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ST600クラスの公式予選は、不安定な路面コンディションに悩まされる結果となった。予選1回目はAグループ、Bグループともウエット。2回目は、Aグループがほぼドライ、Bグループはウエットと今回も予選グリッドは組頭取りで決まることになった。もちろんドライコンディションでアタックできたAグループのトップがポールポジションを獲得する結果となっている。2戦連続でポールポジションに着けたのは、ヨシムラの渡辺篤だった。
「パラパラ雨が降っていたけど、路面はドライコンディションだったのでリスクはあったけど思い切ってアタックできた。今回はST600でも事前にテストできていたのがよかったんだと思う」と渡辺。前回の筑波では、JSB1000クラスとST600クラスでダブルウインを達成。ノリに乗っているだけに、このままダブルタイトルを獲得しそうな勢いだ。
その渡辺と前回、死闘を繰り広げたディフェンディングチャンピオンの安田毅史は、渡辺に続く組2番手につけ、3番手グリッドからスタートする。
「もういっぱいいっぱいですよ。全開でアタックしていると、川が流れている場所を忘れていて何度も転倒しそうになったけど、何とか1分58秒台に入ってよかった。フロントロウからスタートできますからね」と安田。ライバルのマシンが速く余裕は全くないと言うが、開幕戦、そして前回と勝てそうで勝てないレースが続いているだけに、早く勝利を手に入れたいところだ。
2番手グリッドには、Bグループでトップタイムをマークした東浦正周が着け、4番手グリッドに今シーズンからスズキを駆る奥田貴哉がつけた。「ウエットならば、いいレースができると思う。一つでも上位でフィニッシュできるように頑張る」と東浦。
金曜日にトップタイムを記録していた大崎誠之は、ドライセッションでタイムが伸びず組4番手、7番手グリッドからスタートする。
「ベストタイムを出したときはクリアラップが取れたけれど、それ以上タイムアップをしたいと思ったときには、もうタイヤが厳しくなってしまっていた。レインならば勝機が見えてきそう。スタートを決めて、トップについていきたいですね」と大崎。4年ぶりの優勝を虎視眈々と狙っている。
渡辺と安田の戦いに、誰が絡んでくるか?
オートポリスを得意としている辻村猛か? 昨年のウイナー酒井大作か? 宮崎敦、沼田憲保などの巧者もそろっている。誰が集団から抜け出すことができるか!?
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