開幕戦から3レース連続、昨年の最終戦から数えると4レース連続でウエットレースとなったST600クラス。前日のレース1に比べ、日曜日のレース2は、雨の量が少ないコンディションで行われた。
ウエット宣言されていたため、周回数は当初の16周から2周減算の14周で争われた。まず、好スタートを見せたのは、ポールポジションからスタートしたチャランポン・ポラマイ。これにセカンドグリッドの大崎誠之、サードグリッドの井筒仁康とフロントロウの3台が続く。大崎は、朝のウォームアップ走行でメインカーにトラブルが発生。考え得る場所を修復しサイティングラップに出ていくが、やはり調子が悪く、そのままピットイン。Tカーに乗り換えてグリッドに着いていた。4番手に横江竜司、5番手に4列目11番手グリッドからスタートした小山知良と続いていたが、小山は、オープニングラップの11コーナー先でハイサイドで転倒を喫し、早くも戦列を離れてしまう。オープニングラップは、井筒が第2ヘアピンでチャランポンをかわしトップで帰ってくるが、2周目に入るホームストレートでチャランポンが前に出ていく。井筒、大崎、横江、稲垣誠と続き、早くも、この5台がトップグループを形成する。前日のレース1で優勝を飾っている井筒だったが、ペースが思うように上がらず、ポジションを下げてしまう。
逆にポジションを上げてきたのが横江だった。3周目の第2ヘアピンで大崎を、4周目に入るホームストレートで井筒をかわし2番手に上がると7周目の第2ヘアピンでチャランポンのインをズバッとさしてトップに浮上する。横江は、一気にペースを上げ2番手以下を引き離していく。横江についていきたい大崎だったが、Tカーに乗り換えたため、マシンの状態を把握するのに時間がかかり、思うようにペースを上げられないでいた。ペースを上げられない井筒の背後には、追い上げてきた伊藤勇樹が迫り、8周目のホームストレートで前に出て5番手に浮上する。しかし、その直後の3コーナーでギア抜けを起こしてしまいコースアウトし転倒。再スタートするもののトップグループに追い付くことはできなかった。
トップを走る横江は、独走態勢を築き、そのままゴール。全日本では、GP250クラスチャンピオンとなった2006年以来7年振り、ST600クラスでは初優勝となった。2位に大崎が入り、3位には、ラスト3周でチャランポンをかわした稲垣が入った。稲垣は、前日の予選でアタック中に転倒。背骨を痛め満身創痍ながら表彰台に上がる健闘を見せた。チャランポンは、レース終盤にマシンに問題を抱えてしまい悔しい4位となった。以下、井筒、中冨伸一、西嶋修、原田武人、亀谷長純、篠崎佐助、玉田誠、小林龍太、渥美心、宮嶋佳毅、渡辺一馬と続いた。 |