文部科学大臣杯 2008年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ最終戦 第40回MFJグランプリ SUPERBIKE RACE in 岡山 主催:岡山国際サーキット(3,703m) 予選レポート DATE:2008-10-4
いよいよ最終決戦となるMFJグランプリを迎える全日本ロードレース選手権。2008年シーズンは、岡山県・岡山国際サーキットが、その舞台となる。MFJグランプリは基本的に第5戦までにポイントを獲得したライダーのみしかエントリーできない。いわば選ばれた者のみしか走れないレースなのだ。 JSB1000クラスは27台が出走。予選1回目で早くも秋吉耕佑が1分28秒566をマークし、新コースレコードを樹立。伊藤真一、山口辰也、中須賀克行と続き、ノックアウト方式で行われる予選2回目を迎える。 第1セッションも、やはり秋吉が1分28秒550をマークしてリード。伊藤が1分29秒台、3番手の酒井大作以下は、1分30秒で続く。JSB1000クラスは、タイヤ使用本数制限があるため各ライダーはタイヤの使い方を考えながらタイムアタックに入っていた。モリワキの山口にいたっては、ユーズドタイヤで3周し、21番手のタイムで第1セッションを通過。SP忠男の大崎誠之は、12番手のタイムを出した後にマシントラブルが発生。急遽スペアカーで第2セッションに臨むことになっていた。この時点で25位以下3台のグリッドが決定、24台が第2セッションに進んだ。 第2セッションでは、ほとんどのライダーがニュータイヤを投入。事前テストから徐々にマシンを煮詰めてきた伊藤が1分28秒619をマークしトップ、秋吉以外で初めて1分29秒の壁を破ってくる。第3セッションに進むボーダーラインは12。セッション終了間際に安田毅史がタイムを出し、佐藤裕児が無念のノックアウト。辻村猛、波多野祐樹、今野由寛などが最終セッションへの進出を逃している。 そして最終セッションとなる第3セッションを迎える。12台という限られた台数によって争われるセッションだけに秋吉、そして伊藤が、どんなタイムをマークするか注目された。ここで秋吉は1分28秒387をマーク! これが文句なしのトップタイムとなり今季4回目のポールポジションを獲得、コースレコードも大幅に更新し、全日本ロードレースが開催されているすべてのサーキットでコースレコードを持つ男となった。「もちろん(コースレコードを)出すつもりだったし、まだまだタイムは詰められると思う。前戦のように逃げるのが理想だけれど、今回は、みんな速いので混戦になると思う。でも両方とも勝つつもりで走りますよ」と秋吉。2番手の伊藤は「やっと戦える状態になってきた。秋吉はもちろん、中須賀もくると思う。最終戦だし楽しくトップ争いをして終わりたいね」と余裕のコメント。ポイントランキングをリードする中須賀は自己ベストを更新し3番手につけた。「ウイークに入ってタイムも縮まっているし、いい流れできています。レースはスタートで前に出て、どれだけ踏ん張れるかが課題。ねばるしかないですね」と前に出て行く覚悟だ。酒井は前戦の負傷が癒えないものの、気合いの入った走りで1分28秒台をマークし、4番手につけた。「痛みはだいぶなくなってきました。レースも気合いでいきますよ!」と厳しい状況ながら意地を見せたいところだ。以下、山口、徳留と続き2列目を確保。3列目に柳川明、大崎、安田が並ぶ。 レース1は15周、レース2は20周で行われる。やはり2レース制となった前戦では、両レースとも秋吉の独走となったが、今回は、そう簡単に逃げられそうもない。短期決戦となりそうなレース1、天候が気になるレース2、それぞれ違ったレース展開が待っていそうだ。最終戦だけに、誰もが、いい結果でシーズンを終わりたい気持ちが強いはず。各ライダーの思惑が交錯し、繰り広げられるMFJグランプリ。中須賀が初タイトルを獲得するか? 秋吉が奇跡の逆転を果たすか?? トップ争いはもちろん、タイトルの行方からも目が離せない!