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勝利は小川友幸
2位に大差の圧勝だった

第2位となった
黒山健一

競技中に負傷したが
野崎史高は3位保持

国際A級スーパークラス

2016全日本トライアル選手権シリーズ第2戦近畿大会

2016年全日本選手権は、開幕戦から1ヶ月を置いて、第2戦は奈良県の名阪スポーツランドで開催された。直前に熊本で大きな地震があり、熊本から出場の何人かの選手は欠場となったが、宮崎や鹿児島、福岡からと、九州勢も顔をそろえての開催となった。会場では、熊本地震への募金活動もおこなわれ、トライアル界一同から被災地へと、気持ちが集められていた。

■国際A級スーパークラス

1週間後に開催される世界選手権の準備で成田亮(ベータ)が欠場した今大会、成田をのぞく15名がスタートした。セクションは8セクションを3ラップと、スペシャルセクション(SS)が2セクション。SSは第8セクションと第10セクションを手直しして用いられる。

IAクラスと同一セクションの第1セクションはほぼ全員がクリーン。難関は、いきなり次の第2セクションから始まった。第2セクションは全員が5点となり、第3セクションは小川友幸(ホンダ)がようやく3点で抜ける絶壁。ここでは小川毅士(ベータ)と黒山健一(ヤマハ)が1点で抜けたが、野崎史高(スコルパ)が絶壁の頂点から落下、マシンのハンドルですねを強打して、以後、痛みと戦いながらの苦しい戦いを強いられることになった。

第4、第5は、セクション後半、さくさくの土の斜面の攻略が鍵となった。今回のセクションは、全体的にこの土質との戦いが課題だった。第4で黒山が5点、小川が3点、第5では黒山が3点、小川がクリーン、岩盤の第8では黒山がクリーン、小川がタイムオーバーで5点と、勝負は一進一退。1ラップ目は、黒山が小川をわずか1点リードして1ラップ目を終えることになった。

3位には今年からヴェルティゴを駆る柴田暁。1ラップ目はまわりが悪かっただけと試合後に分析した柴田だが、黒山とは6点差だから悪くない結果ではあった。

2ラップ目は、小川と黒山の学習能力の高さを思い知らされる結果となった。第2セクションこそそろって5点となるものの、その他のセクションはオールクリーンする勢いだ。2ラップ目、小川が6点、黒山が7点で、この時点で二人は同点。なんとか10点台で二人を追うのは野崎と小川毅士の二人だけ。トップ争いは小川と黒山の二人に絞られたかっこうだ。

勝負の3ラップ目、初めて2セクションを攻略したライダーが出た。小川友幸だ。小川がクリーン、他はすべて5点で、決定的な差が生まれた。これで勝負あったか、黒山はその後3点ふたつで減点を増やしてしまい、3ラップを終えてのトータルは減点34。小川は3ラップ目をたった3点でまとめてトータル減点25。残るはSSのふたつのみ。その差は9点をひっくり返すのは至難だった。

3位野崎は、序盤の負傷の痛みによく耐えて、2ラップ目3ラップ目とスコアを向上させてきた。3ラップを終えて野崎の減点は42点。黒山とは8点差で、この差も逆転を狙うには大きな点差だった。

4位小川毅士、5位柴田暁は上位にも下位にも10点以上の差があり、順位は決定している。6位以降はあるいは順位の変動もあるかもしれない点差だが、SSは難度も高めで一発逆転を狙うのも簡単ではなさそうだ。

IASのポイントは10位まで与えられる。このボーダーラインには多くの選手が僅差でひしめき合っていて、ポイント争いは熾烈だった。8位争いは、実に6人が6点の中に並んでいた。斎藤晶夫(ホンダ)92点、藤原慎也(ガスガス)94点、砂田真彦(ホンダ)94点、加賀国光(シェルコ)95点、吉良祐哉(ベータ)98点、岡村将敏(スコルパ)98点。計算上は武井誠也(ホンダ)103点までが、10位でポイントを獲得できるチャンスを持っていた。

SSの第1は、入口の岩盤と、滑る斜面と大ヒルクライムが見もの。入口の岩盤を上がれても、滑る斜面でマシンを進められない。ここを見事に走りきったのが、藤原だった。今回からマシンをガスガスにスイッチ。今回は借り物のマシンということで体制も完璧ではなかったのだが、最初に頂点を極めたライダーとなった。

ところがその後が続かない。柴田も小川毅士も入口の岩盤を攻略できず、華麗なライディングはトップ3人に期待が集まることになった。足に力の入らない野崎にとって、滑る斜面を押し上げなければいけないこんな設定は厳しいところだが、しかしよくマシンを進めて3点で走破。藤原に続く走破者となった。続く黒山は、さらに見事だった。滑って後輪が流れるのを完全に予期するがごとくのライディング。からだをめいっぱい使って難所をクリーンした。あとは急斜面を一気に登るだけ、加速もラインも完璧だった。ところがなんと、ここで黒山が失速。あわやクリーンのスーパーライディングが、一気に5点となってしまった。

黒山のこの5点で、小川友幸の勝利が決まった。小川としては、黒山にスーパーライディングを見せられた直後でもあり、ここをクリーンして終えたいところだが、しかし3点。それでも、3人しか攻略できなかった難セクションを走破して、残るはSS第2のみとなった。

SS第2は、名物となった1本橋から岩盤を登り、急斜面を降りて湿った泥斜面から岩盤を上がり、また急斜面を降りるという難セクション。ここを吉良が抜群のライディングで走破。時間ぎりぎりで初のクリーンを達成したかに思えたのだが、時間に間に合う一心で最後に開けたアクセルのひと開けで出口1メートル手前のテープが切れてしまった。無情にも5点だ。これがクリーンなら、吉良は10位に入っていたところ。なんとも惜しい5点となった。

その後、田中善弘(ベータ)もここを攻略したかに思えたが、ゲートマーカーに触れていて5点。最初に走破したのは柴田暁となった。柴田クリーンのあとは小川毅士、野崎とクリーン。どうやらここはトップライダーにとってはクリーンセクションなのかと思われたその時、黒山が最後の岩盤登りで失敗。ふたつ続けてのSSの失敗は、序盤にトップ争いをしていた黒山とは別人のような幕切れとなった。小川友幸が最後にここをクリーンして試合は終了。終わってみれば、小川は黒山に16点の大差をつけて勝利していた。黒山は野崎に1点差までつめよられて2位を守ったというかっこうだ。

3位は、負傷を割り切って受け入れてから調子が上がった野崎。4位小川毅士、5位柴田暁、6位田中善弘、7位野本佳章はほぼ定位置。混戦だった8位以下は、1ラップ目2ラップ目に好調だった斎藤が8位、SS第1で気を吐いた藤原が9位、そして難セクションを堅実に抜けた砂田真彦が最後のポイントをゲットした。

【小川友幸のコメント】

今日は厳しい戦いでした。むずかしいセクションが多く、すべてが勝負どころのような気の抜けないむずかしい1日でした。第2セクションはクリーンと5点で点差は開きましたが、ここが勝負どころと頃ということではなく、8セクションとSS2セクション、すべてが勝負どころでした。2連勝できて、よかったです。

【黒山健一のコメント】

第2セクションを小川さんがクリーンして、ぼくが5点だったところで、今日は決まったなと思いました。SSではふたつとも5点となってしまって、結果は大差になってしまいましたが、今日は完敗です。

【野崎史高のコメント】

足は裂傷がひどく、力も入らず、苦戦でした。ただ2ラップ目以降、いけるところだけ確実にいこうと割り切って、第2セクションはエスケープするなどして、ペースを少し回復しました。最後は1点差でしたが、今日は第3セクションでの負傷がすべてでした。風も強かったので、その影響でラインがずれたのかもしれません。


IAクラス優勝は村田慎示
17年ぶりの勝利
IA優勝村田(左)子供を伴って
2位平田(中央)、3位小野(右)

国際A級

チームミタニのベテラン、村田慎示(ホンダ)が、1999年以来という勝利を得た。2戦続けてベテランの勝利となった。2位には名古屋の平田貴裕(スコルパ)、3位に開幕戦で勝利した小野貴史(ホンダ)が入った。

今回は、3ラップを通じてベストスコアをマークしたライダーがそれぞれいるという、試合の流れを読むのがむずかしい戦いとなった。ちなみに1ラップ目のトップは、被災地九州、宮崎から遠征の徳丸新伍(ホンダ)。移動中に2度目の大地震を知り、家族と宮崎周辺の無事を確認して会場を目指したという。2ラップ目のトップが2位の平田で、3ラップ目のトップは選手会代表の小谷徹(ガスガス)。IASのSSではセクション作りや解説も務めるというマルチタレントだ。

こんな中、村田は1ラップ目3位、2ラップ目2位(トップと同点)、3ラップ目3位と、常に上位でラップを重ねた。この数年、調子を上げている村田だが、勝利は想定外だったようで、試合中は勝利についてはまったく考えていなかったという。

【村田慎示のコメント】

この前勝ったのは99年の確か菅生だったと思うんですが、もういつのことだったか忘れるくらい昔の話です。今日は乗れてはいたので、表彰台くらいはとは思っていましたが、勝ったと教えてもらったときにはびっくりでした。いい日になって、よかったです。

 


IBは若手が活躍中
池田蓮の優勝

優勝の池田(左)
2位塚本(中央)、3位小沼(右)

 

国際B級

開幕戦に続いて、若手パワーが勝利を得た。今回はB級2年目の池田蓮(ベータ)。1年目の昨年もデビュー3戦目で4位となって実力は認められるところだったが、いよいよ結果がついてきた感じだ。

池田は1ラップ目はトータル4点で2位につけ、2ラップ目に10セクションすべてをクリーン、2点差で勝利を得た。

2位は塚本厚志(ホンダ)。近畿大会だけに登場する強者だが、去年同様に2位となった。3位は前回からポジションをひとつアップした小沼侑暉(ベータ)。

開幕戦勝利の氏川政哉(ガスガス)はテープを切っての5点がきいて4位。5位に、これも近畿大会でのみ会える大ベテラン、和田弘行(ホンダ)が入り、6位に若い磯谷郁(ベータ)と続いた。

【池田蓮のコメント】

1ラップ目にまずまずの点数でまとめられて、けっこういい感じなのはわかっていましたが、もっといい人もいるだろうなと考えていました。2ラップ目にオールクリーンできたのはよかったと思います。この調子で、次もまたがんばりたいと思います。

 

レディースクラスは
西村亜弥が連勝

優勝した西村(左)
2位小玉(中央)、3位小谷(右)

 



開幕戦に続いて、今回も6名が参加。国際B級、オープントロフィークラスに続いて、国際A級の前にスタート。今回は8セクションを2ラップと、前回よりセクションが二つ増えている。

レディースは専用のゲートマーカーが設けられ、難易度は下げられているものの、基本は同じ地形を走るので、なかなかに険しいセクションが並ぶ。

こんな中、前回優勝の西村亜弥(ベータ)が会心の走り。8セクション2ラップ16セクションをすべてクリーンして、文句なしの勝利を得た。

2位は、レディース選手会代表も務める小玉絵里加(ホンダ)。開幕戦で4位となり悔しい思いをしただけに、今回の結果はようやくいるべきところに戻れたと笑顔が見られた。

【西村亜弥のコメント】

オールクリーンは、簡単ではなかったです。あぶないところもありましたが、今日は乗れていたのだと思います。今日は、ちょっとでき過ぎです。