文部科学大臣杯 2009年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第4戦 SUPERBIKE RACE in SUGO 主催:スポーツランドSUGO(3,737.5m) 予選レポート DATE:2009-8-29
約3カ月ものインターバルを明けて迎えた第4戦SUGO。公式予選が行われた土曜日は朝から雨模様となったが、JSB1000クラスのセッションを迎えるころには雨も上がりドライコンディションでのタイムアタックとなった。今回もノックアウト方式で行われ、ウエット宣言されていたこともあり、タイヤの使用本数制限が解除されたことが、もう一人の主役を作る結果となった。 8月上旬に行われた事前テストではハルク・プロの山口辰也、ヨシムラの酒井大作がレベルの高い走りを見せていただけに、今回も、この2人を中心にウイークが進んでいくと思われた。実際、金曜日のA.R.T.走行では山口が1分28秒084をマークし、非公式ながらコースレコードを更新する走りを見せていた。 しかし、今回ポールポジションを獲得したのは桜井ホンダの亀谷長純だった。亀谷はQ3で予選タイヤを使うと1分27秒827をマークし、見事コースレコードを更新した。「自分でも(1分27秒台は)出るとは思わなかった。Q2まで決勝用タイヤで走っていて、いいアベレージで走れているので、いい感じに仕上がってきていると思う」と自信をのぞかせる。亀谷と同じく1分27秒台に入れてきたのは大作だった。「メチャクチャ(マシンが)安定しているでしょ? 耐久走りだからね(笑)。Q3ぐらいは魅せようかとアタックしたら最終コーナーでハイサイドを食らっちゃいました」と大作。“ポールポジションを獲れなくて悔しい”と言いながらも、その表情は自信に満ちていた。一方、山口は1分28秒台を切れずに3番手と、やや不発に終わったが、「セッティングを詰めている段階なので、こんなもんですよ」とサラッとコメント。 気合いの入った走りを見せているのがゼッケン1をつける中須賀克行だ。「予選タイヤを一本だけ使ったけれど、決勝タイヤとあまり変わらなかった。今、1分27秒台で走るのはリスクがあるけれどアベレージはまずまずなので、スタートで前に出てレースを引っ張ることができればチャンスがあるかもしれない。今回を含め残り5レースを頑張ります」と2連覇を虎視眈々と狙う。 事前テストで着実に自己ベストを更新してきた柳川明は、今週も一歩ずつ前進している。「決勝では27秒台には入らないと思う。28秒台で、どれだけ走れるかがカギ。25周あるし、我慢比べになると思う」と柳川。チームグリーンは今回から、Ninja25周年を記念したニューカラーをカーボンカウルに施している。マニアは要チェックだ! 大崎誠之も「今回は気持ちよく走れています。ムリしていなくてもタイムが出ているし、決勝に向けて準備万端です」と安定した速さを見せていた。 地元期待の伊藤真一はやや苦戦気味の予選7番手。こちらもホームコースの横江竜司が8番手、井筒仁康が9番手につけ3列目に並ぶ。 アベレージで見ると、やはり大作の仕上がりが目を見張るものがある。「スタートしてから、どう走るか決めようと思う。バイクに乗るのが楽しいし、25周を楽しもうと思っている」と大作は余裕を見せる。山口はマシンの仕上がりがカギか?! 亀谷、中須賀、柳川も加われば4メーカーが入り乱れたトップ争いになる。気になるのが決勝日のコンディションだ。天気と気温がレースを左右する要因になるかもしれない…。