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全日本選手権シリーズランキング
 

写真&レポート

中国大会は黒山健一が優勝

小川友幸、2位

久しぶりの表彰台
3位になった小川毅士

国際A級スーパークラス

2010全日本トライアル選手権シリーズ第5戦中国大会

日本列島は、9月になっても猛暑が続いている。鳥取県鳥取市鹿野町の山の中も、35度を越す猛暑で、たいへんに暑かった。会場のHIROスポーツは、往年のトップライダー、山本弘之氏が、トライアルパークとしてこつこつと開発整備してきた山林だ。透き通るような湧き水と大きな岩々。トライアルが、自然を相手にするスポーツだということを再認識させられるような会場だ。今回は、12セクション2ラップと、国際A級スーパークラスのみがSSを2セクションおこなう。7時半から国際B級がスタートし、国際A級が11時にスタートするというシフトを敷くことで、渋滞を解消してその分持ち時間を減らして、てきぱきとした競技運営を目指している。朝早いスタートの国際B級の戦いに、関係者を含む、少なくないギャラリーが集まっていたのが印象的だった。

自然の山林がこの会場のメインだが、10セクション以降は本部近くの平坦な地に配された人口セクション。第1セクションから第8セクションまでは深い森の中に位置する。5年前に開催されたときには森の豊かさに感動するとともに、観戦ルートの長さが改善項目として検討されていた。今回は比較的コンパクトにセクションが配置されていて、ギャラリーもまず歩き疲れてへとへとになるようなことはなかったはずだ。歩く距離より、この日の大敵は、暑さだった。

それでも第8セクションまでは山の中の日陰に設定されていたから、それほど猛暑を感じずに試合は進んだ。第1セクションに真っ先にトライしたのは斉藤晶夫(ホンダ)。国際B級との干渉がないため、持ち時間はタイトに設定されている。1ラップ目が2時間半。トータルの持ち時間は3時間50分。この間に12セクション×2ラップとSSを2セクション。全部で26セクションを走らなければいけない。斉藤とて、早すぎるトライではなかった。斉藤のトライを見て、続々と他のライダーもトライ。斉藤が1点で通過したのに対し、田中善弘(ベータ)や野崎史高(ヤマハ)が5点と、明暗のコントラストのついた第1セクションとなった。黒山健一(ヤマハ)は1点、小川友幸(ホンダ)、小川毅士(ベータ)、渋谷勲(ホンダ)の3人がクリーンした。

続く第2セクションでは、黒山のみが1点で通過。他のすべてのライダーが5点となった。5セクションでは、泥沼に丸太がかけてあって、ライダーに一本橋走行を強いている。しかし渋谷が丸太を通らずに1回足つきを覚悟するラインで先べんをつけると、残るライダーは皆同じく1点で通過した。

黒山の3点リードのまま迎えた第7セクション、今度は黒山が5点。ここでトップは小川に移った。2点のリードだ。しかし直後の第8セクションで今度は小川が3点で同点。接近戦が続いている。

1ラップ目は黒山がトップで14点。小川が2点差で16点。3位は小川毅士で24点。野崎は4つの5点で28点と、優勝争いは苦しい展開。さらに渋谷は4つの5点にふたつの3点で29点と続いている。3位争いもまた、接戦だ。

第9セクション以降、炎天下で激しい戦いをしたライダーは、一様に暑さにやられていた。そこから回復できないまま、2ラップ目に突入。多くのライダーが2ラップ目に減点を増やしてしまっている。

2ラップ目に減点を減らせたのはわずかにふたり。野崎と西元良太(スコルパ)だ。西元は1ラップ目の52点から41点として、これが奏して西元は9位を獲得している。野崎は28点から20点と2ラップ目だけで見れば黒山に続く2番手のスコアをマークした。しかしそれでも、黒山や小川には届かず、2ラップを終えたところで、小川毅士を逆転して3位となるのが精いっぱいだった。

小川友幸は、1ラップ目は黒山を照準にいれて戦っていたものの、2ラップ目に4個もの5点をマークしてしまい、2ラップ目だけで黒山に10点差をつけられてしまった。こうなると、残るSSで黒山を逆転するのは困難だ。

さらに問題があった。時間がない。最初からわかっていたこととはいえ、ほとんどみな持ち時間を使い切っていた。SSは、持ち時間を超過しながらのトライとなる。野崎は、SSの第1をトライして5点となり、タイムオーバーも2点を加えて万事休す。2ラップ目に取り戻した3位の座から滑り落ちる結果となった。野崎は4位。

渋谷勲はSSをふたつとも申告5点で通過した。それでも結果は変わることなく、今回の渋谷は5位。小川友幸、小川毅士はSSの第1をトライして1点。小川毅士にすれば、表彰台への貴重な1点となった。小川毅士は3位で表彰台に上った。黒山はSSの第1を唯一クリーン。この時点で勝負を確定的として、振り出しに戻ったチャンピオン争いをまずリードすることに成功した。今シーズン3勝目。

6位は久々に田中善弘。今シーズン元気一番の柴田暁(ホンダ)は7位となった。8位に自己最高位、ルーキーの宮崎航(ベータ)がはいり、西元が9位、2ラップ目に減点を増やし、タイムオーバーに泣いた斉藤が10位。ここまでがポイントを獲得している。

【黒山健一のコメント】

「前回、前々回と、自分のミスで敗退しましたから、今回は、仮に万が一負けるとしても、悔いの残るミスはしないようにしようと心がけて走りました。結果的に、小川さんに12点差で勝利ができて、よかったです。暑さは、ぼくは問題なかったです。クーラー、エアコンのないところで生活してますし、暑い中で練習してますから、大丈夫でした」

【小川友幸のコメント】

「1ラップ目は黒山選手とシーソーゲームで戦っていましたが、ふたりともいい走りではなかったですね。1ラップ目に2点差ということで、2ラップ目に追い上げをしなければいけなかったのですが、猛暑で集中できないままの戦いとなってしまいました。これで残り2戦を勝たなければいけない展開となりましたので、もう思い残すことなく戦っていきたいと思います」

【小川毅士のコメント】

「久しぶりの表彰台で、うれしいです。今日は暑かったのと、セクションが長くて細々していたので、疲れました。いつもは2ラップ目に出てくる疲れが、今日は1ラップ目に出ていたので、厳しい戦いだなと思いました。でも応援してくれる人がいっぱいいて、それが励みになって3位を獲得できました」


IAクラス初優勝、山本直樹

国際A級

11時スタートとなった国際A級。3時間50分で12セクション2ラップを回ってくる。

1ラップ目、バツグンのスコアで戻ってきたのが、地元中の地元、山本直樹(ホンダ)だった。ご存知、お父さんは山本弘之さん。生まれたときには自分の庭がトライアルパークだったという環境で、しかもその練習場が、今回の全日本会場となった。優位は疑いがない。しかし同時に、地元の大きな声援もあって、並ならぬ声援の中戦わなければいけないことにもなっていた。  

山本の1ラップの減点は4点。2位の田中裕人(ベータ)が6点、3位の本多元治(ホンダ)は10点。このまま逃げ切りかと思われたが、やはり、A級初優勝の道は、そんなに簡単ではなかった。2ラップ目、山本はふたつのミスをおかし、5点を二つ並べてしまった。しかし一方、田中にも5点が二つあり、両者の戦況はほぼ互角。  

結局、山本はわずか1点の差で、地元でのA級初勝利をものにした。ランキングトップの三谷英明(ホンダ)は5位となり、同点ながら優勝2回の田中がランキングトップの座を奪っている。

【山本直樹のコメント】

「地元での初優勝。本当にうれしいです。1ラップ目はよかったんですが、2ラップ目にやってはいけないミスをふたつしてしまいましたから、まだまだ課題も多いです。次は、地元以外で勝てるようにがんばりたいと思います」


IゆIBクラスは宮本竜馬が初勝利

国際B級

朝7時半スタートといつにも増して早い時間のスタートとなった国際B級。12セクション2ラップは変わらないが、こちらは持ち時間は4時間ちょうどとなっている。

優勝は、国際B級で全日本に全勝していた時代の山本直樹を、近畿選手権で破ったという宮本竜馬(モンテッサ)。これが自身初優勝だ。実は宮本の師匠は、伝説の5年連続チャンピオン山本昌也。宮本のかぶるヘルメットは、チャンピオン時代の昌也のカラーリングをそのまま譲り受けている。

この宮本に2点差まで迫って2位となったのは小谷一貴。小谷のお父さんは、山本昌也、山本弘之時代のトップライダー小谷重夫だ。

【宮本竜馬のコメント】

「ようやく勝てました。長かったです。勝てたのは正直うれしいですけど、悔いが残るところもあって、微妙なところです。足を出さなくてもいいところで足を出したりしていましたから。第5セクションのクリーンは、自分でも気持ちよかったです」



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