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'13全日本モトクロス選手権 最終戦第51回MFJ-GPモトクロス大会 
  ↑'13スケジュール



全日本モトクロス選手権の今季最終戦となる第51回MFJ-GPモトクロス大会は、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。今季第4戦の舞台ともなったSUGOは、丘の斜面を利用してレイアウトされた、アップダウンのあるダイナミックなコース。東北モトクロス界の聖地ともなっている。

天候は、各クラスの予選が行われた土曜日が曇りで、決勝が行われた日曜日の早朝からは雨。昼前から雨量が増し、コースは完全にマディコンディションとなった。IA-1では12ポイント差の中に4名がいるなど、各クラスのチャンピオン争いは稀に見る混戦状態。悪天候にもかかわらず、2日間で3,870名のモトクロスファンが、タイトルの行方を見守った。







世界のスピードを見せつけ
両ヒート制覇のマックス・ナグル

最終戦で12ポイント差を逆転して
タイトル防衛を果たした成田亮

シリーズランキングトップを守るスズキの小島庸平(#4)を、5ポイント差でホンダの小方誠(#6)、11ポイント差でヤマハの平田優(#3)、12ポイント差でホンダの成田亮(#1)が追う展開で迎えた今大会。その予選で、小島にアクシデントが発生。転倒時に肩を脱臼し、決勝出場こそ果たしたものの、上位フィニッシュが難しい状態となってしまった。

決勝ヒート1。好スタートを決めたのは平田。これを熱田が追うと、1周目にパスしてトップに浮上した。3番手は成田。4番手と5番手には、スポット参戦した世界選手権ライダーのマキシミリアン・ナグル(#12)とエフゲニー・ボブリシェフ(#777)が上がってきた。レース序盤、熱田と成田は僅差のトップ争いを展開。ナグルとボブリシェフが平田を抜いて、熱田、成田、ナグル、ボブリシェフ、平田の順となった。小島は、1周目8番手から6番手まで追い上げたが、4周目には12番手へと後退。小方は1周目9番手とやや出遅れ、小島が順位を下げた4周目に6番手までポジションアップした。同じ周、成田、ナグル、ボブリシェフが順に熱田を抜き、海外組のふたりはすぐに成田の攻略にかかった。

そして5周目、ナグルがトップ、ボブリシェフが2番手にポジションアップ。成田は追撃を試みたが、その後は徐々に引き離され、逆に4番手の平田に迫られた。しかしレース終盤になって、平田と数秒の差を確保。またその後方では、熱田に小方が迫り、11周目に抜いて5番手へと順位を上げた。そしてレースは15周でチェッカー。ナグルは、終盤に入ったところでミスを喫して一度はボブリシェフに迫られたが、再びこれを引き離して勝利。2位にボブリシェフ、3位に成田、4位に平田、5位に小方、6位に熱田が入賞した。小島は12位に終わり、小方がランキングトップに浮上。2ポイント差で小島、小方と3ポイント差で成田、同4ポイント差で平田が追う、めったにない混戦状態で、シーズン最後のレースを迎えることになった。

その決勝ヒート2では、小島が意地を見せてホールショット。これに成田が続くと、すぐにパスしてトップに浮上。この成田から約7秒遅れで、小方が2番手の座を確保した。海外勢のふたりはスタートで出遅れ、ナグルは驚異的な追い上げにより1周目を4番手でクリアしたが、ボブリシェフはスタート直後の転倒が響いて、わずか2周でリタイアとなってしまった。2周目、2番手を走る小方のすぐ後ろに、増田一将(#408)を抜いたナグルが浮上。序盤は、小方がナグルを抑えて2番手をキープし、成田はトップを守った。レースが後半に入った7周目、小方はミスにより4番手へと後退。この翌周、今度は成田が転倒し、上位勢はナグル、成田、熱田、小方、新井宏彰(#331)のオーダーとなった。そして、ラスト3周では熱田が6番手に後退。ナグル、成田、小方、新井の順となり、この状態なら小方がチャンピオン。しかしラスト2周で新井が小方をパスし、ナグルが優勝、2位に成田、3位に新井、4位に小方という結果となったことから、成田が小方を1ポイント上回って、シリーズチャンピオンに輝いた。5位には熱田、6位には増田が入賞した。

「信じられません。最終ラップで、小方選手と自分の間に1台が挟まっているのはわかったのですが、同一周回の選手かどうかは判断ができなくて……。今年は、自分がシリーズタイトルを獲得した年の中でも、もっとも苦しいシーズンでした。中盤に調子を落とし、第5戦ではケガとノーポイントもありました。それでも、強い気持ちがあれば目標にたどり着けるということを、みんなに示すごとができたと思います」と、ヒート2のゴール直後には泥の地面に倒れ込んで雄たけびを上げた成田は、シーズンを振り返った。また両ヒート優勝を達成したナグルは、「今日は泥が重いコンディションで、さすがにすごく疲れました。でも、日本でのレースを楽しむことができました」と、満足そうな笑顔を浮かべていた。





逆転チャンピオンの可能性に賭け
両ヒート優勝のみを狙った山本鯨

両ヒートで表彰台に登壇して
年間タイトルを獲得した富田俊樹


ポイントランキングでは、富田俊樹(#40)が320ポイントでトップ、竹中純矢(#39)が305ポイントで2番手、山本鯨(#1)が301ポイントで3番手と、この3選手のみがシリーズタイトル獲得の可能性を残して、この最終戦を迎えた。その決勝ヒート1で、好スタートを切ったのは田中雅己(#113)。しかし田中は順位を下げ、1周目を富田、山本、竹中、岡野聖(#42)、田中の順でクリアした。2周目、田中は3番手に順位を回復し、岡野と竹中がこれを追走。富田と山本は、この第2グループをやや引き離して、僅差のトップ争いを繰り広げた。3周目、竹中が岡野をパスして4番手にポジションアップ。岡野から5秒ほど遅れて、伊藤正憲(#88)、佐藤亮(#44)、馬場大貴(#50)、小川孝平(#43)が6番手争いを展開した。

5周目、山本が富田を抜いてトップに浮上。その翌周には、田中も富田を抜き、やや縦に長い山本、田中、富田、竹中のトップ集団が形成された。しかし田中は、山本を追走できず、レースが後半に入ると山本が集団から抜け出し、その後方で田中を先頭とした2番手争いがスタート。10周目に富田、12周目には竹中が、田中を抜いて順位を上げた。そしてレースは15周でチェッカー。山本が勝利し、富田が2位、竹中が3位、田中が4位、岡野が5位、小川が6位となった。この結果ヒート2は、富田が竹中を8ポイント、山本を16ポイントリードして迎えることになった。

そのヒート2では、スポット参戦したイギリス選手権ライダーのグレイム・アーウィン(#555)が、スタート直後から圧倒的な速さを披露。2周目には、2番手の山本より9秒近くも速いファステスト・ラップタイムを叩き出し、後続を一気に引き離していった。2番手には山本、3番手には富田、4番手には須田純(#615)、5番手には安原志(#46)が続いて、1周目をクリア。タイトル争いを繰り広げていた竹中は、7番手からのレースとなった。しかし4周目、竹中はマシントラブルによりリタイア。これにより富田は、山本が優勝したとしても11位以内でこのレースをフィニッシュすれば、シリーズタイトルを獲得できることになった。

レースは、後半になってアーウィンがミスを重ね、山本がトップ、中盤に富田を抜いた須田が2番手、富田が3番手、安原が4番手、能塚智寛(#02)が5番手を走行。さらに能塚の後方には、1周目14番手から追い上げてきた渡辺祐介(#03)が迫った。迎えた最終ラップ、久々の勝利を狙う大ベテランの須田が、山本との差を5秒ほどに。しかし最後は、山本が2秒差で逃げ切り、ヒート1に続いて勝利を収めた。2位に須田、3位に富田、4位に安原、5位に渡辺、6位に能塚が入賞。この結果、富田がチャンピオンとなった。

「今年はマディのレースが多く、得意というわけではないのですが、うまく結果に結び付けられました。IA昇格7年目なので、ようやくという感じですが、とにかくうれしいです」と、新王者となった富田。一方で両ヒート制覇を達成した山本は、「自力でのタイトル獲得決定ができない状態だったので、とにかくふたつのレースで勝つことを目標にしてきました。それが達成できたことはうれしいです」と、王座防衛を果たせなかった悔しさと、目標達成の喜びを言葉にした。





チャンピオン決定後の最終戦を
勝利で飾った大塚豪太



このクラスは、前大会ですでに大塚豪太(#46)がシリーズタイトル獲得を決定している。決勝は、雨と霧によるコンディションの悪化から、レース時間を本来よりも5分短縮した15分+1周とし、一部をショートカットしたコースで行われた。そのオープニングラップを、トップでクリアしたのはチャンピオンの大塚。サンタナ・ルカス・ケンジ(#8)が2番手、出原忍(#106)が3番手、植田翔太(#10)が4番手、松浦勝志(#132)が5番手、佐々木孝多(#6)が6番手で続いた。2周目、阿部公亮(#11)が一気にポジションを4つ上げて4番手に。3周目にはサンタナが大幅にタイムを上げ、大塚の7秒ほど後方にまで迫った。この段階で、トップ6は大塚、サンタナ、阿部、佐々木、出原、松浦の順。コースは荒れに荒れ、至る所で転倒者やスタック車両が発生した。

レースが後半に入った4周目、サンタナが大塚を抜いてトップに浮上。出原はミスにより8番手まで順位を下げ、6番手には横澤拓夢(#69)が浮上した。5周目、トップを走っていたサンタナがマシントラブルによりリタイア。これにより大塚がトップに返り咲いた。結局、その後の大塚は大きなミスなくコースを走破。独走で今季5勝目を挙げた。2位には佐々木、3位には阿部、4位には松浦、5位には横澤、6位には1周目17番手から追い上げた池本凄汰(#3)が入賞した。

「チャンピオンはすでに決めていましたが、今年最後の全日本でのレースを、優勝で飾れてうれしいです。来年はIAルーキーとして、今年の渡辺祐介選手みたいにいきなり活躍できるようがんばります」と、大塚は表彰台の頂点で宣言した。





勝利でタイトル獲得を決めて
笑顔で声援に応えた大塚豪太



6戦の有効ポイント制が導入されているIB-2は、大塚豪太(#46)が131ポイント、池本凄汰(#3)が130ポイント、大久保滉太(#7)が122ポイントで、シリーズタイトル獲得の可能性を残してこの最終戦を迎えた。その決勝でホールショットを奪ったのは高輪喜樹(#47)。しかし高輪はその後に順位を下げ、1周目は大塚、大久保、出原忍(#106)、植田翔太(#10)、高輪、佐々木孝多(#6)、サンタナ・ルカス・ケンジ(#8)の順でクリアした。池本は、スタートで遅れて1周目10番手。2周目、大塚は大久保を引き離しにかかり、大久保と出原は僅差の2番手争いを繰り広げた。その後方では上田、サンタナ、佐々木が接近戦を展開。少し間隔をあけて、池本は7番手に浮上してきた。

3周目、トップの大塚はさらにリードを拡大した。4周目、3番手を走っていた出原がマシントラブルによりリタイア。これにより、サンタナは3番手、前の周から4台による4番手争いに加わっていた池本は5番手に順位を上げた。レース中盤、トップの大塚はなおも後続との差を拡大して完全に独走態勢。2番手の大久保、3番手のサンタナも単独走行となった。レース終盤、5周目に4番手まで順位を上げていた池本が、サンタナとの差をやや縮めた。そしてラスト3周となった9周目、2番手をキープしていた大久保が転倒により4番手へ後退。サンタナが2番手、池本が3番手に浮上した。しかし池本は、ラストラップで池本が転倒して結局は7位でゴール。大塚は他を寄せつけない走りで優勝し、シリーズタイトル獲得も決めた。レースは2位にサンタナ、3位に大久保、4位には1周目11番手から追い上げた江原大空(#159)、5位に1周目は8番手だった小林邦義(#1)、6位に植田が入賞した。

表彰式で大塚は、「前大会でIB-オープンのタイトルを獲得したときには、泣いてしまってちゃんとお礼を言えなかったので、今回は笑顔で!」と、支えてくれたスポンサーやチーム関係者などに感謝の気持ちを伝えた。





最終ラップに安原さやを逆転し
全日本連覇を達成した邵洋子



IBと同じく、9戦のうち高ポイントだった6戦分の合計ポイントでランキングを競う有効ポイント制が導入されているレディースクラス。竹内優菜(#4)が138ポイント、邵洋子(#1)が135ポイント、安原さや(#2)が134ポイントと、このレースに勝てば3名のうちだれもが、ライバルの順位に関係なくチャンピオンになれる位置関係で、この最終戦を迎えた。決勝レースは、路面状況の大幅な悪化により、難所がショートカットされた。そのオープニングラップを、トップでクリアしたのは前戦勝者の畑尾樹璃(#3)。久保まな(#13)、川村真理子(#63)、延永若菜(#6)がこれに続いた。タイトル争いを繰り広げる3名はいずれもやや出遅れ、竹内が6番手、安原が8番手、邵が13番手でオープニングラップをクリア。2周目、竹内が12番手に順位を下げ、逆に安原は4番手、邵は7番手にポジションを上げた。

一方で上位勢では、久保がミスにより6番手に下がり、畑尾と川村は僅差のトップ争いを展開。そこから遅れて延永が3番手を走行したが、翌周に7番手へと順位を下げ、この3周目エンドの段階で畑尾、川村、安原、邵、久保の順となった。レースが後半に入った4周目、邵が安原の約3秒後方まで接近。しかし翌周には、ペースを上げた安原がリードを10秒ほどに拡大した。またトップ争いは、4周目に畑尾がタイムを落としたことから、畑尾と川村が約5秒差で、最終ラップを迎えた。するとここで、コーナーでバランスを崩した畑尾に迫った川村が逆転。さらに後方では、周回遅れの処理に手間取った安原を、邵が抜いた。そして、川村が今季初優勝を挙げ、畑尾が2位、邵が3位でゴール。この瞬間、邵のタイトル防衛が決まった。安原は、邵と接触して転倒し、6位でゴール。4位には延永、5位には久保が入賞した

「いつも、焦ってチャンスを逃してしまうので、冷静な走りを心がけました。最後は、自分を信じろ、というサインボードでの指示を信じました」と川村。また邵は、「今年は、アクシデントもあり苦しいシーズンでした。でも同時に、ゼッケン1を守るという夢をかなえられた年にもなったのでうれしいです」と、表彰台の上で笑顔をみせた。





ただひとり次元が異なる走りで
総合優勝を決めた佐竹涼冴


チャイルドクロスは、国内メーカー製の4ストローク50ccマシンを駆るAクラスに15台、海外二輪メーカーが生産に力を入れる2ストロークマシンで参加できるBクラスに4台と、合計19台のエントリー台数。決勝は、フルコースを大幅にショートカットしたコースで行われる予定だったが、サイティングラップでスタックする選手が続出。このため急遽、スタート用のストレートにオーバルコースを設け、ここを出走18台が5分+1周する方式で行われた。

レースは、本コースでのサイティングラップでもひとりだけ危なげない走りを披露した、Bクラスから出場した佐竹涼冴(#15)が、レース序盤から周回遅れの山を築いていった。結局、佐竹はレース中盤にマシンの不調で一時停止しながらも、2位以下を大きく引き離してトップチェッカーを受けた。1周目の段階では、これにBクラスの井上永斗(#8)と野口夏希(#11)が続いたが、両者ともその後に後退。総合2位にはAクラスの作間登吾(#1)、総合3位には同じくBクラスの門岡一沙(#5)が入賞した。




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