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全日本選手権シリーズランキング
 

写真&レポート
 
優勝した黒山健一
小川と同ポイントで並ぶ

SSで勝負が決まった
2位の小川友幸

3位表彰台の野崎史高

国際A級スーパークラス

2013全日本トライアル選手権シリーズ第5戦中国大会

全日本選手権第5戦中国大会、今年4回目の全日本シリーズは本州の西の端、下関市のフィールド幸楽トライアルパークで開催された。気温はちょっと暑めの32℃。12セクション2ラップとスペシャルセクション2セクションの戦いは、どのクラスも一様に神経戦となってライダーに油断の隙を与えなかった。

■国際A級スーパークラス

中盤戦の天王山は黒山健一。勝負はタイに

2連勝を続けている小川友幸(ホンダ)、今回勝って3連勝とすると、終盤戦の2戦に向けて、戦いはぐっと優位に立てる。一方1勝2敗でこの戦いを迎えた黒山健一(ヤマハ)は、ここで勝たなければあとがない。チャンピオン争いをする二人それぞれ、この戦いが非常に重要な意味合いを持っていた。

前日に下見した各ライダーは、翌日の試合が神経戦になることを予想していた。しかしいかにクリーンが可能なセクションばかりであっても、スーパークラスのセクションである。ちょっとした油断で5点になる恐れはある。神経戦になれば、なによりもそれがこわい。

第1セクションをクリーンしたのは黒山と小川、そして田中善弘(ベータ)と加賀国光(ガスガス)の4人。野崎史高(ヤマハ)が崩れる斜面に足を取られて1点とっている。この後、黒山と小川は次々にクリーン。1ラップ目後半には、1ラップ目3時間の持ち時間が残り少なくなり、ほとんど下見ができない状態でセクションの先を急ぐことになったのだが、それでもなお、クリーン合戦は続いた。黒山と小川だけでなく、野崎も第1で1点をとってからは、このクリーン合戦に加わっている。結局タイムオーバーはほとんどなく1ラップを終えることになったが、4位の柴田暁(ホンダ)は13点と、トップふたりが減点ゼロ、3位が1点というスコアがいかに飛び抜けたものかがわかる。

2ラップ目も、トップはミスなくセクションを巡る。気温は30℃を超え、体力的にもきつい状況となってきているが、それでもミスは見られない。4位以下のライダーが、ぽつりぽつりとミスをしていくのに対して、圧倒的な正確さを発揮している。野崎も、今度は第1セクションで犯したミスは出ない。結局3人は、2ラップ目の12セクションをすべてクリーンして帰ってきた。

3人が1点以内。4位柴田は2ラップを終えて23点だから、優勝のチャンスはない。表彰台はこの3人以外には登れず、しかしこの3人が最終的にどんな順位になるのかは、最後に2セクション用意されているSSの結果次第ということになった。

仮に同点の場合は、早く試合を終えたほうが勝利するというのが現在のルールだ。SSは出走順が決められているから、このルールにはマッチしない。なので2ラップを終えた時点でのタイムによって、順位が決まることになる。最も早く帰ってきたのは、小川友幸だった。つまり、SSで小川、黒山が1点減点すると、3人が1点で同点となって小川の勝利。SSで小川、黒山が両セクションをクリーンすれば、ふたりが同点で小川の勝利、ということになる。

SSの一つ目は、11人中5人がクリーンした。トップ3がクリーンするのは当然にも思える。そしてSSの二つ目。今日はこのまま小川の勝利と、誰もが思い始めていた。ただし、渦中の二人、黒山と小川だけは、最後の最後までわからないと気を引き締めている。

SSの出走順は、ゼッケン順だった。ゼッケン11の永久保恭平(ベータ)から走り始め、ゼッケン6の野本佳章(ベータ)まで5点が続いた。ゼッケン5の柴田は、最初の大岩を果敢に登って、1点。続くゼッケン4の小川毅士(ベータ)も、同じく1点でSS第2をクリアした。

こうなると、残る3人はみなクリーンするだろうと、みんなが考える。しかしなんと、まず野崎が大岩に登れず、5点となった。これで野崎は勝利の目がなくなり、3位となった。次はゼッケン2の小川友幸だ。小川の岩登りは完璧だった。完璧だった、かに見えた。しかしわずかに勢いが足りなかったのか、登りきったところから、後ろに落ちてしまった。5点だ。

これでももし、黒山が5点になれば、勝利は小川のものとなる。しかし逆に、黒山がクリーンせずとも、5点にならなければ黒山の勝利となる。はたして黒山は、大岩に登ったところで確実に足をつき、SSを最後まで走りきった。減点1。結果、黒山健一の総減点は1点、小川友幸5点、野崎史高6点で、表彰台の1位から3位までが、決まった。

ランキングは黒山と小川が同点。残りは2戦。戦いはまったく振出しに戻って、残る2戦でよりよいパフォーマンスを示した者が、2013年のチャンピオンということになる。

【黒山健一のコメント】

「とにかくクリーン合戦なので、こちらから足を出すことがないように気をつけました。SSでは、小川さんが5点になったのでチャンスが巡ってきましたが、ここで5点になっては元も子もないですから、緊張のトライになりました。もしトライ順がゼッケン順でなかったら、試合結果もどうなっていたかわからないと思います。残り2戦、次の中部は小川さんの地元ですから、まだまだどうなるかわかりません」

【小川友幸のコメント】

「SSは、どうしてもクリーンしなければいけませんでした。最後のSSも、練習だったらおそらく99%失敗しないでいけるはずのセクションでした。でも、試合になると、それができない。足をつくならもっと余裕がありますが、クリーンしかないとなると、行き過ぎることも足りないのも許されない、そんなプレッシャーの中、わずかに足りなかったのが、今日の結果です」

【野崎史高のコメント】

「結果論ですが、SSの最後に5点にならなければ、2位になれたかもしれない戦いでした。でもぼくが5点にならなければ、あとから走るふたりもちがう気持ちでトライして、また別の結果になっていたかもしれません。第1での1点も、ほんのちょっとタイヤを落としてしまって、足をついて修正しなければいけませんでした。優勝争いのまっただ中で1日走れたのは大きな収穫ですが、今日のぼくは3位だった、ということです」


久々の優勝
本多元治

国際A級

国際A級スーパークラスの戦いと同様、神経戦となったのが国際A級。優勝候補が多いだけに、戦いはこちらの方が激戦だった。 1ラップ目にトップに出たのは本多元治(ホンダ)。デモンストレーションなどの仕事が多忙で全日本選手権には全戦参加ができずにいるが、優勝候補の最右翼の一人である。1ラップ目、本多の減点は5点。2位の成田亮(ベータ)が12点だから、倍以上のスコアということになる。ただし点差自体は7点だから、5点ひとつと細かいミスが続けば、逆転の可能性もある。しかも12点の減点はもうひとり、ベテラン岡村将敏(ガスガス)もいて、さらに13点で藤原慎也(ホンダ)と成田匠(ガスガス)、徳丸新伍(ホンダ)が続く。7位吉良の減点も14点と、2位以下は大接戦だった。

2ラップ目、本多のペースは1ラップ目と変わらない。しかしライバルがスコアを縮めてきていた。岡村、成田がたったの2点、藤原が4点。点数は把握していなかったが、ライバルが乗りに乗れているのを見て、本多は勝利の確証がないまま、ゴールした。

はたして結果は、3点差で本多の勝利。今シーズン初勝利。そして、2012年開幕戦真壁以来の勝利となった。

【本多元治のコメント】

「久々の優勝になりました。5点がなかったのがいい結果につながったと思います。2ラップ目は思うように減点を減らせずに、もしかしたらやられたかなという気もしたんですが、かろうじて逃げ切れました。次は仕事があって出られないのですが、あと1戦、もう1勝を目指してがんばります」


倉持俊輝が初優勝
ランキングトップに

国際B級

若手の注目株、倉持俊輝(ガスガス)が初優勝。これまでも3位表彰台に上がったことはあったが、優勝は初めて。しかも今回は2位以下をはるかにつきはなしてのぶっちぎりの勝利だった。 1ラップ目の4点も素晴らしいスコアだったが、それを2ラップ目にはさらに1点までつめて、2ラップ目に減点を増やしていったライバルに大差をつけた。大接戦の今シーズンの国際B級だが、倉持はこの勝利でランキングトップに出た。

【倉持俊輝のコメント】

「今まで勝てなかったので、優勝はほんとうにうれしいです。今日はとにかく気持ちよく走れたのがよかったと思います。今までは全日本選手権というと気持ちが高ぶってしまっていたのですが、今日はそういうことはなく、本当に楽しく走ることができました。これからもこの調子で成績を残していければと思います」

 



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