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'17全日本モトクロス選手権第4戦 SUGO大会 
             
↑'16スケジュール




今季も全9戦が設定されている全日本モトクロス選手権は、シーズン中盤に入る第4戦を迎えた。ここから3戦は、それぞれの間に長めのインターバルはあるが、いずれも東北地方が舞台。このうち今大会と第6戦は宮城県のスポーツランドSUGOを開催地としていて、SUGOでは最終戦を含めた年間3戦が開催されることになる。

丘陵地に設けられたSUGOのインターナショナルモトクロスコースは、自然のアップダウンを生かしながら、攻略に多彩なテクニックを要するようにレイアウトされている。スピードレンジも幅広く、ジャンプのバリエーションにも富む。予選日は前日に降った大雨の影響が路面に残ったが、決勝日はドライコンディション。走行によって刻まれた深く固いワダチが、コースの難易度を高めた。天候は曇り時々晴れで、最高気温は18度と肌寒かったが、2日間で4,350名が観戦を楽しんだ。






前戦からの好調をキープして
再び両ヒートで勝利した小方誠

今大会での両ヒート制覇で
小方はランキングトップに浮上



スズキファクトリーチームの小島庸平(#44)やカワサキトップチームの新井宏彰(#331)、ホンダのマシンを駆る田中雅己(#113)をはじめ、ケガにより今大会を欠場した選手が多く、決勝出走台数は今季最少の15台となった。

決勝ヒート1でホールショットを奪ったのは、ヤマハファクトリーチームの平田優(#99)。これにホンダファクトリーチームの山本鯨(#400)と成田亮(#1)、カワサキトップチームの小方誠(#10)が続くと、成田がトップに浮上して1周目をクリアした。2周目、成田を先頭に山本、小方、平田が僅差で続くと、この4台が後続を引き離しながらトップグループを形成。この中で成田と山本が、3〜4周目にかけて激しいトップ争いを繰り広げた。ここで成田が粘ると、5周目には2番手の山本に対して小方がチャージ。6周目には小方が先行し、さらに平田も翌周に山本をパスした。

抜かれた山本は前の3台と少し距離を開け、トップ争いは3台による接近戦。そして8周目、小方が成田の攻略に成功した。翌周には平田も続き、これで上位勢は小方、平田、成田、山本の順。トップの小方はここからペースを上げ、徐々に単独走行となった。平田もペースを上げたが小方にはついていけず、ややラップタイムが遅い成田の後方には、リズムを取り戻した山本が迫った。そして13周目、山本は成田をパス。3番手に浮上した山本は、約4秒先を走る平田を追った。迎えた最終ラップの17周目、山本が平田を逆転。レースは終盤に逃げ切った小方が勝利し、山本が2位、平田が3位、終盤にタイムを落とした成田が4位となった。1周目9番手から追い上げたスズキファクトリーチームの深谷広一(#7)が5位。KTMを駆る星野優位(#166)が、1周目から順位を守り続けて6位となった。


決勝ヒート2は、成田がホールショット。これに山本、カワサキに乗る星野裕(#8)、小方、星野優位、平田が続いた。1周目から2周目にかけ、成田はスパートをかけて先行逃げ切りを図ったが、3周目になると山本以下がこれに対応。4周目には成田、山本、星野裕、小方までが集団となった。5周目、山本が成田を抜いてトップに立ったが、成田がすぐに抜き返し、このバトルを繰り広げている間に後続がさらに接近。星野裕が山本を抜いた。トップグループの混戦は続き、その間に平田もこの集団に追いつき、トップ争いは5台に。6周目、小方が山本と星野裕を抜き、トップの成田に迫った。翌周、平田が山本をパスして4番手に浮上したが、この周に平田は転倒して深谷に次ぐ6番手まで後退。ペースアップした小方は成田を抜いて、トップ浮上を果たした。

すると8周目から10周目にかけ、小方はハイペースをキープしてリードを拡大していった。その8周目、山本は星野裕を攻略して3番手に浮上。転倒後にペースが上がった平田は、深谷を抜くと星野裕の背後に迫った。9周目、平田は星野裕の攻略を試みたがパッシングには至らず、この間に山本がややリードを拡大。10周目に平田は4番手に浮上したが、上位勢は小方、成田、山本、平田までがそれぞれ3〜5秒ほどの間隔を開けた縦長の状態となった。ここから、小方は徐々にリードを拡大。成田は11周目から極端にペースが落ち、まずは山本がこれを抜くと、翌周には平田も続いた。レース終盤、平田も大きくラップタイムが落ち、トップの小方と2番手の山本は4〜5秒の差をキープ。レースは17周で終了となり、小方が再びトップチェッカーを受け、山本が2位、平田が3位となった。レース終盤、成田の背後には深谷と星野裕が迫ったが、ここは成田が踏ん張って4位。深谷が5位、星野裕が6位でゴールした。

2大会連続で両ヒート制覇を達成した小方は、「初めて全日本で4連勝できて、うれしく思っています。チーム体制が非常によく、マシンのセットアップや戦略の組み立てがうまくいっているおかげです」と、前戦に続いて表彰台の頂点でトレードマークの笑顔を披露した。




古賀太基と小川孝平に競り勝ち
ヒート1で今季初優勝の渡辺祐介

序盤からライバルたちを圧倒して
ヒート2でも勝利を挙げた渡辺



決勝ヒート1で好スタートを決めたのは、ポイントリーダーの古賀太基(#922)。前戦は予選日の転倒で脳震とうと診断されて決勝を走れなかった小川孝平(#912)、第2戦で骨折した足をかばいながらのレースが続く渡辺祐介(#31)が僅差で追うと、この3台がオープニングラップから後続を引き離して、トップグループを形成した。3周目、渡辺が小川を抜いて2番手に浮上。抜かれた小川は前の2台から2〜3秒ほど遅れ、逆に渡辺は古賀の背後に迫った。トップ3台から遅れた4番手争いでは、アメリカ修行から帰国して全日本今季初参戦となるIAルーキーの大倉由揮(#01)を、道脇右京(#40)がマークする展開。トップ争いは、古賀と渡辺のドッグファイトが続いた。

レースが中盤に入った7周目、古賀がミスにより転倒して、これで渡辺がトップに浮上。小川が渡辺から約7秒遅れの2番手となり、古賀は小川のすぐ後ろでレースに復帰した。トップに立った渡辺は、その後にペースを上げて独走。17周を危なげなく走破して、そのままトップチェッカーを受けた。小川と古賀の2番手争いは、レース後半になって古賀が遅れ、小川が2位、古賀が3位という結果に。レース後半に道脇を引き離した大倉がIA初レースで4位、1周目16番手から追い上げた池本凌汰(#38)が5位、レース中盤に池本らと順位を争った横澤拓夢(#35)が6位となった。


決勝ヒート2では、再び古賀がホールショット。しかし渡辺がすぐに抜き、オープニングラップは渡辺、古賀、小川、岡野聖(#30)、池本のオーターとなった。レース序盤、渡辺は積極的な逃げ切り態勢で、3周目にはライバルたちを圧倒するファステストラップタイムを叩き出して、早くも約5秒のアドバンテージを築いた。2周目には渡辺を追撃する姿勢をみせた2番手の古賀は、3周目以降にややペースが落ち、一度は数秒離れた小川が再び接近。5周目からはドッグファイトとなった。そして7周目、小川が古賀を抜いて2番手に浮上。古賀の2秒ほど後方には、岡野も近づいてきた。この段階で、トップの渡辺はすでに15秒近いリード。完全な独走態勢となった。

8周目以降、小川に抜かれた古賀も粘り、小川と古賀と岡野が2番手集団を形成。しかし11周目あたりから、3台の間隔は少しずつ広がっていった。14周目、3番手の古賀と4秒ほどの差で踏みとどまっていた岡野のマシンが、トラブルによりストップ。岡野はリタイアとなった。これで4番手に浮上したのは、1周目9番手から追い上げてきた安原志(#17)。しかし、3番手を守る古賀との差は10秒以上となっていた。そしてレースは、序盤から独走を続けた渡辺が再び勝利。2位に小川、3位に古賀と、表彰台のメンバーはヒート1と同様になった。安原は4位でゴール。5位の池本と6位の横澤も、ヒート1と同じ順位となった。


ケガの影響を感じさせない走りで、両ヒート制覇を達成した渡辺は、「朝イチのIBオープンヒート1で弟が優勝したので、ヒート1は自分も続かなければと思って臨みました。地元である東北地方での大会が続くので、次戦以降も応援してくれる方々が楽しめるレースを続けていきたいです」と、表彰台を囲んだ地元ファンの声援に応えた。




序盤から一気にリードを拡大して
ヒート1で全日本初優勝の渡辺陵

IA2を走る兄の祐介と同大会で
両ヒート制覇を達成した渡辺陵



決勝ヒート1は、佐々木麗(#18)のホールショットで幕を開けたが、その佐々木は1周目に転倒して最後尾。地元ライダーの渡辺陵(#68)を、手操将志(#6)や真野凌輔(#11)、児玉伯斗(#1)らが追って1周目をクリアした。2周目、渡辺は早くも5秒近くまでリードを拡大。真野はひとつ順位を落として、手操と児玉が2番手を競った。3周目、渡辺のリードは約8秒に。手操と児玉は2番手争いを継続し、その約4秒後方では高橋虎支郎(#14)が真野や鴨田翔(#7)を引き連れる4番手に浮上した。

レースが中盤に入ると、トップの渡辺は完全に独走。手操と児玉の2番手争いは、さらに接近した状態となったが、6周目に児玉が転倒して後退。この周に手操もラップタイムがやや落ち、手操、高橋、鴨田、児玉までが縦に長い2番手争いとなった。この集団から、7周目以降に児玉が遅れ、高橋は手操をパス。8周目には鴨田がミスで遅れたが、翌周には一気に挽回すると、手操と高橋を抜いて2番手に浮上した。残り2周となった10周目から、手操の背後には前の周に児玉を抜いた神田橋瞭(#67)が接近。レースは渡辺が勝利を収め、2位に鴨田、3位に高橋、4位には最終ラップで逆転した神田橋が入賞した。手操は5位、児玉は6位となった。


決勝ヒート2では、再び佐々木が好スタート。これを手操が抜いてトップに立ち、佐々木と渡辺、上岡聖志朗(#8)、児玉が続いて1周目をクリアした。2周目、手操は転倒により大きく後退。渡辺は佐々木を抜き、トップに浮上した。上岡は3番手、児玉は4番手を走行。児玉から5番手の鴨田までは、すでに10秒ほどの差が開いていた。ヒート1でも圧倒的な速さを披露した渡辺は、トップに立つとペースを上げ、後続を引き離して独走。一方で佐々木と上岡と児玉は、僅差の2番手争いを展開した。4周目、三つ巴の戦いで児玉が上岡をパス。抜かれた上岡は5周目に少し遅れ、その背後には一気に追い上げてきた鴨田が迫った。

6周目、2番手の佐々木をマークしていた児玉が転倒。5番手まで後退した。同じ周、鴨田は上岡を抜いて3番手にポジションアップ。勢いに乗る鴨田は、翌周には2番手を走る佐々木に接近した。そして8周目以降、佐々木と鴨田の2番手争いがスタート。攻める鴨田に対して、佐々木も粘って順位を守った。トップの渡辺は、レース後半も安定したペース。危なげなく11周を走り切って、再びトップチェッカーを受けた。佐々木は、最後まで鴨田を抑えて2位。鴨田が3位、上岡が4位、児玉が5位でフィニッシュして、6位には1周目26番手から大きく追い上げた神田橋が入賞した。


両ヒート制覇の渡辺は、「地元なので優勝を狙っていました。先に兄が両ヒート優勝を決めたので、ヒート2は自分も絶対に続きたいと思っていました。達成できてうれしいです」と、兄の渡辺祐介と同じく表彰台の中央で笑顔をみせた。




1周目からトップを守って
今季初優勝を挙げた畑尾樹璃



決勝レースでホールショットを奪ったのは川井麻央(#14)。これにチームメイトの畑尾樹璃(#3)が続くと、激しいトップ争いを繰り広げて畑尾が先行した。1周目を畑尾、川井、勝股七海(#9)、竹内優菜(#2)、安原さや(#4)、久保まな(#5)の順でクリアしたトップグループは、7番手以下を引き離しながら接近戦を展開。2周目に勝股は5番手まで順位を下げ、竹内はその勝股と川井をパスして2番手に浮上した。この段階で、トップの畑尾と2番手の竹内は約2.5秒差。翌周、畑尾がペースを上げてリードを1秒ほど広げた。しかし4周目には、竹内もペースアップを果たし、ふたりの差はほぼ保たれた。

レース前半、トップ2台から数秒遅れながら、川井と安原は僅差の3番手争いを継続。さらに数秒の間隔を開けて、勝股と久保も5番手を争うドッグファイトを繰り広げた。レースが後半に入った5周目、ペースを上げた川井は安原からリードを奪い、2番手の竹内と約3秒差に。久保は勝股をパスして、5番手に浮上した。この周、畑尾と竹内の差は依然として3秒強のまま。翌周、畑尾が一気に1.5秒ほどペースアップすると、竹内と川井もほぼ互角のラップタイムを刻み、トップ争いは膠着した。ところがラスト2周となった7周目、川井がこのレースのファステストラップタイムを叩き出し、竹内は1秒ほどペースダウン。これによりトップを走る畑尾のリードが拡大し、川井は竹内の約1.5秒後方に迫った。そしてレースは、畑尾が勝利。竹内は約0.7秒差でポジションを守って2位となり、川井が3位に入った。安原は4位。久保がラスト2周で勝股を引き離して5位となった。

ホンダに乗り替えて初めてとなる優勝を手にした畑尾は、「本当は、地元九州での開幕戦で優勝したかったのですが、自分のミスでそれができず、第2戦以降も勝てないままで、悔しい思いをしていました。まだ全日本で連勝したことがないので、この調子で次戦も勝てるようにがんばります」と、早くも次のレースに目を向けていた。




高師来駆に競り勝って
総合優勝に輝いた守大夢


キッズライダーが参加するチャイルドクロスの決勝は、大幅にショートカットした1周1分30秒ほどのコースを5分+1周する方式で行われた。国内メーカー製となる4ストマシンが走るAクラスに9名、海外ブランドが力を入れる2ストマシンで参加できるBクラスに5名の、合計14名がエントリー。レースは、Bクラスから参戦した守大夢(#9)と高師来駆(#34)のトップ争いで幕を開けた。この2台から少し遅れて、清水雷土(#2)と勝又聖太(#31)と内藤鳳季(#70)のBクラス勢が、第2グループを形成。水野霊埜(#80)が総合6番手でAクラストップに立ち、1周目をクリアした。

2周目以降、守はトップをキープ。高師は3〜4秒ほどの差で守を追った。総合3番手争いでは勝又が先行し、これを清水が追う展開。内藤は集団から遅れて、5番手キープとなった。総合6番手かつAクラスの優勝争いでは、2周目に臺琉斗(#86)が水野を抜き、臺と水野と川口一翔(#7)がレース中盤に接戦を繰り広げた。そしてレースは、5周でチェッカー。最後まで逃げ切った守が総合優勝を決め、高師が総合2位。3周目以降に清水を振り切った勝又が総合3位となった。4位に清水、5位には内藤と、総合上位はBクラス勢が占めた。Aクラスの優勝争いは、4周目に水野が先行したが、最終ラップにミス。これで臺が総合6位でAクラスウィナーとなり、水野がAクラス2位、川口がAクラス3位となった。