FIMトライアル世界選手権に参戦しているレプソル・ホンダ・チームの藤波貴久選手が、今シーズン限りで引退することをホンダが発表いたしました。長年にわたってトライアルライダーやファンに夢を与え、モーターサイクルスポーツの普及に貢献していただいたことに深く感謝いたします。なお、2021年のFIMトライアル世界選手権は今週末、9月18日にポルトガルにて最終戦を迎えます。藤波選手にとってこの大会が現役最後の参戦となりますので、ぜひこれまで以上の応援をお願いいたします。
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(一財)日本モーターサイクルスポーツ協会 会長 鈴木 哲夫
MFJトライアル委員会 委員長 西 英樹
「今年でフル参戦26年目と、長年にわたりFIMトライアル世界選手権で活躍し、2004年に最高峰クラスにて日本人として初めて世界チャンピオンに輝いた藤波貴久選手が、今シーズンをもって引退するとの発表がホンダからありました。
藤波選手は1995年に最年少で全日本国際A級のチャンピオンとなり、1997年に全日本の頂点クラスとして設立されたスーパーAクラスで1998年~2001年まで3年連続チャンピオンとなりました。世界選手権には1996年から挑戦を開始し、常にトップクラスの成績を残しています。2004年の世界チャンピオン獲得時には、文部科学省のスポーツ功労賞も受賞しております。今年も開幕戦イタリア大会で優勝を飾っており、41歳での勝利は最年長優勝記録となります。どんな時も全力で、トップクラスのパフォーマンスを維持していく努力は人並み外れたものであったと思います。また、国別対抗世界選手権のFIMトライアル・デ・ナシオンにおいても日本代表チームをその頭脳と技術で牽引し、非常に頼もしい存在でありました。
その姿に我々やファンは感動し、魅了されてきました。そしてファンを大切にするライダーでもあり、トライアルの魅力を発信され続けてきました。藤波選手の活躍は日本をはじめ世界の多くのトライアルライダーに夢を与え、目標となり、このスポーツの普及に大きく貢献いただいたものと心から感謝し、その功績を称えたいと思います。藤波貴久選手、ありがとうございました。」
■藤波貴久(41歳)
1993年に全日本トライアル選手権デビュー。1996年からFIMトライアル世界選手権へフル参戦を開始し、2004年に世界チャンピオンを獲得。これまでにFIMトライアル世界選手権で優勝した回数は歴代5位の34勝。17歳237日で優勝した最年少記録、41歳151日で優勝した最年長記録も持つ。1980年1月13日生まれ、三重県出身。
公式HP https://fujigas.net/
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TrialGP(FIMトライアル世界選手権公式サイト) https://trialgp.com/
ライブリザルト https://www.trialgp-results.com/
⇓ 国別対抗世界選手権FIMトライアル・デ・ナシオンでは藤波選手が日本代表チームを牽引し、世界2位を獲得している(写真上/2019年世界2位、写真下/2016年世界2位)
藤波貴久選手の引退発表にあたって