今回で3回目となるAUTOPOLIS SUPER 2&4 RACE。昨年までは、全日本一の激戦区であるST600クラスのみだったが、今年は、最高峰のJSB1000クラスも開催。JSB1000クラスは、前戦の鈴鹿ラウンドに続き、スーパーフォーミュラとの競演となる。 5月中旬に行われた事前テストでは、今シーズン4年振りに全日本に復帰したヨシムラGSX-Rを駆る津田拓也が、非公式ながらコースレコードをブレイクしトップタイム。2番手に秋吉耕佑が僅差で続き、この2台の仕上がりが抜きん出ていた。レースウイークに入っても、その好調ぶりを持続していた津田が、金曜日のフリー走行でもトップタイムをマークし、初優勝の期待が高まっていたのだが…。 土曜日の公式予選は、ウエットコンディションとなりノックアウト方式で行われた。40分間で争われたQ1は、最後のアタックで中須賀がトップにつけ、秋吉、加賀山就臣、柳川明、山口辰也、高橋巧、出口修、藤田拓哉、今野由寛と続き、トップ10チャレンジへの最後の切符となる10番手には、KTM RC8を駆る大樂竜也がつける健闘を見せた。逆に11番手には、好調だった津田となり、残念ながらトップ10チャレンジへの進出を逃している。TEAM GREENの渡辺一樹、スポット参戦の安田毅史、アズラン・シャー・カマルザマンもQ1でノックアウトされてしまった。 続いて行われたトップ10チャレンジは、セッション後半に雨足が強くなったため序盤のタイムアタックでポジションが決まった。真っ先にコースインした加賀山、その後ろに藤田、そして柳川がつけ、3台がタイムアタックに入ると、うまく間合いをとった柳川がポールポジションを獲得した。「Q1でトップの中須賀選手が2分02秒台に入っていたのに03秒台だったので"不甲斐ないなぁ"と思ったのでQ2に向けてタイヤチョイスで悩んでいました。コースインした際、ちょうど加賀山選手と藤田選手がいたので、うまく目標にさせてもらいました。大事なのは決勝で、この位置にいることなので、雨でも晴れでも、おもしろいレースがしたいですね」と柳川。オートポリスは、カワサキのホームコースであり、何度もトップ争いを繰り広げながら、あと一歩勝利に届かないレースをしてきただけに、今回こそ、ここで"勝利"の2文字を手に入れたいだろう。2番手につけた加賀山は、昨年9月のオートポリスラウンドで負ったケガが、まだ癒えず、金曜日は左ヒザが腫れ上がってしまっていたが、ウエットでは身体が温存できたという。4番手の高橋は、トップ10トライアルで転倒を喫するもののケガはなかった。しかし課題の残る予選となったようだ。そしてポイントリーダーの秋吉は、7番手に沈んでしまった。「開幕戦とは違う方向のセットを進めていたのですが結果的に失敗でした。明日は、乞うご期待という感じです」と3連勝に向け虎視眈々。 カワサキファンの期待を一身に浴びる柳川が悲願を達成するか!? 加賀山、中須賀が意地を見せるか!? 秋吉、そして津田が息を吹き返すか!? トップでチェッカーフラッグを受けるのは誰だ!?