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前回中国大会に続き、圧倒的な
走りで九州大会を制した増田一将 |
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2戦連続パーフェクト優勝を飾り
ランキングも3位に浮上した増田
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全日本モトクロス選手権シリーズ第5戦九州大会は、今年も九州のほぼ中央に位置する熊本県大津町のHSR九州で開催された。本田技研工業熊本製作所の敷地内にあり、モーターサイクルスポーツに関して九州地方の中心的役割を担うHSR九州。モトクロスコースは大小のコーナー、ジャンプが連続するテクニカルなレイアウトが特徴。元々の火山灰の黒土と茶褐色の粘土質の土をミックスしたためコースのパートごとに路面状況が異なり、また全体的に滑りやすい土質のため、タイヤの選択やラインの選び方が勝負のポイントとなる。
天候は、土曜日に一時小雨がぱらついたものの土日ともほぼ好天に恵まれ、特に決勝が行われた日曜日は夏を思わせる強い日差しがコース照りつけた。そのため散水作業が追い付かず、午後のレースは砂ボコリが舞うシーンも見られたが、年に1度の全日本を見ようと、公式発表で11,200人の観客が詰めかけた。
IA1第1ヒート。ホールショットを決めたのは杉山和起。小島庸平、増田一将らがこれに続き、1周目は小島、増田、溝口哲也、杉山の順でコントロールラインを通過。レース序盤は小島がリードするが、その小島をぴたりとマークしていた増田が小島をパスし5周目にトップが入れ替わる。後方では溝口が単独3番手のポジションをキープ。1周目8番手で戻ってきた成田
亮がその溝口に追い付く一方、10番手で1周目のコントロールラインを通過した熱田孝高は、5周目の最終コーナーで戸田蔵人とラインを交錯させて転倒、ポジションを大きく落してしまう。レースは後半、着実にリードを広げた増田が後半は独走態勢を築きチェッカー。後方の2位争いは、6周目にこのヒートのファステストラップをマークした成田が、8周目に溝口をパスして3番手に浮上し、更に後半ペースの落ちた小島に接近。後方からプレッシャーをかける成田に対し小島も必死で応戦するが、ラスト2周ついに小島をパスした成田が2位、小島が3位でフィニッシュ。再スタート後思うようにペースが上がらなかった熱田は、結局8位でチェッカーを受けた。
第2ヒート。小島、溝口、熱田が並ぶように1コーナーをクリアし、1周目は熱田、溝口、小島、出原 忍、釘村太一、小方 誠、加賀真一の順でコントロールラインを通過。トップに立った熱田が序盤からリードを広げる一方で、1周目8番手で戻ってきた増田はハイペースでの追い上げを見せると、2周目には5番手、3周目には2番手にジャンプアップ。この時点でトップ熱田と2番手増田の差は7秒ほど開いていたが、徐々に増田が熱田の背後に接近すると、両者はテールtoノーズのトップ争いを繰り広げる。16周目、満を持してしかけた増田がバックストレートで熱田に並びかけるとついに熱田をパス。熱田も応戦するが逆にバランスを崩して転倒してしまい、これで一気にリードを広げた増田が最後は余裕で走り抜け2戦連続となるパーフェクト優勝を達成、今季4勝目をマークした。熱田が2位。溝口哲也が3位で今季初表彰台を獲得。一方、スタート直前の散水で滑りやすくなったコースでは、レース序盤から転倒するライダーが続出。好スタートを決めて上位を走っていた小島、出原、加賀らもその餌食となる。特にスリップダウンした小島は後ろを走っていた出原が突っ込む大きなクラッシュとなりリタイアとなった。この結果ポイントランキングでは成田が依然トップをキープ、熱田が2番手に付けるが、このヒートをノーポイントに終わった小島と入れ代わり増田が3番手に浮上している。
表彰式で増田は九州のファンを前に、「前回の広島に続き2戦連続でのパーフェクト優勝、これはチームスタッフやスポンサー、ファンのおかげ。これからも面白いレースを見せます。ぜひ会場に足を運んでください。」とコメントした。
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