吾(#24)。いずれのレースも後半に少し遅れたが、3位を獲得した

↑ 森田直樹(#23)と寺平悠成(#4)が同点ながら、ヒート2で勝利した写真中央の森田が総合優勝、同左の寺平が総合成績2位に。同右の佐藤省吾(#24)が総合3位

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