ポールポジションを獲得し、決勝へも自信を見せていた長島哲太がホールショットを奪い、山田誓己、森俊也、仲城英幸、長尾健吾が続いていく。長島はオープニングラップから積極的なライディングを見せ、2番手に1秒もの差を付けると、59秒台をキープする圧倒的な走りで後続を引き離し独走態勢に持ち込む。山田もなんとか食らいつこうと序盤は59秒台をマークしていたが、徐々に離され、単独で2番手を走行。その後方の3位争いは大混戦となった。オープニングラップは森、仲城、長尾、山本剛大、國峰琢磨、亀井雄大、中本貴也の順にコントロールラインを通過し2周目に突入すると、3周目には、仲城が森を抜き3番手につける。5周目には長尾も森をかわし4番手に浮上。また開幕前のテストで転倒、ケガを負い開幕戦を欠場、まだ完治しないないものの、この大会から復帰した菊池は、痛みに堪えながらも追い上げを見せ、予選11番手から9番手に上昇してくる。仲城、長尾、森、山本、亀井、國峰、菊池寛幸、中本、北見剣、徳留真紀による3番手争いが続いていく。 開幕戦の優勝者、山本は3番グリッドから6番手にポジションを落としていたが、6周目に4番手まで挽回。予選では13番手に甘んじていた徳留も徐々にポジションを上げていく。 10周を終了し、トップを快走する長島と2番手の山田との差は2秒7。3位争いは仲城を先頭に、山本、國峰、森、菊池、長尾、亀井、徳留、北見というオーダーとなっていた。11周目に菊池は森をかわし6番手に浮上。12周目には國峰が山本を抜き4番手につける。そして13周目には、菊池が一気に4番手までポジションを上げるが、14周目の1コーナーでは國峰が菊池の前に出る。 ここまで3番手をキープしてきた仲城だったが、残り10周を切った16周目に國峰が3番手を奪う。翌17周目には菊池も仲城をパス。仲城は18周目には8番手までポジションを落とし、3番手争いは國峰、菊池、山本、亀井、徳留、仲城、森、長尾、北見の順に変わっていた。 レースも残り5周となった20周目、第1ヘアピンで菊池が國峰をかわし3番手に浮上するも、翌21周目の1コーナーでは國峰がポジションを奪い返す。3位争いは残り1周で3番手に返り咲いた菊池と國峰の2台に絞られていたが、最終ラップで4番手を走行していた國峰がアジア(MC)コーナーで転倒を喫してしまう。 レース中盤くらいからアベレージを保って走ったという長島が終始安定した走りで、J-GP3では初の優勝をポールtoウインで飾った。2位に入賞した山田との差は4秒あまり。さらに7秒半遅れて、菊池が3位のチェッカーを受けた。4位以降は仲城、徳留、山本、亀井、森、長尾の順に僅差でゴール。レース終盤に単独走行となった北見は10位でゴールした。 表彰台に上がった3名は開幕戦でノーポイントだったため、4位でゴールした山本が43ポイントでランキングでは2番手以下に大きく差を付け暫定トップに立っている。