4月の第2戦に続き金曜日から快晴に恵まれたオートポリスで行われたシリーズ第6戦。第5戦に続き、4輪のスーパーフォーミュラとの2&4レースとしての開催となり、好天となったことで多くのレースファンがサーキットに詰めかけた。 ホールショットを奪ったのは予選3番手グリッドから好ダッシュを見せた渡辺一樹。これに津田拓也、高橋巧と続き、ポールポジションの中須賀克行は、スタートでフロントを浮かせて出遅れてしまい、1コーナーは4番手でクリア。以下、加賀山就臣、柳川明、山口辰也、浦本修充、秋吉耕佑、野左根航汰、中冨伸一、渡辺一馬と続いて行く。続く3コーナーでは、中須賀が高橋をアウトからかぶせるラインで3番手に浮上。さらに第1ヘアピンでは津田をかわし2番手に上がる。この勢いのまま中須賀がトップに上がるかと思われた。しかし、その後方では第2ヘアピンで高橋が津田をかわして3番手に上がるとファイナルコーナースタンド前でコーナリングスピードを上げる走りで高橋が中須賀と軽く接触しながらも前に出て行く。その勢いのまま高橋は2周目の1コーナーで渡辺をかわしトップに浮上する。 初日は絶不調だった高橋だが、予選で何とか持ち直し、決勝が、このレースウイークで一番いい状態となっていたが、余裕は全くなかったと言う。高橋を先頭に渡辺、中須賀、津田、柳川、加賀山、野左根、浦本、山口のオーダーで2周目に入り、3コーナーでは中須賀が渡辺をインからかわして2番手に浮上する。高橋がレースを引っ張り、中須賀、渡辺、津田、柳川、野左根がトップグループを形成。ペースの上がらない加賀山が7番手につけていたが、これをかわした山口がトップグループに追い付き7台にふくれ上がる。しかし、それも長く続かなかった。柳川のペースが上がらず、これをかわせない野左根と山口が遅れトップグループは4台に絞られてくる。これを見た渡辺は、前に出てさらにペースを上げようと第2ヘアピンで中須賀をかわすが、すかさず中須賀は、アンダーブリッジ手前の右コーナーで抜き返すと、10周目の1コーナーで高橋をかわしてトップに浮上する。 このレースで初めてトップに立った中須賀はペースを上げると、このレースのファステストラップとなる1分48秒638をマークし逃げに入る。これを逃がすまいと渡辺も11周目の1コーナーで高橋をかわして中須賀を追うが、その差を縮められない。逆に背後には13周目の第2ヘアピンで高橋をかわした津田が迫ると15周目の1コーナーで津田が渡辺をかわして2番手に浮上する。 そんな2番手争いを尻目に中須賀はトップを悠々と独走し、そのギャップをコントロールしながらペース配分する余裕のレース運びを見せて、そのままゴール。4戦連続でポールポジションから優勝を果たす結果となった。2位に津田が入り、開幕戦以来の表彰台となった。渡辺は悔しい3位。序盤レースを引っ張った高橋は4位。 マシンがなかなかまとまらなかった野左根だったが、決勝で大きくセットを変えて臨んだのが功を奏し5位でゴール。決勝日朝のウォームアップ走行で不具合が発覚し、パーツを交換して、ぶっつけでレースに臨んだ山口が6位となった。後方から追い上げ、山口の前を走っていた浦本は16周目の1コーナーで痛恨の転倒。レースウイークを通じて、いい走りをしていただけに惜しいリタイアとなってしまった。レース中盤からトラブルを抱えてしまった柳川は7位、8位にジョシュ・フック、9位に中冨、10位に最終ラップの最終コーナーで加賀山をかわした藤田拓哉が入っている。