全日本ロードレース選手権は、シリーズ第2戦を迎え、最高峰であるJSB1000クラスの2016年シーズンがスタート! 今年も4輪フォーミュラの国内最高峰・スーパーフォーミュラと併催となる2&4レースとして行われたが、鈴鹿8耐に向けたトライアウト要素も含まれており、レース距離も200kmと鈴鹿サーキットを35周するセミ耐久として争われることになっていた。
予選を通過した52台がグリッドに並び、ライダーがマシンに駆け寄るル・マン式スタートでレースは始まった。ホールショットを奪ったのは、3番手グリッドの高橋巧、2番手に山口辰也、3番手に柳川明、以下、津田拓也、加賀山就臣、野左根航汰、渡辺一樹、今野由寛と続き、ポールポジションの中須賀は、9番手と出遅れてしまう。5番手グリッドの秋吉耕佑が、スタートでエンジンがすぐにかからず、何と最後尾に落ちてしまう。オープニングラップは、そのまま高橋巧がリードするが、2周目の1コーナーで柳川がトップに浮上。高橋、山口、津田と続き、中須賀が5番手まで浮上してくる。逆バンクでは高橋巧が柳川のインをつきトップを奪い返すが、その後方では、山口をデグナーカーブ進入でかわした津田が3番手に上がると、ヘアピンで柳川もかわし2番手に浮上。さらにシケインへのブレーキングで高橋巧をかわした津田がトップを奪うと、そのままレースをリード。これに徐々にポジションを上げた中須賀と柳川が続き三つ巴のトップ争い展開。これを野左根が追い、高橋巧、渡辺一樹、山口が続いて行っていた。その後方では、単独で走る加賀山を挟み、渡辺一馬と今野由寛がバトルを繰り広げていた。
2番手につけていた中須賀は、14周目の130Rで狙いすましたように津田をかわしてトップを奪う。津田は、シケインですかさず抜き返そうとするが、突っ込み過ぎてしまいオーバーラン。柳川にかわされ3番手に落ちてしまう。バックマーカーが大量に現れ、これを狙っていた中須賀は、うまくバックマーカーをかわしながらも2分07秒台というハイペースで周回。ファステストラップをマークしながら、一気に2番手以下との差を開いて行く。
そしてトップ3では、津田が18周目に真っ先にピットイン。19周目にトップを走っていた中須賀、20周目に柳川が入り、上位陣が給油とタイヤ交換を終えコースに戻る。トップを走る中須賀は、ただ一人2分08秒台でコンスタントに周回し、独走体制を築いて行く。その後方では、ペースが上がらない高橋巧が5番手を走っていたが、24周目のヘアピンで山口に、25周目のシケインで加賀山にかわされポジションダウン。高橋巧は、7番手となり苦しいレースとなっていた。
その後、順位に変動はなかったが、上位陣が30周目に入ったところで最終コーナーでアクシデントが発生。赤旗が提示され、そのままレース成立となった。中須賀が開幕戦を制し、津田が2位、柳川が3位に入り、久しぶりの表彰台に上がった。以下、野左根、山口、加賀山、高橋巧、渡辺一樹、渡辺一馬、今野由寛というトップ10だった。 |