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 '13全日本モトクロス選手権 第1戦九州大会 
                   ↑'13スケジュール



今季の全日本モトクロス選手権も、昨年と同じく全9戦のスケジュール。その開幕戦が、熊本県のHSR九州で開催された。熊本市内と阿蘇の中間付近にあるこのコースは、阿蘇の火山灰による黒土を多く含んだ土質を特徴とする。この土が雨で濡れると、全日本コースの中でもとくにスリッピーで攻略が難しくなることから、多くの選手がドライでのレースを望んだが、残念ながら予選が行われた土曜日にまとまった量の雨が降り、コースはマディ状態となってしまった。

さらに決勝が行われた日曜日は、気温が最高でも9度ほどまでしか上がらず、太陽が顔をのぞかせることもほとんどなかったことから、路面状況はなかなか改善せず、ほぼ全クラスがマディまたはベストライン上のみが乾いた状態でレースを行うことになった。風も強く、かなり寒さを感じる天候となったが、それでも2日間で5,300名のモトクロスファンが、九州では年に一度となる全日本モトクロスを楽しんだ。






「嫌い」と言いながらも大得意な
マディ路面を制した成田亮

9度目のタイトル獲得と全戦優勝を
今季の目標に掲げている成田

4スト450ccマシンが参戦するIA-1は、やや少なめな23台のエントリー。ファクトリーチームでは、ホンダから昨年度チャンピオンの成田亮(#1)とランキング6位となった小方誠(#6)、ヤマハからはチームを移籍した平田優(#3)とヤマハ2年目の田中教世(#13)、スズキは昨年と同じ顔ぶれとなる小島庸平(#4)と熱田孝高(#5)、カワサキからは今大会をケガで欠場した新井宏彰(#331)とIA-2からステップアップした三原拓也(#822)が参戦する。また昨年度のIA-2ランキング2位となった星野優位(#166)や、ケガから復帰した池谷優太(#793)などが、同じく参戦クラスを変更してIA-1にエントリーする。

決勝ヒート1、ホールショットを奪ったのは平田。これを小方と成田が追い、スタート直後から積極的にポジションを上げる姿勢をみせた成田が小方を抜いて2番手に浮上し、平田へとプレッシャーをかけた。2周目、その成田が平田を抜いてトップに浮上。2台から5秒ほど遅れて3番手を走る小方の約6秒後方には、1周目を5番手でクリアした熱田が上がってきた。トップの成田は、平田を引き離しにかかったが、平田も粘りをみせて5秒前後の差を保ちながら追走。レース後半になっても、その差はあまり変わらなかった。

トップの2台から10秒ほど遅れて3番手を守っていた小方は、レース時間が残り10分を切った10周目に、熱田の逆転を許して4番手に後退。しかしその直後からペースが上がり、熱田をマークした。そしてレースは14周でチェッカーとなり、終盤にわずかながら平田を引き離した成田が優勝し、平田が2位となった。最後まで続いた3位争いは、小方の追撃に対して冷静な対処をみせた熱田が制し、3位表彰台に登壇。小方は4位でゴールした。ここから40秒ほど遅れた5位には、1周目7番手から追い上げた小島が入り、IA-1ルーキーの星野が1周目10番手から順位を上げて6位入賞を果たした。

またヒート2では、成田が好スタートを決めてトップで1周目をクリア。これに田中、小島、小方が続いた。田中は、レース序盤から中盤にかけて成田と互角の速さを披露し、2秒ほど後方で成田をしっかりとマーク。小島以下は、このふたりから徐々に離れていった。30分+1周のレース時間が残り10分を切ったころから、田中が大きくラップタイムを落とし、これにより成田が独走。レースは16周で終了となり、成田が両ヒート制覇を達成した。田中は中盤までに築いたアドバンテージを生かして2位入賞。3位には小島、4位には小方が入った。

その後方では、北居良樹(#11)、星野裕(#7)、三原の3台がファイナルラップまで僅差の5番手争いを展開。最後までポジションを守った北居が5位、三原がこの最終ラップで順位を上げて6位でフィニッシュした。ヒート1で2位に入賞した平田は、一時は5番手を走行するもその後に順位を落として8位でゴール。ヒート1で3位だった熱田は、オープニングラップでミスにより2分近くもトップから遅れ、14位まで追い上げてレースを終えた。

「昨年は、全戦勝利を目標に掲げて挑みましたが、4ヒートで勝ちを逃してしまいました。その原因はわかっているので、今季はその問題点をクリアして、再び全勝を目指します」と、両ヒートで圧倒的な速さをみせた成田。またヒート1で2位だった平田は、「スタート直後は勝てるかと思いましたが、ヤマハで初めてのレースということで、緊張により走りが固くなってしまいました。しかし、今年中に必ずIA-1初優勝を達成します」と宣言。またヒート2で2位に入賞した田中は、「今日は成田選手についていくのが精いっぱいでしたが、昨年と比べてマシンも速くなっていて、自分も調子が良いので、今後に期待してください」と、それぞれ表彰台の上からファンの声援に応えた。





前評判どおりの速さを披露して
IA初優勝を決めた富田俊樹

昨年後半から飛躍的に調子を上げ
ついにIA初勝利を得た竹中純矢


昨年のシリーズタイトルを獲得した山本鯨(#1)は、ホンダサポートチームへと移籍。ランキング2位の星野優位、3位の三原拓也はいずれもIA-1にステップアップし、ホンダファクトリーチームには田中雅己(#113)、スズキファクトリーチームには岡野聖(#42)が新加入した。また、昨年はIA-1を走っていた井上眞一(#16)が、チームはカワサキファクトリーのまま今季はIA-2に参戦する。

決勝ヒート1では、富田俊樹(#40)がホールショットを奪い、これをマディレースの速さに定評がある井上が追う展開。田中が3番手で続いた。2周目、富田は井上との差をいきなり約10秒にまで拡大。その後方では山本が4番手に浮上すると、3周目からは井上、田中、山本による3番手争いが繰り広げられた。ミスなどで順位を入れ替えた田中と山本に対し、井上はそのポジションをしっかりキープ。すると8周目、4番手を走行していた田中が転倒し、この影響で直後を走っていた小川孝平(#43)も転倒。この間に、1周目に転倒して15番手から追い上げてきた竹中純矢(#39)が、4番手へと順位を上げた。

さらに竹中は、翌周に山本を抜いて3番手に浮上。その勢いを保ったまま、井上へと迫った。レース終盤、大量のリードを確保していた富田はややペースを落として走行を続け、最終的には13周のレース中に一度もトップの座を明け渡すことなくゴール。IA初勝利を手にした。2位には、最終ラップにペースを上げて追撃を振り切った井上、3位には竹中が入り、表彰台に登壇。4位に山本、5位に1周目7番手から順位を上げた安原志(#46)、6位に小川が入賞した。田中は、転倒後の再スタートに手間取り、13位に終わった。

また決勝ヒート2は、再び富田のホールショットで幕を開けた。これに続いたのは竹中と山本。さらに井上が4番手のポジションを確保した。午後になって、ベストラインのみが乾いたセクションが増えたことから、ヒート1よりもむしろパッシングポイントが減ったような状態となったこのレース。しかし、スピードで勝る竹中は、4周目に富田の攻略に成功してトップに浮上。その後は富田を引き離していった。レース中盤から後半にかけ、トップの4台が順位をキープする展開。その後方でも、6周目以降は小川が5番手、佐藤亮(#44)が6番手を守る展開が続いた。

そしてレースは、16周で終了。竹中がトップチェッカーを受け、IA昇格3年目で初勝利をゲット。2位に富田が入り総合優勝、3位には山本が入って表彰台に。井上は4位でゴールして総合3位の座を獲得、5位に小川、6位に佐藤が入賞した。田中は1周目11番手とスタートで大きく遅れ、8位でフィニッシュした。また岡野は、足を負傷している影響もあって、ヒート1は21位、ヒート2は11位で初戦を終えた。

「開幕前から調子が良くて、シーズンがスタートするのを楽しみにしていました。ヒート2は竹中選手に負けましたが、今日は大満足です」と富田。またヒート1で2位に入った井上は、「大好きなコンディションで優勝を狙っていましたが、2位でもうれしい」と笑顔。さらにヒート2で勝利した竹中は、「ヒート1はスタート直後に転んでしまい、3位に上がるのがやっとでした。しかしヒート2でようやくIA初優勝を達成できて、まずはほっとしています」と、こちらも笑顔だった。





レース序盤から大量リードを築き
トップチェッカーを受けた大塚豪太



この日の最終レースとなったことから、コースの大半の場所でベストラインのみが乾いた状況でのスタートとなった。その1周目、1コーナーで先頭に立った植田翔太(#10)が転倒により後退し、大塚豪太(#46)がトップに浮上。その後方で、2番手争いの2台が相次いで転倒したため、大塚はオープニングラップで早くも大きなアドバンテージを築いた。

2番手争いを繰り広げたのは小林邦義(#1)、高原秋斗(#19)、尾澤祥太(#29)、大久保滉太(#7)。ここから、まず小林が抜けだして2番手をキープ。大久保が、2周目と3周目に尾澤と高原を抜いて3番手へとポジションをアップした。この段階で、大塚と小林、小林と大久保の差は7秒ずつほど。レース中盤から後半にかけこの差は縮まることがなく、大塚がIB初優勝。小林が2位、大久保が3位で表彰台に立った。また、池本凌汰(#3)が4位、佐々木幸多(#6)が5位、佐藤稔之(#2)が6位に入賞した。

表彰式では、優勝した大塚が支えてくれている人たちに感謝の気持ちを伝えながらうれし涙を流し、2位の小林は「HSR九州は初めて走って2位でしたが、次戦は地元なので優勝を狙います」と笑顔をみせた。





マディ路面を着実に走破して
IB初優勝を手にした池本凌汰



日曜日最初の決勝レースとして行われたため、コース全体がぬかるんだ完全なマディコンディションでのレースとなった。1周目をトップでクリアしたのは北野幸汰(#57)。これを、池本凌汰(#3)、植田翔太(#10)、林憂人(#24)、竹下寿希也(#27)、吉田優弥(#99)が追った。北野は、レース序盤から後続との差を拡大し、北野と池本との差は2周目の段階で10秒ほどに。また、吉田は着実な追い上げをみせ、2周目には4番手、3周目には3番手に浮上した。

4周目、北野と池本の差が7秒ほどにまで詰まると、翌周に入るところで北野が転倒。これにより池本がトップに立ち、北野は2番手でレースに復帰した。そしてレースは8周で終了。終盤に後続との差を着実に拡大した池本が優勝、北野が2位、吉田が3位に入賞した。

「IB昇格4年目で、ようやく勝つことができました。マディは自信がなかったのですが、リズムをつかんで走ることができました」と池本。また北野は、「このまま勝てるかと思ったのですが、転んでしまいました。次は優勝します」と、表彰台の上で誓った。





ライバルたちの先行に焦ることなく
自分の走りを貫いた邵洋子が優勝



マディコンディションを得意とする、昨年度ランキング2位の安原さや(#2)は、開幕前の体調不良で乗りこみ不足の状態ながら、抜群のスタートダッシュで1コーナーを真っ先にクリア。これに地元ライダーの畑尾樹璃(#3)、昨年度チャンピオンの邵洋子(#1)、伊集院忍(#5)、高橋絵莉子(#10)、ホンダ系チームに移籍した竹内優菜(#4)、久保まな(#13)が続いた。しかし安原は、1周目途中で大転倒を喫して10番手まで後退した。

2周目、畑尾と邵が接近したトップ争いを演じ、そこからやや間隔を開けて伊集院と4番手に浮上した竹内が3番手争いを展開。それぞれのバトルは翌周も続いたが、4周目には竹内が伊集院を抜いて3番手にポジションアップ。5周目には、畑尾が転倒して4番手に下がり、邵がついにトップに立った。すると邵は、翌周以降にペースを上げて後続との差をさらに拡大。そのまま逃げ切って、10周のレースをトップでフィニッシュした。

2位に入賞したのは、畑尾の転倒によりポジションを上げた竹内。また転倒から復帰した畑尾は、6周目に伊集院を抜いて3位表彰台に登壇。一度は7番手まで順位を落としながら粘りをみせた高橋が4位、伊集院が5位、スタート直後の順位を守った久保が6位に入った。

「初めてゼッケン1を付けて走りましたが、重圧をすごく感じました。でもこれで気持ちが楽になったので、次からも私らしいレースを続けていくことを目標にしたい」と邵。また竹内は「初めて4ストマシンでレースして緊張しました」、畑尾は「地元で応援してもらったけど、チャンピオンのプレッシャーに負けて転んでしまいました」と、表彰台の上では笑顔をみせた。





スリッピーな路面をものともせず
転倒なしで勝利した安居克晃君


レースが行われたお昼休み直後までに、本コースのコンディションが回復しなかったことから、チャイルドクラスの決勝は1周20秒ほどの特設長方形コースを5分+1周する方式へと変更された。レースには、国内メーカー製のバイクが出場できるAクラスに7名、海外ブランドのバイクで参加できるBクラスに1名と、九州地方に住む8名のキッズライダーがエントリーした。

スタート直後、トップに立ったのはAクラスの安居克晃君(#1)。これをBクラスの坂井結太君(#92)が追った。しかし坂井君は転倒により後退。これにより単独トップになった安居君は、その後も後続との差を拡大してゴールし、総合優勝に輝いた。Aクラス2位は、レース中盤に追い上げた瀬戸山皇君(#2)。同3位には西村明倫君(#4)が入った。表彰式では、優勝した安居君が「会場まで連れてきてくれたお父さん、ありがとう」と感謝の言葉を述べ、観客から大きな拍手をもらっていた。




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