この日、最初に行われたST600クラス。曇り空から時折陽が差していたものの未明まで降っていた雨の影響で路面はウエットで朝のウォームアップ走行は始まった。JSB1000、J-GP3、J-GP2とセッションは続いて行くが、完全に路面は乾かず、所々にウエットパッチのある状態で決勝を迎える。ウエット宣言が出されたことから周回数は2周減算の10周で争われることになった。 好スタートを切ったのはフロントロウ真ん中の2番手グリッドの岡村光矩。これに横江竜司、稲垣誠中山真太郎と続いて行く。ここで中山は積極的な走りを見せ東コース部分で2番手に上がるとヘアピンでは横江とクロスラインとなるが、バックストレートでトップに浮上する。中山の健闘が光ったが、この時点でスタートで出遅れていた大崎が2番手につけると、2周目の1コーナーで大崎がトップを奪う。そのままレースをリードして行くと思われたが、バックストレートで中山をかわした稲垣がペースを上げると、大崎の背後に迫って行く。一方、ランキングトップを走る小林龍太は、タイトル争いのプレッシャーから思うような走りができずにオープニングラップは、12番手。ランキング2番手のチャランポン・ポラマイが11番手を走っていた。小林は、チャランポンに抜かれてスイッチが入り、徐々にペースアップしポジションを上げて行く。対してチャランポンは、予選の転倒で負傷しており苦しいレースとなってしまう。 トップ争いは大崎と稲垣の一騎打ちとなり、その後方では、横江、伊藤勇樹、中山が3位争いを繰り広げていたが、追い上げて来た近藤湧也が加わり4台でのバトルとなっていた。この集団の前を走っていた横江と伊藤は、何度も順位を入れ換えているうちに岩崎哲朗も、この集団に加わり3位争いは、5台にふくれ上がる。 一方、トップ争いは、残り2周で大崎がスパート。このペースに稲垣はついて行けず勝負あり。大崎は最終ラップにファステストラップをマークする圧倒的な走りでトップでゴール。今シーズン初優勝を飾った。稲垣は2位に入り、地元で表彰台に上がった。3位争いは伊藤が制し、2戦連続表彰台に上がった。以下、近藤、横江、岩崎、中山と続いてゴール。8位の岡村を挟み、小林は9位でゴール。チャランポンは19位となったこともあり、小林が念願の初タイトルを獲得した。。