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写真&レポート
 
2年連続開幕勝利を飾った
野崎史高。全日本、9勝目

1ラップ目終盤の連続ミスが
響き2位となった小川友幸

緊張感あふれるSSの戦いを
勝ち抜いた小川毅士、3位

国際A級スーパークラス

2020全日本トライアル選手権シリーズ第1戦関東大会

2020年。今年は本当にたいへんな年になった。当初、世界選手権直後の6月に、全日本選手権第3戦として開催される予定だったこの大会も、ようやく開催できたのは9月も末になってからだった。出場参加者、オフィシャル、その他、すべての関係者の健康チェックをし、来場者の検温などをした上での開催となった。

■国際A級スーパークラス

今年の世界選手権に使われる予定だったセクション群。昨年の世界選手権で見た覚えのある設定もあったが、多くが微妙に手直しされていて、全体に難易度は上がっている。開催前日の土曜日には雨が降り、もてぎならでは、つるつるずるずるに滑るコンディションとセクション難度の高さが、ライダーを苦しめるだろうことは想像にかたくなかった。

セクションは10セクション。エリアはN2パーキングから南へ、岩盤ゾーンを経てメインパドックのあるN1、そしてハローウッズ入口下の芝生広場まで。ゆるやかな傾斜はあるが、観戦は舗装路を南北に移動するだけでよかった。朝のうちは今にも泣き出しそうな空模様だったが、少しずつ青い空が増え、競技が終了する頃には日差しもさして、観戦にはほどよいコンディションだった。選手の目から見ても、最後には路面が乾いてきて、だいぶグリップも回復してきたようだった。

確実なクリーンセクションの第1セクションを終えて、第2セクションからは難関続き。第2を抜け出たのは小川友幸(ホンダ)と小川毅士(ベータ)のふたりだけだったが、それでも3点でようやくだった。第3セクションは、上位陣にとってはクリーンセクションだった。第4は人工の構造物を組み合わせた設定。これも上位陣にとってはクリーンしやすいものだった。

第5からは、いかに5点とならずにセクションを走破するかが鍵となった。第5セクションでは柴田、氏川政哉(ガスガス)が5点、第6では小川毅士が、第7では野崎史高(ヤマハ)が3点で抜け出た以外はみな5点、第8は小川友幸、氏川、黒山健一(ヤマハ)が5点、第9は小川友幸、小川毅士、柴田が5点、最終第10も、野崎以外は全員5点となった。

1ラップが終わってみると、野崎が16点でトップ。2位の小川友幸に7点差をつけていた。野崎は第2セクションで5点になって以降、5点がひとつもない。ライバルを見ると、小川友幸と小川毅士、そして黒山が4つ、柴田と氏川が5つずつの5点をとっている。5点ひとつは禿筆ものだった。

2位小川友幸と3位黒山の点差は1点、黒山に2点差で、4位柴田と5位小川毅士が同点で並ぶ。さらに5点差で氏川と久岡孝二(ヤマハ)が並ぶ。

2ラップ目、7点差は大きな差だが、少しでも挽回してチャンスをつかみたいのが小川友幸と黒山。1ラップ目と同様に前半セクションを好調に走る小川と、1ラップ目より好感触の黒山。そこで致命的な不運が、黒山を襲った。第5セクションをトライ中、突然エンジンが著しい不調に。そのまま黒山はピットにこもり、なかなか戦列に復帰できない。結局時間内に修復はできず、時間ぎりぎりになって、不調のマシンで残るセクションを回って申告5点(トライをせずに、5点減点をもらうのだが、オートバイと共にセクションを回る必要がある)。一気に30点の減点を加えることになってしまった。

上位争いを見ると、2ラップ目の小川友幸は好調を取り戻していた。1ラップ目の野崎のように、5点は第7セクションでのひとつだけ。他は3点が3つだけで、6つのクリーンをたたき出した。タイムオーバー減点が1点あったが、それでも1ラップ目の野崎のスコアを1点上回るベストスコアだ。

一方野崎は、最初の難関第2セクションクリーンしたまでは素晴らしかったが、その後、みっつの5点を喫してしまった。さらにタイムオーバー減点が1点。それでも、2ラップ目の野崎のスコアは19点で、2ラップともに10点台のスコアをマークしたのは野崎だけだった。

2ラップを終えて、トップは野崎で35点。これに3点差で小川友幸38点。3位は柴田を逆転して、小川毅士。しかし毅士の減点は48点で、すでに優勝も2位もない。逆に4位柴田(49点)、5位黒山(55点)に表彰台を脅かされる立場にいた。

黒山はSS第1も走れずに申告5点。しかしSS第2を前にエンジンがちょっとだけ復調してトライ。3点で抜けてゴールした。もしこれも5点だったら、黒山の順位は7位まで落ちていたところだった。

SS第1では、ほぼ全員がクリーンする中、野崎がバランスを崩して2点を失った。これで小川友幸に1点差まで迫られた。

最後の最後のSS第2。柴田が初めてクリーンする。小川毅士は1回でも足をつけば表彰台を失う。ふたつのSSは、この日のセクション群の中では比較的クリーンの出るものだったが、それでも油断をすれば足が出る。毅士は、ぎりぎりでクリーン。久々の3位表彰台獲得となった。

1点差で逆転劇に望みをかけたい小川友幸だったが、1回の足つき。野崎との点差をまた2点としてしまい、野崎のトライを待つ。

2点の猶予のある野崎は、落ち着いてSSを走破。昨年の開幕戦に続いて、2年連続で開幕戦勝利を飾った。野崎の全日本勝利は、これで通算9勝目だ。

【野崎史高のコメント】

SS第2で2点ついたのは、ドラマ作りの演出だといいたいところですが、優勝に向けて、ちょっと走りがかたかったのだと思います。完全に勝利へのプレッシャーですね。ほんの少し開けたりなくてラインが右にずれて、がまんをするとテープを切るかもしれないと瞬時に思ったので、足をついて抜け出しました。2点で抜けられて、よかったです。今日はセクションがきつすぎて、いやだなと思うことが多かったですが、応援団が本当に多かったので、これはいいところを見せつけてやらないといけないと、力になりました。ありがとうございました。

【小川友幸のコメント】

今日は1ラップ目後半の連続5点の自滅でしょう。理由は強いて言えば、クラッシュしてから修復が万全にはできなかったとか、そこで流れが向こうにいってしまったということでしょうか。あとはいつも通りの走りができていたと思うんですが、残念な結果でした。SSの第1で野崎選手が2点になった時には一瞬チャンスかと思ったんですが、3点や5点だったらともかく、2点では無理かなと。今回は、最低限の仕事ができた、ということで微調整をして2週間後に挽回します。

【小川毅士のコメント】

久々の表彰台でした。1ラップ目は戦況を知らず、2ラップ目に入って接戦だったのを知ったので、大事にしないとなと思いました。今日は第6でまくれたのがミスらしいミスで、他は自分の実力通りという感じでした。SSで後ろがつまっているのはすごくいやでしたけど、そこを堪えられたのは収穫でした。


デビューウィンは本人もびっくり。
廣畑伸哉、初勝利
優勝した廣畑(中央)
2位本多(左)3位村田(右)

国際A級

ゼッケン1番小野貴史(ホンダ)、ゼッケン2番村田慎示(ホンダ)、全戦参加はできないのだが、出場すれば確実に上位に入る本多元治(ホンダ)と、強豪のベテランが多いこのクラス。

優勝したのは、ルーキーゼッケン02番をつける廣畑伸哉(ガスガス)だった。廣畑は2019年国際B級ランキング2位で国際A級に昇格してきた。廣畑は1ラップ目から好調。難関の第5セクション、オーバーハング気味の岩登りを攻略できずの5点がひとつ、他はクリーンと1点と2点でクリーン4の減点10点。1ラップ目2位の本多に4点差をつけていた。

2ラップ目、廣畑は第8セクションで失敗、減点を増やしてしまうが、それでも1ラップ目のアドバンテージを守って勝利した。IA昇格緒戦での勝利は、ちょっと例がない快挙だ。

2位は本多、3位村田、4位にIASを経験した山崎頌太(ベータ)、5位に小野と強豪が上位に顔を並べ、木下裕喜(ベータ)が自身初の6位入賞を得た。

【廣畑伸哉のコメント】

よかったです。ぼくもびっくりでしたけど、きのうや今朝、乗った感じがよかったので、いけるかなとは思っていました。こういう人工系のセクションは好きなんです。第2の1個めのステアがうまくいけて、第3、第4もクリーンが続いたので、今日はいけるかなぁと思いました。第5で5をくらって、本多さんのスコアが気になったのですが、勝ててよかったです。今年はこの調子でいきたいと思います。

 


安定して勝利を勝ち取る
西村亜弥。連勝記録更新中

優勝の西村(中央)
2位小玉(左)、3位清水(右)

 

レディースクラス

常連ともいえる5人のレディースに加え、全戦参加は未定という二人の関東勢を加え、7人でのレディースクラス。勝利はやはり西村亜弥(ベータ)が盤石だった。西村の減点が25点、2位小玉絵里加(ホンダ)は40点だった。

ただし2ラップ目だけを見ると、西村16点に対し、小玉が18点まで迫っている。西村が全員クリーンしている第1セクションで5点となる失敗をしたからだが、優勝争いが接近してくるのは興味深いことだ。

2位小玉に5点差で3位となったのは、清水忍(TRRS)。清水は、1ラップ目には小玉を上回って2位につけた。こうやって、女子ライダー同士が切磋琢磨して競技レベルが上がれば、それがこのクラスのなによりの功績になる。

ゼッケン3山中玲美(ホンダ)は4位。5位に齋藤由美(ベータ)が入り、常連組の小谷芙佐子(ヤマハ)、寺田知恵子(スコルパ)が6位、7位となった。4位から6位までは2点差の攻防だった。

【西村亜弥のコメント】

セクションがむずかしめで、自分にとって楽しい大会になるはずでした。1ラップ目はよく集中ができてよかったんですが、2ラップ目に、みんながクリーンするところで5点になったり、タイムオーバーの5点をもらったり、ちょっとばかみたいなことをしてしまいました。試合には勝てたのでよかったのですが、そのへんが、まだまだです。

 

こちらもデビューウィンの
中山光太。若者たちが接戦だ

優勝した中山(中央)
2位高橋(左)3位黒山(右)

 



新しい才能が次々に現れる国際B級。今年はどんな新人が現れるだろうか。

注目を集めたのは黒山陣(スコルパ)。黒山健一の甥にして、健一のアシスタントを務める二郎の次男。11歳の、まだ小学校5年生だ。黒山は、からだも成長過程で、そのハンディも小さくない。それでも堂々3位入賞を果たした。

優勝は中山光太(ベータ)、2位は高橋寛冴(シェルコ)。関東選手権のIBトップを競う若手の二人だ。上位に若いライダーがずらりと並んだ2020年開幕戦。今シーズンのこのクラスは、楽しみな焦点が多そうだ。

【中山光太のコメント】

勝つ自信がありました。この会場みたいな地形は、きらいじゃないです。落ち着いて試合ができたところがよかったと思います。時間配分がちょっとうまくいかなくて、エスケープしたところがありました。そのへんが、次の課題です。このまま、チャンピオンとりたいなぁと思っています。次もがんばります。