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'17全日本モトクロス選手権第3戦 中国大会 
             
↑'16スケジュール




全日本モトクロス選手権シリーズの17年第3戦は、今季も春のみに設定された中国大会。例年どおり、世羅グリーンパーク弘楽園を舞台に開催された。丘陵部に設けられたアップダウンの豊富なコースは、今大会前に大幅改修。コース伸長を含むレイアウトの変更、難易度が高いジャンプやリズムセクションの追加、土の搬入などが施された。

天候は土日とも晴れで、最高気温は土曜日が28度、日曜日が27度。強い日差しで路面は乾き、散水作業が少なかった土曜日はとくに、大量のホコリが舞った。難しくなったコースと暑さに選手たちが挑むタフなレースを、3,491名のモトクロスファンが現地観戦して楽しんだ。






8連ジャンプの速さを武器に
逆転でヒート1を制した小方誠

ヒート1で2年ぶりに勝利した小方は
ヒート2でも速さを維持して優勝



予選を3番手で通過したスズキファクトリーチームの小島庸平(#44)が、決勝日朝の練習走行で転倒して負傷。これにより小島は決勝に出走できず、稲垣達樹(#122)も予選でリタイアしたことから、決勝出走台数は18台となった。

そのヒート1で、好スタートを決めたのはホンダのマシンを駆る田中雅己(#113)。これに山本鯨(#400)と成田亮(#1)のホンダファクトリーチーム勢、新井宏彰(#331)と小方誠(#10)のカワサキトップチーム勢が続いた。山本は、混戦の中で他車と接触して転倒を喫し、11番手まで後退。1周目は田中、成田、新井、ホンダに乗る大塚豪太(#45)、小方、カワサキのマシンを操る星野裕(#8)の順となった。2周目、小方は大塚をパスして4番手に順位を回復。抜かれた大塚は翌周に転倒して、12番手に後退した。3周目以降、田中と成田と新井がトップグループを形成し、3秒ほど遅れて小方がこれを追う展開。5周目、成田が田中を抜いてトップに立った。

2番手に後退した田中は、新井と激しい2番手争いを繰り広げたが、その最中にマシンが破損。6周目に入ったところでリタイアとなった。これで先頭グループは、トップの成田を新井と小方が僅差で追うオーダー。第2集団では、星野裕と山本とスズキファクトリーチームの深谷広一(#7)が、こちらも近い距離で順位を争った。レースが後半に入っても、成田はトップを守っていたが、新井と小方も肉迫。終盤には完全に三つ巴のバトルとなった。この中で、順位を上げたのが小方。3人の中ではただひとり、8連ジャンプを2-2-2-2ではなく3-2-3でクリア。これを武器に、残り3周となった14周目に新井、翌周には成田を抜いた。そして最後は、小方が後続を振り切ってトップチェッカー。カワサキにスイッチしてからは初、自身としては15年第5戦ヒート1以来となる勝利を収めた。成田は2位、新井は3位でゴール。1周目の転倒から追い上げた山本が4位、深谷が5位、星野裕が6位となった。


決勝ヒート2でも、再びホールショットを奪ったのは田中。これに小方、山本、成田、新井とヒート1の上位勢が続いてレースがスタートした。ヒート1と同じく、田中は1周目でのリード拡大を狙ったが、これに小方が対応。ヒート1で勝利を手繰り寄せた8連ジャンプで田中をパスして、小方がトップに浮上した。1周目は小方、田中、山本、成田の通過順位。新井は、ミスにより10番手までポジションダウンした。2周目、小方は早くも後続を引き離しはじめ、田中と山本は2番手争い。成田は前後に少し間隔を開け、5番手以下は混戦となった。3周目、山本が田中をパス。その直後、田中はジャンプでバランスを崩して激しく転倒して、そのままリタイアとなった。この段階で、小方は約6秒のリード。4周目には山本がペースを上げ、その差を保ったが、5周目以降は再び小方が差を拡大していった。

前の2台から遅れた成田の後方には、深谷と星野裕、さらにヤマハに乗る伊藤正憲(#448)、KTMを駆る星野優位(#166)、そして新井が近づき、縦に長い集団を形成。6周目には、深谷が成田の攻略に成功した。ところがその深谷は、田中と同じジャンプでクラッシュ。負傷リタイアとなった。成田は星野裕の先行を許し、これで星野裕が3番手。レースが後半に入ると、成田の背後には新井が迫り、10周目には新井が成田を逆転した。4番手に浮上した新井は、徐々に星野裕との距離を詰め、ラスト4周となった13周目に逆転。一方、成田は新井についていけず、単独走行の5番手となった。そしてレースは、1周目から圧倒的な速さをみせた小方が独走で優勝。山本が2位、新井が3位で表彰台に立った。星野裕は4位、成田は5位、星野優位が6位となった。


両ヒートで勝利を収めた小方は、「今大会はとても調子がよく、優勝を狙っていました。これまで2年間、勝利から遠ざかっていたので、本当にうれしく思っています」と、トレードマークの笑顔を振りまいた。




新型マシンの実戦テストを目的に
スポット参戦した勝谷武史が優勝

37歳のベテランになった現在も
抜群の速さを保ち続ける勝谷



序盤の2戦を終えてシリーズランキング2番手につけていた小川孝平(#912)は、土曜日朝の練習走行で転倒し、カラダにダメージを負ったことから決勝に出場できず。一方、前戦で足を負傷した渡辺祐介(#31)は、万全とは言えない状況ながら参戦を果たした。また今大会には、過去にこのクラスで4度のシリーズタイトル獲得歴があるベテランの勝谷武史(#888)が、新型マシンの実戦テストを目的にホンダファクトリーチームからスポット参戦。レース前から大きな注目を集めた。


決勝ヒート1で好スタートを決めたのは、IAルーキーの大城魁之輔(#02)。これにポイントリーダーの古賀太基(#922)、勝谷、植田翔太(#37)、岡野聖(#30)らが続いて1周目をクリアした。2周目、大城はハイペースで後続を圧倒して2秒ほどのリードを築いたが、3周目にミスして3番手に後退。これで古賀がトップに立ち、勝谷と大城が追い、少し間隔を開けて植田と岡野が4番手争いを繰り広げることになった。レースが中盤に入るころから、大城は前の2台から離されだし、これで古賀と勝谷のマッチレースに。勝谷が古賀に迫るも、古賀が粘って順位を守った。また5番手争いでは、6周目に岡野が植田を抜いた。

レースが後半に入っても、古賀と勝谷の接近戦は継続。古賀の背後から勝谷がプレッシャーを与え続けた。岡野は、4番手浮上後にタイムを上げて大城に接近。9周目には逆転に成功した。レース終盤、古賀と勝谷の距離はさらに縮まり、白熱の展開に。そして迎えたラスト3周の14周目、激しいバトルが演じられた。これで古賀が転倒し、勝谷はトップに浮上。そのまま逃げ切った勝谷が勝利を収め、すぐに再スタートを切った古賀が2位となった。岡野は、トップ2からは大きく遅れながらも3位で表彰台に登壇。大城がIA自己ベストリザルトとなる4位、植田が5位、1周目11番手から追い上げた池本凌汰(#38)が6位に入賞した。


決勝ヒート2では、勝谷がホールショット。するとスタート直後から逃げ切り態勢に入って、オープニングラップだけで約4秒もリードを築いた。2番手に浮上したのはハドリー・ナイト(#777)。古賀が僅差で追い、さらに岡野、道脇右京(#40)、渡辺が続いた。2周目、古賀はナイトに迫るも攻略に至らず。3周目に古賀がナイトを抜いて2番手に浮上すると、勝谷のリードは6秒以上に拡大していた。岡野は5番手以下を振り切り、古賀やナイトと2番手集団を形成。4周目にはナイトがミスで後退して、2番手は古賀と岡野の争いになった。

古賀は、岡野を引き連れたままペースを上げて勝谷を追ったが、勝谷はそれを超えるハイペースを維持。レース中盤には、勝谷と古賀の差が10秒ほどにまで広がった。岡野は古賀を僅差で追い、さらに渡辺も岡野に近づいたことから、2番手争いは3台に。ところが11周目、渡辺は転倒を喫して10秒ほど遅れた。レース終盤、古賀はなおも岡野の接近を許したまま、再びペースを上げて勝谷に対する追い上げを開始。しかし両者の間隔は、激的には縮まらなかった。逆に最終ラップの16周目、前の周にタイムを落とした古賀に、岡野が肉迫。コース終盤のフープス付近で、岡野は古賀を射程に捉えた。しかし最後は古賀が粘り、約0.4秒差でポジションをキープ。レースは勝谷が勝利し、古賀が2位、岡野が3位というヒート1同様の順位となった。渡辺は4位、池本は5位、ナイトが6位に入賞している。


14年最終戦以来となる全日本スポット参戦で両ヒート制覇を達成した勝谷は、「久しぶりのレースで、どうなるかわからない要素もあったのですが、普段から開発でマシンには乗っているので、勝てる確信はありました。今後のことは不明ですが、また参戦できたらうれしいです」と、表彰台の頂点で語った。




3台によるバトルに競り勝って
全日本初優勝を挙げた児玉伯斗

全日本初優勝と両ヒート制覇を
同じ大会で達成した児玉



決勝ヒート1は、クラッシュの影響で赤旗仕切り直しとなり、2度目のスタートでは鴨田翔(#7)がホールショット。高橋虎支郎(#14)や児玉伯斗(#1)らが続くと、鴨田が転倒で後退して、1周目は高橋、児玉、奥村海(#41)、佐々木麗(#18)、川口尚希(#13)の順となった。レース序盤、高橋と児玉と奥村がトップグループを形成して、後続を徐々に引き離す展開。4周目、トップの高橋が転倒したが、高橋はすぐに再スタートして3番手。3台によるトップ争いは継続された。また、佐々木は単独走行気味の4番手を守り、5番手には1周目11番手から追い上げた神田橋瞭(#67)が浮上してきた。

レースが後半に入ると、トップ集団の中で奥村と高橋が激しいバトル。7周目には何度か順位を入れ替えて、高橋が先行した。高橋は、勢いを保って児玉に接近。しかし児玉が粘ると、9周目には逆に高橋がミスして再び3番手に後退。児玉のリードが5秒ほどに拡大した。そして最終ラップでは、再び奥村と高橋が激しいバトル。高橋が前に出たが、奥村も諦めず、その先のコーナーで両者が接触転倒した。奥村はすぐに再スタートできたが、高橋は復帰に時間を要し、この間に佐々木と神田橋が先行。接近戦に競り勝った児玉が全日本初優勝を挙げ、奥村が2位、佐々木が3位で表彰台に登壇した。神田橋は4位、高橋は5位でゴールした。


決勝ヒート2では、鈴木涼太(#22)がホールショット。これを児玉、手操将志(#6)、森永彩斗(#5)、鴨田、高橋、川口、上岡聖志朗(#8)、佐々木が追った。3周目、児玉が鈴木をパスしてトップに浮上。手操もこれに続き、鈴木の背後には鴨田が迫った。翌周、鈴木を抜いた鴨田と高橋は、し烈な3番手争い。トップの児玉と2番手の手操、そして手操と3番手の鴨田は、それぞれ3秒ほどの間隔となった。5周目、高橋は鴨田をパス。手操との距離を詰めていった。

レースが後半に入った6周目には、トップの児玉から手操、高橋、鴨田までの4台が、縦に長いトップグループ状態に。翌周には、手操が児玉との距離を縮めた。そして8周目に、手操が児玉をパスして先行したが、9周目に手操はミスして4番手。レース終盤になると、トップ4台の間隔は開いていった。そしてレースは、児玉が再び優勝。高橋が2位、鴨田が3位、手操が4位となった。また5位には、前半から順位を守った上岡が入賞。佐々木が6位となった。


両ヒート制覇の児玉は、「練習から調子がよく、勝つ自信はありました。ヒート1でバトルを制して優勝できたことで、ヒート2はより冷静なレース運びができたと思います」と、うれしい全日本初優勝と両ヒート制覇に笑顔をみせた。




確実な走りと冷静な組み立てで
今季初優勝を獲得した竹内優菜



決勝レースは、勝股七海(#9)のホールショットで幕を開けた。これに開幕から2戦連続2位の竹内優菜(#2)、清水夕稀(#18)、鈴木優那(#11)、神田橋芽(#18)らが続くと、すぐに竹内がトップに浮上。スタート直後の混戦を終え、1周目を竹内が約4秒のリードを確保したトップ、勝股が2番手、本田七海(#6)が3番手、ほぼ並んで畑尾樹璃(#3)が4番手でクリアした。2周目、畑尾が本田と勝股をパスして2番手に浮上。この間に竹内は逃げ、約8秒のアドバンテージを築いた。畑尾の後方は勝股、本田、神田橋、久保まな(#5)、安原さや(#4)の順。3周目、本田はミスで順位を落とし、3番手の勝股から6秒ほど遅れた4番手争いは久保、神田橋、安原の3台となった。

レース中盤、トップを守る竹内に対して畑尾はラップタイムで上回り、少しずつその差を削っていった。4周目、安原が転倒して大きく後退。さらに5周目には、勝股も転倒により順位を落とした。これにより久保が3番手、神田橋が4番手、本田が5番手、清水が6番手に。畑尾は、レース終盤にペースアップして、竹内に近づいた。そして迎えた7周目の最終ラップ、竹内と畑尾がテール・トゥ・ノーズ。するとここで竹内が、冷静にイン側を抑えながらもタイムを上げた。そして、竹内が逃げ切って今季初優勝。畑尾は2位で、ホンダにスイッチしてから初めての表彰台に登壇した。久保が3位、神田橋が4位、本田が5位、清水が6位となった。


優勝した竹内は、「今回は意地でも勝つと思って臨みました。最後は畑尾選手が近づいてきたことがわかっていましたが、コース終盤にあるフープスに入るところまで前をキープすれば勝てると信じていたので、冷静に対処しました」とレースを振り返った。また畑尾は、「ものすごく悔しいです。土曜日から調子がよかったのに、決勝ではスタートの出遅れが響きました。次戦は勝ちます」とリベンジを誓った。




3台による接近戦に競り勝って
Aクラスで優勝した川上真花


キッズライダーが参加するチャイルドクロスの決勝は、大幅にショートカットしてもなお1周1分30秒ほどある長めのコースを、5分+1周する方式で行われた。国内メーカー製となる4ストローク50ccマシンが走るAクラスに18名、海外ブランドが力を入れる2ストロークマシンで参加できるBクラスに1名と、合計19名が参戦。レースは、マシンパワーに勝るBクラスから参戦した高師来駆(#34)のホールショットで幕を開けた。この高師から少し遅れて、川上真花(#42)、川崎羽留斗(#25)、水野霊埜(#80)が総合2番手かつAクラスのトップ争い。接近戦による三つ巴の戦いは、最終ラップまで続いた。

高師は、5周でチェッカーとなったこのレースで安定したラップタイムを刻み、一度も順位を譲ることなくゴールして、総合優勝に輝いた。総合2位争いは、川上が川崎を約0.4秒差で抑えてフィニッシュ。川上が総合2位でAクラス優勝、川崎が総合3位でAクラス2位となった。水野は最終ラップで前の2台から若干遅れ、総合4位でAクラス3位。総合5位争いも混戦となり、甲斐原昊晴(#18)が逃げ切ってAクラス4位、沖原由依(#21)が約2.5秒差で総合6位かつAクラス5位、最終ラップに室津幹太(#66)をパスした臺琉斗(#86)が約0.5秒差のAクラス6位となった。