写真&レポート

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2-1の総合優勝を飾りケガからの
完全復活をアピールした増田一将

第1ヒートでクラス初優勝をマーク
ランキングトップに立った辻健二郎

IA1

 全日本モトクロス選手権大会第4戦中国大会は広島県世羅郡世羅町のグリーンパーク弘楽園で開催された。十分なコース幅を持った1.7kmのアップダウンコースの中に、飛距離約20メートルのラムソンジャンプやフープスなどを配した日本有数のダイナミックさを誇るグリーンパーク弘楽園。大会期間中は好天に恵まれ、初夏を思わせる強い日差しにホコリが舞うシーンもあったが、総勢10名のスタッフがコースメインテナンスに従事した結果ほぼベストのコンディションが保たれ、地元広島や近畿、九州などから足を運んだ1万3千500人のファンが白熱したバトルを楽しんだ。


 注目のIA1第1ヒート、ホールショットを奪ったのは大河原功次。戸田蔵人、小島太久磨、出原 忍、増田一将が大河原に続き、スタート後ショートカットで戻って来る1周目のコントロールラインを通過。2周目、戸田が大河原をパスしトップに浮上。大河原は小島、増田にもパスされて4番手にポジションを下げる。戸田、小島、増田による序盤のトップ争いは、まず小島が戸田を抜いて一旦はトップに立つが、様子を伺っていた増田が攻勢に出ると、戸田、小島をパスしトップに躍り出る。レース終盤、スタートの出遅れを挽回し後方から追い上げてきた辻健二郎が、2位争いの混戦を抜け出すと増田に接近。逃げる増田に対し、追い上げのペースを維持しさらにスパートをかけた辻は、ラストラップ、増田を捉えるとついに逆転。増田も応戦し上り最終ストレートで並びかけるが、フィニッシュラインはタイヤ半分辻が前で、地元山口県出身の辻がIA1クラスで初優勝。増田が2位でホンダが1-2。後続では、再び勢いを取り戻した大河原、小島の3位争いに加賀真一が割って入り、大河原が3位、加賀が4位、小島は5位でフィニッシュした。

 続く第2ヒート、またも大河原のホールショットでレースがスタート。しかし、戸田がすかさず大河原をパスしトップに浮上する。スタート3番手につけた増田は、2周目に大河原をパスすると、3周目には戸田のインを突いて逆転。この際アウトから抜き返そうとした戸田は転倒し大きくポジションを下げてしまう。トップ増田の後方では、加賀真一、辻が2,3番手に浮上。しかし加賀は単独転倒し、中盤以降、レースは再び増田と辻の一騎討ちの様相を呈する。テールtoノーズのトップ争いは、終盤辻が増田との差を詰めるが、今度は増田もきっちりと応戦。最後は増田が逃げきって優勝、辻が2位。後続では、加賀、大河原がミスで後退し代わって小池田猛が3位、ラスト小池田に抜かれた小島が4位、加賀が5位でフィニッシュした。


 この結果、暫定のポイントランキングは辻がトップに浮上。小池田が2番手、高濱龍一郎が3番手で、僅差で辻を追う展開となっている。

 

今季初のパーフェクト優勝でポイント
ランキング首位に躍り出た溝口哲也

「ようやく自分の走りを見せられた」と
長男を抱いて表彰台に立った溝口

IA2

 第1ヒートは、ホールショットを決めた溝口哲也が、ハイペースで後続を引き離すと序盤からトップを快走。後続では小島庸平と釘村 忠が2番手争いを展開。小島、釘村の2番手争いは釘村が前に出るが、後半溝口を追う釘村はペースが上がらなくなり、逆に小島、深谷広一にパスされてしまう。この間、さらにリードを広げた溝口は、2番手に浮上した深谷を振り切って独走のまま優勝。熾烈な2位争いを制した深谷が2位、小島が3位。終盤上げてきた北居良樹が釘村をパスし4位、釘村は5位でフィニッシュした。

 第2ヒート、またも好スタートを決めた溝口をアウトから抑えた北居がトップで1周目のコントロールラインを通過。しかし、「初めてのトップ走行で緊張してしまった。」北居を、冷静に様子を伺っていた溝口が3周目にパスしトップに浮上。3番手には小島が付け、カワサキの溝口をスズキの北居と小島が追う展開となる。さらにその後方では、深谷との4位争いを振り切った釘村が3位争いに加わる勢いを見せるが、後半釘村は再びペースが落ちて、深谷が再び4番手に。しかしその深谷はフープスでバランスを崩し転倒、再スタートに手間取り大きくポジションを落とす。レースは結局、追いすがる北居、小島を振り切った溝口が今季初となるパーフェクト優勝を達成。北居が2位、小島が3位。深谷の転倒で再びポジションを取り戻した釘村だ4位でフィニッシュした。

 この結果、暫定のポイントランキングは溝口が、釘村、小島を抜いてトップに浮上している。


  

 

地元のレースで初表彰台、初優勝を
マークした高校生ライダー西山 翌

IB OPEN   
 地元広島の矢山翔太、関東から遠征してきた片倉久斗、地元福山の西山 翌が好スタート。1周目、矢山を抜いてトップに立った片倉を、今度は西山がパスしレースをリード。序盤のペースを維持できずポジションを下げた片倉に対し、中段から追い上げてきた前田勇希が終盤2番手に浮上。片倉は黒澤良太にもパスされ4位へと後退する。結局レースは、西山が地元で全日本初優勝をマーク。兵庫の前田が2位。関東から遠征してきた黒澤が3位、片倉が4位、斉木が5位でフィニッシュした。

 「最後は腕が上がって辛かった。でも、自分に体力がないのは分かっていたので、早めにしかけたのが良かったと思う。地元のレースで最低でも表彰台に立ちたいとは思っていたが、勝てて嬉しい。」と西山。「予選で転倒してしまい、表彰台に立てただけで嬉しい」と前田。3位黒澤は「前回関東大会は前を走っていて焦ったポジションを下げたので、今回は後半勝負できるようにペース配分した。今回は地元の西山君に負けたが、九州では優勝を狙う。」とコメントした。


 

 

予選でのケガを乗り越えて
今季3勝目をマークした斉木達也

IB2   
 松永大樹がホールショット、斉木達也、井上洋昭がこれに続く。2周目、斉木が松永をパスしトップに浮上。「昨日、練習走行、予選で転倒し体を痛めてしまったので、最後まで持つか自信はなかったが、とりあえず全力で飛ばした。」という斉木は、「最後は疲れも出て少し固くなった。」といいながら、1度もトップを譲らぬ力走で後続を振り切り優勝。地元福山工業高校3年に籍を置く西山 翌が2位。井上が3位。松永が4位。5位黒澤良太。

 「スタートを決めてオープンは優勝を狙いたい。」と西山。3位の井上は「最後西山君に抜かれたのが悔しい。次は地元九州大会なので、優勝を狙いたい。」とコメントした。

 

 

スタートから力強い走りを見せ
今シースン2勝目を飾った沖幸子

レディース
  
 現在、暫定ランキングトップに立つ沖幸子が鮮やかなホールショットで先行。2戦SUGO大会以降ケガで戦列を離、今大会から復帰してきた益春菜が2番手、奥野歩希が3番手で序盤戦が経過。鈴木沙耶はまたもスタートで出遅れ1周目8番手からの追い上げを強いられる。

 「スタートで出れたので、後ろがどうなっているのかは分からなかったがとにかく一生懸命走った。」という沖は、まだ本調子ではない益との差を広げると、最後まで力強い走りを見せて優勝。今季2勝目をマークした。益が復帰戦を表彰台で飾る2位でフィニッシュ。4番手に浮上してから、奥野をパスするのに手こずった鈴木沙耶が、終盤どうにか奥野をかわし3位表彰台を獲得。奥野が4位、安原さやが5位でフィニッシュした。

 「有効ポイント制もあるし、この先どういう展開になるのか分からないが、とりあえず調子はいいので、このペースを維持したい。」と沖。2位の益は「ケガが治って乗り始めたばかり。腕に力が入らないので腕上がりにはならなかったが、その分押さえも聞かなくて精一杯でした。」とコメント。3位の鈴木は「全然ダメ。スタートがあんなじゃ勝負にならないです。次はスタートから頑張ります。」とコメントした。




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