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SUZUKA SUPERBIKE 200km


SB

文部科学大臣杯 2004年 MFJ R2-1 全日本ロードレース選手権シリーズ第1戦 鈴鹿2&4レース
主催:鈴鹿サーキット(5.821km)
決勝レポート
■開催日/予選:3月27日(土)、決勝:3月28日(日) ■天候/予選:晴・決勝:晴 ■観客数/予選:20,000人・決勝:34,500人

山口辰也が開幕戦で全日本初優勝を達成!!

 いよいよ2004シーズンがスタートした。開幕戦の舞台は三重県・鈴鹿サーキット。今年も第1戦は2&4レースとなり、フォーミュラ・ニッポン、全日本F3と同時開催。全日本ロードレースはJSB1000クラスのみ行なわれた。

 ポールポジションからスタートした渡辺篤がホールショットを奪い、井筒仁康、北川圭一、森脇尚護、浜口俊之と続いていく。このスタート直後の1コーナーでアクシデントが発生。今回、JSB1000にスポット参戦していた高橋裕紀が他車と絡んで転倒。早くも戦列を離れる結果となってしまう。

 レース序盤は渡辺を先頭に、井筒、北川、浜口の4台がトップグループを形成。ここから徐々に浜口が遅れ始めると、その背後にはスタートで出遅れた山口辰也がファステストラップをたたき出しながら迫ってくる。そして8周目のデグナーカーブの立ち上がりで浜口がミスしたところを逃さず山口が4位に浮上。さらに山口は9周目に、このレースのファステストラップとなる2分11秒084をマークしてトップグループに加わってくる。

 再び4台となったトップグループが動いたのは10周目。まず2位を走っていた井筒が逆バンクでハイサイドに遭い、バランスを崩すと、北川、山口にかわされ4位に順位を落とす。その直後だった。トップ走る渡辺がヘアピンから200Rの間に新設されたシケイン立ち上がりでハイサイド転倒。ペースを上げて、後続を引き離そうとしていただけに、悔しいリタイアとなった。

 渡辺の転倒でトップに立ったのは北川だったが、ペースが上がらず山口、井筒にかわされてしまう。そしてレース終盤になると山口と井筒の一騎打ちとなる。井筒は山口の背後をピタリとマークし、勝負所を探っていく。一方、山口もややインを抑えるラインで周回し、両者の戦いは最終ラップを迎える。

 最終ラップのS字コーナーでは周回遅れが表れ、山口と井筒はそれを縫うようにかわしていく。さらに新シケインでもバックマーカーに絡み、そのアウト側から山口が、イン側から井筒が抜いていくとスプーンカーブで井筒が山口に並びかける。しかし、山口も引かずにトップを死守。バックストレートを立ち上がり、130R、そして勝負所のシケインを迎える。必死にインを抑える山口のさらにイン側を井筒が突いていく。両者ともギリギリのブレーキングを見せるが、山口が井筒を抑え、うれしい全日本初優勝を飾った。井筒は2位、3位に北川が入った。4位に浜口、5位に出口修、6位に小西良輝と続き、以下、柳川明、大崎誠之、民辻啓、辻村猛と続く結果となった。

[佐藤 寿宏]
●ライダーのコメント

優勝/山口辰也
ずっと勝ちたいと思っていたけど、やっと勝つことができた。今まで応援してくれたすべての方、そして何よりもチームのスタッフに感謝したいです。スタッフが素早くマシンをセットアップしてくれたおかげですからね。今回もスタートで出遅れてしまいましたが、何とか勝ててよかったです。CBR1000RRのデビューウィンを飾れてうれしいですね。

2位/井筒仁康
事前テストで手応えは感じていたけど、4輪の影響かレースウィークに入るとタイヤのグリップ感覚が変わっていた。結局、タイヤのいいところを引き出すことができずに終わってしまいましたね。山口くんが来るのはわかっていたから、ラストラップまでふんばって仕掛けようと思っていた。できればCBR1000RRのデビューウィンは自分の手でと思っていたけど、今回は山口くんが上をいってましたね。

3位/北川圭一
厳しいレースだった。でも予選までの状態を考えれば上出来かな。(決勝)朝のウォームアップで何とか車体がまとまって、勝負できると思っていたんだけどね。今回はエンジンの特性が変わったのと、サスペンションも新しくなって、まとめきれなかった。もうちょっとまとめれば後半勝負できたかもしれない」

  決勝日早朝、全日本選手権開幕を記念して、JSBクラス決勝出走者のほぼ全員が登場してフォトセッションが行なわれた。
     
  JSB決勝レースのスタート。ポールポジションの渡辺篤(#2)が好スタートからレースをリードしていく。
     
  レース終盤、山口辰也(#5)がトップを奪い、井筒仁康もそれに続く。北川圭一は3番手に後退。
     
  ウィニングランの山口
     
  JSB決勝レースパルテノン表彰台
優勝:山口辰也(中央)、2位:井筒仁康(写真左)、3位:北川圭一
     
  JSB決勝レース終了後には、「キッズ、レディスバイクパレード」も開催。これは、モーターサイクルスポーツの年少者や女性への普及を目的としたもの。
この日は小学生以下のライダー21名、女性ライダー30名による一大パレードとなった。
Photo by Y.Harada/H.Wakita(c)
 
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