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< 写真&レポート

台風の悪条件の中
優勝を果たした黒山健一

野崎史高が2位を獲得

接戦の中でミス
小川友幸は3位に

国際A級スーパークラス

2011全日本トライアル選手権シリーズ第3戦中国大会

9月の声を聞き、全日本選手権ようやく第3戦。中国大会の会場は、昨年に続き鳥取県鳥取市鹿野町のHIROスポーツ。往年のトップライダー山本弘之氏がこつこつとつくりあげたパークだ。

中国大会は、国際B級を朝早く(午前7時半)スタートさせ、国際A級スーパークラスでスペシャルセクションを設ける大会形式を採用している。しかし今回は台風12号の接近で、スペシャルセクションは中止。すべてのクラスで12セクション2ラップ、持ち時間4時間半となって開催された。

台風は、中国地方を直撃して多くの被害を出したが、鳥取市のこの界隈は台風の接近にもかかわらず強風にはならず、大雨による川の増水が目立った被害。過去に豪雨に見舞われた際の状況などと比較し、安全性は担保されているとして開催は予定通り進められた。ライダーのなかには会場までの道中で通行止めにあったりした者もあったが、たどりつけなかった参加者はほぼ皆無だった。

そんなわけで、去年は猛暑に苦しんだ同じ会場で、今年は雨水を含んだ泥に苦しめられることになった。気温は高くなかったが、湿度は高く、ライダーの体力の消耗はやはり激しかったようだ。

台風の接近に合わせて、用意されていたセクションはほとんど変更を受けた。川沿いのセクションは閉鎖となり、ほとんどのセクションが難易度を下げられた。全体にセクションは簡単、というのが前日の下見をしてのライダーの感想だったが、湿った土がのったコンディションは、細かい足を出させる条件を作り出していた。

第1セクション、今日は小川友幸(ホンダ)が早いトライだ。ライバルに先がけてセクションイン。もうちょっとでクリーンだったが、1点。このあとトライした黒山健一(ヤマハ)は、3点でマシンをアウトに運んでいる。前回4位と不本意な成績に終わった野崎史高(ヤマハ)が最後にトライし、オープニングセクションで唯一のクリーンをたたき出した。

ほぼ全員がクリーンの第2セクションのあと、滑る大岩を斜めに抜けていかなければ行けない第3セクションは鬼門かと思われたが、ここは全員が5点で勝負がつかず。しかしここでも、野崎がもっとも可能性のあるトライを見せていた。

トップグループが長い下見を下のが第6セクション。むずかしいはむずかしいが、セクション自体も長く、時間が足りなくなりそうだ。ここでも小川が先にトライした。時間が足りないと見るや、積極的に足をついてオンタイムでマシンを運び出した。3点。続いてトライした黒山は、すべてのポイントをぴたりと決めてクリーン。野崎はここで5点となってしまった。

しかし次の第7セクションで、今度は黒山が3点となった。小川は1点、野崎も3点だ。さらに丸太の一本橋を渡っていく第8では、黒山が丸太から落ちて5点となった。野崎は丸太を適度なスピードで駆け抜けたものの、その先のヒルクライムで5点。ここを小川は1点で抜けた。三者は僅差の勝負を続けているが、小川がやや優勢、のようにも見えた序盤戦だった。

今シーズン、本調子の試合ができていない小川毅士(ベータ)は、トップ3にはちょっと食い込めない。しかし彼らにあと一歩。前回3位の柴田暁(ホンダ)は、今回は波に乗れない。ライディングは悪くないように見えるが、5点が多いトライアルになってしまった。

10セクションで小川が1点、黒山、野崎がクリーンして、この時点では小川が12点、黒山が16点、野崎が18点。僅差だが、小川が一歩リードしていた。ところが11セクション、ほぼすべてのライダーがセクションアウトできているこのセクションで小川が5点になった。小川毅士を含めて、トップグループはみなクリーンだ。これでトップは黒山。1点差で小川、さらに小川に2点差で野崎。小川毅士はその野崎に5点差。1位から3位までが3点差と珍しい大接戦となった。

最終12セクション、小川が3点、黒山と野崎が1点。2ラップ目に入って第1セクションで小川が3点、黒山と野崎、さらに小川毅士がクリーン。黒山のリードが固まってきたかの試合展開となった。しかしまだ、4位小川毅士までがトップから9点の中に入っている。

第6セクションをトップ3が仲よく3点となった後、黒山が第7、第8と続けて3点。この3セクションだけで9点の減点を加算してしまった。これに対して小川は3点、1点、1点で、第8セクションが終わったところではトップ黒山の27点に対して小川が29点、野崎が31点と、終盤への逆転劇が期待できる展開となってきた。小川毅士はこの3セクションをすべて5点となっていて、黒山との点差は15点、3位野崎とも11点差となり、トップ3に切り込むチャンスはむずかしくなっていた。

9セクションは4人ともクリーン、10セクションは黒山と小川が1点、野崎と小川毅士はクリーン。黒山28点、小川30点。二人の点差は変わらないが、野崎が31点と小川に迫った。11セクションはトップ3がクリーン。小川毅士は5点。残るは最終セクションのみ。トップから3位までが3点におさまっているから、最終セクションの結果次第ではトップ3の順位はどうなるかわからない。3人ともに、勝利のチャンスもあり、また3位となる可能性もある。

トップ3の中では最初に黒山がトライした。1ラップ目の黒山は、ここを1点で抜けている。2ラップ目は、クリーンだ。これで、黒山は他の二人のトライを待つことなく、この大会の勝利を決定した。勢いよくセクションを出て一度、カードを提出してタイムチェックを受けて一度、黒山は勝利の雄叫びをあげて喜びを現した。

次に小川がトライ。優勝はなくなったが、野崎との2位争いが残っている。大事なトライだ。1点リードしているから、クリーンすれば野崎のトライを待つことなく2位が決まる。ところが、小川は最後の岩の攻略に失敗。5点となってしまった。万事休す。

最後のトライは野崎。小川のトライで4点差となっている。3点で抜ければ、2位が決まる。野崎はヒューム管でフロントを滑らせあわやのシーンを見せながらこれを1点で切り抜けた。そのまま、小川が失敗した大岩もきれいに走破。久々の2位獲得となった。 終わってみれば黒山が2位野崎に4点差の勝利。野崎と小川の点差は3点という、僅差の試合となった。

【黒山健一のコメント】

第1戦、第2戦と点差を開いて勝利できていたので、久々に僅差での戦いとなりましたが、勝ててよかった。これで3連勝となりましたが、チャンピオン争いのことは、次の中部できちんと勝って、それから考えます。今日は台風の中、応援に駆けつけてくれた人たちに感謝です。

【野崎史高のコメント】

久しぶりにこのポジションに戻ってこれました。もてぎで世界選手権を2日間走って、少し感覚が戻ったかなという実感はありました。それが証明できてよかったです。ただ終わってみると1位との点差が少なかったので、くやしい思いもあります。次は1位を目指します。

【小川友幸のコメント】

自分としては、調子が悪いわけではなく、いい感じで走っていたと思うのですが、3位となってしまいました。今日はもらったかなとも思ったんですけどね。今回は差がつくセクションが少なかった、勝負どころが少なかったかもしれません。1ラップ目の11セクションの5点でついた差を取り戻せませんでした。


ベテラン三谷英明
国際A級クラスを連勝

国際A級

ベテラン、三谷英明(ホンダ)が北海道に続いて2連勝。開幕戦で勝利した本多元治(ホンダ)に2点差の勝利だった。

1ラップ目にトップに立ったのは小野貴史(ホンダ)だった。しかし2ラップ目は1ラップ目の倍近い減点をとってしまって4位となってしまった。3位は岡村将敏(ガスガス)。

5位には佃大輔(ベータ)が入った。6位に若手の佐藤優樹(ホンダ)。IAでの初ポイントが6位入賞の快挙となった。

【三谷英明のコメント】

今日も疲れました。非常に滑るセクションで、若い子たちがミスをしていたので、5点にならないよう、するするとベテランの走りを心がけて、本多くんに2点差で勝つことができました。最後のセクションは手がつったまま走って、5点になりました。次も、がんばります。


ベテラン工藤靖幸が参戦した
I国際B級で勝利

国際B級

今回のHIROスポーツは往年のトップライダー、山本弘之氏がこつこつと作ったトライアルパークだが、山本弘之氏のライダー時代のライバルが、今回エントリー。ギネス記録をつくったウイリーキング、工藤靖幸(ホンダ)だ。

工藤は1ラップ目から5点を最小限に抑える走りでトップに出て、そのまま逃げ切って勝利を得た。

2位は前回初勝利をあげた小谷一貴(ベータ)。小谷の父親の小谷重夫さんもまた、現役時代に工藤のライバルだった。父親のライバルに敗北した小谷は「ミスもあったが、ミスがなくても工藤さんには勝てなかったと思う」と完敗を認めている。

工藤はここ数年、全日本の九州大会でセクションコーディネイトを行っていて、今回はセクションづくりの情報収集の意味合いもあったようだ。

【工藤靖幸のコメント】

久しぶりの全日本です。何年ぶりか、自分でも覚えていません。前回は九州大会に国際A級で走って2位だったんですが、今回国際B級に出たのはライセンスがなかったからです。国際A級ライセンスを失効してしまったので、国内A級からはじめて、昇格して全日本に出られました。ポイントがとれればいいかなと思って来てみたのですが、優勝してしまいました。

 



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