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 '15全日本モトクロス選手権第1戦 九州大会 
             
                                                        ↑'15スケジュール




今季の全日本モトクロス選手権シリーズは、昨年よりも1戦増え、2011年以来となる年間10戦の設定。その開幕戦が、熊本県のHSR九州で開催された。このコースは、熊本市内と阿蘇の中間付近に立地。昨年の大会前に、レイアウトの完全刷新や砂の搬入による土質の改良が施され、今年はそれを踏襲する仕様で大会が行われた。

予選が行われた土曜日の天候は、朝から曇り。前日に大量の雨が降り、コースにも水たまりが多くできたが、徐々に回復していった。ところが、午後から再び豪雨となり、コースコンディションは悪化していった。迎えた決勝日は、朝から昼にかけ時々強い雨が降るあいにくの天候。各クラスの決勝は、マディコンディションで行われた。それでも2日間で4,900名のモトクロスファンが、年に一度の九州大会を楽しんだ。






ホンダにとってのホームコースで
今年も両ヒートを制覇した成田亮

最高のシーズンインを果たし
その存在感を再び強めた成田



4スト450ccマシンが参戦するIA-1は、決勝の出走が18台と少数精鋭のレースとなった。ファクトリーチームのライダーは、ホンダが昨年度チャンピオンの成田亮(#1)と同2位の小方誠(#2)、スズキは小島庸平(#44)と熱田孝高(#4)カワサキは新井宏彰(#331)と三原拓也(#822)で、いずれも昨年と同様。一方でヤマハファクトリーには、昨年までIA-2に参戦してきた安原志(#500)が加わり、平田優(#5)とコンビを組むことになった。ところが平田は、大会直前に右上腕部を負傷。今大会を欠場した。


決勝ヒート1、好スタートを決めたのは成田と、これが全日本最高峰クラスで初めての決勝となる安原。さらに小方やスズキ勢も続き、オープニングラップは成田、小方、小島、熱田、安原の順でクリアした。今季はプライベーターとして参戦し、ケガに泣いた昨年の雪辱を誓う田中教世(#16)は、スタート直後の1コーナーで転倒。最後尾からの追い上げを強いられた。レース序盤、トップを走る成田に小方が接近。3番手の小島には熱田が肉迫し、チームメイト同士によるトップ争いと3番手争いが繰り広げられた。5番手を走る安原は、この上位4台には離されだしたが、逆に6番手へと浮上した新井からはリードを奪い、徐々に単独走行となっていった。3周目、熱田が小島をパスして3番手に浮上。一方で小方は、逆転のチャンスをうかがうも、成田も必死にトップを守って走行。そしてレースは後半に入った。

8周目、小方がついに成田の攻略に成功。しかし抜かれた成田も、大きく離されることなく小方をマークした。するとこのトップ争いに、小島を引き離した熱田が徐々に接近。そしてレース終盤、トップ集団は小方、成田、熱田の3台となった。迎えたラスト4周の10周目、この中で小方がミスして、3番手に後退。しかしなおも三つ巴のバトルが続いた。翌周、熱田はトップに立つため、2連ジャンプを一気に跳ぶ勝負にでたが、その着地でコースアウトして逆に3番手。それでも、ラスト2周となった12周目には再び小方をパスして、2番手に返り咲いた。そして、ライバルがバトルを繰り広げる間に、成田がリードを広げてトップチェッカー。2位に熱田、3位に小方が入った。小島は4位でゴール。安原は5位と健闘し、6位には新井が入賞した。


決勝ヒート2では、小島や田中、三原が好スタート。しかし三原は、1周目に転倒してレース復帰までに大きくタイムロスし、結果的には規定周回数に満たなかった。オープニングラップをトップでクリアしたのは田中。これに小方、小島、成田、熱田が続いた。2周目、小島が小方をパスして2番手に浮上し、田中の背後に接近。すると翌周、田中が転倒して5番手まで順位を落とした。これにより小島はトップに立ち、2番手以下を6秒ほどリード。一方で2番手争いは、小方と成田と熱田による接近戦が続いた。この中で、4周目には成田が主導権を握ると、翌周には一気に差を詰めて、トップの小島に迫っていった。また同じ周、小方はエンストを喫し、田中に次ぐ5番手に後退した。

レースが後半に入った7周目、トップの小島がミスにより失速。これを見逃すことなく勝負を挑んだ成田が、トップに立った。抜かれた小島は、その後は離されることなく成田を追走した。また、この2台から20秒以上離れて、田中と熱田と小方は僅差の3番手争いを展開。しかしレースが終盤に入ると、小方が転倒により少し後退した。迎えた最終ラップ、逆転を狙った熱田が転倒。この間に小方が4番手に浮上した。そしてレースは、13周でチェッカー。成田が再び優勝して、2012年から4年連続となる開幕戦両ヒート制覇を達成。2位に小島、3位には田中、4位に小方、5位に熱田、そして6位には1周目7番手から着実な走りを続けた星野裕(#15)が入賞した。


両ヒートで勝利を収めた成田は、「シーズンオフに鎖骨などを折るケガをして、ほとんどバイクに乗れなかったので、かなり不安いっぱいで開幕を迎えました。今回は、ホンダの社長も応援にきてくれていたので、勝たなければならないというプレッシャーも大きかったです。もう若くはないですが、まだまだ日本のモトクロスをけん引するつもりで、全戦で勝利を狙っていきます」と宣言した。




序盤からトップ争いを展開して
ヒート1で勝利を挙げた竹中純矢

ファクトリーライダーの意地をみせ
ヒート2で優勝した富田俊樹



ファクトリーチーム勢では、ホンダが一昨年のチャンピオンとなった富田俊樹(#317)の1台体制となり、田中雅己(#113)はホンダ系のプライベートチームに出戻り。ヤマハは、渡辺祐介(#43)をファクトリーチームとは切り離した若手育成を目的とした新チームに移籍させた。竹中純矢(#31)は、スズキファクトリーで2年目のシーズンへ。元スズキファクトリーライダーの岡野聖(#34)は、マシンをヤマハにスイッチした。また、昨年度のIBクラスで圧倒的な速さを披露した古賀太基(#01)と馬場亮太(#02)は、いずれもこのクラスに参戦する。


決勝ヒート1、好スタートを決めてオープニングラップをトップでクリアしたのは富田。これに竹中、渡辺、岡野、田中、池本凌汰(#49)、能塚智寛(#32)が続いた。レース序盤、富田と竹中はトップ争いを展開。渡辺は単独走行となり、4番手集団では田中が順位を下げて岡野が先頭に立った。レースが中盤に入ると、富田と竹中の差が数秒に開き、田中は6番手にポジションダウン。岡野と池本は比較的近い位置で4番手争いを続けた。

レースが後半に入ると、竹中が再び富田に接近。ややリズムを崩した富田はペースが上がらず、9周目にはついにトップの座を竹中に明け渡した。ようやく視界が開けた竹中は、そのまま一気に後続との差を拡大。一方で抜かれた富田は、翌周に転倒を喫してさらに順位を下げて3番手。これにより、渡辺が2番手にポジションアップした。そしてレースは、13周でチェッカー。竹中が開幕優勝を果たし、渡辺が2位、富田が3位となった。岡野はヤマハでの初全日本レースを4位でフィニッシュ。5位に池本、6位にはラスト3周で田中を逆転した能塚が入賞した。


決勝ヒート2は、富田と田中が好スタート。これに竹中、大塚豪太(#36)、池本、馬場、岡野、渡辺が続いた。レース序盤、富田と田中は僅差のトップ争いを繰り広げ、竹中もこれに続いたが、4番手の大塚以下は上位3台から徐々に遅れていった。3秒ほどの差で富田と田中と竹中がトップを争う展開は、レースが中盤に入っても続いたが、6周目に竹中が転倒して10秒以上遅れ、富田と田中の一騎打ちとなった。すると翌周、ややミスがでた富田を田中が抜き、ついにトップ浮上を果たした。

トップに立った田中は、翌周にも富田がラップタイムを落とした間にリードを拡大。一時、その差は10秒以上にまで広がった。ところがレース終盤、周回遅れが多く発生しだすと、今度は田中がリズムを崩してミスを連発。これで一気に富田が追いつき、再びテール・トゥ・ノーズに近い状態となった。そして迎えたラスト3周の11周目、富田が再逆転に成功。最後は、追いすがる田中に隙を見せることなくゴールし、今季初優勝を挙げた。田中は悔しい2位。3位には竹中が入賞した。着実な走行を続けた大塚は、最初から最後まで順位を守って4位。池本が再び5位に入り、渡辺がマシントラブルでリタイアしたことから岡野が6位に入賞した。


ヒート1で勝利した竹中は、「シーズンオフは、ベルギーでトレーニングをしてきました。手をケガしていて、体調は万全ではありませんが、まずは1勝できてよかった」と笑顔。一方でヒート2優勝の富田は、「ヒート2では勝利こそ収めましたが、走りはまるでダメでした。残り18ヒートで全勝をめざします」と、やや不満そうな表情をみせた。




今季最初の全日本レースで
勝利を飾った岡山大樹

ライバルが次々と脱落する一方で
トップを守り続けた浅井亮太



国際B級ライセンスライダーにより競われるIBクラスは、今季からIB-2が廃止され、450cc以下の4ストマシンと250cc以下の2ストマシンで参戦できるIB-オープンを、2ヒートで行うことになった。また、従来の有効ポイント制も廃止され、年間すべてのレース結果を反映したランキング計算に変更された。


強い雨が残る中でスタートした決勝ヒート1。好スタートを決めたのは岡山大樹(#8)。これに鈴村英喜(#47)、道脇白龍(#4)らが続き、1周目を岡山、鈴村、道脇、森永彩斗(#2)、竹下寿希也(#20)の順でクリアした。2周目から3周目にかけ、岡山と鈴村は僅差のトップ争いを展開。道脇はここから8秒ほど遅れ、一方で4番手以下を大きく引き離した。4番手争いは、森永と竹下による接近戦。その後方には、石浦優(#13)が迫った。4周目になると、トップの岡山が2番手の鈴村から5秒ほどのリードを奪い、石浦は森永の背後に接近。さらに、1周目16番手から追い上げてきた浅井亮太(#57)が、石浦に迫った。

そしてレースが後半に入った5周目、森永が7番手に後退し、4番手集団は竹下、石浦、浅井、森永の順に。ラスト2周となった7周目には、この集団の中で竹下も順位を落とし、石浦と浅井が4番手争いを繰り広げた。一方、トップ争いではレース終盤になって岡山がややペースを落とし、これに鈴村が接近。約4秒差でラストラップを迎えた。しかし最後は、岡山が順位を守って勝利。鈴村は2位、序盤から単独走行を続けた道脇が3位となった。4位争いは、最終ラップに逆転した浅井が制し、石浦が5位。竹下が6位に入賞した。


この日の最終レースとして行われたヒート2では、スタート直後からスタックするマシンが続出。好スタートを決めたのは森優介(#21)。これに道脇と森永が続いたが、道脇はミスにより大きく後退して、1周目を鈴村、浅井、森、川口尚希(#32)、森永、和泉夏輝(#11)、藤井一騎(#14)の順でクリアした。2周目、浅井が鈴村をパスしてトップに浮上。翌周以降、浅井が独走態勢を築いていった。3番手以下は混戦で、周回ごとにスタックや転倒による脱落者が発生するサバイバルレースとなった。4周目、2番手走行を続けていた鈴村が、泥に苦しめられて2分以上のタイムロス。これで鈴村は、上位から完全に脱落した。

鈴村の後退により2番手争いとなった、縦に長い集団の中では、藤井が少し抜けだし、和泉が3番手、川口が4番手、1周目9番手から追い上げてきた鳥谷部晃太(#45)が5番手で、レースは後半の4周に。すると5周目、藤井がミスにより大きく遅れ、鳥谷部は一気に2番手にポジションアップした。2番手以下が目まぐるしく順位を変える一方で、浅井は20秒以上のリードを奪いながら安定したラップを刻み、トップをキープ。2番手以下の順位変動も、レース終盤になって落ち着いてきた。そしてレースは8周でチェッカーとなり、浅井が優勝。2位に鳥谷部、3位に和泉、4位に川口、5位に石浦、6位に藤井が入賞した。


ヒート1で勝利した岡山は、「昨年は悔しいレースが続いたので、シーズンオフにしっかり準備して、絶対に勝てると信じてレースに臨みました。本当に優勝できてうれしいし、支えてくれているみんなに感謝しています」と涙。またヒート2で勝者となった浅井は、「IBに昇格して初めての全日本で、初表彰台が優勝となって驚いています。今回はマディに味方してもらいましたが、次はドライでも勝ちたいです」と笑顔をみせた。




必勝を誓った地元大会で
勝利を収めた畑尾樹璃



マディレースでの速さに定評がある安原さや(#2)が、好スタートを決めてオープニングラップをトップで走行。ところが安原は、ライン取りをミスして泥が深い場所にはまってタイムロス。トップから約10秒遅れの5番手で2周目に入った。チームを移籍して今年からマシンをホンダに乗り替えた、一昨年度女王の邵洋子(#5)も、好スタートを決めながら大きく遅れ、1周目は12番手。これにより、オープニングラップは地元出身の畑尾樹璃(#3)が制し、伊集院忍(#10)と昨年度チャンピオンの竹内優菜(#1)が続いた。

すると2周目以降、畑尾はハイペースで逃げ切り態勢に。一方で伊集院の後方には竹内と4番手に浮上した安原が迫った。レースが早くも残り2周となった4周目、竹内がスタックして10番手まで後退。安原は伊集院をパスして、2番手に浮上した。そして最終ラップに、今度は伊集院がスタック。11番手まで順位を下げることになった。レースは、悪路の上で最後まで安定した走りを披露した畑尾が勝利。2位に安原、3位には大きなミスなく走り続けた永井歩夢(#15)が入賞して、全日本初表彰台に登壇した。


「地元では、勝てそうで勝てないレースが続き、昨年はケガで出場すらできなかったのですが、ようやく勝てました!」と、優勝した畑尾。一方で2位の安原は、「1周目に、自分のミスで泥にハマッてしまいました。でも、課題だったスタートをうまく決められたのはうれしいです」と、ファンの声援に応えた。




泥の海を疾走して
最終ラップで逆転優勝した中尾蓮


キッズライダーが参加するチャイルドクロスは、コースコンディションの悪化により、ホームストレート付近のみを使用したオーバルに近いショートカットコースを、5分+1周する方式で行われた。国内メーカー製となる4ストローク50ccマシンが走るAクラスに13名、海外ブランドが力を入れる2ストロークマシンで参加できるBクラスに1名と、合計14名が出場した。

唯一のBクラスライダーとなった馬場新一郎(#5)が好スタートを決めたが、馬場は1周目にスタックして、結果的には規定周回数をクリアできず。レースは瀬尾柚姫(#70)、高橋生真(#88)、中尾蓮(#4)、今岡駿太(#17)がトップを争う展開となった。序盤は瀬尾がトップを走ったが、中盤になって今岡が逆転。これに再び瀬尾が迫った。レース後半になると、一時は2番手を走っていた中尾が、ミスを挽回して再浮上。高橋と中尾が僅差のトップ争いを演じながら、最終ラップを迎えた。そしてここで、中尾が逆転に成功。中尾が優勝、高橋が2位、瀬尾が3位、今岡が4位となった。




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