写真&レポート

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荒れたコースと混戦を制して
今季初優勝をマークした小池田猛

前回SUGO大会に続き2戦連続で
ヒート優勝を飾った高濱龍一郎

IA1

 全日本モトクロス選手権大会第3戦関東大会は今年も茨城県ひたちなか市の交通安全運転センターで開催された。自動車教習所の教官の養成や警察の白バイ協議会全国大会などで使用される同施設のモトクロスコースは、全体がフラットながら、大小のコーナーとジャンプで変化を持たせたテクニカルなレイアウトが特徴。コース以外の場所が全面芝生張りで、木立に囲まれた観戦しやすいコースは都心からクルマで約1時間いう近さもあり、公式発表15,500人の大勢のファンがレースを楽しんだ。
 天候は土日とも快晴。日中は初夏を思わせる強い日差しが照りつけたが、海が近いこともあって浜風が吹き、適度な涼しさのなかでレースは行われた。

 注目のIA1第1ヒート、エントリーはグリッド数と同じ32名だったが、開幕序盤戦のケガなどで欠場が若干出たこと、また土曜日の予選で小方 誠がクラッシュし決勝を欠場したため、最終的に29台が出走。レースは小池田猛がホールショット。一方スタート直後の1コーナー先でマルチクラッシュが発生し、増田一将、田中教世、中村友則、戸田蔵人らがこれに巻き込まれる。オープニングラップをトップで戻って来た小池田に対し、小池田の背後に付けていた高濱龍一郎が2周目の1コーナーでインを刺し、一瞬高濱が前に出るが、すかさず抜き返した小池田は高濱を従えてレースをリード。この時点で辻が単独3番手。後方では小島太久磨、出原 忍、釘村太一が4番手争いを展開。レース終盤、リードを広げた小池田に対して、高濱はラストスパートをかけた辻の接近を許すが、小池田、高濱ともに逃げきり小池田は今季初優勝をマーク。2位高濱、3位辻。出原が4位。釘村が5位。6位小島の順でフィニッシュした。

 続く第2ヒート、ホールショットを奪った大河原功次を先頭に、増田一将、釘村、戸田蔵人、中村友則、小島、辻、出原がこれに続く。大河原を先頭にしたトップ争いは1周目からダンゴ状態。その中で、前回SUGO大会のクラッシュでダメージが残る増田は徐々に後退するが、代わって追い上げてきた高濱と小島がトップ争いに加わる。後半、小島はミスでポジションダウン。14周目、ついに大河原を捉えた高濱が一気に大河原をパスしトップに浮上。勢いに乗った高濱は、リードを広げるとそのまま逃げきって前回SUGO大会に続き2戦連続での優勝をマーク。ラスト1周、ここまで踏ん張ってきた大河原が突然失速。この隙に小池田が2番手に浮上しチェッカー。レース序盤のミスで大きくポジションを落しながら周回毎に追い上げてきた辻が、ラストラップ一気に3台を抜き去って3位表彰台を獲得した。



 

IA2クラスに戻って苦戦が続いたが
ついに今季初優勝を飾った溝口哲也

またも追い上げのレースで逆転優勝
ランキングトップに立った釘村 忠

IA2

 土曜日の公式練習で、ポイントランキングトップに立っていた福留善秀が単独転倒し、決勝をリタイアする波瀾。

 迎えた第1ヒートは、3戦目でようやく決勝進出を果たした尾崎友哉がホールショット。その尾崎を2周目にパスした平田 優が前半をリードするが、中盤、疲れの見え始めた平田に1周目4番手から追い上げてきた溝口哲也が追いつき、一気に平田をパス。平田も必死で追撃するが、周後れが出始めた終盤、バックマーカーを上手く処理してリードを広げた溝口に平田は付いていくことができず、溝口が独走で今季初優勝をマーク。平田は2位で自己ベストを更新。中段から追い上げてきた釘村 忠が、尾崎、小島庸平らを抜いて3位表彰台を獲得した。

 第2ヒート、またもホールショットを決めた尾崎を先頭に、序盤は尾崎と小島がトップ争いを展開。これに平田が追いつき、中盤は尾崎と平田がトップ争いを繰り広げる。後半、尾崎はペースが上がらず、今度は小島と平田がトップ争い。しかし両者は接触転倒し、この間に尾崎が再びトップに返り咲く。しかし、終盤、後方から追い上げてきた釘村が尾崎をパスするとリードを広げ、そのまま逃げきってチェッカー。釘村のさらに後方から追い上げてきた北居がラストスパートで平田をパスし2位。3位平田。小島が4位でフィニッシュした。

 「シーズン前は全戦優勝を狙っていたのだが遅い優勝になってしまった。スタートで出遅れて最後にやっとという感じだったが、マシンに助けられ優勝できました。」と溝口。「予選いいのに決勝はいつもタレてしまう。小島君とも絡んでしまって悪いことをした。次は先輩の溝口さんの前でフィニッシュしたいです。」と平田。


  

 

斉木の転倒で逆転、地元近畿に続き
関東でも優勝を飾った矢野昇平

IB OPEN     
 花田麗太のホールショットでレースがスタート。1周目、黒澤良太がすかさず花田をパスしトップに浮上。しかし、混戦から抜け出して2番手に浮上した斉木達也は、黒澤との差を詰めると一気に黒澤をパス。午前中のIB2を制して、前回SUGO大会に続くパーフェクト優勝を狙った斉木だが、独走状態となった終盤、自らのミスで転倒。その間、2番手に浮上してきた矢野昇平が、斉木のミスでトップに立つとそのまま逃げきって優勝。再スタートした斉木は2位。黒澤が3位でフィニッシュした。
 
 「諦めず最後まで頑張っていたら、最後に優勝が転がり込んできた。」と矢野。一方の斉木は「独走状態になって、集中を切らしてしまったのかもしれない。もう一度初心に戻って、 次の広島はまたパーフェクト優勝を狙います。」と斉木。

 

 

SUGO大会のパーフェクト優勝から
2戦連続3連勝をマークした斉木達也

IB2     
 黒澤良太がホールショット。しかしすぐに斉木達也が黒澤をパスしトップに躍り出ると、斉木、黒澤、松永大樹、青柳俊一、片倉久斗、津山静雄、岡田 涼、斉藤 嵩がこれに続き1周目のコントロールラインを通過。
「SUGOで勝った後気持ちを入れ換えて、今回も絶対に優勝するつもりでこの大会に臨んだ。最後は周後れも出たので、ほんの少しペースを下げてフィニッシュしました。」と言う斉木は、2周目以降、徐々に後続との差を広げ独走態勢に。結局斉木が1度もトップを譲らず前回SUGO大会から3連勝をマーク。2位黒澤、松永が3位。

 「やっぱ速いです。次は優勝を狙います。」と黒澤。3位の松永は「苦手なコースで表彰台に立てて嬉しい。」とコメントした。


 

 

得意の追い上げで表彰台の頂点に
返り咲いたチャンピオン鈴木沙耶

レディース
  
 ホールショットを決めた沖幸子を先頭に、森居紗也実、佐々木奈津美、根本めぐみ、奥野歩希、安原さやの順に1周目のコントロールラインを通過。序盤、森居が沖にアタックするが、沖もこれに応戦。しかし2周目、沖は転倒でポジションダウン。代わって根本がトップに浮上する。

 一気に逃げきりを図った根本だが、1周目9番手から追い上げてきた鈴木沙耶が、終盤根本を捉えると一気にこれをパス。根本も再逆転を狙ってスパートをかけるが、順調に周回後れをパスしリードを広げる鈴木に対し、周後れに阻まれた根本は思うように差を詰めることができず、逆にリードは広がってしまう。レースは、鈴木がリードを保ったままフィニッシュし今季初優勝。2根本、3位が奥野。沖が4位でフィニッシュした。 

 「ここは今までいいレースをしたことがなかったので勝てて嬉しい。地元でたくさんの応援をもらって、やっと1勝をあげることができました。」と鈴木。

 
 


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