ダートトラックレース

ダートトラックレースとは

 ダートトラックレースとは、土の上(Dirt)の単純な長円のトラックで行われるスピードレースです。レーストラックは1周400m(1/4マイル、通称ショートトラック)、800m(1/2マイル、ハーフマイル)、1,600m(マイル)の3種類がありますが、日本では200m、400mで競技が行われています。

ダートトラックレースの発祥の地はヨーロッパで、スピードウェイと呼ばれる競技でした。現在でも世界選手権が開催されるスピードウェイは、基本的にレース専用車(日本もオートレース車両のようなスタイル)を使用していて、派手なカウンターが売り物です。バンク角度はさほど大きくありませんが、カウンター切れ角が大きく、横に走っているように見えます。

日本のダートトラックレース

 日本で開催されるダートトラックはフラットトラックとも呼ばれ、アメリカでアレンジされた基本的には市販車をベースとした競技です。アメリカでは50年以上の歴史を持って発達してきました。スピードウェイとの違いは、比較的バンク角が大きくカウンター切れ角が少ないこと、そしてコーナー進入時のスライディング距離が長いことです。

ダートトラックレースのテクニック

 両者のテクニックには若干の違いがありますが、基本的に同じようなものです。一般的なモーターサイクルの走法のように、コーナー手前でアクセルを戻し、ブレーキをかけて減速してからマシンをバンクさせるのではなく、バンクするまでは最高速で進入し、そこからカウンタードリフトに入ります。これは第4のブレーキ、すなわちマシンを横滑りさせることにより発生する制動力を利用してマシンを減速させるのです。スキーで減速することと同じ理屈です。加速時はスロットルコントロールによりパワースライドでバランスを維持します。