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全日本選手権シリーズランキング
 

写真&レポート

小川友幸が黒山をおさえ
全日本チャンピオン獲得!

ミスにの減点を最後まで挽回できず
黒山健一は2位へ

野崎史高、3位に
シリーズランキング、3位となる

国際A級スーパークラス

2010全日本トライアル選手権シリーズ第7戦東北大会

最終戦は、例年通り宮城県スポーツランドSUGO。台風14号が太平洋上を北上し、その影響で雨の最終戦となった。大嵐でなかったのがせめてもの幸い。天候はともかく、各クラスの戦いは、見ごたえ充分の白熱したものになった。最終戦にふさわしい内容の試合となった。

4時間で10セクション2ラップをこなしたあと、2セクションのスペシャルステージが用意された今回の大会。去年までは10セクション3ラップだったから、8セクション少ない少数精鋭の競技となる。取りこぼしは、致命的となる可能性ありだ。

第1セクションで、渋谷勲(ホンダ)が5点。ルーキーの野本佳章(ベータ)や宮崎航(ベータ)もクリーンしているので、渋谷が5点となるべきセクションではなかった。今シーズン、たびたび優勝争いに加わっていた渋谷だが、これで出鼻をくじかれ、優勝争いからは大きく後退してしまった。

第2セクションは、細かいマシンさばきがむずかしく、時間のコントロールが厳しかった。ここで多くのライダーが5点。小川毅士(ベータ)も5点となった。野崎史高(ヤマハ)が1点で抜け、SUGOとの相性のよさをあらためてアピール。黒山健一はタイムオーバーで5点。最後にトライした小川友幸は野崎と同じく1点。これで小川友幸と野崎が1点でトップ、2位には黒山、渋谷、柴田暁(ホンダ)、野本、宮崎が同列に並んだ。まだまだ試合は始まったばかりだ。

第3セクションは大きな建築資材と岩の組み合わせ。ダイナミックだが、トップ4人はみなクリーン、ランキング6位争いをしている田中善弘(ベータ)と柴田がともに1点。渋谷は、ここでこの日初めて5点以外のスコアでセクションを抜けた。3点。

第4セクション以降は、中杉トライアル場エリアを出て、ホテル跡地のエリアへ。ダイナミックな自然セクションが用意されている。徒歩で移動しなければ行けないギャラリーには、ちょっとしたウォーキング。

第4では、渋谷、小川毅士が5点。黒山が1点。野崎と小川友幸がクリーン。4セクションにして、トップは小川友幸と野崎の1点、3位が黒山で6点、小川毅士が10点、柴田11点、野本と宮崎が12点、田中16点、渋谷は18点。まとめれば少ない減点で抜けられるも、5点となるリスクも多いという、今回のセクション設定の妙が、結果に現れ始めていた。 第5セクションは池のほとりの岩場を抜ける新設セクション。田中が1点で抜けた以外、みな5点というこのセクション、柴田、小川毅士、野崎も5点になった。ここで黒山と小川友幸がクリーン。これで小川友幸が1点で単独トップ。黒山と野崎が6点でこれを追う展開となった。

そして次の第6セクション、長大なヒルクライムで小川友幸が失敗。野崎と小川毅士、田中が1点、渋谷と黒山がクリーン。これで小川友幸の優位は振り出しに戻って、小川友幸と黒山が同点で6点、野崎が7点と、トップ3が僅差で並んだ。4位争いは小川毅士は16点、田中が18点だから、トップ3のレベルの高さがうかがえる。

第7セクションは泥々のヒルクライムから岩盤を越えるダイナミックセクション。しかし実は足の出にくい設定で、柴田、田中、渋谷、小川毅士、黒山、小川友幸が次々にクリーン。野崎が1点をとって、トップ争いから2点差となった。

第8セクションはぬたぬたの斜面の岩を攻略していく恒例の難セクション。小川毅士、渋谷が1点、トップ3人はみなクリーンした。しかしこの頃、ライダーは持ち時間が残り少ないことに焦りを感じ始めていた。1ラップ目の持ち時間は2時間半。そのほとんどを、この時点で使いきってしまっていた。

クリーンの可能性のある第9セクションをトライして、10セクションはエスケープ(ただし、1時間も早く回っていた渋谷は10セクションを3点で抜けていた)という作戦。それでも小川が6点、黒山が5点のタイムオーバー減点をとってしまった。第9セクションでは黒山と野崎が1点を加え、1ラップ目は小川友幸11点、黒山が12点、野崎が14点。トップ3人はあいかわらずの僅差で、4位は小川毅士の22点。優勝争いは、まずこの3人に絞られてきた。

2ラップ目。1ラップ目に誰もクリーンが出せなかった第2セクションで、野崎が1ラップ目同様に1点、その後、黒山がなんと入り口の大岩につかまって5点。2ラップともの5点で、黒山は一気に苦境に立たされた。しかもその後、小川友幸がここをクリーン。小川友幸が、波に乗り始めた。

その後、小川友幸は細かいミスも最小に抑え、しかも大きなミスもなく、2ラップ目をつき進んだ。1ラップ目に申告5点とした最終10セクションも3点で抜け、2ラップ目の減点はわずか5点。まず完璧に近い。

野崎はこれも1ラップ目同様、第5セクションで5点。最終セクションでも5点となり、2ラップを終えたところで28点。小川友幸との点差は6点。スペシャルステージの2セクションで6点をひっくり返すのは、不可能とはいえないが、厳しいことはまちがいない。

黒山は、最終セクションでも5点。しかしやはり第2セクションでの5点が致命的で、2ラップ目も1ラップ目同様に12点。しかもタイムオーバーの5点もあるので、小川とは7点差、野崎と1点差の3位でスペシャルステージに望むことになった。

インターバルを置いて、ひとり2分おきにスタートのスペシャルステージ。ひとつめの急坂が誰ものぼれない。唯一、黒山が3点で抜けていった。小川友幸が5点となったので、両者の差は2点縮まって5点となった。野崎は黒山に逆転されて1点差の3位となっている。

そして最後のセクション。野崎を含む、全員が5点。黒山が、ここを華麗にクリーンする。ここで小川友幸が5点になると、黒山とは同点になる。小川は、最後のセクションを噛みしめるようにトライ、見事クリーン。これで勝負は決まった。

1年の長い戦いは、最後の最後まで目が離せなかった。小川友幸、3年ぶり、2回目の全日本チャンピオン確定だ。

【小川友幸のコメント】

「ずっと雨の中、がまんのトライアルでした。最後のトライは、トライ中にいろんなことを考えました。滑るんじゃないか、登れないんじゃないかと。集中を失っているのがわかったので、じっくり落ち着いて、それから最後の坂に挑みました。クリーンして、よかったです。そしてチャンピオン、ほんとうにうれしい。ありがとうございました」

【黒山健一のコメント】

「負けちゃいました。負けてしまって、もちろんくやしいし悲しいですが、今日も、今年1年も、いい戦いができたという満足感はあります。今日は、ポカミスがいくつかあって、それが致命的になってしまいました。スペシャルステージをふたつとも出られたのがぼくだけだったというのはよかったですが。今年はV10のかかった年でしたが、来年、またV10をめざしてがんばります」

【野崎史高のコメント】

「序盤はいい調子でいたのですが、結果が3位で、まったく満足していません。今年はずっとこんな感じで、ライディングの調子もいいのですが、結果がつながらない。今日は、第5セクションで2ラップともに5点となったのがまずかったです。ここがいけていれば、トップ争いができていたと思うのですが。今年は、ほんとうに結果がよくないシーズンでした。来年はこれじゃいけません」


IAクラス、田中裕人の優勝で
シリーズチャンピオンが決定した

国際A級

チャンピオン争いは、三谷英明(ホンダ)と田中裕人(ベータ)の二人に絞られている。ふたりはチームメイトだが、どちらもチャンピオンをとりたいと意欲たっぷり。ふたりは2点差で三谷がランキングトップ。小川友幸と黒山健一のチャンピオン争いと同じく、1位と2位でも、2位と3位でも、この戦いで上位につけたほうがチャンピオンとなる計算だ。

1ラップ目、ふたりは他のライダーを引き離して、別格のトップ争いを演じた。ふたりとも5点はひとつずつ。三谷が1ラップを15点クリーン5でまとめれば、田中はクリーンは同じ5個ながら、減点14点でまとめた。際どい勝負だ。1ラップ目3位につけたのは若手の筆頭滝口輝(スコルパ)。しかし滝口は24点と、このふたりのトップ争いには少し離されてしまった。

2ラップ目、チャンピオン争いの天王山。ところが三谷がつまずき始めた。第3、第4と続けて5点。2ラップ目中盤までに、三谷は田中に対して13点もよけいに減点してしまった。これは決定的だった。

結果、優勝は田中で32点。三谷はそれでも2位につけたが、12点差の44点となった。3位は、1ラップ目同様に滝口がよくまとめて初の表彰台を得た。

【田中裕人のコメント】

「今日は英明さんとの勝負にだけこだわって走っていました。途中、英明さんが崩れたのがわかったので、英明さんに勝ったのはわかったのですが、優勝したのかどうかは、結果が出るまでわからなかったです。これで3勝目、雨の北海道で勝てたので、雨とは相性がいいみたいです」


IゆIBクラスは清水稔久が
初優勝を果たした

国際B級

国際B級も、開幕戦勝利の樋上真司(シェルコ)と宮本竜馬(モンテッサ)のチャンピオン争いが熾烈。ポイント上は、樋上が12点リードして最終戦に臨んだが、宮本はこの2戦連勝していて、勢いがいい。

ところが勝負は、思わぬ逸材の勝利で決着した。清水稔久(ホンダ)。今シーズンは、北海道で15位に入っただけで、上位入賞の経験がない。その清水が、5点ひとつで1ラップをまとめ、15点でトップに出た。

宮本は小谷一貴(モンテッサ)と同点で16点。樋上は26点で13位と出遅れていた。

2ラップ目、コンディションの悪化でそれぞれ減点数は増えたが、それでも清水はトップを守った。2連勝の宮本とは同点、クリーン数ひとつだけの差。最終戦にきての、立派な勝利だった。

1ラップ目に2位につけた小谷は2ラップ目にやや減点を増やして4位。3位には、東北のベテラン米田悟がはいった。

チャンピオン争いは、こちらも同点で決着がついた。宮本、樋上、ともに89点。2位の入賞回数が宮本2回に対して樋上が0回ということでの決着だった。

【清水稔久のコメント】

「うれしいです。うれしいですけど、まだぜんぜん実感がわかないです。だけどMWMのチームのみんなが喜んでくれているので、それがうれしいです。トライアル始めて、途中中断していた時期があるんですけど、4年ほどになります。もちろん初優勝です!」



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