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INFORMATION S1プロは日浦大治朗、S2は大金歩夢が王座に! 全日本スーパーモト選手権第戦6(美浜大会)レースレポート


2023全日本スーパーモト選手権第6戦(美浜大会)レポート
2023年10月15日(日)
美浜サーキット(愛知県)

S1プロは日浦大治朗、S2は大金歩夢が王座に!
2023年の全日本スーパーモト選手権シリーズは、いよいよ最終戦を迎え、第6戦が愛知県の知多半島南部に位置する美浜サーキットで開催された。1コーナーから最終コーナーにかけてやや下り勾配となった土地にレイアウトされた、多彩なコーナーがある全長1200mのオンロードコースをベースに、最終セクションの手前にダートセクションをプラス。最終コーナー直前には第2ダートも用意された。
しかし大会前夜から当日朝にかけてまとまった量の降雨があり、第2ダートを使うとターマック区間の広範囲に泥が運ばれることが予想されたことから、こちらは使用が終日見送られた。また第1ダートも、スリッピーな路面状況を考慮して一部のレイアウトが見直された。とはいえ、天候そのものは午前10時前から急激に回復して、その後は陽射しに恵まれ、最高気温は24℃まで上昇。ターマック区間は、午前中の早い段階でドライ化していった。

川島颯太が最高峰クラス参戦初年度で初優勝
全日本最高峰となるS1プロクラスは、一昨年まで3年連続でシリーズタイトルを獲得した日浦大治朗(#2)がランキングトップ、昨年度王者の小原堅斗(#1)が同2番手で今大会を迎えた。ただし、日浦と小原は48点差で、日浦がレース1で14位以内に入ればチャンピオン決定という状況だった。一方、この2名に大きく離されたランキング3位争いは、長谷川修大(#3)と川島颯太(#19)が8点差の大接戦。今大会は、5分間の公式練習から連続して10分間のタイムアタック予選を実施し、決勝は10周の2レース制とされた。

15台が出走した予選では、日浦が最後の周回で1分19秒179のトップタイムをマーク。予選2番手に1分19秒656で川島、3番手に1分20秒223で小原、4番手に1分24秒646で吉田雄一(#4)がつけ、決勝レース1のフロントローに並んだ。また、5番手の長谷川、6番手の新沼伸介(#8)、7番手の馬場悠介(#18)が、レース1のセカンドロースタートとなった。

決勝レース1のターマック区間はすでにドライコンディションだったが、ポールポジションスタートのグリッドのみコースサイドから水がしみ出した路面状況となり、この影響もあって日浦が出遅れ、川島を小原が追い、さらに吉田、長谷川、新沼、日浦と続いて1コーナーをクリアした。ダート区間で2番手の小原が転倒し、先頭の川島が約3秒のリードを奪ってオープニングラップをクリア。2番手に吉田、そこから2秒ほど間隔を開けて長谷川と新沼と日浦が3番手を争い、さらに馬場と小原が続いた。2周目、新沼が後退して日浦が4番手、馬場をパスした小原が5番手に浮上。この間に、トップの川島、2番手の吉田、3番手の長谷川、4番手の日浦は、それぞれ3~4秒の間隔となった。翌週、日浦と小原が3番手の長谷川に接近。ところが4周目、日浦が転倒して金子和之(#5)に次ぐ7番手まで順位を下げた。

ここまでの段階で、トップの川島は約5秒のアドバンテージを獲得。2番手の吉田も、3番手の長谷川を4秒ほど離し、長谷川の約2秒後方には小原が迫った。迎えた5周目、ダート区間で長谷川と小原が並び、ここで両者のハンドルが接触。バランスを崩したままジャンプを跳ぶことになり、両者が転倒した。これにより、吉田の後方は大きく間隔が開き、3番手争いは馬場と日浦と金子と松本和資(#11)と佐々木啓之(#17)の5台が、1~2秒間隔で続くことになった。6周目には馬場が順位を下げ、日浦が3番手、金子が4番手、松本が5番手に。7周目には、松本が金子を抜いた。そしてトップの川島が約5秒のリードを守って8周目のコントロールラインを通過するところで、転倒した長谷川を救助するため赤旗提示。レースは7周目終了時点で成立となり、川島がS1プロクラス初優勝を獲得した。吉田が2位、日浦が3位、松本が4位、金子が5位、佐々木が6位。小原は12位に終わった。このレースの結果、日浦のチャンピオンが決定した。

決勝レース2は、レース1のゴール順位でスターティンググリッドへ。レース1で負傷した長谷川は、救急車で病院に搬送されたが、なんとサーキットに戻ってきて最後尾グリッドに並んだ。レースは川島がホールショットを奪い、これに吉田と日浦が続く順当な立ち上がり。しかし長いストレートエンドの進入で、日浦が吉田と川島をまとめて抜いた。直後のダート区間で、川島が日浦に追突して両者が転倒。これを避けようとした後続が次々にぬかるみでスタックあるいは転倒し、ダート進入時は9番手あたりを走っていた小原が、一気にトップ浮上。さらに、8番手スタートの馬場が2番手、そして最後尾スタートの長谷川が3番手となった。その後ろは金子、松本、佐々木、新沼、中島俊介(#6)、日浦、金児伸二(#13)、川島のオーダー。吉田は1周目13番手となると、その後も転倒を重ねて下位に沈んだ。2周目、長谷川がターマックで馬場をパス。日浦と川島は追い上げを続け、3周目の段階では小原がトップ、約2秒差で長谷川が2番手、さらに2秒ほど離れて馬場、金子、松本、日浦、川島の5台がほぼ1秒間隔で続いた。

レース中盤、長谷川は3秒ほどの差を保ってトップの小原を追撃。日浦と川島はなおも追い上げを続け、6周目には日浦が馬場を抜いて3番手、川島が金子を抜いて4番手に順位を上げた。日浦は、勢いを保って3秒ほど前を走っていた長谷川を猛追。そして8周目のターマックで日浦が長谷川に並んだ。ところがここで日浦が転倒。これにより、なおも3秒差で小原を追う長谷川の2秒ほど後方に川島がつけ、ここから7秒ほど遅れて馬場と金子と日浦が4番手争いを繰り広げることになった。9周目、川島は長谷川に接近。一方、日浦は金子を抜いたが、再び転倒して大きく順位を落とした。そして最終ラップとなった10周目の1コーナーで、川島が長谷川を逆転。レースは小原が勝利を収め、川島が2位、長谷川が3位、9周目に馬場を抜いた金子が4位、馬場が5位となった。日浦は13位でゴールしている。

●川島颯太(レース1・優勝/レース2・2位)
「レース1でS1プロクラス初優勝を達成できましたが、上位勢が転んだ結果だったので、自分の中ではあまりうれしさはありませんでした。とはいえ、1周目のラップタイムはかなり速かったようで、それは自信につながりました。レース2は、ダートでミスして日浦選手に追突してしまい、そのときに日浦選手のマシンと自分のマシンが絡んで、大きく遅れてしまいました。後続の混乱も生むことになり、申し訳なく思っています。その後、日浦選手がすぐ前にいたので、とにかくついていくことだけを考えて走ったら、どんどん順位を回復できました。日浦選手が途中からとても速くなり、ついていけなくなったのですが、向こうが転倒したことで3番手。長谷川修大選手はレース1でクラッシュしていて、無理しないはずと思い、諦めずに追って最後に抜きました。実力で2位になれた感覚があり、その点はレース1よりもうれしかったです。今季からS1プロクラスに昇格し、開幕戦では大苦戦。なめていたわけではないですが、正直焦りました。そこから、いろんな人の動画を見て研究したり、先輩たちからアドバイスをもらったりして、とにかくターマックを速く走ることを勉強。徐々にレベルを上げられたので、まずはひと安心しています」

●小原堅斗(レース1・12位/レース2・優勝)
「レース1は、1周目からトップに立つことを狙っていたのですが、ミスによりダートで転倒。その後、長谷川修大選手の背後までは挽回できたのですが、なかなか攻略できず、抜けると思ってダートで仕掛けたところ、長谷川選手とラインが交錯して接触しました。自分もリスタートにかなり時間がかかったのですが、それよりも長谷川選手が苦しそうにしていたので心配でした。でも長谷川選手はレース2にも出場してくれて、これは自分もうれしく思いました。そのレース2は、ダートに入った瞬間にみんなが転んでいて、とっさの判断で残されたラインを1本だけ見つけることができ、それを使ったらホームストレートに戻ってきたときに自分がトップ。『えっ、なんで?』と思いましたが、すぐに状況を理解できました。途中で振り返ったら、最後尾スタートの長谷川選手が2番手にいて、それもすごくうれしかったのですが、差を詰められるのではないかというプレッシャーもありました。今季はマシンのメーカーをスイッチし、序盤は苦しんだのですが、徐々に調子を上げてランキング2位を獲得できました。最後におもしろいレースをして勝ち、応援してくれる方々の笑顔を見られたことに満足しています」

●日浦大治朗(S1プロクラスチャンピオン)
「この最終戦は転倒続きで、最後に勝つことはできませんでした。レース2は、最初の転倒こそ後ろからの追突でしたが、その後は自分が原因で2回も転倒。もっと大人の走りをするべきでした。本当は前戦でシリーズタイトル獲得を決め、最終戦は欠場して、スケジュールが被っていた全日本ロードレース選手権の最終戦に出場したかったのですが、2点足りずそのプランは遂行できませんでした。チャンピオン奪還は果たせましたが、今季は8月上旬の鈴鹿8時間耐久ロードレースに出場した後くらいから、どことなく集中力に欠けた走りが多く、年間を通していいパフォーマンスを見せられなかったことを反省しています。今シーズンも応援ありがとうございました!」

S2クラスから昇格した初年度の最終戦で、最高峰クラスのレースと大会総合成績で自身初勝利を収めた川島颯太(#19)

 

レース1は転倒に泣いたが、レース2では最後列となる12番グリッドからまさかの逆転で優勝した小原堅斗(#1)

 

今大会では2レースとも転倒を喫して総合成績8位ながら、シリーズタイトル獲得は無事に決めた日浦大治朗(#2)

 

総合成績による表彰式。写真中央が優勝の川島颯太(#19)、同左が2位の小原堅斗(#1)、同右がレース2は3度の転倒で9位ながら、レース1で2位入賞の吉田雄一(#4)

 

レース1は水野彰久、レース2は佐藤瑞城が優勝

開幕戦からS2クラスとのダブルエントリーを続けてきた古高智也(#36)が、前戦でシリーズタイトル獲得を決定。この最終戦は、逆転チャンピオンを狙うS2クラスに集中すべく、S1オープンクラスは欠場した。前戦では、S2クラスに加えて初のダブルエントリーを果たした佐藤瑞城(#50)がいきなり2レース制覇。これで50点を獲得した佐藤は、ランキング7番手ながら3位までが十分狙える状況だった。また、内山瑛須(#41)は78点を獲得してランキング4番手につけ、86点で同3番手の原島剛(#38)がこのクラスには出場しなかったことから、こちらもランキング3位が射程圏内の選手となった。

競技は、公式練習の5分経過後に連続して10分間のタイムアタック予選が実施され、決勝は8周の2レース制とされた。予選出走台数は21台で、佐藤が1分27秒483でトップ、梅田祥太朗(#40)が1分28秒019で2番手、水野彰久(#14)が1分29秒347で3番手、ランキング2番手の呉本朝也(#4)が1分29秒369で4番手となり、決勝レース1のフロントローを獲得。錦織慎一郎(#8)と浅井大喬(#32)と川崎雄大(#7)がセカンドロースタートとなった。また内山は、予選8番手で3列目からの上位進出を狙った。

決勝レース1では、イン側の濡れた路面の影響で佐藤がやや出遅れ、梅田がホールショット。これに佐藤と水野、呉本と大きくジャンプアップした川崎、錦織、内山、浅井が続いた。1周目のダート区間で、2番手の佐藤が転倒。これで佐藤は、予選10番手から順位を上げてきた大野雅樹(#44)に次ぐ7番手まで順位を落とした。そのオープニングラップでは、梅田と水野と呉本の3台が、後続を早くも4秒ほど離してトップグループを形成。2周目には水野が梅田をパスして先頭に立ち、トップ集団のリードは約7秒にまで拡大した。一方、4番手争いを繰り広げるセカンドグループでは錦織が3ポジション後退。その背後には内山が近づいてきた。4周目、呉本が梅田を抜いて2番手に浮上。さらに、佐藤が大野をパスして5番手に順位を上げ、錦織はセカンドグループから3秒ほど遅れた。

これにより、水野と呉本と梅田がトップグループ、大きく離れて川崎と佐藤と大野がセカンドグループとなってレースは後半へ。5周目、梅田が2番手の呉本から4秒ほど遅れ、佐藤は川崎の攻略に成功して4番手に順位を回復した。翌周、2番手を走っていた呉本がダートで転倒。これでトップの水野は、約7秒のリードを得た。呉本は2番手のままレースに復帰したが、左肩を脱臼および骨折しておりペースが上がらず、翌周には上位勢が次々にパス。また、ラスト2周となった7周目には、錦織が川崎を抜いた。そしてレースは、水野が全日本初優勝。梅田が2位、佐藤が3位、大野が4位、最終ラップに呉本を抜いた錦織が5位、呉本が6位となった。内山は9位でゴール。この段階で、ランキング3位争いは原島が86点、内山が85点、佐藤が66点となった。

午後のレース2は、レース1のゴール順でスターティンググリッドに整列。レース1で負傷した呉本は出走をキャンセルした。ポールポジションスタートの水野がホールショットを獲得。佐藤が梅田を抜いて2番手に順位を上げて1コーナーを立ち上がった。オープニングラップは水野、佐藤、梅田、大野、レース1は8位だった田淵智之(#22)、川崎、内山、錦織の順。2周目、水野と佐藤は接近戦を繰り広げながら、3番手以下を3~4秒引き離した。3番手は梅田がキープし、これを約1秒差で大野がマーク。さらに2秒ほどの間隔を開けて田淵が追い、川崎を内山らが追う6番手争いの集団は、田淵から6秒ほど遅れた。3周目の上位勢は、前の周とほぼ同じ状態をキープ。しかし4周目、ダート区間で佐藤が水野をパスした。

これでトップに浮上した佐藤は、水野を1秒ほどリード。3番手争いでは大野が梅田から3秒ほど遅れ、その約4秒後方には田淵が迫ってきた。5周目、水野は再び佐藤に肉迫。しかし翌周、今度は佐藤が2秒ほどリードした。この段階で、3番手の梅田は前後に5~6秒の間隔がある単独走行状態。大野は、依然として田淵を2~3秒先行していた。しかし7周目のダートで大野が転倒。これで4番手に浮上した田淵も単独走行となり、最後はレースに復帰した大野、レース序盤から接近戦を続けてきたカワサキと内山と錦織の4台が接戦となった。しかし最後まで順位は変わらず。8周のレースは佐藤が逃げ切って勝利し、水野が2位、梅田が3位、田淵が4位、大野が5位、川崎が6位でゴールした。なおシリーズランキングは、古高がチャンピオン、呉本が2位、内山が3位、佐藤が4位となった。

レース1では、追いすがる呉本朝也(#4)の転倒により単独走行となり、余裕のトップチェッカーを受けた水野彰久(#14)

 

レース1は1周目の転倒が響いて3位も、レース2では水野彰久(#14)を抜いて勝利を収めた佐藤瑞城(#50)

 

レース1を2位、レース2を3位とどちらもトップ3圏内でまとめ、総合成績では3位となった梅田祥太朗(#40)

 

2レース総合成績によるS1オープンクラスの表彰台。写真中央が優勝の水野彰久(#14)、同左が2位の佐藤瑞城(#50)、同右が3位の梅田祥太朗(#40)

 

中学3年生の大金歩夢が全日本タイトル獲得!

13名のライダーが4スト250ccまたは2スト125ccマシンで出走したS2クラスも、公式練習の5分経過後に連続して10分間のタイムアタック予選を実施。決勝は8周の2レースが設定された。全日本3クラスで唯一、最終戦までチャンピオン争いは混戦に。前大会終了時点で大金歩夢(#4)が191点でランキングトップを守り、これをダブルエントリーしていたS1オープンクラスではすでにタイトル獲得を決めている古高智也(#9)が181点、前戦に続いてS1オープンクラスとダブルエントリーした佐藤瑞城(#21)が164点で追っていた。

タイムアタック予選では、佐藤瑞城が1分23秒817でトップ。昨年度王者で今季はこのクラスやS1オープンクラスに数戦出場してきた原島剛(#1)が、1分24秒004で予選2番手となった。2ストの藤田友貴(#10)が1分24秒963で3番手、大金は1分25秒770で予選4番手となり、決勝レース1のフロントロースタートに。古高は1分25秒814で5番手となり、1分27秒149で予選6番手の佐藤省吾(#6)、1分28秒716で予選7番手の勝谷仁(#7)とともに、レース1のセカンドローに並んだ。

決勝レース1は、佐藤瑞城がホールショット。これに原島と大金と藤田が続いたが、1コーナーで藤田が転倒して遅れ、まずは佐藤瑞城、原島、大金、佐藤省吾、勝谷、古高の順となった。1周目、先頭の佐藤瑞城は約2秒のリードを築き、古高は勝谷をパス。2周目に古高は佐藤省吾の攻略にも成功し、翌周にはトップの佐藤瑞城、2番手の原島、3番手の大金、4番手の古高、5番手の佐藤省吾、転倒から追い上げてきた6番手の藤田までが、それぞれ2~3秒間隔となった。4周目、ターマック区間で原島がスリップダウン。すぐに再スタートしたが、古高に次ぐ4番手まで順位を落とした。

原島の転倒により、トップの佐藤瑞城は突如として7~8秒のアドバンテージを得た完全な独走状態に。一方、2番手争いは大金と古高と原島が約1秒間隔で続く接戦となった。レースが後半に入った5周目、この2番手争いから遅れた佐藤省吾の背後には、藤田が接近。翌周、両者が順位を入れ替えた。レース終盤、2番手争いでは原島が若干遅れ、これで大金と古高の一騎打ちに。迎えた最終ラップのダート区間で、逆転チャンピオンへの望みをつなげるため大金の前でゴールすることを狙った古高が転倒を喫した。そして8周のレースは、佐藤瑞城が優勝し、大金が2位。3位に原島、4位に藤田、5位に佐藤省吾が入り、古高は11位に終わった。

レース1のゴール順でスターティンググリッドに並んだレース2は、ポールポジションスタートの佐藤瑞城がホールショット。これに絶妙なスタートを切った原島が続き、大金、藤田、佐藤省吾、レース1は7位だった桐明征一郎(#20)、レース1で6位となった勝谷が追った。1周目、ダートセクションで原島が先行。勝谷が桐明を抜いた。2周目には、原島と佐藤瑞城が早くも3番手以下を4秒ほど離し、原島と佐藤瑞城が先頭グループ、大金と藤田と佐藤省吾がセカンドグループという構図。さらに勝谷と桐明の6番手争いがサードグループとなった。レース前半、トップの原島は1周につきコンマ数秒ずつギャップを拡大。2番手の佐藤は原島を懸命に追いながら、後続を引き離していった。

一方、大金と藤田と佐藤省吾の4番手争いは、レース前半の4周目が終わった段階で2番手の佐藤瑞城からは6秒ほど離されたが、なおも3台が1秒間隔で続く接近戦。3周目に勝谷をパスして6番手に返り咲いた桐明は、前後に4秒ほどの間隔がある単独走行となった。レースが終盤に入るころには、トップの原島は約4秒のリード。そのまま逃げ切った原島が、このクラスには今季3戦6レースの出場ながら、最多勝となるシーズン5勝目を挙げた。佐藤瑞城が2位に入賞し、このレースで10位に終わった古高を逆転してシリーズランキング2位に。接戦の3位争いは大金が制し、見事にシリーズタイトル獲得を決定した。藤田が4位、佐藤省吾が5位、桐明が6位でゴールしている。

前戦で全日本初優勝をマークした急成長の佐藤瑞城(#21)は、今大会のレース1でも独走で優勝を獲得

 

レース1は中盤のスリップダウンによる後退で3位だったが、レース2は若手に速さを見せつけて勝利したベテランの原島剛(#1)

 

シリーズタイトル獲得に向けてやや固さもあったが、それでもレース1を2位、レース2を3位でまとめた大金歩夢(#4)

 

「シーズンオフには高校受験というレースが……」と大会後に話していた、S2クラスのシリーズタイトルを獲得した大金歩夢(#4)

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2023年MFJ全日本スーパーモト選手権は全戦終了いたしました。