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'17全日本モトクロス選手権第8戦 関東大会 
             
↑'17スケジュール




今季の全日本モトクロス選手権は、早くも残すところ2大会となり、第8戦関東大会がこれまでと同じく「埼玉トヨペットCUP」として埼玉県のウエストポイント オフロードヴィレッジで実施された。

今季第2戦でも使用されたコースは、荒川と入間川に挟まれた河川敷に位置し、アップダウンのほとんどない土地に、ジャンプやリズムセクションおよびタイトターンを多用してレイアウトされている。大会前日の金曜日から、各クラスの予選が実施された土曜日の午前中まで、まとまった量の降雨があったことから、予選日の午前中はマディコンディション。しかし、土曜日午後になって急激に天候が回復すると、路面状況は徐々に回復。決勝日は朝から晴天に恵まれ、ドライコンディションとなった。最高気温は27度で、午後は薄曇りとなったが快適な陽気。首都圏開催の大会とあって、今大会には2日間で7,800名が来場した。







ヒート1は、小方誠がリードを守り
今季7度目のトップチェッカー

ヒート2で勝利を収めた山本鯨は
11点リードで最終戦に臨む



ホンダファクトリーチームの山本鯨(#400)がランキングトップ、カワサキトップチームの小方誠(#10)が11点差のランキング2番手で、今大会に臨んだ。決勝ヒート1で好スタートを切ったのは小方。前戦で肩を負傷したホンダファクトリーチームの成田亮(#1)、これが地元大会となるKTMライダーの星野優位(#166)、やや出遅れた山本が続いて1周目をクリア。2周目には、山本が星野を抜いて3番手に浮上した。レース序盤、成田はトップの小方を1〜2秒差でマーク。しかし5周目に入ったあたりから少し離され、山本が迫った。星野は山本から5秒ほど遅れ、その背後にはヤマハファクトリーチームの平田優(#99)が接近。さらに、5秒ほどの間隔を開けてスズキファクトリーチームの小島庸平(#44)とカワサキトップチームの新井宏彰(#331)が、僅差の6番手争いを繰り広げた。

6周目、山本は成田と接近戦を繰り広げたタイトターンで、一瞬マシンを止めてしまいタイムロス。これで成田のリードは約4秒に拡大したが、すぐに山本が挽回し、翌周から再び接近戦となった。そして9周目、山本が逆転に成功した。この段階で、トップの小方は約11秒のリード。2番手に浮上した山本は、必死に小方の追撃を試みたが、その差は最後まで詰まることがなく、小方が独走で勝利を挙げて山本が2位となった。山本に抜かれた後、成田は山本から遅れ、レースが終盤を迎えた14周目にはその背後に星野、平田、新井が僅差で続いて表彰台を懸けたバトルが開始。この中で順位を上げた平田が、最後まで追いすがる星野を抑えて3位でフィニッシュした。平田と星野から少し遅れながら、新井と成田も最終ラップまで接近戦。新井が成田の追撃を振り切り、5位でチェッカーを受けた。


決勝ヒート2は、成田のホールショットで幕を開けた。混戦の中で順位を上げた小方が2番手、新井が3番手、ホンダに乗る田中雅己(#113)が4番手、山本が5番手で続いて1周目をクリア。2周目、山本は田中と新井を次々にパスして3番手に浮上。最終コーナー手前の連続ジャンプでは、小方が一気にクリアして成田を抜き、これで小方、成田、山本、新井、田中の順となった。3周目、山本も成田を抜いて2番手に順位アップ。成田は新井にも先行を許すと、その後は前戦およびその後の練習で負ったケガの影響からペースが上がらず、徐々に順位を落としていった。4周目、勢いに乗る山本は小方の攻略にも成功してトップに浮上。翌周にはこのヒートのファステストラップタイムを叩き出し、小方を2秒ほど引き離した。

翌周には小方も、山本の最速タイムに匹敵するラップタイムで走り、その後の数周は山本を小方が僅差でマーク。しかし、ハイペースを維持し続ける山本に対し、9周目あたりから小方はコンマ数秒ずつ遅れ、徐々に山本のリードは拡大していった。レースが終盤に入る段階で山本のリードは約5秒。その後、山本がラップタイムを少し落としたことで小方がわずかに差を詰める周回もあったが、山本は冷静さを保って再びペースを取り戻し、20周のレースをトップでゴール。小方は2位でフィニッシュした。新井は、上位2台には完全に引き離され、最後は単独走行となって3位。レース終盤に田中をパスした星野が、1周目7番手からの追い上げによる4位に入り、ラスト2周で田中を抜いたスズキファクトリーチームの深谷広一(#7)が5位となった。


今大会の結果、山本と小方のポイント差は、前大会終了時と同じ11点のまま。山本は「ヒート1は、小方選手に届かなかったとはいえ、よいレースができたと思います。ヒート2は、再びスタートでミスしたことが悔しいですが、練習やテストでやってきたことを結果につなげられました。最終戦も全力で戦って、チャンピオンを目指します」とコメント。一方の小方は、「両ヒートでスタートを決められ、課題を克服できましたが、ヒート2は山本選手が速くて逆転できず、とても悔しいです。最終戦は、またスタートを決めて僕が勝ちます」と宣言した。




スピードでライバルを圧倒して
ヒート1の勝利を手にした小川孝平

ヒート2で優勝を収めた渡辺祐介が
2点リードのランキングトップに浮上



ポイントリーダーの古賀太基(#922)を、ランキング2番手の渡辺祐介(#31)がわずか3点差で追う状況で、今大会を迎えたIA-2。その決勝ヒート1では、古賀がホールショットを奪い、オープニングラップをトップでクリアした。古賀の後方には道脇右京(#40)、横澤拓夢(#35)、小川孝平(#912)、近藤祐介(#55)、岡野聖(#30)が続き、渡辺はスタートに失敗して1周目11番手。2周目、古賀は一気に後続を引き離しにかかったが、タイトターンであわや転倒のミスを喫した。これにより古賀と3秒ほどのタイム差を保った道脇の背後には、横澤を抜いた小川が接近。翌周には道脇を抜くと、トップの古賀に迫っていった。 そして6周目あたりから、古賀と小川は接近戦。小川は、状況を見極めながら走行を続けた。

7周目、このふたりから7秒ほど遅れた3番手争いでは、岡野が道脇をパス。これも確認した小川は、9周目に満を持して古賀を抜いてトップに浮上すると、翌周からリードを拡大していった。抜かれた古賀はペースが落ち、岡野に加えて激しい追い上げを続けてきた渡辺が接近。15周目から、三つ巴の2番手争いが繰り広げられた。このバトルは、レースがラスト3周となった18周目に激しさを増し、まずは岡野が古賀を抜くと、古賀と渡辺がジャンプでバトルを展開し、古賀が接触転倒。激しくクラッシュした古賀は、なんとか4番手で再スタートした。そして20周のレースは、小川が独走で優勝。岡野が2位、渡辺が3位、古賀が4位、道脇が5位となった。


決勝ヒート2は、道脇と渡辺が好スタート。渡辺が主導権を握り、これにIAルーキーの大倉由揮(#01)、道脇や横澤、岡野と古賀が続いた。ヒート1で勝利を収めた小川は、スタートで出遅れたが、1周目から積極的に順位を上げて8番手。2周目には、池本凌汰(#38)を抜いて7番手に浮上した。序盤の2周目まで、大倉は渡辺を僅差で追ったが、3周目に渡辺がペースアップすると遅れはじめ、その後方には道脇、岡野、古賀が接近。それでも大倉は、順位を守り続けた。4周目と5周目に道脇は順位を落とし、6周目には大倉を岡野と古賀が僅差で追う状況。翌周、古賀が岡野と大倉を次々に抜いて先頭に立ち、同じ周に道脇を攻略した小川を含めた4台が、2番手集団となった。

この段階で、渡辺は約12秒のリードを確保し、トップを独走。レース後半、古賀は後続を振り切って渡辺を追い続けたが、その差が激的に詰まることはなかった。一方、3番手争いでは小川が岡野と大倉をパス。岡野が大倉の攻略に手間取る間に、小川もリードを奪った。岡野も10周目に大倉をパスして、約5秒前を走る小川を追い続けたが、その差は大きく変わることがなかった。そしてレースは、渡辺が最後まで単独走行を続けてトップチェッカー。今季6勝目を挙げた。古賀が2位、小川が3位、岡野が4位でフィニッシュ。5位には横澤、6位には道脇が入賞した。


今大会の結果、ポイントランキングでは渡辺が古賀を逆転し、2点リードでランキングトップに。その渡辺は、「ヒート1で課題となったスタートをヒート2ではしっかり決められ、優勝することができました。最終戦もしっかり走って、チャンピオンを決めたいと思います」と気持ちを引き締めた。一方、ヒート2で2位となった古賀は、「追われるより追うほうが楽なはず。最終戦で再逆転します」と、すでに気持ちを2週間後に向けていた。




全日本初優勝を挙げて
表彰台の頂点に立った佐々木麗

ヒート2は鴨田翔が制して
こちらもうれしい全日本初優勝



前戦終了時点でランキングトップに立っていた高橋虎支郎(#14)が、ケガにより今大会を欠場。決勝ヒート1では、その高橋を15点差で追って今大会に臨んだランキング2番手の佐々木麗(#18)がホールショットを奪った。これに続いたのは児玉伯斗(#1)と関根凌太(#79)、そして前戦で両ヒートを制覇した手操将志(#6)。5番手以下は、序盤から上位4台にやや離された。トップの佐々木から4番手の手操までが、それぞれ1〜2秒ほどの間隔を開けて続いたトップグループは、5周目になると佐々木と児玉、関根と手操がそれぞれ接近戦。その後の数周、順位変動がないまま競り合いが続いた。

8周目、児玉は再び佐々木の背後に迫ったが、逆転のチャンスは得られず。一方で手操は、関根の攻略に成功した。そして翌周以降、手操は前の2台に近づいていき、11周目には佐々木と児玉と手操がひとつのグループになった。しかし翌周、児玉はややミスをして、佐々木のリードは2秒以上に拡大。手操は児玉を猛追した。そして迎えたラストラップの13周目、佐々木はリードを守って走行。そのままトップチェッカーを受け、全日本初優勝を挙げた。手操は最後まで児玉を攻め続けたが、児玉が順位を守って2位でゴールし、手操は3位。このふたりにラストラップで一気に迫った元IAライダーの木下隼(#141)が、1周目8番手から4位に入賞した。5位は、1周目7番手から粘りの走りを続けた奥村海(#41)。6位には、1周目16番手と出遅れた鴨田翔(#7)が入賞した。


決勝ヒート2は、地元ライダーの木下が、元IAの実力を発揮してホールショット。これに大澤雅史(#2)、普段の練習では木下と一緒に走る機会も多い鴨田、春の関東大会では2位に入っている奥村らが続いた。そして1周目は木下、鴨田、内藤龍星(#74)、大澤、奥村の順でクリア。2周目、木下と鴨田がトップ争いを繰り広げた。翌周、鴨田が木下を抜いてトップに浮上。ふたりがバトルする間に、3番手の内藤も近づいたが、4周目になると3台はそれぞれ1〜2秒ほどの間隔を開け、トップグループを形成した。一方、この3台から少し遅れながら、セカンドグループは大澤、奥村、神田橋瞭(#67)、倉持陵生(#4)による争い。5周目には、ここに渡辺陵(#68)も加わった。

6周目と8周目に、大澤は順位を落とし、これでセカンドグループの先頭は奥村に。トップの鴨田と2番手の木下は、レースが後半に入っても2秒ほどの差を保って周回を続けたが、内藤はこのふたりからわずかに遅れ、背後には奥村と神田橋が迫った。そして10周目、奥村と神田橋が順に内藤をパス。この間に渡辺も内藤に近づくと、翌周には逆転に成功した。レース終盤、木下は鴨田に約1秒差まで迫ったが、最後は鴨田が粘り全日本初優勝。木下は、6年ぶりのレースで2位表彰台に立った。3位には、終盤に神田橋や渡辺の猛追を受けながら順位を守った奥村が入り、表彰台に登壇。ラスト2周の12周目に神田橋を抜いた渡辺が4位となり、神田橋が5位、内藤が6位となった。


「勝てそうで勝てないレースがずっと続いていましたが、支えてくれてきた皆さんのおかげで、ようやく優勝できました」と、ヒート2は13位に終わりながらもポイントリーダーに返り咲いた佐々木。またヒート2で優勝した鴨田も、「2位とか3位ばかりで、勝てないライダーになってしまっていましたが、ようやく勝ててうれしいです」と、初優勝に笑顔をみせた。




今季2勝目を挙げ、タイトル争いを
有利な状況に持ち込んだ竹内優菜



スタート直後の1コーナーで、ポイントリーダーの竹内優菜(#2)を6点差で追う状況で今大会を迎えた久保まな(#5)が、マルチクラッシュによる転倒。久保は、ほぼ最後尾からの追い上げを強いられた。一方の竹内は好スタートを決め、1周目をトップでクリア。決勝日朝の練習走行でクラッシュして脱臼のケガを負った安原さや(#4)が、闘志あふれる走りで2番手につけた。2周目、この安原を抜いて本田七海(#6)が2番手に浮上。3周目の段階で、竹内がトップを守り、本田が約3秒差の2番手を走り、本田から2秒ほど間隔を開けて安原と畑尾樹璃(#3)と西翔子(#12)が僅差の3番手争いを繰り広げた。

レースが中盤に入ると、トップの竹内は少しずつリードを拡大。4周目、畑尾が安原の攻略に成功して3番手にポジションアップすると、翌周から安原と西はわずかに離された。レースが終盤を迎える7周目の段階で、竹内は約6.5秒のアドバンテージを確保。8周目にはエンジンをストールさせるミスを喫したが、素早いリカバリーでトップの座を守ると、本田を振り切って今季2勝目を挙げた。本田は今季最上位となる2位。畑尾はポジションを守って3位で表彰台に登壇した。レース終盤、4番手争いは安原と西と鈴木優那(#11)による混戦となり、安原が後続を抑えて4位フィニッシュ。5位には、最終ラップで西を抜いた鈴木が入賞した。


久保は8位まで追い上げてゴールし、これで竹内と久保のポイント差は18点に拡大。優勝で立場を有利な状況に持ち込んだ竹内は、「ようやく今季2勝目ですが、シーズン残り2戦での勝利は本当に価値があると思います。最終戦も優勝して、カッコよくチャンピオンを決めたいです」と抱負を語った。




Aクラス勢の中では独走して
クラス優勝を挙げた川口一翔


チャイルドクロスの決勝は、大幅なショートカットによりベストラップタイムが1分を切るほどに設定されたコースを、5分+1周する方式で競われた。国内メーカー製となる4ストマシンが走るAクラスに15名、海外ブランドが力を入れる2ストマシンで参加できるBクラスに5名と、計20名が出場。レースは、Bクラスから参戦した勝又聖太(#31)のホールショットで幕を開けた。これに、同じくBクラスの高師来駆(#4)が続くと、両者が後続を引き離しながら僅差のトップ争い。1周目に高師がトップに立ち、2周目には勝又が再逆転した。そして4周目、再び高師が先頭に。勝又も最後まで僅差で追ったが、高師が抑えて総合優勝に輝いた。

勝又は、わずか約1.7秒差で総合2位。序盤に3番手を走っていた内藤鳳季(#70)が、中盤にミスで後退したことから、ペレーラ瞳美(#915)が総合3位でBクラス3位となった。Aクラス勢は全員が周回遅れとなり、この中で川口一翔(#7)が独走。総合6位でAクラス優勝を決めた。レース終盤、Aクラスの2位争いは混戦となったが、松村拓弥(#39)が順位を守って総合7位のAクラス2位。そしてAクラス3位には、松村とわずか約0.7秒差で田中秀征(#78)が入賞した。