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'16全日本モトクロス選手権第8戦 関東大会 
    
                                                     ↑'16スケジュール



全日本モトクロス選手権シリーズの今季第8戦となる秋の関東大会埼玉トヨペットカップは、春の第2戦と同じく埼玉県のウエストポイント オフロードヴィレッジが舞台。今季は年間9戦が設定されている全日本モトクロス選手権は、今大会を含めて残り2戦となった。荒川と入間川の間に位置する河川敷のコースは、高低差がない土地にバリエーション豊かなジャンプやリズムセクションと、タイトターンを中心としたコーナーを配している。今大会は、その特徴を受け継ぎながら、一部レイアウトが刷新された。
各クラスの予選が実施された土曜日は曇り。しかし翌決勝日は朝から晴天となり、路面は両日ともドライコンディションとなった。毎回、多くの観客を集める関東大会。2日間で8,000名のファンがレース観戦を楽しんだ。





スタートから圧倒的な速さをみせて
両ヒートで独走優勝した新井宏彰

ランキングトップとの差は大きいが
最後まで諦めないと誓った新井



決勝出走台数は19台。迎えたヒート1、ホールショットを奪ったのはランキング2番手で今大会を迎えたカワサキファクトリーチームの新井宏彰(#331)。これにKTMを駆る北居良樹(#100)、スポット参戦したタイ人ライダーのプラシット・ベン(#83)、カワサキファクトリーの田中教世(#8)、第5戦以来の全日本復帰レースとなったヤマハファクトリーチームの平田優(#99)、スズキファクトリー勢の熱田孝高(#2)と小島庸平(#1)が続いて、オープニングラップをクリアした。ポイントリーダーとして今大会を迎えたホンダファクトリーチームの成田亮(#982)は、スタートでミス。1周目10番手からの追い上げを強いられた。レース序盤、混戦の2番手以下を尻目に、トップの新井は早くもリードを拡大。2周目に2番手集団の先頭に立った平田との差は、3周目には約6秒にまで広がっていた。

2番手の平田も、3番手の田中を引き離して、徐々に独走態勢。一方で田中も、後続からは少しリードを奪った。混戦となったのは北居、小島、熱田の4番手争いで、6周目には小島が北居を抜いて順位アップ。しかし北居は、熱田の追撃は数周にわたってかわし続けた。小島は、3番手の田中へ徐々に接近。9周目、熱田は北居の攻略に成功したが、すでに小島とは大きく差が広がっていた。田中に迫った小島は、12周目に逆転。この段階で、2番手を走る平田とは13秒ほどの差になっていた。終盤、追い上げてきた成田が、13周目に北居、16周目に熱田をパス。抜かれた熱田は、転倒で順位を落とした。そして20周のレースは、新井が独走で勝利。平田が単独走行の2位、小島が3位、田中が4位、成田が5位、北居が6位となった。


決勝ヒート2では、再び新井が好スタート。今度は成田も好ダッシュを披露して、新井、成田、カワサキファクトリーマシンに乗る小方誠(#4)、小島、熱田の順で1周目をクリアした。ヒート1で好成績を収めた平田と田中は出遅れて、平田が1周目9番手、田中が同15番手からのレースとなった。ヒート1に続いて、トップの新井はレース序盤からライバルを圧倒する速さを見せて、徐々にリードを拡大。2番手をキープしていた成田が、4周目にコースアウトを喫して3番手に後退すると、これによって2番手に浮上した小方とトップの新井との差は、約8秒にまで拡大した。2番手争いは、小方と成田と小島の3台。熱田はここから遅れ、カワサキのマシンを操る星野裕(#9)の先行を許した。

レース中盤、成田は小方に数秒のリードを許したが、そこで踏み止まると、小島を引き連れた状態で再び小方に肉迫。そしてレースが後半に入った11周目、成田が逆転に成功した。すると、これに続いて小島も小方をパス。勢いを保った小島は、成田に迫ると翌周に抜き、小島が2番手、成田が3番手、小方が少し離れた4番手となった。しかし成田は、ここでも抜かれた後で粘りをみせ、小島をマーク。15周目に再逆転を果たした。この激しいバトルとは完全に無縁状態で、新井はトップを独走。レースは20周でチェッカーとなり、新井が両ヒート制覇を達成した。成田は、終盤に小島を少し引き離して2位。小島が3位、小方が4位、終盤に大きくペースを落とした星野を抜いた熱田が5位、平田が6位となった。


両ヒート制覇を達成して、成田とのポイント差を35点に縮めた新井は、「関東地方出身なので、昔からの知人も多く訪れてくれる大会。応援を力にすることができました。チャンピオン争いはかなり厳しい状態ですが、最終戦は最後まで諦めない走りを貫きます」と宣言した。




運も味方に今季8勝目を挙げて
年間王者に近づいた能塚智寛

ヒート2で今季初優勝を収めて
安堵の表情を浮かべた竹中純矢



このクラスは、能塚智寛(#28)が岡野聖(#31)を11ポイントリードして今大会を迎えた。決勝ヒート1は、両者がスタート直後からトップ集団に加わる展開。オープニングラップは田中雅己(#113)が制して、これに渡辺祐介(#32)、能塚、岡野、竹中純矢(#29)が続いた。2周目、渡辺がトップに浮上。しかし渡辺は、翌周に転倒を喫して、この間に田中が再びトップ。田中、能塚、岡野、渡辺、竹中までの5台が、トップグループを形成していった。トップの田中を能塚が激しく攻め立てたが、田中も決定的なチャンスを与えず。混戦の中で、渡辺は5周目に岡野を抜いた。6周目、能塚がついに田中を抜くと、渡辺もやや強引に続いて能塚をマーク。翌周以降、田中はこの2台から少し遅れた。

9周目、渡辺はついに能塚のパッシングに成功。3番手争いでは、なおも田中がその先頭を守り、前の周に順位を上げて田中をマークする竹中に対して、岡野は少し遅れた。レース後半、トップの渡辺は徐々に能塚を引き離してリード。これで勝負あったかに思われた。ところがラスト5周となった16周目、渡辺がエンジンをストールさせるミス。これで能塚が逆転して、レースに復帰した渡辺には田中と竹中が迫った。渡辺と田中は、何度か順位を入れ替える接戦。最後は、田中が抑えた。そしてレースは、能塚が今季8勝目となる優勝。田中が2位、渡辺が3位、竹中が4位、岡野が5位、1周目18番手から大きく追い上げた小川孝平(#912)が6位となった。


決勝ヒート2では、田中が再び好スタート。竹中がこれを追うと、オープニングラップで逆転。この2台に渡辺、横澤拓夢(#36)、小川が続いた。チャンピオン争いを繰り広げている岡野と能塚はともに出遅れ、岡野が1周目13番手、能塚は同14番手。レース序盤の数周、上位勢は淡々とした周回が続いた。しかし4周目あたりになると、竹中と田中が2秒ほどの差を保ってハイペースを守ったのに対して、渡辺のペースが上がらず、その背後には小川と横澤が接近。3台によるバトルとなった。

レースが中盤に入ると、竹中が田中を少しずつ引き離して独走。田中は、前後に5秒ほどずつ間隔がある単独走行となった。序盤はややペースがつかめずにいた渡辺は、9周目になって一気にペースアップを果たし、これで小川を完全に突き放すと同時に、田中との距離を詰めていった。そして10周目、渡辺が田中を抜いて2番手に。約5秒前を走る竹中を追った。一方、追い上げを続けた能塚と岡野は、7周目に岡野が7番手、9周目に能塚が6番手の位置。しかし、序盤に築かれてしまったリードが大きく、レース後半になると両者の順位アップは鈍った。終盤、竹中と渡辺は差を保ちながら独走に近い状態となり、3番手の田中には再び小川が接近。横澤の後方には能塚が迫った。そして15周目、能塚が横澤をパス。田中は小川を振り切り、これでレースは竹中が優勝、渡辺が2位、田中が3位、小川が4位、能塚が5位、横澤が6位となった。岡野は7位でフィニッシュして、能塚と岡野のポイント差は22点に拡大した。


ヒート1で渡辺のミスもあって優勝した能塚は、「今日は渡辺選手が速くて、勝ったけど負けたレース」と悔しそうな表情。一方、ヒート2で優勝した竹中は、「今季は開幕から調子が悪く、しかもこのコースは地元なのにいつも成績が残せずにいたのですが、勝つことができました」と笑顔をみせた。




マシンを450にチェンジした
最初の全日本で勝った大倉由揮

前戦で年間タイトル獲得を決めるも
さらなる高みをめざす大倉



決勝ヒート1で好スタートを切ったのは、前戦でシリーズタイトル獲得を決めた大倉由揮(#1)。これに大城魁之輔(#65)、倉持陵生(#59)、小野千成(#40)、松本直人(#5)、上家駿(#24)らが続いた。2周目、トップの大倉は早くも後続を引き離すようにスパート。一方で2番手の大城は転倒を喫して後退し、トップの大倉とチームメイトを抜いて2番手に浮上した小野の差は、8秒以上となった。大城は、小野と倉持に割って入る3番手でレースに復帰。3周目以降、小野と大城が僅差の2番手争いを繰り広げ、倉持は少し遅れて町田旺郷(#57)の追撃を受け、そこから数秒離れた6番手には、1周目12番手から追い上げた石浦優(#12)が浮上した。

6周目、大城は小野、町田は倉持を攻略して、それぞれ順位アップ。翌周から、大城は小野を引き離した。7周目の段階で、トップの大倉は約11秒のリード。レースが後半に入った8周目以降も着実に周回を重ね、大城との差はほとんど変化しなかった。一方、3番手に後退した小野の背後には町田と倉持が迫り、3台による3番手争いに発展。小野も懸命に後続を抑えたが、ラスト4周となった11周目に町田が攻略に成功。3番手に浮上した町田は、リードを拡大した。さらに翌周、倉持も小野を抜いて4番手。小野はペースが一気に落ち、背後には石浦が徐々に迫ってきたが、これが接近戦になる前にチェッカーが振られた。そしてレースは、前戦までの4スト250ccから4スト450ccにスイッチした大倉が、後続を寄せつけずに圧勝。2位に大城、3位に町田、4位に倉持、5位に小野、6位に石浦が入った。


決勝ヒート2では、大倉と石浦が好スタート。これに林憂人(#69)、石浦、小野、倉持、大石一斗(#79)、下村里駆(#62)が続いた。2周目、ヒート1で2位に入った大城は、1周目9番手からの追い上げ途中に転倒して、20番手まで後退。トップの大倉は再びレース序盤からリードを築きはじめ、2番手争いでは林が石浦をパス。小野が4番手をキープし、大石は倉持を抜いた。3周目、大倉から6秒ほど遅れた2番手争いが激しさを増し、4周目には両者が接触転倒。石浦は5番手でレースに復帰したが、林は大きく遅れた。このアクシデントで、小野が2番手に浮上し、背後には6台が僅差で続く状態に。一方、トップ大倉のリードは約15秒に拡大した。

レース中盤、2番手争いの集団からは小野と大石が抜け出し、石浦と下村は後続を引き離しながら4番手争い。さらに上家と倉持が6番手争いとなった。レース終盤、小野は大石の追撃をかわしながら2番手をキープ。9周目に、下村が石浦を抜いて4番手に浮上し、この2台に倉持と追い上げてきた大城が少し迫った。トップの大倉は、10周目にエンストを喫して以降、ややペースが落ちたが、それでも圧倒的なリードを守った。ラストラップとなった13周目、2番手争いではついに大石が小野の攻略に成功。さらに、大城は倉持を抜いて6番手に順位を上げた。そしてレースは、大倉が再び勝利。大石が2位、小野が3位、ヒート1はリタイアに終わった下村が4位、石浦が5位、大城が6位となった。


3戦連続で今季5度目の両ヒート制覇を達成した大倉は、「この大会が、シーズンで一番キツかったかもしれません。両ヒートとも、終盤にラップタイムを落としてしまいました。とはいえ、450の初レースと考えれば、まずまず納得できるレースだったと思います」と、レースを振り返った。




この勝利で中野洋子と13点差。
最終戦に望みをつないだ竹内優菜



これまで午後最初のレースとして実施されてきたレディースクラスの決勝は、散水直後のスリッピーな路面を避けることなどを目的として、IA両クラスのヒート2終了後に設定された。その決勝で好スタートを決めたのは、今季これまでに5勝を挙げて、ランキングトップを守る中野洋子(#3)。16点差のランキング2番手で今大会を迎えた竹内優菜(#2)が、これに続いた。1周目の通過順位は中野、竹内、畑尾樹璃(#14)、久保まな(#5)、勝股七海(#7)。2周目、勝股はトップ集団から遅れ、中野と竹内、少し間を開けて畑尾と久保が接近戦となった。3周目もふたつの接戦は継続されたが、2番手の竹内と3番手の畑尾は、その差が4秒以上に。5番手の勝股には、菅原悠花(#8)と安原さや(#1)が迫った。

4周目、3番手争いではコーナーでやや強引に久保が前に。5番手争いでは、菅原と安原が勝股をパスした。5周目、抜かれた畑尾は久保を僅差でマーク。安原は菅原を抜いた。一方のトップ争いは、なおも中野を竹内がマークした状態。互角の勝負が続いた。しかし7周目、竹内が満を持してトップに。抜かれた中野も粘り、1〜2秒差で竹内を追ったが、最後までチャンスは得られなかった。そして10周のレースは、竹内が今季3度目となる勝利。中野が2位となった。3番手争いの2台は15秒ほど遅れ、最後まで畑尾にチャンスを与えなかった久保が、先にチェッカーを受けて3位表彰台。畑尾が4位となった。5位には安原、6位には菅原が入った。


「春に同じコースで感じた体力面での課題を、しっかり克服できたと感じられるレースでした。チャンピオンは正直なところ厳しい状態ですが、一戦ずつを大切にする気持ちで最終戦も勝利を狙います」と、優勝した竹内。一方、僅差で敗れた中野は、「今日の走りは、チャンピオンになるために、守りの走りをしてしまった結果だと思います」と、反省を口にした。




Aクラス勢同士のバトルを制して
クラス優勝を果たした羽賀駿登


6〜9歳のキッズライダーが参加したチャイルドクロスは、1周1分ほどにショートカットしたコースを、5分+1周する方式で競われた。決勝には、国内メーカー製となる4ストローク50ccマシンが走るAクラスに20名、海外ブランドが力を入れる2ストロークマシンで参加できるBクラスに4名と、総勢24名が出場した。

ホールショットを奪ったのは、パワーに勝るBクラスの生嶋竜樹(#19)。いきなり大きなリードを奪って、1周目をトップでクリアした。2番手は同じくBクラスの守大夢(#9)で、生嶋と5秒近い差。さらに5秒近く離れて、Aクラス勢の羽賀駿登(#1)、山崎琴乃(#28)、瀬尾柚姫(#70)、高師来駆(#34)らが3番手集団を形成した。2周目以降も、生嶋は危なげなく快走してリードを拡大。守は2番手を守り、3台による3番手争いも続いた。ところが、ラスト2周となった6周目に守がミス。これで羽賀が先行した。さらに、瀬尾と榊原匠眞(#71)が山崎をパス。レースは生嶋が総合優勝を収め、羽賀が総合2位でAクラス優勝、守が総合3位でBクラス2位、瀬尾が総合4位でAクラス2位、榊原が総合5位でAクラス3位となった。