決勝日も朝から快晴。爽やかな空気に包まれた岡山国際サーキットで、この日最初の決勝レースとなるJ-GP3クラスが午前10時にスタートした。

　 ホールショットは初ポールポジションを獲得した作本輝介が奪い、山田誓己、徳留真紀、古市右京、大久保光と続いて行く。ヘアピンでは、大久保が古市をかわし4番手に浮上。オープニングラップは作本が制し、2番手の山田にコンマ5秒の差をつける。3番手、徳留真紀、4番手、大久保光、5番手、古市、6番手には予選10番手の伊達悠太がジャンプアップして来る、7番手水野涼のオーダー。3周目にはここに岩戸亮介、鳥羽海渡が加わり9台の先頭集団となる。

　J-GP3クラスらしい接戦となり4ワイドで第1ヘアピンに進入する激しいトップ争いが繰り広げられる。大久保は2周目に2番手に浮上すると、3周目のダブルヘアピンへの進入で作本をかわしてトップ浮上する。これに徳留も続き2番手まで順位を上げてくる。山田は先頭集団の混戦の中で5番手まで順位を下げてしまう。
　5周目、作本が再び大久保をかわしてトップ浮上、そして6周目には山田が徳留、伊達、大久保を一気にかわして2番手までポジションを回復。さらにその勢いで7周目に作本をヘアピンでかわして一気にトップに浮上する。先頭集団は山田、大久保、作本の3台、コンマ7秒後方に徳留、伊達、鳥羽、水野の4台がセカンドグループを形成する。

　10周目、トップ山田は1分37秒1のペースで先頭集団を引っ張りセカンドグループとの差を1.4秒まで広げる。セカンドグループは徳留が先頭に立つが37秒7のペース。そこに鳥羽が襲いかかり第1コーナーで4番手に浮上する。しかしここで水野がペースを上げてくる。12周目には1分36秒909と36秒台に入れて前の鳥羽を追い上げ、ついには1コーナーで鳥羽をかわして4番手に浮上。水野がセカンドグループを引っ張る形で先頭集団に追いつき、13周目には先頭集団は7台にふくれ上がる。その後も水野の勢いは止まらず13周目の2コーナーで作本を捕らえて3番手に浮上する。

　14周目のコントロールラインを山田、大久保、水野、作本、鳥羽、伊達、徳留の順に通過、しかしこの直後、ヘアピンで鳥羽が大久保に接触する形で両者は転倒してしまう。このアクシデントのあおりを受け水野は5番手まで順位を落とす。15周目のオーダーは山田、作本、伊達、徳留、水野のトップ5となっていた。

　レースも残すところ3周、トップは山田、その背後にピタリと作本がつけ、その差はコンマ1秒。水野は1分36秒873までペースを上げる。前を行く3位の伊達との差はコンマ6秒。そして迎えたファイナルラップ。先頭争いはこの4台に絞られた。1コーナーは山田が抑える。水野が伊達をかわして3番手浮上。4ワイドでバックストレートからヘアピンに進入、作本がふくらむも2番手をキープ。伊達が水野を抜き返して3番手。ダブルヘアピンをも4台接近して進入、団子状態のままコントロールラインを通過、大接戦を制したのは山田、2位作本、3位伊達、4位水野で決着がついた。優勝した山田と2位作本の差は100分の5秒、4位水野までの差は0.193秒という大接戦であった。3位の伊達は、うれしい初表彰台となった。5位、徳留、6位、栗原佳祐、7位、古市、8位、中山翔太、9位、小室旭、10位、菊池寛幸と言う結果となった。

スタート

レース

山田誓己