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2010年も強い
開幕戦を制した黒山健一

小川友幸は2

1ラップ目は好調だったが、
3位になった野崎史高

国際A級スーパークラス

2010全日本トライアル選手権シリーズ第1戦関東大会

2010年の全日本選手権が開幕。会場は、今年も茨城県桜川市の真壁トライアルランドと変わらないが、今年はセクションの設定に大きな変化があった。まず国際A級までは9セクションを2ラップ。これに国際A級スーパークラスに限って、2セクションのスペシャルステージが設けられた。通常の2ラップは今まで通りの真剣勝負。スペシャルステージは、もちろん真剣勝負だが、場内の観客がふたつのセクションに集結し、最後の勝負の行方を見守るという設定となっていた。お天気も最高で、いいコンディションの中、新しい試みはまず成功といっていい盛り上がりを見せた。

ゼッケン1の黒山健一(ヤマハ)は、まず盤石の構えだ。実は黒山は、シーズンオフに負傷が多く、手術もしている。それが一抹の不安材料でもあったのだが、幸い、シーズンに向けてトレーニングを開始すると、からだの動きも悪くない。マシンは新しくなって、ちょっと顔つきが変わったが、基本性能は今までとは変わらない。今まで通りのことをやっていれば結果はついてくると王者は落ち着いてシーズンを迎えた。

小川友幸(ホンダ)も、市販車ベースのマシンで2年目を迎え、こちらもまずまずの体制でシーズンを迎えた。野崎史高(ヤマハ)とふたり、なんとか王者黒山に一矢を報いたいところだ。このふたりに割って入って、上位を目指したいのが小川毅士(ベータ)渋谷勲(ホンダ)。小川毅士はマシンをベータにスイッチし、乗れているともっぱらの評判だった。

ベータ2年目の田中善弘(ベータ)、IAS 2年目の柴田暁(ホンダ)と斉藤晶夫(ホンダ)、西元良太(スコルパ)。さらに国際A級から昇格してきた若い3人、藤巻耕太(ガスガス)、野本佳章(ベータ)、宮崎航(ベータ)が新しいシーズンに色を添える。

第1セクションは、IAS 1年目2年目の6名のライダーのうち、唯一柴田が1点で通過。渋谷、小川毅士が2点減点となっているから、この減点1は快挙だった。さらに小川友幸、野崎も1点。ここをクリーンで通過したのはたったふたり。そのひとりが黒山健一で、もうひとりは田中善弘だった。 田中は第3セクションで2点を失うも、黒山と小川が攻略に失敗した第4セクションをクリーン。好調を見せつける。

田中と同様に、第1セクションでの2点を守って、その後クリーンを続けているのが、渋谷だった。さらに第1セクションでの1点だけでクリーンしているのが野崎。

序盤4つのセクションを終わって、野崎が1点でトップ、渋谷と田中が2点、黒山5点、小川友幸6点、小川毅士7点と続く。ルーキー勢の中では、柴田と宮崎がともに11点で他をちょっとリードしている。

勝負が動き始めたのは第5セクション以降だ。第5、第6と田中は3点5点と減点を積んでトップ争いからは一歩後退。渋谷も6、7と連続5点となってしまった。小川友幸も第4の5点以降、1点3点と失点が続く。なんとか踏みこたえているのが野崎で、第6を3点で抜けてトップを守っている。

しかしそんな野崎をひしひしと追いつめていくのが黒山だった。第7では1点を失ったが、大きな減点なく試合を進め、ライバルの失点を待ってトップに浮上しようという我慢の戦いだ。今回はセクション数が少ないから、大きな失敗のひとつひとつが試合に大きく影響してくる。 野崎は、最終9セクションで3点となって、1ラップ目の減点はトータルで8点。対して黒山は、9セクションを1点でまとめてトータル7点。ここでトップは黒山のものとなった。結果的には、これ以降黒山のトップの座が脅かされることはなかったが、しかし点差はわずかだから、黒山とてとうてい安全な思いで走っていたわけではない。

2ラップ目第5セクションで黒山が5点。ここを1点で通過した小川友幸と、トータル減点12点で同点になった。野崎は2ラップ目の第4セクションで5点となり、さらに第5で1点をとっていたから、トータル14点と一歩後退しているが、しかしトップの二人に食らいついている図式に変わりはない。 次の第6セクションが勝負。黒山健一、野崎史高がクリーンする中、小川友幸が5点。これで再び黒山が単独トップに躍り出た一方、小川友幸は野崎に2位の座を譲って追撃のチャンスを窺うことになった。 黒山は、この後はクリーンを続け、小川友幸も第6の5点以降はすべてクリーン。野崎は最終セクションで2点を失いつつも、小川友幸に対して1点のアドバンテージを守った。2位でスペシャルステージの2セクションを迎える。

スペシャルステージは、9セクション2ラップを終えてから20分ほどのインターバルを置いて、大岩を攻略するセクションと、名物の大ヒルクライムを横から攻めていくセクションの二つが用意されていた。 難攻不落と思われたが、最初にトライした斉藤晶夫(ホンダ)がまず3点をたたき出し、早めのトライを選んだ小川友幸がクリーン。これはトップライダーにとってはクリーンが当然かと思われたが、小川毅士と野崎史高が失敗。最後の、3つの大岩をフロントを上げたまま飛び移っていくポイントだった。実は小川毅士は、渋谷と同減点で2ラップを終えていた。このふたりは4位争いをしていたから、ここでの5点は4位争いに決定的なポイントとなった。 ひとつのSS、クリーンをしたのは、黒山、小川友幸、渋谷の3人。田中と野本が1点、斉藤が3点で、6人が5点の餌食となった。 最後のSS。深くえぐれた名物ヒルクライムは、もはやヒルクライムというより直角の壁を上るに等しい。しかも助走が充分ではない。かなり険しい難所になった。

今回も、早めのトライを選んだ小川友幸は、しかし中盤で失速。一度下まで降りてやり直しを試みるも、ラインクロス。再度の挑戦も失敗していたから、納得の5点となった。野崎との勝負は、これで分からなくなった。野崎の最後のトライを残して、二人が同点となったのだ。 黒山は、登りきる頂点でマシンを押し出し、2点減点。ここを5点となったとしても、黒山の勝利は決まっていたのだが、まずまずの有終の美。渋谷も同じく2点。これで小川毅士がたとえこの難セクションをクリーン下としても、渋谷の4位は決まったことになる。

小川友幸との2位争いが気になる野崎がトライ。ここでクリーンすれば、2位は野崎のものだ。しかし、黒山と同じく、頂点で2回の足つきで押し出した。たった1点差で、野崎は小川友幸に敗れて3位が決まった。 渋谷に敗れて5位が決まった小川毅士がトライ。しかしなんと、小川はこの難セクションを見事にクリーンした。中断から素晴らしい加速で、スピードに乗ってのクリーン。この日の、いくつかの不本意なトライを帳消しにするような華麗なトライだった。

最後にトライしたのが柴田。小川毅士のクリーンが奇跡のような印象だったSSで、最後のトリを受け持ってしまった柴田は、しかしこれも見事なクリーン。頂点で失速しながら、身長に体勢を整えてマシンを進めていくさまは、熟練の貫録さえ見せた。SSだけに限って言えば、渋谷と並んでの3位タイだった。 最終的リザルトは、去年のランキングに応じて割り振られるゼッケン順にごく近いものとなったが、個々の勝負、セクションでの走りは、大きな変化と物語がある。2010年、大きな変化が待ち望まれる。

【黒山健一のコメント】

セクション数が少なくてラップも少なかったので、ひとつのミスで順位が入れ替わると思っていたので、5点二つで正直苦しい展開になるかと思いきや、他のライダーがミスをしてくれて、勝ててよかったです。苦しい試合になるかと思いながら、人の点数を気にしていてもうまく進まないので、自分の走りに集中しました。SSのヒルクライムは、がまんしてクリーンを狙うこともできましたけど、落ちても恥ずかしいので、無難にぽんぽんと足を2回つきました。ガッツポーズ出にくい終わり方でしたけど、登れてよかったです。この試合形態は、お客さんもたくさん見てもらえて、よかったと思います。2ラップ終わってからのインターバルが、からだが冷えてちょっと間延びした感じではありましたね。でもいいシステムだと思いますよ。

【小川友幸のコメント】

始まる前には黙っていましたけど、ちょっと準備が足りなくて、不安をかかえたままのスタートになっていました。そんな中で2位になれたので、まずよかったと思います。ラップ数が少なくて、混雑するのも予想していましたので、自分のペースで早まわりをしたのですが、それもよかったと思います。試合のスタイルも、よかったと思います。セクション数をもうちょっと増やしてもよかったかと思いますが、それはそれ、このままでもいいと思いますよ。次までには、今回の課題を解決して、調整を済ませて臨みたいです。

【野崎史高のコメント】

3位になれましたけど、うれしくないです。くやしいです。SSでの自爆は、自分の得意パターンだったので、特にくやしいですね。今年はからだの調子もすごくいいし、走りもよかったと思うのですが、結果がすべての世界ですから、そういう点ではぜんぜん良くなかったです。技術的には誰にも負けないという意識で走れたんですけど、精神面などで、まだ足りない部分があると思います。試合スタイルは、こういうのを試して、いろいろやってみてほしいと思います。九州はぜひめざす結果を残したいです。


スーパークより降格
国際A級で優勝した三谷秀明

国際A級

9セクション2ラップと、いつもよりコンパクトになった国際A級。藤巻耕太、野本佳章、宮崎航がスーパークラスに移って、今年はどんな年になるのか。スーパークラスから戻ってきた三谷英明(ホンダ)、小川毅士がチームを移籍したのでアシスタント役からライダーに復帰した田中裕人(ホンダ)を加えて、顔ぶれは多彩だ。

終わってみれば、上位にはベテラン勢がずらりと並んだ。1位三谷英明、2位本多元治(ホンダ)、3位岡村将敏(ホンダ)と、いずれもスーパークラス経験者。 10代のライダーとしては、滝口輝(スコルパ)が15位でかろうじてポイントを獲得したにとどまった。滝口は2週間ほど前に追突事故に遭い、むち打ちに苦しみながらの参戦となった。

昨年、B級で全戦優勝をした山本直樹(ホンダ)は24位。A級の洗礼を受けたというところだが、A級のセクションに慣れてくれば、まだまだ期待できる逸材だ。

【三谷英明のコメント】

成績のことはなにも考えずに、淡々と走ってました。シーズンオフはフューチャー125というマシンにずっと乗っていたので、このマシンに乗ったのは菅生以来で、それが新鮮でよかったのではないかと思います。久しぶりのA級で楽しく走れたのでよかったです。

 


I国際B級初優勝
樋上真司

国際B級

新しい人材が出てくるのが興味の焦点の国際B級。ベテランと若手の戦いはどちらに軍配が上がるのか。 開幕戦を制したのは、参戦経験は豊富だが、今まで実力を発揮できずにいた樋上真司(ホンダ)。1ラップ目にトップに立ち、2ラップ目にミスを増やしたものの、2位以下に5点差で逃げきって初勝利を得た。

2位にはいったのは44歳のベテラン、窪谷貴正(ホンダ)。チームMWMに入って頭角を現した。2ラップ目の11点は宮本竜馬(ホンダ)と並んでベストスコアだった。 3位宮本竜馬(ホンダ)、4位松本龍二(スコルパ)と若手ライダーが続き、5位平井賢志(ホンダ)、6位椎根弘守(ホンダ)がベテラン勢。7位の岩田悟はまた若手と、今回はベテラン、若手が入り乱れての混戦となった。 昨年、エキジビジョン125で精力的に参戦した磯谷玲が11位と初ポイント。14歳の将来も楽しみだ。

今回、エキジビジョン125には、13歳の倉持俊輝が参戦。トライアル・アカデミー出身者で、要所要所で光るライディングを見せていた。試合をまとめるにはまだ経験が必要のようだが、これも将来が楽しみなひとりだ。

【樋上真司のコメント】

いつもどおり走れたという感じです。2ラップが終わって、1ラップ目にはトップだったと聞いたのですが、2ラップ目に減点増やしたし、あまり期待しないでスーパークラスのトライを見に行って、戻ってきたら優勝したと聞かされました。意外でした。B級は5年目くらいかな。長かったですね。去年までは試合前はピリピリしてたんですけど、今年はそうならないように、ふつうに走れたのがよかったと思います。気持ちの切り替えができるようになったのかな。真壁は苦手で、いままでポイントすらとったことないんです。期待されるとプレッシャーになりますけど、九州もがんばります。

 



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