全日本モトクロス選手権シリーズ第5戦九州大会は、雄大な阿蘇の山並みを望む熊本県のHSR九州で開催された。九州地方のモーターサイクルスポーツの拠点となっているHSR九州。モトクロスコースは大小のコーナー、ジャンプが連続するテクニカルなレイアウトが特徴。元々の火山灰の黒土と茶褐色の粘土質の土をミックスしたためコースのパートごとに路面状況が異なり、また全体的に滑りやすい土質のため、タイヤの選択やラインの選び方が勝負のポイントとなる。 IA1第1ヒート。ホールショットを決めたのは増田一将。直後にチームメイトの福留善秀が増田に激しく挑みかかり、福留、増田、加賀真一、出原 忍、成田 亮の順で1周目のコントロールラインを通過。4周目、1コーナーの進入で今度は出原が福留をパスしトップに浮上。その出原を8周目に成田がパスするなど、上位のポジションは激しし入れ替わる。 その一方で、スタートで出遅れ1周目10番手のポジションからハイペースで追い上げてきたのが熱田孝高。レース中盤、トップ争いに追いついた熱田は、増田、出原を立て続けにパスすると、9周目には成田を捉えトップに浮上する。しかし成田も諦めずに熱田に食い下がり、後半、完全に成田と熱田の二人に絞られたトップ争いは、15周目に成田が再び先行するものの、迎えたラストラップに熱田が勝負をしかけ逆転。その後も成田の攻めを守りきった熱田が今季4勝目をマークした。2位は成田。後半ポジションを下げた出原に代わり福留と増田によって繰り広げられた3位争いは、最終ラップに福留と増田が接触転倒。この間に再びポジションを回復させた出原が3位表彰台を獲得した。 第2ヒート。ホールショットを決めた釘村太一をパスし、成田がトップ、釘村、溝口、増田、加賀がこれに続きコントロールラインを通過。一方、1周目の混戦の中で大河原功次と小池田猛が接触転倒するアクシデントがあり、熱田はこれに巻き込まれ大きくポジションを落してしまう。トップ争いは、釘村、溝口がポジションを下げ、代わって増田が2番手に浮上。増田の執拗なプレッシャーを受けた成田は、9周目に増田の先行を許すが14周目に再び増田をパスしトップを奪い返す。終盤、増田の追撃を振り切った成田はトップでチェッカーを受け今季5勝目をマーク。2位は増田。1周目7番手のポジションから追い上げてきた出原の追撃をかわした加賀が3位表彰台を獲得。出原は4位。熱田は23台をパスし5位でフィニッシュした。
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