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2位高濱と優勝した増田、3位の辻
ヒート1はホンダが表彰台を独占した

スタートからぶっちぎりの独走で
第2ヒートを制した高濱龍一郎

IA1

 全日本モトクロス選手権シリーズ第6戦北海道大会は、北海道上川郡和寒町のわっさサーキットで開催された。コースは和寒町の公園がある三笠山の北側斜面に作られた町営施設。元々岩盤や石の多い場所であるためコース整備が難しく、選手会からの要望もあり、予選終了後にもコースの掘り起こしや入念な散水作業を行ないながらのレース進行となった。梅雨のない北海道ならではの好天に恵まれた今大会には11000人の観客が訪れ、トリッキーなコースをハイスピードで駆け抜けるスリリングなレースを楽しんだ。
 
 出走25台で行われたIA1クラス。第1ヒートは辻健二郎のホールショットでレースがスタート。直後増田一将が辻をパスしてトップに浮上。増田を先頭に大河原功次、小島太久磨、高濱龍一郎、辻、小池田猛、釘村太一、出原 忍の順で1周目のコントロールラインを通過する。トップに立った増田が序盤からハイペースな周回を重ねリードを広げる一方で、小島はトップ集団のペースを維持できず後退。代わって小池田が単独2番手に浮上し、その後方では辻、大河原、釘村、高濱が3位争いを繰り広げる。後半、ペースを上げた高濱は、釘村、大河原をパスし4番手に浮上すると、後半辻も射程内に捉えこれをパス。勢いのついた高濱は終盤、単独2番手を走行していた小池田にも急接近。ラストラップにもつれ込んだ2位争いは、コーナーのインを突いた高濱が小池田を押し出す形で決着。小池田がバランスを崩した隙に辻も小池田をパスし、独走を続けていた増田に続き高濱、辻の順でフィニッシュ。ホンダの3台が表彰台を独占した。
 
 第2ヒート、ヒート1の後半すさまじい追い上げを見せた高濱がホールショットを奪うと1周目からライバルを圧倒。序盤で早くも2番手以降に10秒以上の差をつけトップを独走する。後方では、好スタートを決めた小島、加賀真一、釘村、戸田蔵人、小池田らが接戦を展開。また第1ヒートを制した増田は1周目9番手のポジションから追い上げを開始した直後に転倒を喫し、中段からの追い上げを強いられる。レースは序盤に大量リードを築いた高濱がその後もペースを落とすことなく走りきり、独走で今季3勝目をマーク。同じヤマハの小島、釘村をパスし4番手に浮上した小池田が、後半2、3番手を走行していたスズキの加賀と戸田の間に割って入り3位。終盤小池田の激しい追撃を受けた加賀が、なんとかこれを振り切って2位でフィニッシュした。戸田は4位、増田は5番手までポジションを回復しフィニッシュしている。この結果ポイントランキングではトップ小池田を11ポイント差で高濱が追う展開となっている。
 
 
 

独走の独り舞台。後半戦も
快進撃を続ける溝口哲也

スタートtoフィニッシュの完璧な
展開で第6戦を制した溝口哲也

IA2

 第1ヒートは、毎戦確実にスタートを決めてくる溝口哲也がホールショット。中堀敏宏、小島庸平、新井宏彰、福留善秀、北居良樹がこれに続きトップ争いが始まる。序盤、小島が中堀をパスし2番手に浮上。しかし溝口は小島の接近を許さず、徐々にリードを広げていく。レース中盤、今度は福留が小島に接近。福留は必死で防戦する小島を捉えパスすると、疲れの見え始めた小島を引き離し単独2番手のポジションをキープする。結局レースは溝口が1度もトップを譲ることなく独走し優勝。11秒遅れで福留が2位でフィニッシュ。小島が1周目9番手のポジションから追い上げてきた釘村 忠の追撃をかわし3位表彰台を獲得した。
 
 第2ヒート、またもホールショットを決めた溝口に、今度は北居、福留、新井、平田、深谷広一が続き1周目のコントロールラインを通過。序盤、溝口が得意のレース運びで逃げきりを図る一方、後続では北井と福留が激しい2位争いのバトルを展開。昨年まで同じチームに在籍し、互いに手の内を知る北居と福留のバトルは、福留が北居をパスし2番手に浮上。この隙に十分なアドバンテージを築いていた溝口だが、後半周遅れにラインを塞がれる形で転倒を喫し、一気に2位福留とのマージンを失ってしまう。終盤、一気に差の詰まった福留がスパートをかけて溝口に接近。慌てた溝口もあわや転倒というミスを冒すが、再びペースを取り戻した溝口は、執拗に追いすがる福留を僅差で押さえ込みヒート2も優勝。3戦連続となるパーフェクト優勝を達成し、今季7勝目をマークした。コンマ14秒差で福留が2位。福留に抜かれたあと単独走行を続けていた北居が3位でフィニッシュした。この結果ポイントランキングでも溝口がトップを独走。小島、釘村、北居、福留がこれを追う展開となっている。

 

地元九州で破れた悔しさを
北海道で貼らした谷本功志

IB OPEN  
 
 ホールショットを決めた片倉久斗を先頭に、地元北海道の上村直冬、谷本功志の好スタートでレースがスタート。「地元九州大会の結果が悪かったので気合を入れた。」という谷本は、上村、片倉をパスしトップに浮上すると、そのままリードを広げ独走態勢へと持ち込む。4番手には黒澤良太が続き前半が経過。レース後半、2位を走っていた片倉に上村が襲いかかり2番手に浮上。片倉は黒澤にも抜かれ4番手にポジションを落とす。
 
 レースは「スタートが切れて楽な展開だった。」とい谷本が逃げきって優勝。地元の上村が2位。「いつも後半ペースが持たないので、前半は体力を温存して走った。」という黒澤が3位でフィニッシュ、表彰台の一角を手にした。

 

 

IB2は、このクラスを得意とする
斉木達也が今季4勝目をマーク

IB2    
 
 ホールショットを決めたのは片倉、斉木達也、岡田 涼、前田祐希、津山静雄、矢野昇平がこれに続きレースはスタート。1周目、斉木が片倉をパスしトップに浮上。「風邪で体調はよくなかったが、トップに出たあとは単独で走れたのでよかった。」という斉木は、序盤からリードを築くとそのまま逃げきって優勝。後方では、片倉をマークしていた岡田が転倒でポジションを落とすが、津山、前田、岡田をパスし3番手に上がってきた矢野が終盤片倉に追いつき2位争いを展開。
 
 「あと1周あったら抜かれていたと思う。」という片倉が、なんとか矢野の追撃を振り切り2位。「スタートで前に出ないと勝てないですね。」という矢野は3位でフィニッシュした。 

 

 

優勝した鈴木沙耶と2位の根本(左)
安原さやが3位で初表彰台を獲得した

レディース
  
 「地元でどうしても勝ちたい。スタートから一気に逃げきるのが自分のスタイルなので、トップで1コーナーを回って1周目から思いっきり行きます。」と語っていた小樽出身の沖幸子が公約通りのホールショット。後続には奥野歩希、根本めぐみ、鈴木沙耶が続きレースがスタートする。逃げきりを図る沖に対し、追い上げが得意な鈴木は2周目にトップに立つと追撃態勢に入る。3位以下を大きく引き離しての両者のトップ争いは、3周目、沖がストレートで単独転倒。これで労せずトップに立った鈴木がそのまま逃げきって今季3勝目をマーク。序盤に奥野をパスした根本が単独2位でフィニッシュ。奥野と中段から追い上げてきた安原さやの3位争いは、安原が奥野をパスし初の表彰台をゲットした。
 
 優勝した鈴木は「ここから勝負だと思っていたら沖さんが転んでしまって、危うく沖さんのマシンにぶつかりそうになりました。いつもスタートで出遅れて負けていたので、今回はいいスタートが切れてよかったです。」とコメントした。
 
   


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