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'18全日本モトクロス選手権第3戦 SUGO大会

↑'18スケジュール




全日本モトクロス選手権シリーズの18年第3戦は、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。今季は、この第3と最終戦の年間2回で舞台となるSUGOのモトクロスコースは、今大会にあわせて、より安全にハイレベルなバトルが期待でき、なおかつ観戦しやすいレイアウトを狙ってリニューアルが施された。昨年に続いて今年も観客席が増設され、全日本屈指の観戦環境を備えるコースとなっている。

天候は土日とも曇りで、決勝日はお昼前から時々小雨。しかしすべてのレースが終了するまで、本格的な降雨になることなく、路面はドライコンディションが保たれた。事前の散水と徹底したメンテナンスが施された路面は、非常にベストな状態。ただし、柔らかめの粘土質路面となるため、走行により各所に深いワダチが刻まれ、この攻略もカギとなった。日曜日の最高気温は18度。ゴールデンウィークの翌週開催ということもあり、2日間で3,700名の観客数となった。






ヒート1で序盤にチームメイトを抜き
そのまま逃げ切り勝利した小方誠

地元となるSUGOでの大会で
総合優勝を獲得した成田亮



決勝ヒート1は、カワサキトップチームから参戦する新井宏彰(#331)のホールショットで幕を開けた。新井のチームメイトとなる小方誠(#2)が、KTMを駆る池谷優太(#793)らを1周目にパスして2番手。池谷の後ろには、ホンダファクトリーチームの山本鯨(#1)、今季からヤマハに乗る星野優位(#166)、今年からホンダにスイッチしてプライベートチームで戦う小島庸平(#44)が続いた。ホンダファクトリーチームの成田亮(#982)は、スタート直後の1コーナーで小方に接触されて出遅れていたが、2周目に4台をパス。これで上位勢は新井、小方、山本、星野、成田のオーダーとなった。3周目、小方がトップの新井に接近戦を挑み、3番手の山本はこのふたりを2秒ほど後方でマーク。さらに3秒ほど間隔を開けて、星野と成田が接近戦となっていった。そして5周目、小方が新井を抜いてトップに浮上。成田は星野をパスして、4番手に順位を上げた。

6周目、今度は山本が新井を抜いて2番手に浮上。トップの小方から4番手の成田までが縦に長いトップグループとなり、翌周には成田も新井のパッシングに成功した。その後、新井はペースが上がらずトップ集団から少し遅れ、小方と山本と成田が3〜4秒ほどの間隔を開けて続く展開。しかし10周目、山本がライバルたちに対して1秒半ほどタイムを落とし、これで小方がリードを拡大し、成田が山本に近づいた。そして翌周、成田が山本をパスした。レース終盤、1周目の接触時にブーツを破損した成田は、走りづらい状況となりペースが上がらず、小方がさらにリードを拡大。成田の背後には再び山本が近づいた。しかし、ラストラップに入る直前に勝負を仕掛けた山本が転倒。これで山本は、10秒以上もタイムロスした。そしてレースは、小方が独走優勝。成田が2位、山本が3位、新井が4位、星野が5位、小島が6位となった。


決勝ヒート2では、再び新井がホールショット。山本、小島、星野が続いた。2周目、やや出遅れていた成田が、ふたつポジションを上げて4番手。ヒート1で優勝した小方は、さらに出遅れて1周目は12番手だったが、2周目に8番手まで浮上した。3周目、トップの新井を追っていた山本が、コーナーの立ち上がりからストレートにかけて大きくバランスを崩してペースダウン。さらにその直後にも山本はクラッシュ寸前となり、この間に成田と星野が先行した。トップの新井は、この段階で7秒近いリードを確保。しかしラップタイムで上回る成田は、4周目と5周目にその差を少し削った。5周目、転倒しかけた際に腹部を強打していた山本が、少しペースを回復。3番手を走る星野の背後に迫った。また、7番手まで追い上げていた小方は激しくクラッシュ。レースには復帰できたが、15番手まで順位を落とした。

6周目以降、トップを走っていた新井のペースが急激に落ち、これにより成田が新井に接近。そして8周目のヨーロピアンセクションで、成田がトップに浮上した。翌周以降、成田はリードを拡大。最後まで逃げ切り、ペースを落としながら余裕のトップチェッカーを受けた。新井は2位でフィニッシュ。このふたりから大きく遅れた3位争いは、残り3周となった14周目に勝負を仕掛けた山本が星野と接触し、これで星野が転倒。山本が3位、星野が4位となった。5位には小島が入賞。その小島をレース終盤に僅差で追った、ホンダに乗る大塚豪太(#155)が、6位のチェッカーを受けた。


ヒート2の勝利で総合優勝にも輝いた成田は、「メカニックやチームのサポートを受けながらゴールデンウィークに乗り込みを実施したことで、30分が短く感じられるほど、体力的な余裕も生まれました。ランキングトップのまま、最終戦で地元のSUGOに戻ってきます」と宣言。総合2位となった新井は、「両ヒートともホールショットで、いけるところまでいこうとがんばりましたが、今日は小方選手や成田選手、山本選手のほうが速かったです」と負けを認めた。




追いすがる能塚智寛を抑えて
ヒート1で今季3勝目の古賀太基

ヒート2を独走で制した能塚智寛が
今季初となる総合優勝をゲット



決勝ヒート1は、ホンダに乗る古賀太基(#922)がホールショット。同じくホンダ勢の道脇右京(#33)とホンダファクトリーチームの能塚智寛(#828)、カワサキに乗る平山力(#43)が続くと、能塚が道脇をパスして1周目をクリアした。2周目から、古賀と能塚は接近戦を展開しながら後続を引き離しはじめ、早くもマッチレースとなっていった。3番手以下は、道脇を先頭に10台ほどが縦長につながる大集団。この中、予選で転倒したことからスターティンググリッドが悪く出遅れていた、今季からカワサキに乗る小川孝平(#912)が、徐々に順位を上げていった。そして6周目、小川は3番手にポジションアップ。しかしこの段階で、古賀と能塚のトップ集団は約16秒も先行していた。

レース中盤、古賀は能塚を少しずつ引き離し、5秒ほどのアドバンテージを確保。しかしレースが終盤を迎えると、古賀が少しペースを落としたことで、再び古賀と能塚は接近戦となった。ところがラスト4周となった13周目に、能塚がラインを大きく外すミス。この間に再び古賀がリードを拡大して、そのまま逃げ切り、今季3勝目を挙げた。能塚は2位、レース中盤からは単独走行となった小川が3位でゴール。4位には、大集団の混戦で8周目に先頭に立った、スズキを駆る内田篤基(#38)が入賞した。また、序盤からほぼ同じ位置を走り続けたホンダの大城魁之輔(#42)が5位、1周目13番手から追い上げたヤマハの大倉由揮(#46)が6位に入賞した。


決勝ヒート2は、再び古賀がホールショット。大倉や平山、スズキに乗る馬場亮太(#64)が続いたが、スタート直後から積極的にパッシングを試みた能塚がこの3台を抜き、古賀に次ぐ2番手で1周目をクリアした。すると2周目以降、まるでヒート1を再現するかのように、古賀と能塚は接近戦を続けながら、3番手以下を大きく引き離していった。トップ2台のリード拡大ペースはヒート1以上で、序盤のわずか5周で16秒のアドバンテージとなった。ヒート1で3位に入賞した小川は、1周目15番手と再び出遅れたが、2周目には10番手までポジションアップ。さらに翌周、6番手を走っていたホンダの森優介(#52)がストップし、同じワダチにいた同じくホンダ勢の横澤拓夢(#32)がタイムロスしたことなどから、小川は6番手まで順位を上げた。なお横澤は、ワダチから抜けようとして内田と接触転倒。森と横澤がこのアクシデントでリタイアとなった。

一方、トップ争いは古賀を2秒ほどの差で能塚がマークし続ける展開。冷静に様子を見る能塚に対して、古賀はワダチの浅いラインを探りながら逃げ切りを図った。ところが7周目に入った最初のコーナーで、前輪がワダチに弾かれて古賀が転倒。これで能塚がトップに立ち、古賀は約10秒遅れの2番手でレースに復帰した。レース後半、独走を続ける能塚を追う古賀は、細かいミスを連発。ふたりの距離は縮まらず、逃げ切った能塚が今季2勝目を挙げ、古賀が2位でゴールした。小川は4周目以降も追い上げを続け、終盤の12周目に平山を抜いて3位。平山が4位、大倉が5位、その大倉を僅差で追い続けたカワサキライダーの安原志(#31)が6位に入賞した。


「ヒート1は思い描いたとおりの展開で勝てましたが、ヒート2は自分のミスで転倒し、その後も焦りからペースが上げられませんでした」と、再び両ヒート制覇を逃した古賀。一方、ヒート2の優勝で総合成績でも今大会トップとなった能塚は、「ヒート1は古賀選手が速くて逃げられてしまったので、ヒート2はなんとしても勝つと気合いを入れて臨みました。後半に勝負を仕掛ける予定でしたが、古賀選手の転倒でラッキーな優勝となりました」と、今季初の総合優勝に笑顔をみせた。




IBに今季昇格した西條悠人が
全日本初レースでいきなり優勝

瀬川開生と岸桐我の優勝争いは
瀬川が競り勝ってヒート2で優勝



土曜日の最終レースとして実施された決勝ヒート1では、村野晟弥(#90)がホールショットを奪った。予選トップとなった宮城出身の西條悠人(#69)が、1周目にこの村野をパス。西條、村野、瀬川開生(#98)、室井政伸(#22)、川上龍司(#45)、真野凌輔(#1)、西元気(#7)の順でオープニングラップをクリアした。予選を3番手で通過したランキングトップの岸桐我(#84)は、スタートでやや出遅れると、焦りから序盤の2周で立て続けに転倒。26番手からの追い上げを強いられた。2周目、川上と真野が室井を抜き、川上が3番手、真野が4番手に浮上。3周目には、2番手の村野と3番手の瀬川が接近戦を展開し、翌周に瀬川が先行すると、トップの西條から4番手の川上までが、2〜3秒ずつの差がある縦に長い集団となった。さらに、4番手の川上から4秒ほど遅れて真野が5番手、6秒近く遅れて室井が6番手。室井のすぐ背後には西が迫った。

レースが間もなく後半を迎える5周目、村野がミスにより4番手に後退。これで2番手にポジションアップした瀬川は、トップの西條を約3.5秒差で追ったが、西條はこれを上回るハイペースで、ラスト4周となった8周目にはこのレースのファステストラップタイムを記録してリードを拡大。そのまま逃げ切って全日本初優勝を挙げた。瀬川が2位、トップの2台からは大きく遅れながらも川上が3位でゴール。村野は転倒でポイント圏外まで順位を落とし、真野が4位となった。レース終盤、1周目11番手と出遅れていた予選2番手の内藤龍星(#2)が、3台による5番手争いに加わったが、最終ラップに内藤は惜しくもミス。これで室井が5位、西が6位となった。岸は11位でゴールしている。


日曜日最初の決勝として実施されたヒート2では、スタート直後の1コーナーでマルチクラッシュが発生。ヒート1で優勝した西條や同4位だった真野が、これにより大きく遅れた。さらに2コーナーでは、ヒート1で5位入賞の室井も転倒。後方からの追い上げを強いられた。一方、好スタートを決めたのは阿部佑基(#88)。コース序盤にある大坂を、岸と西が阿部に続いて駆け上がると、1周目に岸が阿部を抜いてトップに浮上。西はミスで大きく遅れ、2番手となった阿部の後方には川上が続いた。4番手以下は佐野雄太(#102)、上岡聖志朗(#12)、池田凌(#8)、瀬川、内藤のオーダー。2周目、瀬川は池田を抜いた。3周目、阿部と川上が接戦の2番手争いを展開。その3秒ほど後方では、佐野と瀬川と上岡の4番手争いも激しさを増した。

4周目、瀬川と川上が佐野を抜くと、瀬川は3番手の阿部に接近。翌周、阿部がミスで順位を下げ、瀬川は川上もパスして2番手に浮上した。4番手の上岡以下は遅れ、トップグループは岸と瀬川と川上の3台に。レースが後半に入った6周目、瀬川は岸との距離を一気に詰め、3番手の川上はこのふたりから遅れはじめた。また、4番手争いは上岡と池田と内藤が、縦に長い集団となった。7周目、岸のミスを突いて瀬川がトップに浮上。しかし抜かれた岸は、瀬川の背後でマークを続けた。そして迎えた最終ラップ、岸は再逆転を狙って猛アタック。ゴールまで残りふたつとなるコーナーで、瀬川の前にマシンをねじ込んだ。しかしここは、瀬川が冷静にクロスラインを取りすぐに抜き返し、瀬川が全日本初優勝、岸が2位となった。川上は、単独走行を続けて3位でゴール。上岡が4位、レース中盤に池田を抜いた内藤が5位、池田が6位に入賞した。


「ヒート2の終盤は体力も限界に達していましたが、優勝するため死ぬ気で走りました」と、総合優勝も獲得した瀬川。また、ヒート2は9位まで追い上げてゴールし、総合3位となったヒート1勝者の西條は、「開幕戦の1週間前に鎖骨を折り、第2戦までは欠場となってしまいましたが、ヒート1では自分の走りで優勝できたし、ヒート2は転倒が響いたけど総合3位となれたのでうれしいです」と心境を語った。




チームメイトとの接戦に競り勝ち、
連勝を決めた畑尾樹璃



ホールショットは小野彩葉(#13)。これに畑尾樹璃(#4)と勝股七海(#9)、川井麻央(#8)、安原さや(#5)が続くと、すぐに川井が3番手に浮上。これでトップ3台が、同じT.E.SPORTのライダーとなった。勝股は順位を下げ、1周目は小野、畑尾、川上、本田七海(#3)、安原、久保まな(#2)、ディフェンディングチャンピオンの竹内優菜(#1)というオーダー。この7台が、勝股以下を早くも引き離していった。2周目、畑尾が小野を抜いてトップに浮上。川井と本田は接戦の3番手争いを繰り広げた。竹内は久保を抜いて6番手に浮上したが、この間に前との距離が開き、トップの畑尾から5番手の安原までが縦に長いトップグループとなった。しかし翌周、安原もトップ集団から4秒近く遅れた。

4周目、川井がチームメイトの小野を抜いて2番手に浮上。本田も川井に続こうとしたが、逆にミスで2秒ほど遅れてしまった。それでも本田は、5周目に小野をパス。小野はここから急激にペースが落ち、トップ集団は畑尾と川井と本田に絞られた。そして3台による接近戦は、7周目に川井が畑尾を抜いてトップに浮上。しかし、逃げ切りを図ろうとした川井がジャンプでミスしたのを見逃さず、畑尾が再逆転に成功した。また同じ周、本田はミスにより4秒ほど遅れてしまった。迎えた最終ラップの8周目、川井は果敢にアタックを続けたが、ここは畑尾がしっかりラインをキープ。そのまま僅差で逃げ切り、前戦に続く優勝と、SUGOでの全日本4連勝を決めた。川井が2位、最終ラップもタイムを落とした本田が3位。小野が後退したことで4番手争いとなった安原と竹内の接戦は、最終コーナーで竹内が逆転し、竹内が4位、安原が5位となった。小野は6位に入賞した。


優勝した畑尾は、「1周目は、小野選手が前にいるのは当然わかっていましたが、すぐ後ろに川井選手がいることは知らず、チームメイト同士の勝負となったことで少し焦りましたが、先輩の意地をみせることができました。SUGOのレースは、いつも運に恵まれ、今回も日曜日朝の練習走行まではずっと調子が悪かったのに、決勝は突然、すべてがうまくいくようになりました」と、笑顔で振り返った。




川上真花との接戦に競り勝ち
Aクラス優勝を獲得した田中秀征


キッズライダーが参加するチャイルドクロスは、ベストラップが1分20〜30秒くらいになるようショートカットしたコースを、5分+1周する方式で競われた。出走台数は9台で、国内メーカー製となる4ストローク50ccマシンが走るAクラスに5名、海外ブランドの2ストロークマシンで参加できるBクラスに4名が参戦。レースは、Bクラスから出場した勝又聖太(#31)のホールショットで幕を開けた。

しかし勝又は、ふたつめのコーナーで転倒。後続のほとんどが勝又と同じ深いワダチの中にいたため、停止や転倒することになったが、Aクラスの川上真花(#42)やBクラスの田村承太郎(#17)、Aクラスの木村優希(#41)は先行した。4番手でレースに復帰した勝又は、1周目に2番手へ浮上。川上を抜いてトップに立った田村を追った。そして2周目に入ったところで勝又が先行すると、その後は大きくリードを広げ、勝又が前戦に続いて総合優勝に輝いた。田村は、2周目以降に単独走行となって総合2位。総合3番手争いはし烈で、ラスト2周の4周目にAクラスの田中秀征(#78)を抜いたBクラスの清水雷土(#2)が、一時はリードを拡大したが、清水はチェッカーまであとコーナーひとつのところで転倒。これにより、川上の追撃を抑えた田中が総合3位でAクラス優勝、川上が総合4位でAクラス2位となった。さらに、川上と約3秒差でゴールした工藤博ノ介(#6)が、総合5位でBクラス3位。木村は、大きく遅れながらも総合6位でフィニッシュした。