5連勝をかけた戦いに挑む浦本修充 久々に勝利の美酒を味わいたい生形秀之と関口太郎 虎視眈々と初優勝を狙う水野涼、國峰啄磨、上和田拓海の若手ライダー
全日本ロードレース選手権は、今回で第6戦を迎えるが、第4戦オートポリスが熊本地震の影響で中止。J-GP2クラスは、開幕戦筑波が2レース制で行われたため、今回は5レース目となる。ここまで今シーズンよりTeam KAGAYAMAに移籍した浦本修充が負け無しの4連勝を飾っており、今回も、その連勝記録を伸ばすか注目される。 毎年、2&4レースは、4輪フォーミュラマシンのタイヤラバーの影響でスリッピーな路面状況となる。ただでさえ暑さで路面温度が50度を超えるだけに難しいコンディションでのレースとなる。加えてレース周回数は、22周とMotoGP™ロードレース世界選手権のミドルクラスMoto2™クラスの23周と、ほぼ同じ距離で争われる。5月に同じくツインリンクもてぎで行われた第3戦でも22周という周回で争われており、気温も5月にしては、かなり上がったが、2&4レース、そして真夏のレースとコンディションは、変わって来ている。事前合同テストはなかったが、ほとんどのライダーは、各自でスポーツ走行を走ってから今回のレースウイークを迎えている。 金曜日は、4輪が走った後、タイヤラバーが乗り、スリッピーになっていたが、ここでトップタイムを記録したのは生形秀之だった。公式予選が行われた土曜日は、朝から雨模様となり、ウエットセッションとなるかと思われたが、直前に行われたJP250のレースのスタート進行が始まるころに雨は止み、路面は急激に乾いて行った。 コースイン直後は、S字コーナーからV字コーナーにかけてウエットパッチが残り、セカンドアンダーブリッジは、全面的に濡れている状態だが、他は、ほぼドライ。ウエットから乾いた路面は、4輪のラバーの影響は、ほとんど受けていなかったが、刻一刻変わるコンディションは、また違う難しさがあった。 その中で各ライダーは、決勝を見据えマシン状態を確認し、セッション終盤にタイムアタックを敢行。好調な生形がトップタイムをマークし、3戦連続ポールポジションを獲得した。生形は、4年連続ランキング2位となり、今年こそとタイトル獲りに臨んだシーズンだったが、ここ2戦は、マシントラブルと思わぬペナルティに泣き、タイトル争いから大きく遅れてしまった。それだけに今回を含めた残り3戦、すべて勝つつもりで臨んでいる。2013年第4戦筑波以来の勝利を実現できるか!? 予選2番手には、5連勝を狙う浦本がつけた。コンディション的にも今回のレースが一番厳しくなることは、浦本自身も百も承知。ここを、どう乗り切るかがタイトル争いを有利に進めていく上で重要になる。 フロントロウ最後には、ここ2戦でトップ争いを繰り広げ2位となっている関口太郎だ。関口も2012年のMOTEGI2&4レース以来、勝つことができないでいる。その間、ケガもあり、病気もあった。それを克服し、再び表彰台の真ん中に立つためハードなトレーニングを続けて来ている。悲願の勝利を手に入れるか!? セカンドロウに並んだ水野涼、國峰啄磨、上和田拓海の若手3名もいいペースで走れているだけにトップ争いに絡んでくる可能性はある。またウエットコンディションになればベテランの井筒仁康が巧者ぶりを発揮するかもしれない。22周という長丁場のレース。最終・ビクトリーコーナーをトップで立ち上がってくるのは生形か!? 浦本か!? それとも…。