土曜日の公式予選が視界不良のために中止となり、日曜日の朝に25分間のセッションで予選が行われた。雨は止んだものの路面はウエットで争われ、ここで水野涼が、ただ一人2分01秒台をマークしポールポジション。セッション終了間際にタイムを出した関口太郎が2分03秒828、3番手に岩戸亮介、4番手に生形秀之、5番手に伊藤勇樹、6番手に徳留真紀と続いた。
15周で争われたJ-GP2クラスの決勝。フロントロウ真ん中、予選2番手グリッドから好スタートを切った関口ホールショットを奪い、水野、生形、岩戸、伊藤と続いて行く。3コーナーから4コーナーへの切り返しで水野と生形がはらんだところを続く第1へピンで岩戸がかわし、2番手に浮上。さらに第2ヘアピンを立ち上がり、ジェットコースターストレートで関口をかわし岩戸がトップに浮上。オープニングラップは、そのまま岩戸が制し、関口、水野、伊藤、生形、榎戸育寛、三原壮紫、井筒仁康、ケミン・クボ、柴田陸樹、徳留真紀、岩崎哲朗、石塚健、大木崇行、長尾健吾、中本郡と続いた。 2周目の1コーナーでは、関口が岩戸をかわし再びトップに立つが、2コーナーでするすると岩戸の前に出た水野が、3コーナーで関口のインを突きトップに浮上する。続く第1ヘアピンでは、岩戸も関口のインから前に出て行く。 トップに立った水野は、ペースを上げレースをリード。岩戸、関口、生形、榎戸は、これに呼応するが、6番手以下は遅れ始め、長い隊列となって行く。やや水野がリードを広げると、これに遅れまいと関口は上りのコンビネーションコーナーで岩戸をかわし2番手に上がると、6周目には、このレースのファステストラップとなる1分52秒873をマークし、そのテールを捕らえる。ここからトップ争いは、水野と関口の一騎打ちとなっていく。 後方では、岩戸、生形、榎戸、三原と続き、ここが表彰台の一角を争う集団となっていた。榎戸は、6周目に生形をかわすと、9周目に岩戸をかわし3番手に浮上。一方、生形は、マシンに問題を抱えペースを上げられなかったが、何とか走行を続けていた。その背後には、三原が迫り、早く前に出たいという気持ちが先行してしまったのか、10周目の第2ヘアピンで生形に接触する形で両者転倒。生形は再スタートするが大きく順位を落としてしまう。三原は、そのままリタイアとなる。 トップ争いは、1コーナーで関口が前に出ても、すぐに3コーナーで水野が抜き返す。関口は、水野の背後でパッシングポイントを探って行く。12周目には、再び1コーナーで関口が前に出ると、3コーナーで水野が抜き返すが、4コーナーのラインがきつくなった水野は立ち上がりで遅れ関口が前に出る。しかし勢いに勝る水野は、13周目の1コーナーでトップに立つと、そのまま関口を抑えきりチェッカー。水野が今シーズン4勝目を挙げた。関口は3戦連続の2位となった。3位争いは、榎戸が制し、岩戸が4位となった。5位に柴田、6位に徳留、7位に井筒、8位にケミン、9位に石塚、10位に岩崎と続いてゴールした。再スタートした生形は、15位でチェッカーフラッグを受け6ポイントを獲得した。 暫定ランキングでは、水野が120ポイントに伸ばし、関口が91ポイントで2番手に浮上。アクシデントに遭った生形は89ポイントで3番手に後退。岩戸が79ポイント、榎戸が78ポイントと続いている。