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全日本選手権シリーズランキング
 

写真&レポート

今季初勝利
小川友幸

渋谷勲は2位

黒山健一は3位
地元で勝利を逃した

国際A級スーパークラス

2010全日本トライアル選手権シリーズ第3戦近畿大会

5月のこの時期、恒例となっている兵庫県猪名川サーキットでの近畿大会。昨年は新型インフルエンザが猛威を奮って、大事をとって開催が中止となった。開催1週間前になっての中止だったから、主催者もライダーも、みんなが残念な事態となったが、今回はそのリベンジ。しかし天気予報は雨。しかも大雨注意報のおまけまでついて、波乱の大会が予想された。

試合のシステムは、国際B級と国際A級は12セクション2ラップ。国際A級スーパーに限って、11セクションと12セクションのみの3ラップ目が加えられた。3ラップ目の2セクションに限って、ゲートマーカーがひとつ追加され、難度が高められていた。第1戦第2戦とちがって、2ラップが終わってそのまま3ラップ目に入り、インターバルは設けられない。3戦が終わって、それぞれ趣向を凝らした試合システムのトライがおこなわれている2010年の全日本トライアルである。

前夜から降り始めた雨は、特に土のセクションの様相を一変させていた。第1セクションの登りは、走ってもツルツル、足をついてもツルツル。どうにもならない。国際B級から5点が続出だった。

スーパーのトライが始まっても、厳しいコンディションは変わらない。しかし今年初めて出場の尾西和博(ホンダ)が3点で抜けると、渋谷勲(ホンダ)がクリーンと、攻略のキーは見えたかに思えた。しかしそれ以降、クリーンどころか、ついにセクションの出口まで到達するのもままならず。滑りやすい粘土層が顔を出してしまい、さしものトップライダーをもってしても、まったく発進ができなくなってしまっていたのだった。

第2セクションから第7セクションまでは、これも恒例、沢づたいのセクションが並ぶ。もともと沢なので、この部分は雨が降ったからといって、特に事態が急変するわけでもない。かえって雨が降ったほうが走りやすかったという声もあった。

スーパー用マーカーのない第2セクションを全員がクリーンして、第3セクションから本格的に険しいセクションが始まる。ここを1ラップ目に唯一クリーンしたのは黒山健一(ヤマハ)だった。第1セクションで渋谷に作られた5点のリードを、ここで一気につめて、いつもの黒山ペースが始まるかに思われた華麗なクリーンだった。

第4は、1ラップ目には全員が5点。第5は、柴田暁(ホンダ)、小川毅士(ベータ)、小川友幸(ホンダ)の3人だけが3点で抜けた。他は5点。黒山も渋谷も野崎史高(ヤマハ)も、みんな登れずだった。第6は、これもまたマーカーのない全クラス共通セクション。ただ、それでも全員がクリーンというわけではないところが興味深い。

第7は、あいかわらずの難所だがクリーンも出ている。そんな中、黒山が5点。今日の黒山は、いつもの強さが影を潜めてしまっているようだ。第8は泥のヒルクライムで、華麗なクリーンは絶望的。

一気に山を下って一番下の川に沿って9セクション、10セクション、そして本部前の11セクション、12セクション。1ラップ目は、第1セクションのアドバンテージをきっちり守りきった渋谷が2位小川友幸に5点リードでトップに立った。黒山は小川に1点差の3位。難セクション揃いだから、まだまだ勝利の行方は分からない。4位野崎も26点と、優勝争いに食い込んでいる。

2ラップ目、確実に堅実にトライを続ける小川友幸に対して、渋谷はアドバンテージをさらに広げようと冒険に出た。それが裏目に出て、7セクションで5点を取るなどして、減点を増やしている。これで、小川がトップに出た。しかし試合の現場では、雨と風でてんてこ舞い。なかなかライバルの点数を把握するまでには至らず、試合は最後の3ラップ目に入った。

ここで、渋谷が痛めていた左手親指をさらに痛めてしまい、11、12と連続5点。これで小川の優勝が決定的となった。小川友幸は11セクションはクリーン、12セクションは登れずに5点となり、勝利をクリーンで飾ることはできなかったが、2009年開幕戦以来、1年2ヶ月ぶりの勝利となった。

優勝は小川のものとなったが、2位争いは熾烈だった。渋谷がスペシャルステージで10点、黒山が2点と1点で抜けたことで、ふたりは同点となった。クリーン数も同じ。結局1点の数の差で、渋谷の2位入賞が決まった。

黒山が3位に転落、渋谷が2戦続けての2位(2戦続けて後一歩で勝利を逃した)となった今回のリザルト、2戦続けて4位に甘んじたのは野崎だった。2ラップを終えた時点では黒山と同点だったのだが、6点のタイムオーバーもあり、黒山に8点差の4位。今年は絶好調とはいうが、それが結果に結びつかないのが野崎のジレンマだ。

5位は小川毅士。野崎とは13点差、6位の柴田とは25点差と、孤高の5位。乗り換えたベータにもっと慣れて、トップ4の戦いに食い込みたいところだ。6位は元気のいい柴田。田中善弘(ベータ)と同点だったが、2点の数で順位が決まった。こうやって先輩たちと勝負して自分のポジションをひとつずつ上げていきたいと、大きな夢に向かって確実に上向いている柴田である。

今日はいいところがなかったと田中が7位、1ラップ目の不調を悔やむ斎藤晶夫(ホンダ)が8位、その斎藤に逆転されたかたちで9位となった宮崎航(ベータ)が9位。最後のSS12セクションを最初に登った野本佳章がポイント獲得最後の10位を得た。

スポット参戦の尾西が11位、西元良太(スコルパ)が12位。藤巻耕太(ガスガス)は前日の練習中に足を強打して、痛みが引かないため不出場となっている。

ランキング争いは、黒山に小川が3点差に詰め寄って、おもしろいことになってきている。

【小川友幸のコメント】

「ありがとうございます! 1年半ぶりでしょうか。1位とるのが久しぶりです。きのうも今日もセッティング変更をしてるんですけど、チームのバックアップがあってこそで、感謝をしています。雨は、そんなに影響はなかったと思います。土のセクションはたいへんでしたけど、沢はいっしょですし、むしろ雨のほうが走りやすかったかもしれません」

【渋谷勲のコメント】

「くやしいです。自信があったんですが、それで2ラップにもっと差を広げてやろうとクリーンを狙ったのが裏目に出てしまいました。こういうところが、まだ勝ち方をわかっていないところなんでしょうね。あと、指にひびがはいっているらしいんですけど、最後にやってしまって、それでSSがふたつとも5点だったのも残念でした」

【黒山健一のコメント】

「今日はぜんぜんだめでしたね。別に調子は悪くないです。問題があったわけでもありません。でも結果、こういうことです。雨の影響ということでもありません。2位にはなっておきたかったですけど、まだ次がありますから」


小森文彦がIAクラスを制す

国際A級

第2戦九州大会を欠場した小森文彦(ホンダ)が出場。1ラップ目からリードをとり、ただ一人、2ラップとも1ラップ10点台で回って勝利を得た。

小森には2点のタイムオーバー減点があったが、それでも2位岡村将敏(ホンダ)に5点差で勝利を得た。2位の岡村も、九州大会ではマシントラブルから16位に終わっていて、上位2名は九州大会とはまったく異なる顔ぶれとなった。

3位三谷英明(ホンダ)は九州2位から一歩後退。それでも、1位、2位、3位とただ一人の連続表彰台で、現在ランキングトップだ。

【小森文彦のコメント】

「そんなに調子がよかったわけではないんですが、5点が少なかったのがよかったかなぁと思います。1ラップ目が1位だと聞いたのも、2ラップ目の第9くらいまできていたので、6位くらいには入っているかと思ってましたけど、そんなにいいところにいるとは思いませんでした。第1戦の10位というをなんとかリベンジしたいと思いましたが、それより楽しく走ろうと思っていました」


Iゆ優勝したのは
ベテラン和田弘之

Iゆエキジビション125
倉持俊輝

国際B級

関西圏ライダーのベテランと若手の一騎打ちとなった。80年代のB級チャンピオン和田弘行(ホンダ)は、年に1度、近畿大会に出場して優勝するのをライフワークとしている。かたや宮本竜馬(ホンダ)は、80年代の5年連続チャンピオン山本昌也を師として頭角を現してきた16歳。宮本のヘルメットは、山本昌也のカラーリングをうけついでいる。

勝負は、ベテランの貫録勝ち。1ラップ目こそ宮本は和田に1点差と肉薄したが、ペースを崩さぬ和田に対して宮本はやや減点を増やしてしまった。

ランキングトップだった窪谷貴正(ホンダ)は今回10位だったが、いまだランキングトップ。しかしランキング6位の宮本が窪谷に8点差と、今年のB級のランキング争いは接戦となっている。

【和田弘之のコメント】

「おととし上福浦に負けたやろ、去年は大会が中止になったやろ、そやから3年ぶりの優勝や。年に1回、出られる限り出続けるで。出る限りは優勝してみせるからな」


●エキジビジョン125クラス

近畿大会では初めて、エキジビジョン125クラスに参加があった。関東の倉持俊輝(ガスガス)。同じセクションを走る国際B級のリザルトと照らし合わせると、今回は39位相当になった。関東大会の時より、ずいぶんスキルアップしている模様。日本のトライアルの将来のためにも、このクラスの発展を期待したいところ。

 



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