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 '14全日本モトクロス選手権 第8戦中国大会 
                  ↑'14スケジュール



全9戦で競われる今季の全日本モトクロス選手権は、いよいよシーズン終盤。第8戦中国大会が、第3戦でも使用された広島県の世羅グリーンパーク弘楽園で開催された。ハードパックを特徴としてきたコースだが、今回は事前に入念なメンテナンスが施され、いつもとはだいぶ異なるコンディション。粘土質の土に、散水と降雨による水分が含まれたことから、コース各所に深いワダチが発生し、難易度が高い状況となった。

台風18号の接近により天候は崩れたが、それでも心配された暴風雨にはならず、予選が行われた土曜日が曇り時々晴れ、決勝が開催された日曜日が曇り時々雨という状況。日曜日の最高気温は19度だった。悪天候の予報からさすがに観客は少なめで、2日間で2,821名となった。






全日本選手権の最高峰クラスで
自身初の1-1を達成した平田優

両ヒートを2位でフィニッシュして
年間タイトルを防衛した成田亮

全日本最高峰となるIA-1は、20台がエントリー。ファクトリーチーム勢では、ヤマハの田中教世(#11)とスズキの小島庸平(#44)がケガから復帰して、久しぶりに4メーカー8選手が顔を揃えた。


決勝ヒート1、好スタートを切ったカワサキファクトリーチームの新井宏彰(#331)とホンダファクトリーチームの成田亮(#1)が、大幅にショートカットされた設定となる1周目からトップ争いを繰り広げ、成田がトップでフルコースとなる2周目へ。地元ライダーの島崎大祐(#22)、新井や復帰レースの小島、前戦ヒート2で今季初優勝を挙げて波に乗る平田優(#3)、テストでこのコースをよく知る三原拓也(#822)、成田と同じくモトクロス・オブ・ネイションズ帰りとなる熱田孝高(#5)らが、これに続いた。3周目には、成田から新井、三原、島崎、平田までの5台が、やや縦に長いトップグループを形成。ところが翌周、2番手の新井が転倒して15番手まで後退し、この間に成田がリードを広げた。

新井の転倒により2番手に浮上した三原には、平田が僅差で迫り、6周目にパッシング。この段階で、トップの成田と2番手の平田には4秒以上の差があったが、翌周から平田は少しずつ、その距離を縮めていった。抜かれた三原の後方には、ケガからの復帰レースで元気な走りを見せる田中と、2週連続レースとなる熱田が接近し、7周目には両者が三原をパス。上位勢は再び成田、三原、田中、熱田、三原までが縦に長い集団となった。レース後半、ここから成田と平田が抜けだしながら、接近戦を展開。そして14周目、平田が成田を抜いてトップに立った。すると平田は、一気に成田を引き離して独走。これで成田は単独走行となった。3番手争いは、13周目に田中の前にでた熱田に対して、田中が激しくチャージ。ふたりのバトルは最終ラップまで続いた。そしてレースは19周でチェッカーとなり、平田が今季2勝目。2位に成田、3位には僅差で順位を守った熱田、4位には田中、5位には三原、6位には転倒後に追い上げた新井が入賞した。


午後に行われた決勝ヒート2では、三原が好スタート。これを熱田と池谷優太(#15)がパスして、オープニングラップを熱田、池谷、三原、新井、成田、島崎、田中、小島、平田の順でクリアした。ヒート1を終えた段階で、成田以外では唯一となるシリーズタイトル獲得の可能性を残していた小方は、再びスタートに失敗して1周目13番手からの追い上げを強いられた。2周目、池谷が転倒して大きく後退。田中と平田のヤマハコンビは、島崎をパスして5番手争い。4周目には成田が一気に2台を抜いてトップに浮上し、成田、熱田、三原、新井、田中、平田の6台が縦に長いトップグループを形成した。ここから、成田が徐々にリードを拡大し、その後方では平田がポジションアップ。田中は転倒により後退した。

8周目の段階で、トップの成田から約3秒遅れて、熱田と新井と平田が接近戦の2番手争いを展開した。翌周にはここから平田が抜けだして一気に成田との差を詰めて、ヒート1に続いて成田と平田のトップ争いが繰り広げられると、11周目に平田がトップへと浮上。するとそのまま、成田以下の後続を引き離していった。レース終盤、成田には新井が迫り、2番手争いが勃発。さらにここからやや距離を開け、4番手の熱田には三原が迫った。そしてラスト4周となった16周目に、三原が4番手に浮上した。一方で2番手争いは、最後まで成田が順位をキープ。レースは再び平田が勝利し、2位に成田、3位に新井、4位に三原、5位に熱田、6位に田中の追撃を振り切った島崎が入賞した。この結果、成田の4年連続チャンピオンが決定した。


「今回は平田選手が速く、ヒート2を2位でゴールしたときは、チャンピオン決定のうれしさよりも負けた悔しさのほうが上回っているほどでした。それでも、もちろんシリーズタイトルを獲得できたのでうれしさもあります。日本のモトクロスがどうすればレベルアップするかも考えながら、今後もレースを続けていきたい」と、チャンピオンジャージをまとった成田。また両ヒートで勝利を収めた平田は、「ようやく、両ヒートで優勝という結果を揃えられました。残念ながら、それでも今日の主役は僕ではないようですが……」と表彰台の頂点でコメントし、ファンの笑いを誘っていた。





富田俊樹と同ポイントを稼ぎ
ランキング首位をを守った勝谷武史

苦手意識のあった広島のコースで
自身初の優勝を手にした富田


決勝ヒート1では、ホンダファクトリーチーム勢の田中雅己(#113)と富田俊樹(#1)が好スタート。富田がトップ、田中が2番手で、大幅にショートカットされた1周目をクリアし、これに小川孝平(#35)が続いた。2周目、ランキングトップの勝谷武史(#888)が一気に3番手へとポジションを上げ、上位勢は富田、小川、勝谷、田中のオーダー。4周目には、勝谷が小川を抜いて2番手に順位を上げ、トップ4台が後続を引き離しながら縦に長いグループを形成した。すると翌周、富田と勝谷、小川と田中が、それぞれバトルを展開。6周目には、勝谷がトップ、田中が3番手へと順位を上げた。

先頭に立った勝谷と、これを最小限の差で追う富田は、3番手以下を徐々に引き離しながら周回を続け、これにより田中は単独走行に。レースが後半に入ると、勝谷はじわじわと富田からアドバンテージを奪い、4番手を守る小川の後方には1周目12番手から追い上げてきた竹中が迫った。そしてレースが終盤に入った14周目に、竹中が逆転に成功して4番手になった。勝谷は、レース終盤になって少しペースを落としながらも、中盤までに築いたリードを使って余裕のトップチェッカー。2位に富田、3位に田中が入って、表彰台に登壇した。4位には竹中、5位には小川、6位には1周目17番手と大きく出遅れた能塚智寛(#43)が入賞した。


午後に行われた決勝ヒート2は、オープニングラップで勝谷がトップに立ち、これを能塚と富田が追う展開となった。フルコースとなった2周目には、能塚が勝谷にバトルを挑み、一瞬ながら前にでたが、翌周になると勝谷が2秒ほどリード。少し遅れた能塚に対して、今度は富田が迫り、4周目に逆転した。2番手に浮上した富田は、トップの勝谷に接近。そのままテール・トゥ・ノーズの順位争いを展開した。8周目には、富田のミスで勝谷との差が少し拡大したが、翌周からは再び接近戦。そしてレース時間が残り10分を切った13周目、富田がトップに立った。

抜かれた勝谷は、作戦を2番手キープに切り替えて少しペースダウン。これもあり富田は、一気にリードを拡大して独走した。3番手は、序盤にトップ争いを演じた能塚が単独走行でキープ。4番手以下も単独走行となり、4周目までに順位を上げた竹中が4番手、オープニングラップ4番手通過という好スタートを切った井上眞一(#39)が5番手、1周目14番手から追い上げてきた安原志(#34)が6番手で走行を続けた。そしてレースは19周でチェッカーとなり、富田が今季5勝目をマーク。勝谷が2位に入り、勝谷と富田によるチャンピオン争いは、勝谷が20ポイントリードのまま、最終戦を迎えることになった。3位には能塚、4位には竹中、5位には井上、6位には安原が入賞した。


ヒート1を制してヒート2で2位となった勝谷は、「昨日が妻、今日が自分、明日がメカニックの誕生日。ヒート1の優勝で、いいプレゼントができました。ヒート2は、リアブレーキにトラブルを抱えてしまい、安全に2位フィニッシュを狙いました。勝つのも大事ですが、タイトル争いでは大きくポイントを落とさないことが必須なので」と、あくまでも冷静。一方でヒート2を勝利で飾った富田は、「ようやく苦手な広島で勝てました。最終戦は、とにかく両ヒートで勝って、あとは勝谷選手の順位を見守るだけ。とにかく、自分にできることは優勝だけ!」と、最終戦での勝利を宣言した。





馬場亮太との直接対決なしで
6勝でチャンピオンの古賀太基



この日の最終レースとなった決勝は、直前から雨が降りだして路面状況がスリッピーに変化していく中で行われた。シリーズタイトルを争っていた馬場亮太(#79)が、予選レースで前走車の転倒に巻き込まれてクラッシュ。予選不通過となったことから、この段階で古賀太基(#122)のチャンピオンが決まった。決勝レースでは、その古賀はやや出遅れ、6番手で1周目をクリア。ホールショットを奪った高輪喜樹(#3)を先頭に、尾澤祥太(#5)や竹下寿希也(#10)、菅谷崚介(#73)らが続いた。2周目、尾澤が転倒によりリタイア。古賀はこれに巻き込まれかけたが、冷静な判断で転倒を避け、12番手でレースに復帰。翌周には、一気に6番手まで順位を回復した。

序盤から中盤にかけ、高輪は後続を徐々に引き離しながら走行。4周目までに、2番手の竹下から約6秒のリードを奪った。翌周、この竹下に1周目8番手から追い上げてきた長谷健太(#2)と古賀が追いつき、次々にパッシング。抜かれた竹下は、後半になって大きく順位を落とした。一方で長谷と古賀は、接近戦を演じながら、トップの高輪に接近。レースが後半に入った7周目に、古賀が長谷を抜いて2番手に順位を上げると、翌周には高輪を攻略してトップに浮上した。すると古賀は、後続を一気に引き離して独走。チャンピオン決定に優勝の花を添えた。高輪は2位、長谷は3位で、それぞれ単独チェッカー。4位には1周目9番手だった内田篤基(#71)、5位にはなんと1周目28番手から追い上げた森優介(#55)、6位にはこちらも1周目18番手から粘った小林秀真(#22)が入賞した。


「ライバルの馬場選手と正々堂々勝負して、直接対決で勝ってチャンピオンになりたかったので、アクシデントによる馬場選手の予選落ちが残念です。A級に昇格しても、いまのままでは前のほうは走れないと思うので、来年までに走りを磨きたいです」と、シリーズタイトルを獲得した古賀は、早くも来季を見据えていた。





タイトル決定済みの馬場亮太を
中盤に振り切って勝利した古賀太基



好スタートを決めたのは小林秀真(#22)。これに古賀太基(#122)や根岸瑞生(#74)、前戦ですでにこのクラスのシリーズタイトル獲得を決めている馬場亮太(#79)らが続いた。フルコースとなった2周目、古賀がトップに浮上し、馬場も小林に次ぐ3番手にポジションアップ。これを内田篤基(#71)や森永彩斗(#25)、長谷健太(#2)が追った。3周目、小林と馬場が2番手争い、森永と長谷が5番手争いを展開。続く4周目、馬場は小林の攻略に成功すると、約3秒前を走る古賀を追った。そして翌周、馬場と古賀の差はわずかに詰まったが、7周目になると古賀がペースアップ。古賀は徐々に単独走行となっていった。

このレース中盤、3番手の小林には一時的に内田が迫ったが、6周目に内田は6番手に後退して、森永と長谷が先行。それでも内田は、前の2台を僅差で追うと、9周目には長谷、10周目には森永を抜いて、再び4番手にポジションを上げた。レース後半、トップの古賀は完全に独走。馬場もほぼ2番手の座を確保した状態で走行を続け、3番手の小林には内田が迫った。しかし逆転表彰台を狙った内田は、13周目の最終ラップでミスして7位。これにより小林が3位となった。その後方でもし烈なバトルが展開され、長谷が森永を抜いて4位。森永は森優介(#55)にも抜かれて6位となった。優勝は、終始危なげない走りを披露した古賀。チャンピオンの馬場が2位となった。


「このコースは小さい頃から乗りこんでいて、自信がありました。今日は珍しくスタートも決まり、いい展開になりました」と、ビッグスマイルを見せた古賀。一方でライバルの馬場は、「序盤は古賀選手に迫る走りができましたが、その後は腕上がりの症状で情けない走りになってしまいました」と、悔しそうに語った。





念願のシリーズタイトル獲得を
逆転勝利で決めた竹内優菜



昨年度の女王で今季もシリーズタイトル争いを繰り広げていた邵洋子(#1)が、前大会で負傷して今大会を欠場。これによりランキングトップの竹内優菜(#2)は、4位以内でゴールすれば初のチャンピオンが決まる状況で、このレースを迎えた。好スタートを切ったのは延永若菜(#6)。これを高橋絵莉子(#9)がパスし、1周目を高橋、延永、竹内以外でチャンピオンの可能性が唯一ある安原さや(#3)、萩原真理子(#5)、竹内の順でクリアした。2周目、延永が4番手に後退して、高橋、安原、竹内、延永が僅差のトップ争いを展開。その後方には、萩原を抜いて畑尾樹璃(#4)が浮上してきた。

3周目、延永はさらに順位を落として、畑尾と萩原に挟まれながら4番手集団の1台に。一方でトップ争いでは、安原が先頭に立った。すると翌周、竹内も高橋をパスして、4秒近く前を走る安原の追撃を開始。レースが後半に入った6周目には、その差が約1秒にまで縮まった。しかしここで安原がペースを上げ、再び竹内を4秒ほど引き離した。3番手は、5周目に高橋を抜いた畑尾がキープ。終盤にかけ、4番手の高橋には延永が迫った。そして迎えた10周目の最終ラップで、安原がまさかの転倒。これにより竹内が優勝、安原が2位、畑尾が3位となった。また延永は、逆転に成功して4位。5位に高橋、6位に萩原が入賞した。


今大会の結果、竹内が自身初となる年間チャンピオンに。その竹内は、「ようやく念願のチャンピオンになれました。直接対決に臨んだ昨年の最終戦ほどではありませんでしたが、いつもの100倍は緊張するレースでした。支えてくれた皆さんのおかげです」と、表彰台の頂点で喜びを爆発させた。





沖原正悟君と松木悠君が
最終周までAクラスのトップ争い


国内メーカー製の4ストローク50ccマシンが走るAクラスに20名、海外メーカー製の2ストロークマシンで参加できるBクラスに2名がエントリーしたチャイルドクロス。その決勝レースは、大幅なショートカットを施した1周1分強のコースを、5分+2周する方式で競われた。好スタートを切ったのは、開幕戦から全大会に出場して総合優勝を収めている、Bクラスの田中淳也君(#55)。もうひとりのBクラス出場選手だった松岡玲也君(#76)が、サイティングラップで転倒してリタイアしたため、クラス唯一の出走となった。

レース序盤、早くも後続を大きく引き離して一人旅状態の田中君に対して、Aクラスのトップ争いは接近戦となり、沖原正悟君(#18)を松木悠君(#94)がマーク。このふたりからやや間隔を開けて、大西涼太君(#12)や稲迫凛君(#43)らが続いた。レース終盤、大西君はミスにより後退。沖原君と松木君のバトルは最終ラップまで続き、最後の最後でで松木君がついに逆転。7周でチェッカーとなったレースは、田中君が総合優勝し、Aクラス優勝で総合2位に松木君、Aクラス2位で総合3位に沖原君、以下は稲迫君、高橋生真君(#88)、黒川凄仁君(#1)、大西君の順となった。




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