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'17全日本モトクロス選手権第6戦 SUGO大会 
             
↑'17スケジュール




全日本モトクロス選手権は、1ヵ月間を超えるサマーブレイクが終了し、シーズン後半戦が本格的にスタート。第6戦が、今季は3戦で全日本の舞台となっている宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。

各クラスの予選が実施された土曜日は、朝まで降った雨の影響などでマディコンディション。このため、丘の斜面にダイナミックなレイアウトが施されたSUGOのコースは、名物の大坂をショートカットし、練習走行時間を短くするなどの対応が取られた。ただし天候は晴れで、日差しも強くて適度な風もあったことから、路面状況は一気に回復。土曜日午後にはほぼドライになると、朝から晴天に恵まれた日曜日の決勝も、ドライコンディションでのレースとなった。決勝日の最高気温は29度。2日間で2,600名の来場者が、今年2度目となるSUGOでの全日本モトクロス選手権を楽しんだ。






三つ巴のトップ争いを制して
ヒート1で勝利を収めた小方誠

ヒート2で逆転優勝を果たして
ランキングトップを守った山本鯨



19台が出走した決勝ヒート1で好スタートを決めたのは、ランキングトップで今大会を迎えたホンダファクトリーチームの山本鯨(#400)。この山本に、ホンダを駆る田中雅己(#113)が迫ったが、ここは山本が順位キープ。しかし今度は、山本のチームメイトとなる成田亮(#1)が3番手から一気に追い上げ、先頭に立った。これで1周目は成田、山本、田中のトップ3に、小方誠(#10)と新井宏彰(#331)のカワサキトップチーム勢が続く展開。2周目に3番手の田中と4番手の小方が接近戦を演じると、3周目に入ったところで、激しいバトルによって田中が転倒。これで田中は13番手まで順位を落とし、小方が3番手となった。一方、トップ争いも成田と山本の接戦。そして4周目、山本が成田を抜いた。5周目になると、山本と成田と小方が、それぞれ1〜2秒ほどの間隔を開けたトップグループを形成。4番手を走る新井はこのトップ3から遅れ、新井の背後にはヤマハファクトリーチームの平田優(#99)が迫った。

8周目、3台によるトップグループをけん引していた山本が転倒を喫し、すぐに再スタートしたが3番手に後退。これでトップに浮上した成田に、小方が僅差で迫った。そして翌周、小方が成田の攻略に成功した。しかしトップグループは、なおも3台によるやや縦長の集団状態。そして12周目あたりから、成田と山本が距離を詰めた。迎えた14周目、山本が成田を逆転。ホンダ勢のふたりがバトルを演じる間に、トップの小方は約10秒にまでリードを広げた。そしてレースは小方が優勝。最終ラップには成田が粘りをみせて山本に迫ったが逆転には至らず、山本が2位、成田が3位となった。新井は4位でゴールし、この新井をレース中盤に僅差でマークしていた平田が10周目にミスして後退したことから、スズキファクトリーチームの深谷広一(#7)が5位となり、平田は6位でゴールした。


決勝ヒート2は、再び山本の好スタートで幕を開けた。これに小方、新井、成田、田中が続いて、1周目の上位勢はヒート1と同じ顔触れ。2周目になると、まずは山本と小方と新井がトップグループを形成し、5番手を走る田中が少し遅れた。さらに3周目には、成田も前の3台についていけず、これでトップグループは3台に絞られた。4周目、僅差のトップグループでは山本がリズムセクションでペースを緩め、この間に小方が先行。しかし翌周から山本は小方の背後につけ、新井も大きく遅れることなく山本をマークしたことから、トップグループは3台のままになった。

レースが中盤に入った7周目、前の周には小方との距離を少し開けた山本が、再び小方の背後へ。一方で新井はややタイムを落とし、翌周以降はトップ2台からやや離れていくことになった。これでマッチレースとなった小方と山本の接近戦は、レースが後半に入っても継続。山本は、小方の背後でプレッシャーをかけ続けた。すると12周目、小方がミスを喫してマシンストップ。この間に山本が先頭に立ち、小方は2番手で復帰した。新井は3番手を守り、4番手は成田と平田の接近戦。そこからわずかに離れて、深谷が6番手を走行した。レース終盤、上位3台は順位をキープ。4番手争いでは成田が粘り、この成田を抜けずにいた平田の背後には深谷が迫った。そしてレースは17周でチェッカー。山本が勝利を収め、小方が2位、新井が3位、成田が4位、最終ラップで逆転に成功した深谷が5位、平田が6位となった。


「かなり暑くてキツいレースでしたが、ヒート1はうまく走ることができました。しかしヒート2は自分のミスで優勝を逃し、とても悔しいです」と大会後の小方。またポイントランキングトップの座を守った山本は、「ヒート2は逃げ切るつもりが、うまくリードを広げられず、小方選手を先行させてからレースを組み立てることにしました。抜きどころがなかったのですが、小方選手にプレッシャーをかけ続けた結果だと思います」とレースを振り返った。




インターバルを利用した米国修行の
成果をヒート1で発揮した小川孝平

ヒート1はスタート直後に転倒。
ヒート2で雪辱を果たした渡辺祐介



決勝ヒート1のスタートでは、僅差でランキングトップを争う古賀太基(#922)と渡辺祐介(#31)が、激しいホールショット争い。これで渡辺が転倒し、古賀がトップ、岡野聖(#30)が2番手、小川孝平(#912)が3番手、安原志(#17)が4番手でレースをスタートすることになった。2周目以降、早くもこの4台が後続を大きく引き離し、トップグループを形成。3周目には、集団の中で小川がひとつ順位を上げ、翌周にはトップを走る古賀に迫った。そして5周目に入ったところで、小川がトップに浮上。抜かれた古賀のすぐ後ろには岡野が迫り、さらに安原も大きく遅れることなくマークした。

トップに立った小川はその翌周以降、ペースが落ちた古賀との差を一気に拡大。アドバンテージを築き上げていった。一方、必至の順位キープを試みる古賀に対し、岡野と安原も猛アタック。8周目には、岡野を抜いた安原が古賀に迫ったが、逆転のチャンスは得られなかった。すると10周目、安原は転倒を喫し、集団から遅れた4番手に後退した。これで3番手に返り咲いた岡野は、再び古賀に接近。そして13周目、ついに岡野が前に出た。レースは、中盤から危なげなくトップを守った小川が、16周を走破して優勝。岡野が2位、古賀が3位、安原が4位となった。5位には鳥谷部晃太(#48)、6位には1周目のほぼ最下位から追い上げた渡辺が入賞した。


決勝ヒート2では、再び渡辺と古賀がホールショットを競ったが、今回は渡辺に軍配。渡辺、古賀の順でスタート直後に待つ名物の大坂を駆け上がった。大坂の手前では、5台ほどのマシンによるマルチクラッシュが発生。この中に、ヒート1で優勝した小川も含まれた。小川はすぐに再スタートしたが、そこから半周ほど進んだステップアップジャンプで激しく転倒。これにより負傷リタイアとなった。1周目、トップの渡辺を古賀、岡野、安原が追い、渡辺以外の上位勢はヒート1と同じメンバー。2周目、早くも渡辺はリードを広げ、古賀と岡野と安原も5番手以下を引き離した。

ヒート1の雪辱に燃える渡辺は、3周目以降も少しずつアドバンテージを拡大して独走。2番手集団からは安原が遅れ、古賀と岡野はヒート1に続いて接近戦を展開した。両者のバトルは、レースが後半に入っても継続され、古賀は必死に順位を守っていたが、レースが残り4周となった13周目に、古賀が転倒して岡野が先行。古賀は、安原に続く4番手で復帰した。そしてラストラップ、安原と古賀が表彰台圏内を懸けたバトル。これを古賀が制した。レースは、渡辺が完全に独走してトップチェッカー。岡野が2位、古賀が3位、安原が4位となった。この結果、ポイントランキングではトップの古賀と2番手の渡辺が、前戦終了時点と同じ8ポイント差を維持して、残り3大会に挑むことになった。


「アメリカで乗り込みした成果を、ヒート1で発揮することができました」と、ヒート1で優勝するもヒート2で負傷した小川。またヒート2で優勝した渡辺は、「ヒート2に向け、気持ちを切り替えた臨み、地元で再び勝つことができました」と語った。さらに岡野は、「苦手なコースで両ヒートの成績をまとめ、総合優勝を獲得できたので満足しています」と、納得の表情を浮かべていた。




ヒート1の優勝によりランキングの
トップに浮上した高橋虎支郎

地元となる東北地方のレースで
再び勝利を収めた渡辺陵



決勝ヒート1で好スタートを決めたのは高橋虎支郎(#14)。これに手操将志(#6)、川口尚希(#13)、奥村海(#41)がまずは続くと、児玉伯斗(#1)が混戦の中で巧みに順位を上げて、高橋と手操に次ぐ3番手に浮上した。手操は転倒で大きく後退。1周目の順位は高橋、児玉、渡辺陵(#68)、奥村、片倉久斗(#137)、川口となった。手操の転倒で2番手以下に混乱もあったことから、この周だけでトップの高橋は約6秒もリードを奪った。2周目、神田橋瞭(#67)が3台を抜いて6番手に浮上。児玉は高橋との距離を守り、3番手の渡辺や4番手の奥村は、前との距離をやや開けた。3周目、片倉を攻略した神田橋は、4番手の奥村に接近。翌周、神田橋が4番手に浮上し、そこから少し遅れた6番手集団では、片倉がミスで順位を下げた。

トップの高橋と2番手の児玉は、この段階でなおも6秒ほどの差。さらに2番手の児玉と3番手の渡辺も、6秒ほど開いていた。しかし翌周以降、児玉のラップタイムが落ちたことで高橋のリードが拡大。高橋が単独走行となり、8周目には児玉の背後に渡辺が迫った。そして9周目、渡辺が児玉をパス。抜かれた児玉は転倒し、4番手の神田橋がすぐ後ろに近づいた。ラスト2周となった10周目、トップの高橋と2番手の渡辺は単独走行。児玉と神田橋は4番手争いを続け、5番手は8周目に奥村を抜いた佐々木麗(#18)が確保し、奥村と上岡聖志朗(#8)は僅差の6番手争いを展開した。しかし最終ラップでの順位変動はなく、高橋が今季3勝目を挙げ、渡辺が2位、児玉が3位、神田橋が4位、佐々木が5位、奥村が6位となった。


決勝ヒート2は片倉のホールショットで幕を開けると、すぐに渡辺がトップに浮上。片倉は転倒で大きく順位を下げ、1周目の順位は渡辺、高橋、手操、上岡、児玉、神田橋、佐々木となった。2周目、児玉が転倒により後退。手操もミスで順位を落とし、渡辺と高橋が後続を大きく引き離してトップ争いを演じ、3番手は上岡を先頭に佐々木や神田橋、奥村、関根凌太(#79)、猪飼和麻(#30)までの5台が接近戦で争うことになった。3周目、高橋が転倒。これでトップの渡辺は、2番手のまま復帰した高橋から約5秒のリードを奪った。4周目になると、高橋から5秒ほど遅れた3番手争いは上岡、佐々木、神田橋の3台に絞られ、翌周から三つ巴の接近戦となった。

レース中盤、ラップタイムでは上回るが何度がミスを喫した2番手の高橋に対して、渡辺は比較的安定したタイムで周回してトップをキープ。3番手争いでは、8周目に神田橋が主導権を握ると、翌周から佐々木が少し遅れ、上岡は少しの差で神田橋に続いた。そしてレースは、11周でチェッカー。第4戦のSUGO大会では両ヒートを制覇した地元の渡辺が、この第6戦でもヒート2で優勝。ランキングトップの高橋が2位でポイントリードを拡大し、神田橋が3位、上岡が約2秒差の4位となった。前戦終了時点でランキングトップだった佐々木は5位でゴールし、6位には関根が入賞した。


「ヒート1はスタートからトップを走って優勝し、ランキングトップに立てたのでよかったのですが、ヒート2は、逆転するはずが途中で何度か転倒したことでかなわず、課題が残りました」と、今大会を振り返った高橋。またヒート2で優勝した渡辺も、「ヒート2は勝てたけど、ヒート1を落としてしまったので満足できません」と、両ヒート制覇できなかった悔しさを口にしていた。




第4戦に続きこのSUGOで躍動して
今季2勝目を獲得した畑尾樹璃



決勝レースで好スタートを切ったのは勝股七海(#9)。このスポーツランドSUGOで開催された今季第4戦のウィナーとなった畑尾樹璃(#3)は、転倒を喫しながらも素早いリカバリーをみせ、勝股をパスしたポイントリーダーの竹内優菜(#2)をさらに抜き、1周目を畑尾、竹内、久保まな(#5)、勝股、本田七海(#6)、川井麻央(#14)、西翔子(#12)の順でクリアした。2周目、3番手と4番手の間に数秒の差が開き、畑尾と竹内と久保、4番手に浮上した本田と勝股と川井が、それぞれ接近戦を展開。3周目になると、畑尾がややリードを奪い、本田は前の集団に追いついて、今度は竹内と久保と本田による2番手争いとなった。

4周目、3台による2番手争いの中で本田が久保をパス。さらに5周目、本田は竹内の攻略にも成功して、この段階で3.5秒ほど前を走るトップの畑尾を追った。ところが翌周、本田は転倒を喫して4番手に後退。これで一時的に2番手となった竹内も転び、久保が2番手に浮上し、本田が3番手、川井が4番手、西が川井と僅差の5番手となった。トップの畑尾は、これで約6秒のリード。そして残り2周となった翌周、久保が少し差を詰めると、迎えた最終ラップでファステストラップタイムを刻んで逃げ切り。畑尾が優勝、久保が2位、本田が3位で表彰台に登壇した。4位争いは川井が制し、西は5位でゴール。6位には安原さや(#4)が入賞した。


今季2勝目を再びスポーツランドSUGOで挙げた畑尾は、「事前練習はマディで、かなり走りが改善されていたので、じつは本番もマディでいいと思っていました。今日は祖母の誕生日なので優勝をプレゼントします」と笑顔をみせた。




好スタートから独走して
前戦に続いて総合優勝の高師来駆


チャイルドクロスの決勝は、ショートカットを設けながらもリズムセクションなどを残した、ベストラップが1分40秒ほどのコースを、5分+1周する方式で競われた。国内メーカー製となる4ストマシンが走るAクラスに9名、海外ブランドが力を入れる2ストマシンで参加できるBクラスに4名の、合計13名がエントリー。レースは、Bクラスから参戦した高師来駆(#34)のホールショットで幕を開けた。勝又聖太(#31)、内藤鳳季(#70)、清水雷土(#2)がこれに続き、Bクラス勢がスタート直後から上位を独占。Aクラス勢では、川口一翔(#7)が唯一、Bクラス勢に迫る走りを見せた。

トップの高師は、1周目からリードを拡大。2周目に入ると、2番手の勝又も単独走行となり、内藤と清水は接近戦を演じた。川口はBクラス勢から遅れ、単独走行の総合5番手。そこから大きく間隔を開けて、水野零埜(#80)が総合6番手の走行となった。そして、高師が逃げ切って総合優勝。勝又が総合2位、最後まで清水を抑えた内藤が総合3位となった。清水は4位でゴールし、単独走行を続けた川口が総合5位でAクラス優勝。水野が総合6位でAクラス2位、最終ラップで水野に迫った平野優輝(#5)が総合7位でAクラス3位となった。