#5高山勝利、涙のチャンピオン。
「長かった。。。」
チェッカーを受けマシンを降り遠坂メカと握手をし目が合うと、その高山の目から涙があふれた。今日のレースと、春から毎戦続いた追われる立場の緊張感からの解放された瞬間だったのかもしれない。
「夢にまで見たッスよ。。。(夢の中で)気づくとマーさん(山下選手の愛称)が後ろから追ってくるんス。いつもいつもマーさんに追われて。。。そんな夢なんス。。。。終わった?」その声は、涙にかすれ絞り出すようにして発せられた。そしてあっと言う間にライダーと仲間達の祝福のうずの中に巻き込まれていった。おめでとうございます。
moto2クラスもmoto1open同様、#5高山(BEAST EYE RACING Club MotoRoman)が勝てば、その時点でチャンピオン決定。#2山下(アルタイヤ
ハスクバーナ レーシングチーム)はなんとしても勝たなければならない。今回もこの2人による厳しい戦いとなると予想された。
しかしその2人に食い込んだのが#32栗本(C.G.PHANTOM RACING)だった。決勝グリッドは2番手につける。#32栗本は、このところ2戦続けて入賞し実力を見せ始めているライダーだ。
HSを決めたのはPPスタートの#5高山、2番手には#32栗本、そして#2山下と続く。#5高山は一気に逃げの態勢に入る。それを追う#32栗本と#2山下。
#32栗本は今年オールスタークラスに昇格した1年目のライダーだ。レースもこのMOTO1が初めてという。このようなライダーがトップですぐに戦えるチャンスがあるのもMOTO1の魅力だろう。
しかし#2山下にとって#32栗本はまだ本当の敵ではないとばかりに、序盤で栗本をパスすると、#5高山の追撃態勢に入る。ラップを重ねる毎に高山との差を縮め、ついにその背後に詰め寄った。高速コースは山下の得意とするコースのひとつだ。が、高山も逃げる。高速コーナーでは暴れるマシンをねじ伏せ山下から逃げる。今回もこの2人のドッグファイトとなった。フロントに荷重をかけスライドを多用する高山に、ハングオンでグリップ重視の山下。2人のラインは時に大きく違う。
しかしこの日の#5高山は強かった。最終ラップ、最終コーナーをトップで立ちあがってきたのは#5高山だった。半年に及ぶこの2人のドッグファイトに決着がついた。
2位はその#2山下、3位には#32栗本が入った。
今期の#2山下もすばらしかった。moto2クラスを面白くし、また多くのMOTO1のファンをつくった功績は大きい。
高山選手。この勝利でmoto2チャンピオンを決めた。高山はMOTO1全日本スタート以前から参戦しMOTO1を作ってきたライダーでもある。 |
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32栗本選手、ついに3位表彰台。moto2の新星だ。レースを重ねる毎に速くなる。 |
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今回も厳しい戦い。勝ったのは#5高山。Moto2チャンピオンを決めた。(BEAST
EYE RACING Club MotoRoman) |
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2位の#2山下。チャンピオンは逃したが、moto2クラスを面白くし、また多くのMOTO1のファンをつくった功績は大きい。この山下選手のファン(サポーターという方が近いか)はとにかく熱い。(アルタイヤ
ハスクバーナ レーシング チーム) |
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3位に入ったのは#32栗本。このところ表彰台の常連だ。(C.G.PHANTOM
RACING) |
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レース終了直後の歓びの#5高山選手。長いつきあいの遠坂メカと。(BEAST
EYE RACING Club MotoRoman) |
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