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写真&レポート
 
 JECも早くも折り返し地点のラウンド4/5に。今回の舞台は、ファンが待ちに待った北海道夕張。一昨年も開催されている土地柄で、非常に美しい町並みと、自由自在にトレイルをつないだルート設定が魅力である。フルコースを走る最上位クラスは、1周でなんと55.7km。オーガナイザーの畑氏によって、タイム設定はグッドコンディション向けのAでおこなうことが発表された。
 今回は珍しいことに、ルート自体が8の字を描く。そのためスタートをしたあとに前半をまわってきたら、本部のタイムチェックを受ける。そして、後半のルートに入っていくわけで、つまりは1周のうちに2度ピットに入れることになる。また、全日本史上類をみない4つものテストがおこなわれる(CT2つ、ET1つ、XT1つ)。
 特に、畑氏の長年の構想が実ったという丁未クロステストは、過去公園だった土地であり非常に美しいグラストラックが続く。このテストは、ライダー達にも非常に評判が高い。ただ、気持ちいい美しいというだけではなく、グラストラックのスリッピーなキャンバーが延々設定されるのだ。タイムを出すのは難しい、理想的なテストといえる。
 ライダーで注目なのは、やはりチャンピオンの鈴木健二が昨年に引き続きWR250Rでの参戦をしていること。そして、そのライバルと目される釘村忠は、TE250Rをきっちり仕上げての夕張参戦である。
 
丁未クロステストは強烈な美しさである
石炭の歴史村公園を本部として使用。パルクフェルメはコンパクトなものだ
釘村忠のTE250Rに装着されているのは、ミシュランの新製品エンデューロコンペティション6。3の進化系で、少し柔らかめなコンパウンドか
続々とピットに集まってくるエントラント達
まるでムーミンが住んでいそうな、日本離れしたシチュエーションだ
 
 
 釘村忠が快勝、2位以下接戦を内山が制す
 JECのRd4、夕張2デイズエンデューロの1日目。夏まっさかりの北海道の大地は、27度程度まで上がっただろうか。乾燥し、さわやかな風がそよぐ、画に描いたような夏日である。夕張と言えば雨であったことが多いだけに、誰もがこの天候を歓迎したに違いない。
 スタートは、8:00。すでに太陽の位置は天高く、順調にレースが進んでいく。タイム設定はかなり厳しかったようで、「1周目に余裕で走っていたら、急に時間が足りないことに気づかされた。かなり焦りましたよ」とは池田智泰の談。また、「丁未クロステストはかなり難しい、雨なんて降った日には帰ってこれないライダーもいると思う」とのこと。最高のコンディションであった1日目は、水切りなどで転倒するライダーは多かったものの、オンタイムに影響するほどのものではなかったようだ。どのテストも、走りごたえのあるもので差もつきやすく、気を抜くとミスを引き起こすようなものだったが、トップライダーの多くはミスなく1日を終えている。
 2位は内山裕太郎、3位池田智泰はエクストリームテストで1番時計を連発。4位はエンデューロテストで1度崖落ちしてしまったという太田真成、昨年のチャンピオン鈴木健二は5位という結果。特にミスなく本人も「なぜこのタイムかはわからない」と言い、2日目朝はクラッチを交換して臨むとの情報がはいってきている。
 IBは西森裕一がエンデューロテストで崖落ち、18秒のビハインドを負うもののさすがの1位。注目の前橋孝洋はエンジントラブルで20分の遅着、入賞圏外となった。Nクラスは大曽根正義が、Wクラスは岩本恵美がそれぞれ1分以上のアドバンテージをもって圧勝であった。
 
パルクフェルメで出番を待つマシン達
1組目のスタートは、鈴木健二、太田真成、池田智泰
見晴らしもよく、最高の林道。こちらはDAY1だけでDAY2は走らないスペシャルなルートだ

熊笹の深さが美しいる

空と緑のコントラストが非常に美しい

目下IBクラスでチャンピオン争い中の西森裕一
 
ワイドオープンなステージ。ライダーは釘村忠
注目の高校生IB前橋孝洋は、エンジントラブルに見舞われて遅着の1日目であった
 

 圧勝、釘村忠! IBはトップ2が脱落、村田初優勝
 1日目より少し雲が多いものの、快晴といって差し支えない北海道の天候。ただし、ルート上は少し水が出てしまっており、1日目よりは難しくなってしまったとのこと。1日目のルートを大幅に30分弱ほど削り、かつ全日本クラスで3周のオーダー。参加者の交通の便を考慮したこともあり、12:50にはすべてのライダーがフィニッシュとなった。
 2日目も、全日本IAクラスは釘村忠の圧勝。2位以下に58秒58の大差をつけた。「最初のクロステストで少しミスをしてしまいましたが、あとはしっかり攻めることができました。それなりによかったかな、ってカンジはしましたね。昨日の落ち着きのない前半より、だいぶよかったように思います。本当はミスなく走ってもっと引き離したかったなとも思いますね。(MVアグスタ広報という責務があるので)なかなかレースには出られませんが、海外のレースも機会をうかがっているところです。差は大きいとおもうので、いきなり成績を狙うというのも難しいでしょう。まずは様子見だけでも行ってみたいですね、後進に伝えることも出来ると思いますし」と釘村はコメントしている。
 2位は、内山裕太郎。今回は以前より公道を使うレースで使用している08WR250Fでの参戦。ただし、サスペンションにはKYBのキットサス(国内販売はしていない、スペシャルサス。モトクロスではIAライダーが装着する)を採用しており、ポテンシャルをぐっと上げてきている。内山は「テストではすごくいいのですが(サス)、ルートでは弾かれちゃいますね。完全にオンタイムに照準を絞った仕様になっています。実は夕張は、全日本になる前にも一度訪れていますし、ツーリングイベントなどにも来ているので、今回のルートは勝手知ったるもの。どちらかというと得意なレースに入ります。健二さん、太田くんとこれでランキングが接近戦になったはず。SUGOにしっかり備えなければいけませんね」とのこと。9月にはISDEサルデニアも控えている内山である。
 ゼッケン2を背負う太田真成は、今回3位の結果。内山裕太郎とは2秒の差を争った。「1日目のように落ちたりもしていませんし、ミスもしていません。日常は週に1度しか乗れていませんが、体は好調。9月末のISDEサルデニアに照準をあわせている最中ですね。今回、1日目のタイム設定がきつかったのですが、これもISDEのことを考えればいいトレーニングになったと思います」と太田。
 なお、昨年のチャンピオン鈴木健二はこれまでのレースに見られない不調をきたし、太田の2秒後で4位となってしまう。「前半は、本当に乗れていませんでしたね。後半になるにつれて、ようやくタイムもつめていけましたが」と鈴木。これまで同じWR250Rに乗っていた日高2デイズエンデューロでも、ここまで順位を落とすことがなかったが「夕張はアップダウンも激しいですし、そもそもマサ(太田真成)もちゃんとタイムを出せるようになってます。少し調子が悪ければこうなる」と鈴木。
 IBは、西森裕一が不運にも1周目でタイヤが外れてリタイア、前橋孝洋は1日目のエンジン不調を引きずり戦線を離脱してしまう波乱の展開。このサバイバルレースを制したのは、長距離系レースでは特に定評があり、パリダカの完走経験をも持つ村田竜志。「グラストラックのクロステストなど、非常にバラエティに富んだテストで楽しめました。日本のエンデューロがヨーロッパに近づいたと実感しました」とコメント。村田も、今季のISDEサルデニアに参戦することを表明している。
 NはFANTICを駆る谷先慎一が前半から絶好調にタイムを刻んでいき、優勝「チーム関西のみなさまにも、大変感謝しています、みなさんありがとうございました」と表彰式にてコメント。Wは、菅原聖子が1日目の雪辱を果たす形で1位を奪取した。
 
釘村忠は、2日間続けて快勝。58秒ものリードで内山を退けた
太田真成は、3位という結果。チャンピオン争いに、9月末のISDEと気を配る先は非常に多い
内山裕太郎は2位、KYBキットサスが効いたか
IBは村田竜志が制した
空と緑のコントラストが非常に美しい
Wクラスは菅原が雪辱を晴らして優勝
2日目の朝をまつパルクフェルメ
夕張の森は深く、トレイルは非常に走りがいがある
池田智泰バックカメラによる、夕張のルート。最高の天気に最高のシチュエーションであった

IA1総合も、釘村1位・内山2位・太田3位となった