2015 FIM世界耐久選手権シリーズ "コカ・コーラ ゼロ" 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第38回大会の決勝が、7月26日に三重県・鈴鹿サーキットで開催された。
今年は元GPライダーで2度の世界チャンピオンを獲得しているケーシー・ストーナー氏や現役GPライダー、2002年以来ヤマハのファクトリーチームが参戦するなど、例年以上に注目を集めており、84チームがエントリーした。ただし、スターティンググリッドに着けるのは70台なので、14チームは予選敗退となった。なお、予選敗退が出るのは2008年以来のこと。
午前11時30分にル・マン式スタートで始まった決勝レースは、気温35度・路面温度60度を超え、転倒などのアクシデントが多発。計6回のセーフティーカーが導入され、出走70台のうち、完走したのは51台という荒れた展開となった。
レースはスタートでエンジンがうまくかからず、1周目二十数番手まで大きく出遅れたものの、挽回した♯21/ヤマハファクトリーレーシングチームが19年ぶりに優勝。途中、セーフティーカー導入時に禁止されている追い越しをして、30秒のストップ&ゴーペナルティが課せられるなどもあったが、中須賀克行選手、MotoGPのヤマハサテライトチーム「モンスター・ヤマハ・テック3」のポル・エスパルガロ選手とブラッドリー・スミス選手の3人、そして監督やスタッフたちが抜群のチームワークを発揮。また、新型YZF-R1のポテンシャルの高さも加わり、創立60周年の節目にヤマハへ勝利をもたらした。
そのヤマハファクトリーレーシングの優勝を脅かしたのは♯788/ F.C.C TSR Honda。F.C.C TSR Hondaは同チームから全日本ロードレース選手権に参戦中のジョシュ・フック選手に加え、昨年も鈴鹿8耐に出場したGPライダー、ドミニク・エガーター選手、スーパースポーツ選手権で活躍中のカイル・スミス選手を起用。全員二十代前半という若手チームはアグレッシブな走りで一時トップに立ったものの、128周目にヤマハファクトリーレーシングチームに逆転されてしまう。その後も果敢に攻めるが、結局1分以上の差がつき勝負が決まった。
3年連続で3位表彰台を獲得したのは♯17/TeamKAGAYAMA。スタートライダーを務めた清成龍一選手が抜群のスタートでホールショットを奪うも「過去の8耐で転倒しているのと、レースウィークでも2回転倒したのでとても慎重になった」と7番手まで後退。しかし、チームは着実に周回を重ねて順位をアップ。中盤には3位に浮上して表彰台を獲得した。
3連覇をねらっていた♯634/MuSASHi RT HARC-PRO.は31周目にヘアピンでケーシー・ストーナー選手がクラッシュ。骨折のケガを負い、リタイヤとなっている。
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http://www.suzukacircuit.jp/8tai/