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 '13全日本モトクロス選手権 第8戦関東大会 
                 ↑'13スケジュール



全日本モトクロス選手権第8戦関東大会は、埼玉県川越市にあるウエストポイント オフロードヴィレッジで開催された。ここは、荒川と入間川に挟まれた河川敷にあるコース。今季第2戦でも会場となったが、今大会の開催前にレイアウト変更が施され、以前よりもハイスピードな構成となった。

天候は、各クラスの予選が行われた土曜日が雨。このため、コースはマディコンディションとなった。日付が変わってからも小雨が降り続いたこともあり、日曜日の朝には天候が回復したものの、決勝もマディコンディションで行われた。それでも首都圏でのレースとあって、今大会には2日間で8,000名のファンが来場した。なお路面状況の悪化により、日曜日に予定されていたチャイルドクロスは中止となった。






両ヒートでスタートダッシュを決め
勝利を手にした成田亮

シーズン中盤の不調から復活し
王座死守に望みをつないだ成田

シリーズランキングトップを守るスズキの小島庸平(#4)を、6ポイント差でホンダの小方誠(#6)、12ポイント差でヤマハの平田優(#3)、30ポイント差でホンダの成田亮(#1)が追う展開で迎えた今大会の決勝ヒート1。好スタートを決めたのは、前大会ヒート1で最高峰クラス初勝利を挙げた星野優位(#166)。さらに成田が続いた。しかし両者とも、1コーナーを立ち上がったところで順位を下げ、混戦のオープニングラップを熱田、黒澤良太(#47)、小島、成田、増田一将(#408)、星野、新井宏彰(#331)、平田の順でクリアした。2周目に黒澤は順位を落とし、3周目には平田もミスにより11番手へと後退。熱田、成田、小島、星野の4台が、トップグループを形成すると、4周目には成田が熱田を抜いてトップに浮上。同じ周、新井も転倒を喫して9番手まで後退した。

レース中盤、上位4台はやや間隔を広げたが、その後に2番手を走行していた熱田が再び成田へと接近。ところが9周目、その熱田が転倒を喫し、4番手へと後退した。これにより成田は、後続に対して10秒以上のアドバンテージを確保。2番手には小島が浮上したが、そのすぐ背後には星野が迫った。しかし最後まで順位に変動はなく、成田が前大会ヒート2に続いて優勝し、2位に小島、3位に星野が入った。4位には熱田、5位には新井、6位には平田が入賞。小方はスタート直後に転倒し、復帰までにかなりの時間を要したことから、10位まで追い上げてのフィニッシュとなった。

また、ヒート1に比べてライン上の土が乾いた状態で迎えた午後のヒート2では、再び成田が好スタートを決めると、今度は1コーナーをしっかりと攻略。オープニングラップを、成田、熱田、小島、深谷広一(#8)、増田、新井、小方、星野、沼田誠司(#318)、平田の順でクリアした。レース序盤、熱田はややペースが上がらず、3周目には小島がこれを抜いて2番手に浮上。ところが4周目に小島は転倒。リスタートしようとした際に他車と接触した小島は再び転び、ほぼ最後尾となる21番手でレースに復帰することになった。これにより後続に対して約6秒のリードを得た成田の後方では、熱田、新井、小方が2番手争いを展開。5周目には、小方と新井が次々に熱田を抜いた。

この段階で、成田と2番手に浮上した小方との差は約9秒。レース中盤、その差は少し縮まった。しかし成田も、11周目にはこのヒートのファステスト・ラップタイムを刻むなどして逃げ切りを図り、数秒のリードをキープ。結局、上位勢の順位は最後まで変わらず、成田がヒート1に続き優勝、小方が2位、新井が3位となった。4位には平田、5位には熱田、6位には星野裕(#7)が入賞。小島は11位まで追い上げてゴールした。今大会の結果、チャンピオン争いはさらに混戦化。最終戦は、ランキングトップの小島を、5ポイント差で小方、11ポイント差で平田、12ポイント差で成田が追う、近年まれにみる白熱した展開となる。

今大会の両ヒートを制した成田は「自分より若いライダーとのバトルが続きますが、負けないようにしたいです。最終戦は、チャンピオン争いよりも、スポット参戦する2名の外国人ライダーに勝つことを目標に走りたいです」とコメント。今季最後のレースを、大いに盛り上げることを宣言していた。





予選日にヒザを負傷しながらも
ヒート1で勝利を収めた富田俊樹

両ヒートでトップ争いに加わり
ヒート2で優勝した山本鯨


決勝ヒート1。好スタートを切ったのは能塚智寛(#02)。ケガの影響で予選をリタイアし、シード権を使って決勝に進出したポイントリーダーの富田俊樹(#40)がこれに続いた。レース序盤、能塚と富田は接近戦を演じ、そこから少し離れてランキング3番手の山本鯨(#1)と同2番手で今大会に臨んだ竹中純矢(#39)が3番手争いを展開。3周目、能塚が転倒を喫して4番手に後退。これにより富田が単独トップとなり、山本と竹中が徐々に富田へと迫っていった。4番手を走る能塚の後方には、近藤祐介(#48)、安原志(#46)、田中雅己(#113)らが続いた。そしてレースが中盤に入った6周目、山本が富田を抜いてトップに浮上。安原は能塚をパスして4番手に順位を上げた。

しかし抜かれた富田も山本をマークし、一度は前の2台から離れた竹中が追い上げたことから、シリーズタイトル獲得を争うライバルとなっている3名が、レース終盤にかけてこのヒートの勝利も奪い合うカタチとなった。そして10周目、富田が山本をパスしてトップに返り咲き。12周目には、竹中も山本を抜いて富田、竹中、山本の順となった。さらに、レースが残り2周となった14周目には、竹中が富田のパッシングに成功して先頭に。しかし最終ラップで、竹中を富田がパス。山本も竹中を抜き、富田が優勝、山本が2位、竹中が3位でゴールした。4位には安原、5位には馬場大貴(#50)、6位には小川孝平(#43)が入賞。能塚は4番目でゴールしたが、フラッグ無視のペナルティで1周減算扱いの9位となった。

決勝ヒート2では、富田と山本が好スタートを切り、これに竹中が続いて1コーナーを立ち上がると、山本、竹中、富田、馬場、渡邊祐介(#06)、安原、村上洸太(#60)の順で1周目をクリアした。2周目、富田がミスする間に山本と竹中が逃げ、富田と馬場は接近戦に。その後方では、村上が5番手に浮上し、安原が続いた。レース序盤、山本、竹中、富田、馬場の4台は縦に長くなっていった。5周目、それまで6番手をキープしていた安原がミスにより大きく後退し、代わりに佐藤亮(#44)が6番手へと順位を上げた。

レースが中盤になっても、上位勢に大きな順位変動はなく、山本、竹中、富田、馬場、村上、佐藤の順で周回が重ねられた。レースが終盤に入った14周目、竹中はこのヒートでのファステスト・ラップタイムを叩き出し、山本の約3秒後方にまで迫ったが、翌周には山本がペースを上げて、逆に竹中との差を拡大。ラスト2周で、竹中が周回遅れの処理に時間を使ったことから両者の差は拡大し、そのまま山本がトップチェッカーを受けて今季5勝目を挙げた。2位に竹中、3位に富田、4位に馬場が入賞。5位には、最終ラップの最終コーナーで逆転した佐藤が入り、村上は6位となった。今大会の結果、次の最終戦には富田がランキングトップ、竹中が6ポイント差の同2番手、山本が富田と19ポイント差の同3番手で臨むことになった。

レース後、山本は「地元ということもプラス材料となりました。ヒート1は、富田選手と竹中選手もハイペースを維持していたことから、うまくいかない部分もありましたが、ヒート2で狙いどおりの展開でした。最後の最後まで、諦めずにチャンピオンを目指します」とコメント。また、「両ヒート制覇はできませんでしたが、ランキングトップは守りました。しびれる展開ですが、気負いすぎることなく最終戦に挑みます」と富田。そして竹中は、「周回遅れの処理に手間取り、そこで焦ってしまいました。テクニックが足りないのだと思います。最終戦で両ヒート制覇を狙います」と、表彰台の上で宣言した。





東福寺保雄チーム監督とともに
タイトル獲得を喜ぶ大塚豪太



今大会で優勝すれば、最終戦にシリーズタイトル獲得の望みをつなげられる出原忍(#106)がホールショット。これに、チャンピオンに王手をかけて臨んだ大塚豪太(#46)が続き、スタート直後から両者が真っ向勝負することになった。3番手には江原大空(#159)、4番手には辻拓人(#21)、5番手には植田翔太(#10)、6番手には大久保滉太(#7)がつけ、オープニングラップをクリア。2周目、早くも出原と大塚が後続を約10秒も引き離し、江原が単独走行の3番手、2台をパスした大久保がこちらも単独走行の4番手となった。

レース中盤、出原と大塚はなおも接近戦を継続。6周目には、出原がバックマーカーの処理に手間取り一旦停止したが、背後の大塚も出原と同じワダチに入っていてパスできず。しかし翌周、ついに大塚がストレートで並び、出原を抜いてトップに浮上した。ちょうど同じころ、トップ2台から大きく遅れて3番手を走行していた江原の背後には、大久保とサンタナ・ルカス・ケンジ(#8)が接近。そして9周目、大久保とサンタナが相次いで江原を抜いた。大塚の先行を許した出原は、その後もピタリと大塚をマークしていたが、レースがラスト3周となった10周目に転倒を喫し、20秒ほどのタイムロス。これにより大塚が独走で優勝し、出原が2位でゴール。大塚のシリーズタイトル獲得が決まった。3位には大久保、4位にはサンタナ、5位には江原、6位には植田が入賞した。

大塚は、「前回まで3大会連続で、IB-オープンでもIB-2でも勝てず、自分を支えてくれている皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。ようやく勝てて、そしてチャンピオンも獲れてうれしいです」と、表彰台の上で涙を流した。これに対して、元IAライダーの出原は、「歳なので、最後は疲れてペースが落ちてしまいました。大塚君、チャンピオンおめでとう」と祝福した。





転倒者続出のサバイバルレースを
冷静な走りで制した佐々木孝多



好スタートを切ったのは植田翔太(#10)。これに大塚豪太(#46)、江原大空(#159)、吉田優弥(#99)、大久保滉太(#7)が続いて1コーナーをクリアしたが、直後に大久保は転倒。1周目を植田、大塚、江原、吉田、サンタナ・ルカス・ケンジ(#8)、北野幸汰(#57)、佐々木孝多(#6)の順でクリアした。2周目、北野がスタックにより後退。植田はトップを守り、約4秒差で大塚、その2秒後方に江原、さらに4秒ほど間をあけて吉田とサンタナ、さらに4秒ほど後方に佐々木が続いた。3周目、大塚のミスをきっかけに江原、吉田、サンタナが相次いでスタック。これにより3周目エンドでは植田が後続を約14秒引き離してトップを走り、2番手に佐々木、約10秒遅れて大塚、その後にサンタナと吉田、小林秀真(#56)、瀬戸隆亮(#4)が続いた。

4周目、サンタナは転倒により後退。植田、佐々木、大塚、吉田、小林、1周目の転倒から追い上げてきた大久保、瀬戸の順となると、翌周には吉田が後退。そしてレースが後半に入った6周目、トップを走っていた植田もミスにより大きく遅れ、佐々木、大塚、大久保、瀬戸、小林の順となった。レース終盤、トップに立った佐々木は徐々に後続との差を拡大。2番手の大塚も、3番手を走る大久保との差を20秒以上に広げ、レースはラストラップに。するとここで、3番手の大久保が痛恨のスタック。結局、大久保はゴールすることができなかった。佐々木は、難しいコンディションの中、最後まで大きなミスなく走破して初のトップチェッカー。2位に大塚、3位には瀬戸が入り、表彰台に登壇した。4位には小林、5位には高木駿(#87)、6位には横澤拓夢(#69)が入賞した。

「すごく難しいコンディションでしたが、なんとかうまく走り切ることができました。マディでのレースなので、ちょっと複雑な気持ちですが、初優勝なのでうれしいです」と勝利を収めた佐々木。また2位の大塚が「勝てなくてごめんなさい」と苦笑いを見せた一方で、3位の瀬戸は「ようやく初表彰台に立つことができました」と笑顔で声援に応えた。





序盤から独走状態を築いて
全日本初勝利を挙げた畑尾樹璃



川村真理子(#63)が好スタートを切ったが、1コーナーで転倒して後退。畑尾樹璃(#3)がトップに立ち、これを延永若菜(#6)、邵洋子(#1)、安原さや(#2)が追ってオープニングラップをクリアした。ランキングトップで今大会を迎えた竹内優菜(#4)は1周目6番手。しかし翌周、転倒により13番手に順位を下げた。またトップ集団では、邵がミスにより前3台から遅れた4番手へと後退。その後方には、1周目を12番手で通過した川村が、驚異的な追い上げで迫った。泥が少し乾きだして重くなったこともあり、小径ホイールのマシンを使うこのレディスクラスでは、コースの至るところで大量のスタックマシンが発生。この中、畑尾は快調に周回を重ねていった。

レース中盤の4周目、安原が延永を抜いて2番手にポジションアップ。10秒ほど前を走る畑尾を追った。延永はその翌周に転倒し、邵に次ぐ4番手に。レース終盤、一時は詰まった畑尾と安原のギャップは、再び拡大した。そしてレースは8周でチェッカー。畑尾が逃げ切って全日本初優勝を挙げ、2位に安原、3位に邵が入って表彰台に登壇した。4位には、最終ラップで逆転した川村、5位には延永、6位には一時17番手まで順位を落とした本田七海(#12)が入賞した。竹内は17位に終わり、タイトル争いは最終戦に持ち越しとなった。

「周囲の人たちに勝てると言われ続けながら、ずっと勝てずにいました。今大会は予選から調子がとてもよく、これで勝てなければ一生勝てないと思って決勝に臨みました。最終戦も優勝を狙います」と畑尾。一方、マディを得意とする安原は、「力みすぎて2回も転んでしまいました。最終戦は負けません」と、こちらも笑顔で、表彰台の上で次回の優勝宣言を行った。




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