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全日本エンデューロ選手権Rd.1 広島大会「鈴木健二、辛勝。回復する路面状況を、いかに的確に掴んで攻めきれるか」

新型コロナウイルスの影響で、開催が危ぶまれていた全日本エンデューロ選手権の開幕が、無事3月16日に広島県テージャスランチでオープン。数名の棄権、そして表彰式を休止するなど、感染防止策を盛り込んだ体制であった。コースは、近年のテージャスランチらしく、1周1本のテストだがマウンテンコースに、グラストラックやモトクロスコースを含んだバリエーション豊かなもの。ハードエンデューロにも定評のある同地は、変幻自在にオフロードスポーツを展開できるのが魅力だ。驚愕だったのは天候。日本を襲った季節外れの寒波は、テージャスランチにも雪を降らせ、また夜半に降りそそいだ雨か雪か…はしっかりと路面状況をマディに変えてしまった。午前中には気温があがる時間帯もあって、周回をおうごとにコンディションは急速に回復。昨年も同じ展開ではあったが、それよりもさらに、ペースアップを強いられるレースになったのだった。


IAクラス 鈴木健二・釘村忠のツートップが今季は2ストロークに。探り合いのレースは序盤で勝負がついていた

昨年のISDEで、日本初のゴールドメダルを奪取した釘村忠が、この全日本のタイトルホルダー。釘村は、今後のレース体制や、若手を引っ張っていけることをメリットに、今季Betaへ移籍。それにともなって、マシンはRR2T250にスイッチしてきた。これに呼応するがごとく、鈴木健二はもっとも得意とするやはり同じ2ストロークのYZ250Xへ乗り換えており、トップ2のバトル激化が想定された。


計測1周目は1秒差で釘村が奪取。しかし、2周目で二人は猛烈にタイムを短縮。鈴木にいたっては、9分28秒から9分5秒で、釘村を8秒ほど圧倒する結果に。攻めあぐねた釘村は、3周目もやはり鈴木との差を広げてしまうことになる。二人は、4周目から9分を切り8分台の戦いへ。5周目では釘村が8分38秒の時計で鈴木を圧倒。いよいよ反撃が開始されるかと思いきや、鈴木もこれに呼応してグイグイタイムをつめはじめ、迎えた最終周では二人とも8分11秒。実に1分17秒もの激しい追い込みであった。3位には、初の表彰台をゲットした飯塚翼。4位にガス欠で惜しいミスをした保坂修一と若手コンビが気を吐く結果。


鈴木健二
「こんなに攻めたら、危ないですよ(笑)。忠の5周目で、火が付きましたね。これはダメだ、もっと攻めないとって。限界まで攻めたから、本当に疲れましたよ。コンディションは全部よくなったから、全然序盤と後半では違ったね。忠もバイク変えたばかりで、すごいね、よく攻めてくるなと思った。オンタイムはキツイよ、だましだまし走れないからね…。段々歳をとってきたこともあって、今年は実は事前トレーニングもしてきているんですよ」


釘村忠
「楽しかったですね、走ってて。同じ2ストだけど、ケンジさんとは乗り方が違うなと思いました。特にベータは開け始めのトラクションがいいから、そういうところをうまくスピードにつなげられればいいんだろうな、と思いました。ポテンシャルはすごく高いです。今は、まだサスペンションもつめられていないので、これからしっかりセットアップを出していこうと思います。例年よりは、トレーニングも走りこみもしてシーズンインできたので、まったく疲れてませんよ。まだまだ走れる」


飯塚翼
「コースは、ホームコースの成田よりもだいぶグリップするから、自分にとってはよかったのかなと思います。滑る怖さはは、あんまり感じませんでした。後半はヨシカズ(保坂)にタイムをつめられてしまいましたね。今年はコロナでなかなか予定も立てられずに残念です…。例年よりも、ハード系に出てみたりいろいろしてみようと思ってるんですよ」


IBクラス 村上洸太がIA上位レベルのタイムで圧勝。
IBルーキーの渡辺誉に期待がかかる

計測のはじまる2周目で、トップタイムをマークしたのは釘村だった。鈴木より7秒も速い7分4秒。3番タイムは小林で、7分19秒。これに続いてスーパールーキーの二人が飯塚7分26秒、保坂7分32秒と続く。

レース参戦数が不足していて、なかなかIAに上がるチャンスに恵まれない村上洸太が、2周目以外を全部1番時計で圧勝。2位の渡辺誉は、すべて2番時計でこちらも3番手と大きく差を付けた形。村上は、今シーズンこの広島ラウンドしか出れないこともあり、若手で以前より期待が高まっている渡辺誉に期待がかかるところ。

村上洸太
「みているのは、IAのタイムですね。自分はモトクロスをやってきたライダーなんですが、ここまでタイムがつまっていくようなコンディションの変化は、エンデューロならではだと思いますね。そういうところの適応能力もあげていかないとな、と思っています」



ウィメンズクラス 太田晴美が安定したタイムでフィニッシュ

例年のウィメンズクラスの面々が、ナショナルクラスへ参戦したこともあって寂しさの目立つウィメンズクラス。優勝した太田晴美は、ひどいコンディションのなかでも大きく遅れる周回なく、極めてクレバーな走りで優勝。





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