開幕戦鈴鹿2&4レースから2週連続で迎えたシリーズ第2戦オートポリス。レースウイークを通じて好天に恵まれ、各ライダーは着実にマシンをセットアップして行く。公式予選では、オイルを出したマシンがあり、開幕戦鈴鹿2&4レースで優勝した津田拓也と2位だった中須賀克行が転倒するアクシデントが発生。2人とも大きなケガがなかったことが不幸中の幸いだったが、逆境をはね除け、勝利を引き寄せたのはゼッケン1をつけたライダーだった。 シグナルがブラックアウトし、好スタートを見せたのは、セカンドグリッドからスタートした渡辺一樹だった。2番手に中須賀、3番手に野左根航汰、4番手に高橋巧、5番手に山口辰也、6番手にジョシュ・フック、7番手に津田、8番手に浦本修充、9番手に中冨伸一と続いていく。オープニングラップは、そのまま渡辺が制すが、2周目の1コーナーで中須賀と野左根のヤマハ勢が渡辺のインに入りポジションを上げる。さらに野左根は、第2ヘアピンで中須賀のインを突き前に出ると、JSB1000クラスで初めてトップを走る。野左根は、そのままレースをリードし、中須賀、渡辺、高橋、山口の5台がトップグループを形成。セカンドグループは、津田、浦本、ジョシュが三つ巴となっていた。5周目には、渡辺が1コーナーで中須賀をかわして2番手に上がると、6周目の第2ヘアピンで野左根をかわしてトップに浮上。その直後のコンビネーションコーナー進入で野左根が再び渡辺に並びかけるが、渡辺のリアと野左根のフロントが接触してしまい野左根が転倒。ここまで光る走りを見せていただけに悔しいリタイアとなってしまう。 トップに立った渡辺はレースをリード。中須賀、高橋が続くが、山口はペースを上げられずトップグループから後退。さらにレース終盤になると高橋もトップ争いについていけず単独3番手となり、トップ争いは、渡辺と中須賀の一騎打ちとなっていく。そして残り4周となった16周目の1コーナーで中須賀は満を持してトップに浮上。そのままラストスパートをかけると、渡辺に付け入るすきを与えずに19周を走り切りチェッカー。うれしい今季初優勝を飾った。渡辺は悔しい2位。3位に高橋が入り、表彰台の一角を占めた。以下、山口、津田、浦本、ジョシュと続き、金曜日の転倒の影響で満身創痍な柳川が8位でフィニッシュした。