J-GP2クラスは、スタート直前に降ってきた雨のため、ディレイとなり、一度グリッドからピットに戻り、あらためてスタートが切られることになった。ウエット宣言が出され周回数は2周減算の17周。霧雨がパラつく状況のため、各ライダーは、スリックタイヤのまま再びグリッドにつくと、シグナルがレッドからブラックアウトし、一斉にスタートが切られた。 ホールショットを奪ったのは、ポールポジションの石塚健。これに生形秀之、作本輝介、水野涼、関口太郎、浦本修充、日浦大治朗、岩蕪N朗、渥美心と続いて行く。ウイリアムズコーナーで生形が前に出て行くが、モスエスで2番手に上がった水野がアトウッドカーブではらんだ生形を見逃さずバックストレートでトップに浮上し、生形、石塚、作本、日浦、関口、渥美、浦本、井筒仁康とヘアピンからリボルバーコーナーをくだって行く。オープニングラップは、水野が制し、生形、石塚、作本、日浦、関口、渥美と続く。ポイントリーダーの浦本は、8番手につけ前を伺う。ヘアピンでは、10番手前後につけていた中本郡が転倒。4周目の1コーナーで作本が石塚をかわして3番手に浮上。ヘアピンでは、関口が日浦をかわして5番手にと、動きが出始める。日浦は、その直後のパイパーコーナーで突然エンジンがストップ。グリーンにマシンを止め、セルを回すと再びエンジンは火を吹き返しコースに復帰するが最後尾からの追い上げとなってしまう。 トップグループは、水野を先頭に、生形、作本、石塚、関口が形成。中でも作本はファステストラップを4周目にマーク。5周目の最終コーナーでは、雨に足を取られた水野が転倒しそうになるが何とかこらえる。水野の加速がにぶったところを見逃さなかった作本がストレートで一気にトップに浮上。生形が2番手、水野が3番手とオーダーが変わる。トップ3台が接近戦を繰り広げ、後方では、石塚が遅れ関口が4番手に上がり、トップグループを追う。石塚は、後方の集団に飲み込まれ、かわってチームメイトの井筒仁康が上がってくる。この集団に浦本もいたが、タイトルへのプレッシャー、転倒できないプレッシャーと戦いながら周回を重ねる。 雨足は、最終コーナー方面から強くなってきており、転倒するライダーも多くなってきていた。作本は、難しいコンディションの中、2番手以下を引き離しにかかる。水野も、これに呼応し、ペースを上げるが、生形と関口は慎重な走りを見せる。11周目の1コーナーで水野が作本を捕らえトップに浮上。後方では、井筒、上和田、浦本が5番手を争っていたが、10周目の最終コーナーで井筒が転倒。直後にいた上和田も遅れてしまう。トップ争いでも、ダブルヘアピンの進入で作本がイエローフラッグを見てイン側のラインを取ったところ立ち上がりでスリップダウン。さらに最終コーナーでは、生形も転倒と、アクシデントが相次いだ。レースディレクションは、この状況を危険と判断し、赤旗を提示。10周終了時点の順位でレース成立となったため、作本が優勝。水野が2位、生形が3位という結果となった。タイトルを争う、関口は4位、浦本が5位となったためチャンピオン決定は、最終戦に持ち越された。