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写真&レポート
 
二年ぶりの優勝を果たした
小川友幸

黒山健一は2位
小川と2点差

野崎史高は3位表彰台

国際A級スーパークラス

2013全日本トライアル選手権シリーズ第3戦九州大会

3年ぶりに、全日本選手権が熊本を訪れた。会場となった小田浦和田山タナカ森林農場は、以前よりも少し広々とした装いとなっていた。土曜日午前中にかけて雨が降り、コンディションの悪化が懸念されたが、土曜日午後から日曜日にかけてはいいお天気となって、汗ばむ陽気の全日本となった。

■国際A級スーパークラス 2011年最終戦以来、9戦連続で勝利している黒山健一(ヤマハ)。この大会で勝てば10連勝。しかし今回は、小川友幸(ホンダ)が、世界選手権日本GPで乗り始めたファクトリーマシンを走らせる。トライアルの勝負にマシンの性能差はほとんどない。圧倒的にライダーの実力勝負となるのだが、それでもマシンの性能向上はライダーに大きな影響を与えるにちがいない。勝負の行方が気になるところだ。

土曜日の雨の影響で、セクションは若干難易度を下げて設定された。日曜日の朝のうちはそれでちょうどいい印象だったが、試合の終盤になるとトップ争いはクリーンに次ぐクリーンで、1回の足つきで順位の変動も起きるという緊張感のある戦いとなっていった。

序盤、細かい減点をとってしまった小川友幸、小川毅士(ベータ)に対して、クリーン連発で好調をアピールしたのが黒山と野崎史高(ヤマハ)。しかし野崎は第6セクションで3点減点をとってしまって一歩後退。超難関の第7セクションに到着したとき、トップはオールクリーンの黒山、2位に2点の小川友幸、3位が3点の野崎、4位が4点の小川毅士と、トップ争いは細かい神経戦となっていた。 第7セクションは長い長いヒルクライム。中段まで上る国際B級やまっすぐ上る国際A級でも難セクションのひとつだったが、スーパークラスではさらに難関。まっすぐ上がらせてもらえず、木を迂回して斜めから加速する。これでは助走もつけようがなく、次々に5点になっていく。ここはトップグループもみな5点で、勝負は第7セクション以外の7セクションとSSでつけられることになると思われた。

この日の戦いは8セクション3ラップと、IASにはSSが2セクション用意される。SSは第2セクションと第8セクションがモディファイされて使用される。

2ラップ目。トップライダーはこぞってクリーン合戦だ。第7セクション以外は足を突いてはいけないセクションになってしまった。このクリーン合戦に田中善弘(ベータ)も加わって、2ラップ目に第6セクションまでをすべてクリーンしたライダーは5人になった。そして第7セクション。

1ラップ目同様、やはり難関だ。しかし小川友幸が、するすると頂上付近までマシンを進め、最後は右に左にラインを刻んでマシンを押し上げた。初の3点だ。小川友幸以外は全員5点。これで1ラップ目の出遅れをとりかえして、トップの黒山に小川友幸が同点で並ぶことになった。

第7セクションのあと、第8セクションは、トップライダーにとっては比較的難度の低い設定だったが、そこで黒山が1点減点。これで小川友幸が初めて試合のトップに出た。しかしそのリードは、わずか1点だ。

3ラップ目。リードを守るためには、小川友幸はひとつの足つきも許されないし、黒山とて逆転を狙うには足がつけないことには変わりない。緊張感漂う3ラップ目。小川毅士がこの神経戦から脱落して1点減点を3回とってしまった。しかし点数的にはまだ逆転の可能性もある。

3回目の第7セクション。今度は野崎が気合いの入ったトライを見せた。3点。これは大きな3点だった。続いてトライした黒山は、野崎よりさらに美しい登りっぷりを見せた。これはクリーンするかと思わせた終盤に失速。そこから3点狙いに切り替えたが遅かった。ライディングは見事だったが、5点。

最後にトライしたのが小川友幸。黒山の5点で楽になったとはいえ、ここで5点になっては1点差のままSSに突入することになる。小川友幸もまた、黒山と同じく、美しいライディングで頂上を目指した。しかしやはり失速。今度は切り替えが早かった。小川はクリーンはできなかったとはいえ、スムーズに3点でここを切り抜けた。3ラップを終えて、小川友幸のリードは3点。残るはSSの2セクションのみだ。

SS第1は中盤の崖登りがハイライト。だれも上れないまま、小川毅士も5点、野崎も5点となった。残るは小川友幸と黒山のみ。

ここがやはりふたりの真骨頂発揮だった。ホンダとヤマハ、メーカーもちがえばエンジンの形もちがうが、ふたりは同じようにするすると、アクセルを大きく開けることなく登坂に成功。見事クリーンとなった。両者の点差は変わらずだが、トップ争いがより際立ってきた。

続くSS第2。ここは入口の大岩への飛びつきと、後半の崖登りがポイントとなった。しかし齋藤晶夫(ホンダ)が3点で抜けると、より好スコアが期待されるようになった。そして田中がクリーン。

その後小川毅士が3点、野崎が5点となって、やはり期待はトップ争いの二人にかかってきた。先にトライしたのが小川友幸。小川は終盤の部分で1点。しかしこれで、黒山がクリーンしても2点のリードを確保したことになり、事実上優勝が決定した。最後に黒山が完璧にここを走り抜けてクリーン。優勝した小川友幸と黒山に、1200人の観客から惜しみない拍手が送られた。

選手権争いは、これで小川友幸と黒山が37点で同点に。規定によりランキング順は小川友幸が1位となるが、振出しに戻って残り4戦の戦いが楽しみになってきた。

【小川友幸のコメント】

「足のつけない、厳しい戦いでした。マシンが変わって、いろいろな方面から期待をもらっているので、プレッシャーも大きかったですが、勝ててよかったです。マシンにはまだ慣れていない部分もありますが、まだまだ乗り込んで、よい結果を出していきたいと思います。」

【黒山健一のコメント】

「負けました。小川選手の調子がよかったし、きちんと勝負をしての負けだったので気分は悪くないです。それでも第7セクションをクリーンできなかったのはくやしいです。3ラップ目、クリーンできそうだったのでまっすぐあがってみましたが、結果的にはあれが失敗でした。」

【野崎史高のコメント】

「SSに入るまでは悪くない戦いができたのですが、SSのひとつめで失敗して、そこで気持ちがネガティブになってしまって、SSは2セクションとも5点になってしまいました。2位の狙える走りができていたので、それが今回の課題になりました。」


国際A級は成田亮
二位は兄の成田匠

国際A級

今シーズンからマシンをスイッチし、開幕第2戦では2位に入った成田亮(ベータ)が、兄弟対決の末にぶっちぎりで勝利を得た。序盤、細かい減点があったものの、2ラップ目以降は圧巻。3ラップ目の第7セクションで3点となった以外はすべてをクリーンしての勝利だった。

2位は125ccマシンを駆った成田匠(ガスガス)。1ラップ目は1点でトップだったが、2ラップ目以降、第7セクションがクリーンできずに2位に落ち着いた。

3位には九州は宮崎の徳丸新伍(ホンダ)が自身最高位で3位表彰台に上った。九州勢では徳丸新伍をはじめ、松浦翼(ホンダ)、西和陽(ガスガス)の3人がポイントを獲得している。

今回は国際A級が国際A級スーパークラスのあとからスタート。全体に朝は早くなったが、明るいうちにスケジュールが終わるという利は活かされていた。

【成田亮のコメント】

「今年から乗っているベータも気に入っていて、いい走りができてよかったです。途中、兄と競っていたのは聞かされたのですが、試合中はテンションを低く保っているので、そのままのペースで走りきれました。北海道もしっかり走りたいです。」


生田目俊之の勝利
ベテランながら初優勝

国際B級

ゼッケン1をつける生田目俊之(ホンダ)が1ラップ目から安定したスコアで優勝。ベテランの生田目だが、これが自身初優勝とのことだった。近畿大会では20位と低迷しただけに、この勝利はうれしかったことだろう。

2位、3位は、チーム波田の二人、西尾博文(ホンダ)と岩見秀一(ホンダ)が入った。この二人は開幕戦も3位と4位に入っていて、現在ランキングトップを争っている。

開幕戦で電撃勝利を飾った上本直樹は今回は22位で、上位6名では4位の中里侑(ガスガス)をのぞいてはベテラン勢の大活躍、という九州大会になった。

【生田目俊之のコメント】

「今回は、順位や点数を気にせず、目の前のセクションに集中できたのがよかった点だと思います。金曜日から熊本入りをして、熊本で楽しいお酒を飲んでいい気持ちで試合に入れたのもよかったと思います。ほんとに、生涯初優勝なんです。」

 



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