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'20全日本スーパーモト選手権 第3戦 
                ↑'20スケジュール
    2020年9月20日(日) 名阪スポーツランド(奈良県)



今季の全日本スーパーモト選手権は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当初の予定からレーススケジュールを大幅変更。8〜10月に年間4戦で競われることになった。
第3戦の舞台は、複数のオンロードコースに加えて、全日本選手権が開催されるモトクロスコースも有する名阪スポーツランド。ABコースと呼ばれるミニバイクなどの走行用にレイアウトされたオンロードコースと、サンド質を特徴とするモトクロスコースのスターティングエリア付近をつなげた、ダートセクションがかなり長めな特設コースで競われた。
朝からの降雨で、公式練習がスタートした時点のコースコンディションはウェット。ただし、走行開始前に雨は止んで日中は曇り時々晴れの天候となり、決勝はダート区間の土にやや水が多く含まれた状態ながら、ドライコンディションとなった。





ターマックの速さを両ヒートの
優勝につなげた日浦大治朗

最高峰クラス初年度で自己最高の
2位を獲得した小原堅斗

日浦と練習を積む長谷川修大が
両ヒート総合成績で3位に

ポイントランキングでは日浦が
森田一輝と同点ながら首位浮上

全日本最高峰のS1プロクラスには18台がエントリー。10分間のタイムアタックを経て、決勝は2ヒート制で競われた。ヒート1のスターティンググリッドを決めるタイムアタック予選では、森田一輝(#2)が1分19秒630を叩き出してポールポジションを獲得。日浦大治朗(#1)が1分20秒321で2番手となった。3番手以下は21秒台で、日浦から1秒以上遅れて小原堅斗(#16)が3番手、新井誠(#3)が4番手、長谷川修大(#19)が5番手。6番手以下は22秒台で、松浦聡(#23)が6番手、吉田雄一(#5)が7番手、城取諒(#27)が8番手となった。


決勝の周回数は12ラップ。そのヒート1では森田がホールショットを奪い、日浦と小原の予選トップ3が続いて1コーナーをクリアした。直後に待ち受ける短いダート、アスファルトの接続路、ロングダートと続くセクションでは、日浦をパスして小原が2番手に浮上。しかし、ロードレース出身でターマックの速さにアドバンテージを持つ日浦は、2周目に入る直前で再逆転。森田、日浦、小原、長谷川、松浦、新井、城取、吉田、川留健一(#44)と続いて1周目をクリアした。2周目、予選からラップタイムで3番手以下を圧倒していた森田と日浦は、3番手以下を早くも5秒近く引き離し、トップ集団を形成。この段階では森田と日浦の差は2秒ほどあったが、4周目には完全な接近戦となった。

一方、3番手争いは小原と長谷川によるドッグファイト。ダートではモトクロス出身の小原、ターマックではロードレース出身の長谷川にアドバンテージが見られた。5番手以下は3周目の段階ですでにこの2台から大きく遅れ、集団の中で新井が先頭に。松浦は後退して、城取と吉田と川留が接近戦を演じた。後続を大きく引き離したトップ2台は、ダートで森田がやや引き離し、ターマックで日浦が肉迫する周回の繰り返しがレース後半まで続いた。一方の3番手争いは、長谷川が小原を僅差でマークしていたが、レース中盤からその差は徐々に拡大していった。そして8周目、再びターマックで差を詰めた日浦が、ダートに入ってもモトクロス出身の森田に遅れることなく追走。ライン選択肢が複数設けられた左コーナーで、日浦が先頭に立った。抜かれた森田はラスト2周となった11周目、ダートのジャンプで転倒。これにより日浦が独走状態となった。森田の転倒により小原が2番手、5〜6秒後方を走る長谷川が3番手にポジションアップ。森田は4番手でレースに復帰し、その背後には新井と城取と吉田が迫った。しかし最後まで順位は変わらず、日浦が優勝、小原が2位、長谷川が3位、森田が4位、新井が5位、城取が6位、吉田が7位でフィニッシュした。


決勝ヒート2は、ヒート1のゴール順位がスターティングポジションに。上位勢は順当なスタートを切り、オープニングラップは日浦、小原、長谷川、森田、新井、城取、吉田の順でクリアした。ところが2周目、ジャンプの着地で日浦が転倒を喫して4番手に後退。これで小原がトップに立ち、やや縦に長く長谷川と森田が追い、日浦と5番手の新井はそれぞれ3秒ほど間隔を開けて続いた。3周目には、トップ4台がほぼグループ化。4周目には2番手の長谷川がトップの小原から3秒ほど遅れ、背後に森田と日浦が迫った。そして5周目、森田が長谷川をパスして2番手に浮上。さらに日浦も長谷川に迫り、6周目に入ったところで逆転に成功した。抜かれた長谷川は5秒ほど離され、逆に森田と日浦はトップの小原に接近。3台によるトップグループ、5秒ほど離れて長谷川、さらに5秒ほど間隔を開けて新井、大きく引き離されて単独走行の吉田というトップ6になった。

レースが後半に入った7周目、最終コーナーで森田が小原をパスしてトップ浮上。しかし小原も諦めず、ダートで再逆転を狙った。そしてタイトコーナーへの進入で両者が並ぶと、接触により森田が転倒。これで森田は5番手に後退した。すると今度は、トップの小原に日浦が接近。日浦にアドバンテージがあるターマックでその差はさらに詰まり、10周目に入るところで日浦が先行した。直後に待つダート区間で小原は再び逆転を画策するが、これはミスで失敗。日浦がわずかにリードを広げた。一方、森田の後退で3番手となった長谷川の後方には、8周目に新井が近づき、さらに数秒差で転倒から復帰した森田も追う状態。そして11周目、新井が長谷川を抜いた。同じ周、トップの日浦はさらにリードを拡大。これで完全に勝負がつき、日浦が優勝、小原が2位となった。新井は、最終ラップに後続をやや離して3位。長谷川には森田が迫り、最終ラップの最終コーナーで仕掛けたがここは長谷川が抑え、長谷川が4位、森田が5位、単独走行を続けた吉田が6位となった。



●日浦大治朗(ヒート1・優勝/ヒート2・優勝)
「昨年からダートのスピードも上がっている実感があり、森田選手が相手でも自信があったので、ヒート1はダートのコーナーで勝負を仕掛けました。狭いターマック区間では背後に迫ることこそできても、パッシングは難しいと考えました。ヒート2は、ちょっとダートに自信を持ちすぎました。トップ走行していたので、コース前半のダートセクションで後続を離せば、後半のターマック区間と合わせてかなりのリードを築ける……と思ったら転倒。4番手まで後退しました。前の3台は集団で、このままだと1台抜いてもすぐに抜き返されたりしかねない状況なので、じつは内心かなり焦っていました。ところが、前の3台がバトルを演じてくれたことで、こちらが有利な状況が生まれてくれたと思います」


●小原堅斗(ヒート1・2位/ヒート2・2位)
「ヒート2は2番グリッドからのスタートだったので、なんとかスタートで前に出てトップに立ちたかったのですが、ややミスして2番手。とはいえ日浦選手の転倒もあってトップに立ち、その後は長谷川選手が後続をブロックしているような状態が少し続いたので、もしかしたら優勝も……なんて考えました。しかし、やっぱりそんなに甘くはなかったですね。森田選手は抜かれた後に抜き返すことができたのですが、自分が苦手とするターマックで速い日浦選手を抑えるのは無理でした。その後のダートでもう一勝負と思ったのですが、ギヤをミスしたのがもったいなかったです。とはいえS1プロクラスのルーキーイヤーで両ヒートとも2位に入ることができ、まずは満足。最終戦に向け、ターマックをもっと練習しておきます」


●長谷川修大(ヒート1・3位/ヒート2・4位)
「ヒート2は、序盤からとても良い位置を走れていたのですが、途中から自分に腕上がりの症状が起こり、ペースダウンを余儀なくされました。もっと下半身を使って乗れるように改善が必要です。とはいえ、ようやく日浦選手や森田選手が見える位置でレースをすることができました。現状はこのふたりが完全に抜け出している状態なので、まずは3位とか4位という位置をしっかり走り、喰らいついていきたいと思います。今大会でようやく初表彰台に立つことができました。ずっと日浦選手と一緒に練習してきて、その差が少しずつ埋まってきている実感はあるので、このまま追いつき、そして追い越せるよう頑張ります。最終戦は地元の愛知県・美浜サーキットなので、さらに上を狙います!」





ホールショットから逃げ切って
勝利を収めた高山直人

レース序盤からほぼ単独走行で
2位フィニッシュの佐々木啓之

三井正勝の猛追を退けて
加藤将貢が3位でゴール

とくに予選および決勝のレースでは
貫録をみせつけた高山

出走台数は26台。10分間のタイムアタック予選、5周の予選ヒートレースを経て、決勝は1レースが設定された。タイムアタック予選では、高山直人(#300)が1分18秒118でトップ。佐々木啓之(#40)が1分18秒306で続き、このふたりのみ18秒台。3〜5番手は19秒台で、3番手に加藤将貢(#38)、4番手に山下知晃(34)、5番手に三井正勝(#6)となった。20秒台はおらず、6番手は三井から約1.5秒遅れて増成誠二(#10)、この増成に約0.1秒差まで迫って広瀬彰信(#9)が7番手に入った。

5周の予選レースでは、ポールポジションスタートの高山が順当にホールショット。2番手には2列目スタートの山下が上がり、佐々木と加藤が続いた。そして1周目は高山、山下、佐々木、加藤、広瀬、三井の順でクリア。2周目も上位勢は順位を守ったが、トップの高山はややリードを広げた。3周目に入ると、高山のリードは顕著になり、遅れて山下と佐々木が2番手争い、少し間隔を開けて加藤と三井と広瀬が4番手争いを展開。4周目、2番手だった山下はミスで大きく遅れ、佐々木が2番手に浮上した。そして5周の予選レースは、高山が後続に約10秒差をつけてトップフィニッシュ。佐々木が2位、加藤が3位、三井が4位、広瀬が5位、タイムアタック予選は10番手だった高部充陽(#31)が6位となった。


迎えた決勝の周回数は10周。高山がホールショットを奪い、これに佐々木と加藤が続いた。予選4番手の三井はやや遅れ、高部が4番手。広瀬を僅差で三井が追って、1周目をクリアした。2周目、高山は早くも4秒ほどのリードを奪い、2番手の佐々木も後続を5〜6秒引き離した状態。3番手争いは加藤、高部、広瀬をパスした三井、広瀬がやや縦長状態でつながり、再び間隔を開けて水野彰久(#16)、増成、中石昭(#29)が7番手争いの集団となった。3周目になると、トップの高山と2番手の佐々木は、それぞれさらにリードを広げて単独走行の状態。広瀬が集団から遅れて3番手争いは加藤と高部と三井の3台になり、広瀬は水野以下のグループにほぼ追いつかれた。

4周目、3番手争いの集団が接近。6番手争いでは広瀬が先頭を守り、増成は水野に肉迫し、中石は遅れはじめた。そして5周目、3台による集団の中で三井が高部をパス。抜かれた高部は翌周から前のふたりに少しずつ離され、一方で三井はさらに追い上げを続けて3番手の加藤に迫った。7周目には、遅れた高部に広瀬、水野、増成までが近づいて5番手争いのグループに。そして8周目、増成は水野を抜いた。同じ周、トップを独走中だった高山は、バックマーカーの影響でややペースダウン。この間に佐々木が、5秒ほどの差まで迫った。しかし翌周以降、再び高山がリードを拡大。そのまま逃げ切った高山が勝利を収め、佐々木が2位となった。加藤と三井は、レース終盤まで僅差の3番手争いを続けたが、最終ラップに三井を引き離して加藤が3位。三井は4位でゴールした。5番手争いは、レース終盤は後続に対して2〜3秒のアドバンテージを守った高部が制して5位。最終ラップの増成による猛チャージを抑えて広瀬が6位となった。





ターマック、ダートとも驚速で
大会完全制覇の佐々木貴志

予選4番手から調子を上げて
両ヒートで2位となった西村泰樹

ヒート2では2番手の西村に迫り
両ヒートで3位の小鹿翼

佐々木は今季ここまで6レースで
すべて優勝を獲得して最終戦へ

9台がエントリーしたS2クラスはS1プロクラスと同様に、予選は10分間のタイムアタック方式で、決勝は2レース制のスケジュール。コースはS1オープンクラスと同様、ダートセクションがやや短い設定とされた。タイムアタック予選では、ランキングトップに立つ佐々木貴志(#101)が圧倒的な速さを披露し、2番手に約1.4秒差をつける1分17秒608でトップ。2番手に緒方大輔(#31)、3番手に勝谷仁(#27)がつけ、このふたりが19秒台。4番手の西村泰樹(#4)と5番手の小鹿翼(#35)が20秒台をマークした。

10周で競われた決勝のヒート1。ホールショットはポールポジションスタートの佐々木が奪い、4番手スタートの西村が2番手までジャンプアップ。さらに小鹿が続き、3番手スタートの勝谷は4番手、2番手スタートの緒方は大きく順位を落として5番手で1コーナーをクリアした。1周目は佐々木が制し、西村と小鹿、勝谷と小方が接近戦。2周目には、佐々木が早くも6秒ほどのリードを奪い、西村と小鹿、ここから3秒ほど間隔を開けて勝谷と緒方の争いが続いた。3周目には小鹿が2番手の西村から遅れはじめ、4周目の段階で佐々木は約10秒もリード。レース前半が終了する5周目の段階で、佐々木は完全な独走状態となり、2番手に西村、3秒ほど離れて小鹿、そして1〜2秒差で勝谷と緒方が続いた。

そして6周目、小鹿と勝谷と緒方は完全に集団となり、3番手争いを展開。すると7周目のダート区間で、勝谷がミスにより大きく遅れて5番手に後退し、緒方も3番手の小鹿から5〜6秒ほど離れてしまった。これにより後続のケアをする必要がなくなった3番手の小鹿は、翌周に2番手を走る西村との距離を少し詰めた。しかしラスト2周となった9周目には、バックマーカーも利用しながら再び西村が距離を広げた。トップの佐々木は、レース中のベストラップで他者が3秒近い差をつける、次元の異なる走りを披露。結局、10周で約27秒という大差で独走優勝した。2位は最後に粘りをみせた西村、3位は小鹿。緒方は4位、勝谷は5位でチェッカーを受けた。


ヒート1の結果でスターティンググリッドに並んだヒート2でも、再び佐々木がトップでコース前半のダートセクションへ。西村、小鹿、緒方、勝谷とスタート順位どおりに続いて1周目をクリアした。ヒート1に続いて、トップの佐々木は再びレース序盤からリードを拡大。3周目には、後続との差が7秒ほどにまで広がっていた。一方で2番手以下は、西村と小鹿と緒方が縦に長くつながり、5番手の勝谷はここから遅れて単独走行に近い5番手をキープ。レースが後半に入った6周目、集団から緒方が遅れて単独走行となり、2番手争いは西村と小鹿に絞られた。

レース終盤になっても、佐々木は危なげない走りでトップを快走。後続に21秒の大差をつけてトップチェッカーを受け、今大会の完全制覇を果たした。一方で2番手争いは、ラスト3周で激しさを増し、小鹿が西村の背後に接近。しかしラストラップのダート区間で西村がやや引き離し、2位に西村、3位に小鹿となった。緒方と勝谷は最後まで単独走行となり、緒方が4位、勝谷が5位でフィニッシュした。